カードローンを利用する時にクリアしなければならない壁が、審査である。どの金融機関でお金を借りようとしても、この審査は避けては通れない。
審査には仮審査と本審査がある。人が行う本審査の前に、ある程度ふるいをかけるために、機械が最低条件をクリアしている人を抽出するのだ。
ここでは、仮審査と本審査の違いについて、審査のポイントなどを解説する。これからカードローンの利用を検討している人は、ぜひ参考にして欲しい。
カードローンの仮審査とは?
カードローンの仮審査とは、各金融機関が審査の基準を数値化し、申込者の適性を機械が自動的に判断する事前審査のことだ。
人が行う本審査は確認作業などで時間がかかるため、その前に仮審査で最低基準をクリアしている人を抽出し、借入可能かどうかをおおよそで判断している。
仮審査で申込者の信用情報や返済能力に問題がないと判断された場合、次の段階である本審査へ進む。
仮審査を実施することで、効率よく審査ができ、即日融資などが可能になるのだ。ただし、全ての金融機関で仮審査を実施しているわけではない。
金融機関によっては仮審査と本審査を分けていない場合もあり、その場合は審査に時間がかかることが多い。
仮審査の有無は、金融機関にとっても利用者にとっても、迅速に手続きを行えるかどうかに影響を与えているのだ。
カードローンの審査について詳しく知りたい方はこちら。
カードローンにおける仮審査と本審査の違いとは?
仮審査では申込者の情報で数値化して判断できる項目を審査して、融資可能かどうかを機械が大まかに判断する。
本審査では人の手によって慎重に細かな確認作業が行われ、融資可能かどうかの最終判断が行われる。
本審査のタイミングで、本人確認を行ったり、勤務先への在籍確認が行われたりする。
また、仮審査では融資可能かどうかのみをおおよそで判断するが、本審査では利用限度額や金利についてなどの具体的な条件も決定する。
そのため、仮審査とは異なり本審査には慎重な確認・判断が求められるため、時間がかかることが多い。
無事に仮審査に通過しても、必ずしも本審査を通過できるとは限らないので、注意が必要である。
カードローンの仮審査で確認される項目
一般的に、カードローンには貸付対象の条件が設定されている。貸付対象の条件は金融機関によって異なるが、具体的には年齢・収入などに関する条件が提示されている。
カードローンの仮審査では、貸付対象であるかどうかも自動的に判断する。これらの項目は数値化が可能であり、機械によるふるい分けが可能なためである。
ここでは、仮審査で確認される項目について詳しく解説をする。
基本情報
基本情報は、申込者の年齢・職業・勤務先・勤続年数・年収・家族構成などの情報をさす。金融機関では、カードローンの申込者に対して年齢制限を設けている。
仮審査では、申込可能な年齢であるかどうかを、生年月日や年齢などの情報で確認する。また、融資の条件には年齢以外にも、安定した収入のある方としている金融機関がほとんどである。
そのため、申込者の年収・職業・勤務先・勤続年数などを確認する。収入の確認は、安定した収入があるかどうかの判断だけでなく、借入の希望額を確認する際に必要だ。
なぜなら、総量規制によって貸金業者からは年収の3分の1以上の貸付を禁止されているためである。
さらに、申込者が融資を受けられる信用のある人かどうかを判断するために、信用情報機関に登録された情報を照会して確認する。
属性の確認
属性とは前述した基本情報のことであり、これらの情報を確認して、貸付対象条件をクリアしているか・返済能力があるかを判断する。
主に、年齢が貸付対象に該当する年齢かどうかを、年齢や生年月日を確認して判断する。また、職業・勤務先・勤続年数・年収などから返済能力があるかどうかを判断する。
これらの属性情報の確認は審査において最も重要な項目でもある。
他社借入件数
借入件数があまりに多いと、仮審査の時点で否決される可能性がある。他社からの借入が複数ある多重債務の状態であると、返済能力がないと判断されるためである。
また、過去の借入件数があまりに多い場合も同様である。
他社借入金額
総量規制によって、貸金業者は年収の3分の1を超える金額を貸付できない制限が課されている。
そのため、借入残高を確認し、借入希望額が総量規制の限度内であるかどうかを確認する。
申込の時点で希望する利用限度額が総量規制の範囲を超えてしまうと、その時点で審査が否決となる可能性が高いため、注意が必要である。
カードローンの審査基準
カードローンの審査基準は明らかになっていないが、基本的には本人の返済能力に問題がないかどうかを判断している。
申込者に融資してもよいかどうかを、信用情報や借入状況も含め、総合的に判断するのだ。
本人の返済能力
金融機関は誰に対しても融資をするのではなく、確実に返済できる申込者にのみ融資を行う。返済能力がない申込者に融資をしても、金融機関は不利益を被るからだ。
そのためには、申込者の返済能力を確認する必要がある。返済能力は主に、申込者の年収・勤務先・家族構成・借入状況などから判断される。
信用情報
信用情報とは主に、過去に利用したローンの返済状況・クレジットカードの支払いに遅延がなかったか・現在支払いを滞納していないかなどを確認する。
これらの情報は、信用情報機関に照会すればすぐに確認ができるため、仮審査の時点で確認される。信用情報に問題があると判断された場合、審査に影響する可能性が大きい。
借入状況
総量規制により、貸金業者は年収の3分の1を超える貸付を禁止されている。これは、カードローンの利用者を多重債務から守るために制定されたものである。
総量規制の対象外や例外となる場合もあるが、消費者金融のカードローンは総量規制の対象に該当するため、これが適用される。
例えば、年収300万円の人が借入できる限度額は100万円である。すでに他社で70万円を借入していた場合、新たに借入できる金額は30万円になるのだ。
そのため、希望限度額だけでなく他社の借入金額など、総量規制に抵触しないかを確認する必要がある。
場合によっては、審査が否決になる・限度額が想定よりも低くなる可能性がある。
カードローン審査のポイントとは?
カードローンの審査では前述したように、以下のポイントが重視される。
- 本人の返済能力があるかどうか
- 信用情報に問題はないかどうか
- 借入状況から総量規制に抵触していないかどうか
これらのポイントに加えて、貸付対象の基準を満たしているかも確認する。貸付対象の基準は金融機関によって異なるが、主に年齢や収入に関する条件が提示されている。
年齢制限は一般的に、20歳以上70歳未満と設定しているところが多い。しかし、金融機関によっては18歳から対象となっている場合もあれば、上限が65歳までの場合もある。
申込者の年齢が貸付対象の基準を満たしていない場合は、その時点で審査否決となるため、申込前に必ず確認すべき項目である。
カードローン審査の流れ
ここでは、カードローン審査はどのような流れで行われているのか、申込から契約までの一般的な流れを解説する。
借入先への申込
申込者の氏名・年齢・住所・勤務先・年収や、希望する利用限度額・利用目的などの基本的な必要事項を記入して、申込をする。
申込方法は、金融機関によってさまざまである。電話・郵送・店舗だけでなく、Webやスマホアプリなどで24時間受付をしている金融機関もあるため、使いやすい方法で申込をするのがよいだろう。
申込内容に誤りや虚偽があると信用を得られず、審査に影響を及ぼす可能性があるため、正確な情報を申告するように注意が必要だ。
必要書類の提出
申込後、審査に必要な書類の提出が案内される。必要な書類は主に本人確認書類である。本人確認書類は運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・保険証などが該当する。
本人確認書類以外に、収入証明書類の提出を求められることがある。
利用限度額の希望が50万円を超える場合・他社を含めた借入残高が100万円を超える場合がこれに該当する。
収入証明書類は、源泉徴収票・税額通知書・確定申告書・給与明細書などである。給与明細書の場合は、直近2か月分が必要である。
収入証明書類提出に該当する場合は、予めこれらの書類を準備しておくと、手続きがスムーズに進む。
Webやスマホアプリからの申込の場合、必要書類の提出はスキャン・写真に撮るなどして、所定の場所にアップロードする方法が一般的である。
電話や店舗で申込をした場合は、郵送やFAXで提出するか、後日持参する必要がある。
Webやスマホアプリの場合は書類提出がすぐに行えるが、それ以外の方法は時間がかかってしまう。
そのため、すぐに借入が必要な場合は、Webやスマホアプリから申込をするのがよいだろう。
また、書類をスキャン・撮影・コピーする際は、必要な情報が見切れたり不鮮明に写らないように注意が必要だ。
その場合、再提出を求められて手続きに時間を要することがある。
仮審査
仮審査では申込時に申告した情報を基に、返済能力に問題がないか・貸付対象の基準を満たしているかなどの最低条件をクリアしているかを、機械が自動的に判断する。
仮審査を通過すると本審査に進むことができる。ただし、すべての金融機関が仮審査を実施しているわけではなく、仮審査がない場合もある。
本審査
本審査では、カードローンの融資の可否が最終決定される。主に、申込時に申告した内容に相違がないかを、人の手によって最終確認する。
具体的には、本人確認書類と照らし合わせて、本人による申込かどうかを確認する。
また、申告した勤務先に本当に在籍しているかどうかを確認するため、勤務先に電話をかけて在籍確認を行うことがある。
金融機関によっては電話連絡をせずに、勤務先を証明する書類の提出で在籍確認を実施する場合もある。
さらに、本審査では利用限度額や金利についてなどの具体的な条件も決定される。場合によっては、希望する利用限度額よりも低くなる可能性もある。
契約・借入
審査結果はメールや電話などで申込者に通知される。本審査を通過したら契約を締結する。
契約時に借入に使用するためのカードが発行・送付されるが、Webやスマホアプリから借入が可能なカードレスを選択することもできる。
契約後からは金融機関や提携ATMからお金を借りることができる。カードが手元に届く前に、指定した口座に振込ができるカードローンもある。
カードローンの仮審査に通らない理由とは?
仮審査と本審査が分かれている場合、仮審査に通過しないと本審査まで進むことができない。ここでは、仮審査を通過できない原因について解説する。
仮審査を通過できないで悩んでいる人は、ここの情報を参考にして欲しい。
返済比率が高い
返済比率とは、各種ローンにおける年収に占める年間の返済額の割合のことである。返済比率は「年間返済額÷年収×100」という計算式で求めることができる。
返済比率は返済能力を評価する指標として利用される。返済比率が高い場合、通常は借入やローンなどの返済能力が高いことを示す。
しかし、返済比率が高すぎる場合は、収入の大部分が返済に充てられている状態と考えられる。
そのため、一般的には返済比率が高すぎると、カードローンの審査を通過するのは難しくなることがある。
返済を行えば返済比率を下げることができるため、返済可能な借入は完済してから申込をするのがよいだろう。
信用情報に問題がある
仮審査では、信用情報機関に登録されている信用情報を確認する。信用情報とは、クレジットカードやローンの契約・申込・返済状況に関する個人情報である。
以下のような場合に該当すると、信用情報に問題があると判断される可能性がある。
- 現在、ローンの返済やクレジットカードの支払いを滞納している
- 過去に、ローンの返済やクレジットカードの支払いを滞納したことがある
- 総量規制の限度額まですでに借入をしている
金融機関はこれらの情報を確認して、申込者の信用を判断する。金融機関は申込者の信用にもとづいて貸付をするため、信用情報は重要な要素である。
過去の信用情報は6か月〜5年以内には削除されるため、過去の信用情報が心配な場合は、手数料を支払って信用情報を開示することも可能である。
また、現時点で滞納がある場合は、きちんと支払いを済ませてから申込をするのがよいだろう。
カードローンの信用情報を取り扱っている信用情報機関はJICC(日本信用情報機構)・CIC(シー・アイ・シー)・KSC(全国銀行個人情報センター)であり、それぞれの信用情報の登録期間は以下のようになっている。
申込の記録 | 延滞 | 個人再生 | 自己破産 | |
---|---|---|---|---|
JICC | 6か月 | 5年 | 5年 | 5年 |
CIC | 6か月 | 5年 | 5年 | 7年 |
KSC | 6か月 | 5年 | 10年 | 10年 |
申込が転職後すぐである
転職後直ちにカードローンの申込をすることはできるが、審査に影響を及ぼす可能性がある。
審査では申込者に返済能力があるかどうかを判断するため、安定した収入があるかを確認する。
その際に、勤続年数の条件で審査が通過しにくくなる可能性がある。しかし、返済能力は年齢・借入状況・勤務先・年収などから総合的に判断される。
勤続年数は判断基準の一つではあるが、勤続年数が短いだけで審査に落ちることはない。
ただし、収入証明書の提出を求められる場合があるため、最低でも3か月以上勤務してから申込むのが安心だろう。
カードローンの仮審査に通るためには?
カードローンの仮審査を通過できなかった場合、他のカードローンにすぐ申込をしても、再び仮審査を通過できない可能性が高い。
他の金融機関でも、仮審査で確認している内容は同じであるためだ。まずは仮審査を通過できなかった要因を見つけ出し、それらを解消することが大切である。
ここでは、仮審査を通過できなかった際にできる対処について解説する。
安定した収入を保つ
カードローンの審査で最も重要な要素は、返済能力である。返済能力の判断には、収入が安定しているかどうかを確認する。
では、「安定した収入」とは具体的にどのようなものを指すのだろうか。
例えば、年収が高くても毎月の収入にばらつきがある場合と、年収は低くても毎月定期的に収入がある場合では、後者の方が安定した収入があると判断される。
また、単発のアルバイトなどを繰り返しているよりも、同じ勤務先に継続して勤めている方が安定した収入があると判断される。
年収の額だけでなく、定期的に収入があるかどうかも重要である。そのため、安定した収入を保つことが重要だ。
借入を無理のない返済額の範囲内にする
返済能力を超えた利用限度額を申請すると、仮審査を通過できない可能性が高くなる。具体的には、年収の3分の1を超えて申請をしている場合である。
総量規制に抵触しないように、自分の年収から利用限度額を計算し、その範囲内で申請するのがよいだろう。
カードローンは契約後に増額申請ができるため、申込時点ではできるだけ低めの金額で申請をした方が、審査は通りやすくなる。
審査の流れを知ってカードローン審査に臨もう
カードローンを利用する際に避けて通れない審査であるが、どの金融機関でも審査基準・審査の流れ・審査で重要視しているポイントは大きく変わらない。
そのため、審査の基準やポイントを理解してしまえば、審査を通過できるように対策を立てることも可能である。
もし仮審査に不安を感じているのであれば、各金融機関が行っているスピード診断といった簡易診断を行ってみるのもよいだろう。
これらの簡易診断は、Web上で実施することができ、結果は数秒で確認することが可能だ。
カードローンの審査では返済能力・信用情報・借入状況などが重要視されているため、それらに問題がないかを確認し、問題点があれば解消してから審査に臨んでみて欲しい。
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | みずほ銀行カードローン | 三井住友銀行カードローン | SMBCモビット | アイフル | 楽天銀行スーパーローン | プロミス | プロミスレディース | アコム | オリックス銀行カードローン | 横浜銀行カードローン | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(実質年率) | 金利年1.8%~年14.6% | 年2.0%~年14.0% | 年1.5%~年14.5% | 年3.0%~年18.0% | 年3.0%~年18.0% | 年1.9%~14.5% | 年4.5%~年17.8% | 年4.5%~年17.8% | 年3.0%~年18.0% | 年1.7%~年14.8% | 年1.5%~年14.6% |
借入限度額 | 10万円〜500万円 | 10万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜500万円 | 1万円~500万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 10万円~1,000万円 |
無利息期間 | ー | ー | ー | ー | 最大30日間 | ー | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | なし |
審査時間 | 最短即日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短30分 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短当日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
融資速度 | 最短翌日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短即日 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短翌日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
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