カードローンは急な出費がある時に便利なサービスだ。
しかし、住宅ローンの申込を考えている方の中には、借入審査に影響を与えないか気になる方もいるだろう。
本記事では、カードローン利用が住宅ローンの借入審査でバレるかどうかを詳しくご紹介する。
また、住宅ローンの審査への影響やローンで役立つ情報も解説するので参考にして欲しい。
カードローンは住宅ローンに影響する?
結論からいえば、カードローンは住宅ローンに影響する場合がある。
ただし、すべての利用者に影響があるわけではない。カードローンの利用履歴は、住宅ローンの借入審査でバレる可能性がある。
また、カードローンの利用額や残高によっては、住宅ローンの審査結果に影響を及ぼす可能性もあるだろう。
ここでは、カードローン利用履歴が住宅ローンの審査に影響するケースについて詳しく解説する。
まずその点を理解するには、まずカードローンと住宅ローンの違いを理解する必要があるだろう。
カードローンの危険性についての詳しい解説はこちら。
カードローンと住宅ローンの主な違い
カードローンと住宅ローンにはさまざまな違いがある。
具体的には、次のような点が主な違いだ。
- 用途と対象資産
- 金利と借入額
- 返済期間と借入額
- 利用条件・税制優遇
それぞれの違いについて詳しく解説する。
用途と対象資産
1つ目の違いは、用途と対象資産だ。
カードローンの用途は事業目的でない限り用途は決まっておらず、さまざまな用途に自由に使用できる。
具体的には、生活費・冠婚葬祭・旅行資金などが挙げられるだろう。
一方で住宅ローンは名前の通り、住宅の購入や改築が用途のローンだ。
そのため、住宅の購入に伴う家具の購入や引っ越し費用として利用できない。
こうした費用を賄うためには、カードローンとの併用も考えられるだろう。
また、住宅ローンは用途が居住目的に限られており、賃貸・販売目的で住宅を購入する場合は利用できない。
ただし、そこに住むことを目的としていれば、新築・中古・一軒家・マンションを問わず融資対象になる。
金利と借入額
2つ目の違いは、金利と借入額だ。
カードローンの場合、金利は1.5~15.0%程度と住宅ローンに比べると高めだ。
これはカードローンの方が自由度の高さ・利便性・担保や保証人が不要といった要素が影響している。
一方で住宅ローンは通常、借入額が何千万円と高額になること・使用目的が限られている・担保や保証人が必要といった理由から、金利は低めに設定されている。
具体的には、固定金利の場合で1%前後、変動金利になると0.5%前後の場合もあるだろう。
借入額には、カードローンは総量規制貸付金額の制限があり、利用者の年収の3分の1を超える金額は利用できない場合がある。
住宅ローンは総量規制の対象外のため、融資金額は数百万円から数千万円、場合によっては億単位になることもあるだろう。
返済期間と借入額
3つ目の違いは返済期間だ。
カードローンは返済期間についても自由度が高く、毎月の返済日は決まっている。
しかし、返済期限は設けられていない。
返済期間は借入額・金利・月々の返済額などによって決まる。
金融機関によっては「返済期間が8年以内」のように決まっている場合もあるだろう。
返済方法には定額を決まった期日に返済する「約定返済」と、余裕があるときに追加で返済できる「臨時返済」や「繰上返済」などがある。
一方、住宅ローンの場合は、返済期間が最長で35年となっている場合が多い。
中には50年としている金融機関もある。
住宅ローンも繰上返済が可能で、それによって返済期間を短くしたり、返済額を減額したりできる。
利用条件・税制優遇
カードローンと住宅ローンの違いには、利用条件・税制優遇の違いもある。
まず、カードローンの利用条件だ。しかし、一般的には20歳以上で安定した収入があれば申込が可能だ。
一方で、住宅ローンの場合は完済年齢が80歳以下であることや、返済比率が35%以下であることなどが条件となる場合が多い。
これは、購入する物件や借入金額によっても異なる。
税制優遇にはカードローンの場合、税制優遇はない。
住宅ローンの場合は、住宅ローン控除や住民税の特別控除などがある。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを購入した場合に、所得税から一定額を控除してもらえる制度だ。
住民税の特別控除は、住宅ローン控除を受けた場合に住民税からも一定額を控除してもらえる制度になる。
カードローン利用履歴が住宅ローンの審査に影響するケース
カードローン利用履歴が住宅ローンの審査に影響するケースとしては、次のような場合がある。
- 現在カードローンを利用中
- 過去にカードローンの延滞履歴がある
- 完済後もカードローンの解約をしていない
それぞれのケースについて詳しく解説する。
現在カードローンを利用中
1つ目のケースは、現在カードローンを利用中の場合だ。
特に、借入金額の上限に近い大きい金額の借入がある場合や、複数の金融機関でカードローンを契約している場合は審査に影響する場合がある。
また、カードローンは高金利のため、返済負担が大きいことも考慮される可能性があるだろう。
そのため、現在カードローンを利用していると、住宅ローンの審査で収入や貯蓄などの要素が十分でも借入能力が低いと判断される場合がある。
過去にカードローンの延滞履歴がある
別のケースとしては、過去にカードローンの延滞履歴がある場合も、審査に不利になる可能性がある。
カードローンを延滞したことは信用情報機関に記録され、その記録は5年間残るからだ。
そのため、過去5年以内にカードローンの延滞をしたことがある方は、住宅ローンの審査でそのことが明らかになる。
結果として、カードローンの延滞は信用度を大きく下げることになるだろう。
現在完済しているとしても、過去に延滞履歴があると返済能力や返済意思が不安定だと判断される可能性がある。
完済後もカードローンの解約をしていない
最後に、借入額の完済後もカードローンの解約をしていない場合も、住宅ローンの審査で不利になる場合がある。
カードローンは借入可能額が残っている限り、何回でも利用できるサービスだ。
そのため、完済後もカードローンの解約をしていないと、住宅ローンの審査で借入可能額が借入残高として計算されてしまう。
もし、現在は借入していないとしても、将来的に借入を行う可能性があるとみなされるだろう。
このように、カードローンを完済後も解約していない方は、借入能力が低いと判断されてしまうので注意しよう。
奨学金やスマホ本体の分割支払いが住宅ローン審査に与える影響
ここまで見てきたように、カードローンは住宅ローンの審査に影響する場合がある。
しかし、奨学金やスマホ本体の分割支払いも住宅ローンNO審査に影響することがある。
奨学金やスマホ本体の支払い状況も信用情報に登録されている。
そのため、もしこれらの支払いが遅れたり、滞納したりするとローン審査で不利になる場合があるだろう。
また、これらの支払いが多くなると借入金額が増えてしまい、返済能力が低下すると判断される場合もある。
ローン審査では信用情報だけでなく、年収・年齢・勤務先などの条件も重要だ。
しかし、奨学金やスマホ本体の分割払いも無視できない要素だ。
これらの支払いを行っている場合は計画的に返済し、ローン審査に備える必要がある。
住宅ローンの審査で重視されるポイント
住宅ローンを申し込む際には、金融機関から審査を受ける。
審査では、申込者の返済能力や信用度を判断するために、さまざまな要素がチェックされる。
ここでは、住宅ローンの審査で重視されるポイントを見てみよう。
具体的には、次のようなポイントがある。
- 申込者の属性
- 信用情報
- 返済比率
それぞれのポイントを詳しく解説する。
申込者の属性
1つ目のポイントは、申込者の属性だ。
属性とは家族構成や勤務先など、本人や家族の情報を指す。
属性情報は申込者の将来的な収入や安定性を判断するのに重要だ。
属性には具体的に、次のような個人情報が含まれる。
- 年齢
- 家族構成
- 住まいの状況(賃貸か持ち家か)
- 居住年数
- 勤務先
- 勤続年数
- 年収
- 雇用年数
- 雇用形態
- 健康状態
一般的には若くて、安定した収入がある方ほど審査に有利だ。
また、長年同じ職場に勤めている場合も収入が安定しているとみなされるため、勤続年数も重要なポイントといえる。
一方で、配偶者や子供などの扶養家族がいる場合は、家計の負担やリスクなどが考慮されるだろう。
なお、こうした情報は住宅ローンだけでなく、クレジットカードやカードローンの利用などでも確認される。
信用情報
住宅ローンの審査では、信用情報も重視される情報の1つだ。
信用情報はクレジットカードやローンの契約・申込に関する情報のことを指す。
信用取引での契約内容・返済や支払い状況・利用残高などの取引履歴が記録された情報だ。
信用情報は、申込者の信用度や債務状況などを評価するために大切な情報といえる。
一般的に過去に滞納や債務整理などのトラブルがあった人ほど審査には不利になるだろう。
また、現在も多くの借入がある場合は、返済能力が低いと見られる可能性がある。
自分から過去の取引情報を申告しなくても、住宅ローンを申し込んだ際には、信用情報機関に記録された情報が紹介される。
返済比率
住宅ローンの審査では、返済比率も重視される。
返済比率は年収に対して年間返済額が占める割合のことだ。
返済額には住宅ローンだけでなく、カードローンや奨学金などその他の返済額も含まれる。
返済比率は申込者の返済負担や余裕を評価するための重要な情報だ。
返済比率は次の式で求められる。
額面年収は手取りの年収ではなく、社会保険料や所得税などを引く前の年収だ。
返済比率が多ければ、返済が滞るリスクが高いと判断され、不利になる。
金融機関によって審査基準は異なる。しかし、一般的には返済比率は25~35%以下が推奨されている。
カードローン残高は減らしておくべき?住宅ローン審査前に出来る対策
ここまで見てきたように、カードローンは住宅ローンの審査に影響する場合がある。
そのため、カードローンには事前に対策をしておくことがおすすめだ。
住宅ローン審査前にできる対策として、具体的には次のようなことが行える。
- カードローンの残高を減らす
- 借金の完済証明書の取得
- 使用予定のないカードローンは解約
それぞれの対策方法について詳しく解説する。
カードローンの残高を減らす
1つ目の対策方法は、カードローンの残高を少しでも減らすことだ。
カードローンは便利なサービスだ。しかし、利用しすぎると借金を増やしてしまう。
住宅ローンの審査ではカードローンの残高も借金として計算される。
そのため、カードローンの残高が多いと、住宅ローンの返済能力が低いと判断されてしまうだろう。
審査前にはできるだけカードローンの残高を減らすことで審査通過の可能性を高められる。
カードローンの残高を減らすためには、最低返済額だけでなく、余裕があれば一括返済や繰り上げ返済を行うことが有効だ。
また、複数のカードローンを利用している場合は一本化するのもおすすめだ。
一本化により、返済額や利息が減る場合があるほか、管理もしやすくなるだろう。
借金の完済証明書の取得
2つ目の対策方法は、完済証明書を取得することだ。
完済証明書とは借金を全額返済したことを証明する書類だ。
住宅ローンの審査では、金融機関が信用情報機関から借金の履歴を確認する。
しかし、完済証明書を提出により借金を清算したことをアピールできるだろう。
完済証明書は借金を完済した後に金融業者から発行してもらえる。発行手数料は金融業者によって異なる。
しかし、無料から数千円程度だ。
発行してもらった完済証明書は紛失しないよう保管しておく。
使用予定のないカードローンは解約
住宅ローンの審査前にできる最後の対策方法は、使用予定のないカードローンを解約することだ。
カードローンは利用限度額の範囲内であれば、たとえ残高がゼロであっても解約しなければ契約は継続される。
すでに見たように、住宅ローンの審査では、利用限度額も借入能力に影響する可能性がある要素の1つだ。
使用予定のないカードローンでも利用限度額が高いと、借り過ぎのリスクがあると判断されかねない。
そのため、住宅ローンの審査前には使用予定のないカードは解約するのがおすすめだ。
カードローンを解約する際は、忘れずに完済証明書も発行してもらおう。
住宅ローンの審査に落ちた場合はどうする?
残念ながら、住宅ローンの審査に落ちてしまった場合はどうすればよいだろうか。
審査に落ちたからといっても諦める必要はない。
落ちた理由を分析し改善策を講じれば、再チャレンジで審査に通過する可能性がある。
具体的には、次の4つの点を見直してみよう。
- 信用履歴の改善に努める
- 収入の安定化
- 借入額の見直し
- 別の金融機関やローンプログラムの検討
それぞれのポイントを詳しく解説する。
信用履歴の改善に努める
1つ目のポイントは、信用履歴の改善に努めることだ。
住宅ローンの審査で最も重要なポイントの1つが信用履歴だ。
信用履歴は信用情報機関に登録されている情報で、信用履歴が悪いと審査に落ちる可能性が高くなる。
信用履歴を改善するためには、過去に延滞や債務整理などをした場合は、その事実を説明する書類を準備するとよいだろう。
また、現在借入中のカードローンやその他の借入がある場合は、返済を滞らせないようにする。
クレジットカードやキャッシングなどの新たな利用を控えるのも1つの方法だ。
さらに、信用情報機関から自分の信用情報を確認し、誤りや不正利用などがないかも確認しよう。
収入の安定化
2つ目のポイントは、収入の安定化を図ることだ。
住宅ローンの審査では収入も重視されるからだ。収入が安定していると住宅ローンの返済能力が高いと判断される。
反対に、収入が不安定な場合は、返済が困難になるリスクが高いと判断されるでしょう。
収入を安定化するためには、勤務先や職種をできるだけ変えないようにする。
また、副業やアルバイトなどを行って収入を増やすことも有効だ。
さらに住宅ローンの審査前には、確定申告や源泉徴収票など収入を証明できる書類を準備しておく。
もし、配偶者や連帯保証人などで収入を補える場合は、その旨を申告しよう。
借入額の見直し
3つ目のポイントは、借入額の見直しを行うことだ。
住宅ローンの審査では借入額も重視されるポイントの1つになる。
借入額が高すぎると返済負担が大きくなり、返済が困難になるリスクが高まるだろう。
借入額を見直すには、購入予定の物件の価格や立地などを再検討することが必要な場合もある。
他には、自己資金・頭金を増やすこと・返済期間・金利などの条件を変更も検討してみよう。
住宅ローン控除や補助金などの制度を利用するのもおすすめだ。
別の金融機関やローンプログラムの検討
最後に、ある金融機関の住宅ローンの審査に落ちた場合は、別の金融機関やローンプログラムを検討してみるのも良い方法だ。
審査基準や条件が厳しい金融機関の場合、審査に落ちる可能性は高くなる。
一方、審査基準が緩い金融機関やローンプログラムなら審査に通る可能性が高くなるだろう。
可能なら複数の金融機関やローンプログラムを比較しよう。
住宅ローンの専門家やコンサルタントに相談するのも1つの方法だ。
カードローン・住宅ローンの利用は慎重に行おう
カードローンと住宅ローンには用途・金利・返済期間などにさまざまな違いがある。
カードローンは急な出費や資金繰りに便利なサービスだ。
しかし、特に将来的に住宅ローンの利用を考えている場合に審査に影響を与える可能性がある。
そのため、利用は慎重に行うことが重要だ。
初めてカードローンを利用するなら
カードローンは便利なサービスだ。しかし、注意しないと返済能力を超えて借りてしまうといったリスクもある。
そのため、初めてカードローンを利用するなら、次の点に注意しよう。
- 利用目的や返済計画を明確にする
- 利息や手数料などのコストを比較する
- 信頼できる金融機関を選ぶ
- 借入限度額や返済期間などの条件を確認する
- 返済能力を超えない範囲で借りる
アドバイザーナビでは、初めてカードローンを利用する方におすすめのカードローンをご紹介している。
自分に合ったカードローンを知りたい方はぜひ参考にして欲しい。
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | みずほ銀行カードローン | 三井住友銀行カードローン | SMBCモビット | アイフル | 楽天銀行スーパーローン | プロミス | プロミスレディース | アコム | オリックス銀行カードローン | 横浜銀行カードローン | |
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(実質年率) | 金利年1.8%~年14.6% | 年2.0%~年14.0% | 年1.5%~年14.5% | 年3.0%~年18.0% | 年3.0%~年18.0% | 年1.9%~14.5% | 年4.5%~年17.8% | 年4.5%~年17.8% | 年3.0%~年18.0% | 年1.7%~年14.8% | 年1.5%~年14.6% |
借入限度額 | 10万円〜500万円 | 10万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜500万円 | 1万円~500万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 10万円~1,000万円 |
無利息期間 | ー | ー | ー | ー | 最大30日間 | ー | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | なし |
審査時間 | 最短即日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短30分 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短当日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
融資速度 | 最短翌日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短即日 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短翌日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
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