- 任意整理と自己破産の違いを教えてほしい
- 任意整理と自己破産をメリットデメリットで比較して教えてほしい
- 任意整理と自己破産のどちらを選ぶべきかポイントを教えてほしい
「人生100年時代」といわれるようになった現在では、失業や定年後の退職、生活苦によって自己破産や個人再生を検討する人も多いのではないだろうか。
平均寿命が伸びているからこそ、ライフプランを改めて見直す必要があるだろう。
しかし、働かなければ生活に必要な収入が得られず、自己破産や個人再生を検討する人も少なくないのが現状。
高齢になれば年齢や健康面が原因となり、仕事を探して安定した収入を得るのも難しくなる。
また、2024年現在では物価上昇に加え、少子高齢化が原因で受給できる年金も減額されている。
年金を受給できる年齢は原則として65歳からに引き上げられたため、年金を受給する前に生活に苦しむ人も多いだろう。
以下では、自己破産や個人再生を検討している人に向けて、それぞれの違いやメリット・デメリット、費用の違いを解説する。
自己破産または個人再生を検討している人は、この記事を参考にしてどっちを選ぶべきかを検討してみて欲しい。
\ 相談料・着手金0円!/
自己破産と個人再生の効果の違いとは?

借金が増えて返済の目処が立たなくなったことから、自己破産や個人再生を検討する人も多い。
だが、自己破産と個人再生の違いがわからないと迷ってしまい、自分に合った方法を選べなくなる。
それぞれの違いを把握することは、自分にどちらが最適かを判断するためにも重要である。
手続き後に失敗しないために、押さえておきたい自己破産と個人再生の効果における3つの違いを確認しておこう。
自己破産の効果
自己破産には主に以下の3つの効果がある。
- 借金が原則全額免除となる
- 財産は処分の対象となる
- 免責不許可事由がある
個人再生とは違い、財産は必要最低限のもの以外は処分の対象となるが、借金をなくす効果は大きいだろう。下記でひとつずつ解説する。
借金が原則全額免除となる
自己破産では借金が原則全額免除となり、その後の支払い義務がなくなる効果がある。「原則」としているのは、「非免責債権」といわれる一部の負債は免除ができないからだ。
基本的に、自己破産の申立てができるのは、無職など支払い能力がない人である。自己破産をして免責が認められると、非免責債権を除いて返済義務がなくなる。
失業していて支払い能力がない人にとっては、支払いの返済義務がなくなるのは大きなメリットだといえるだろう。
ただし、非免責債権は自己破産後も支払い義務が生じる負債であるため、注意しておきたい。
非免責債権となるのは、主に下記のようなものだ。
- 税金や年金、保険料など租税公課にあたるもの
- 罰金や損害賠償に対する請求
- 養育費
これらが未払いの場合、返済義務があることに注意しておこう。
税金や故意や過失により起こった交通事故を始めとした損害賠償や罰金、養育費や生活費などは免除の対象とならず、自己破産後も返済をしなければいけない。
財産は処分の対象となる
自己破産は一定の条件を満たすことによって手元に住宅などの財産を残すことも可能な個人再生と違い、財産は処分の対象となる。
財産には住宅や自動車など生活に必要なものも含まれるため、自己破産を選ぶなら注意が必要だ。
ただし、すべての財産を失うと生活再建が困難な状況になるため、生活に必要だと認められた一部の生活必需品は手元に残せる。
自己破産をしても手元に残せる財産は下記の通り。
- 99万円以下の現金
- 家具や家電などの自由財産
パソコンなどを複数所有している場合、高価なものは処分されてしまう可能性があるため注意したい。
また、自己破産では分割ローンで購入し、支払いが終わっていない自由財産もまだ自分のものと確定した訳ではないため、処分される恐れがあることに注意しよう。
免責不許可事由がある
免責不許可事由とは、自己破産を行うときに借金が全額免除される「免責」が下りない事情のことだ。免責不許可事由には、下記のようなものがある。
- ギャンブルや浪費による借金
- 虚偽の申請や書類の偽造など相手を騙す行為があった
- 過去7年以内に免責を受けている
免責不許可事由は、破産法第252条1項4号に定められている。
収入に見合わない浪費による借金や、支払い能力がないのにもかかわらずあるような虚偽の書類を提出するような悪質な場合だ。
自己破産できない確率は低いとされており、免責不許可事由に該当するケースでも裁判所に許可されれば免責が下りる例がある。

個人再生の効果
個人再生には主に以下の3つの効果がある。
- 借金が最大90%減額される
- 財産を手元に残せる可能性がある
- 返済計画に沿って3〜5年で返済する
個人再生では借金は減額できるが全額免除とならない代わりに、財産を残せる可能性があるのが自己破産との大きな違いといえるだろう。下記でひとつずつ解説する。
借金が最大90%減額される
自己破産は借金が全額免除されるが、個人再生は借金の元本を5分の1から10分の1程度まで減額できる。
借金を最大で90%減額できるため、多額の借金の負担が軽くなるのが特徴だ。
自己破産と違って借金の理由は不問とされるが、安定した収入と返済能力がある人しか選べない方法だ。
多額の借金を抱えている人にとっても、毎月の返済額を大きく減額できるのはメリットとなる。
ただし、減額はされるものの個人再生の申立て後も借金がなくならない点には注意しておきたい。
財産を手元に残せる可能性がある
自己破産では財産を手放さなければいけないが、個人再生は一定の条件をクリアすれば財産を手元に残せる可能性がある。
財産を手放したくない人にとっては、個人再生の方が魅力的に感じるだろう。
財産はローンが完済していれば残せるが、注意しておかなければいけないケースもある。
それが下記の場合だ。
- 住宅ローンが残っている場合
- 自動車のローンの所有権がローン会社にある場合
住宅ローンは残っていても住宅を手元に残すことは可能だが、ローンは借金と違って減額の対象にはならない。
したがって、減額された借金と一緒に残りのローンは支払っていくことになる。住宅を手元に残したい場合は、ローンを含めた金額の支払い能力があるかが重要だ。
また、自動車のローンは債権者に所有権があることに注意しておきたい。
債権者であるローン会社に車を引き渡すように求められたら、一部の例外を除いて応じる必要があることを押さえておこう。
返済計画に沿って3〜5年で返済する
個人再生を選択した場合は、返済計画に沿って3~5年で返済する。
個人再生では、全債権者に対しての返済総額を少なくしたうえで、残りの金額を原則3年で返済する計画を立てるのが一般的だ。
再生計画案は、個人再生の再生債務者が裁判所が定めた期間を守り、自ら作成する必要がある。返済期間は最長で5年まで延ばすことが可能。
再生計画案を提出するにあたり、期間内で返済する計画案を作成しなくてはいけない。
新たな借金をつくらないことはもちろん、個人再生後に滞納が発生すると再生計画が取り消される可能性もあるため注意が必要だ。
返済計画通りに返済できない場合は複数の対処法を検討しなければいけない。そのひとつが延長の申立てだが、延長を検討する場合は最長2年までとなっている。
対処法には複数の方法があり、そのひとつが自己破産だ。
支払い不能になって対処法を行う前に、計画に沿った返済をしていく努力が必要だといえるだろう。
\ 相談料・着手金0円!/
自己破産と個人再生のメリットを比較

自己破産と個人再生にはそれぞれ異なるメリットがある。どっちを選ぶかを検討するためにも、両方のメリットを比較しよう。
借金を減らす手続きである自己破産と個人再生は、それぞれが異なるメリットがある。まずは、両方のメリットを比較したうえで、どっちを選ぶかを検討することが重要だ。
以下で、自己破産と個人再生におけるそれぞれのメリットを解説する。
どっちを選ぶかを迷っている人は、ぜひ比較したうえで自分に合った方を選ぶようにして欲しい。
自己破産のメリット
自己破産のメリットは下記の通りだ。
- 借金が原則全額免除される
- 収入がなくても手続き可能
- 手続き完了後に新たな生活を始められる
自己破産は無職で収入がない状態でも、借金を全額免除できる手続きが可能だ。
ただし、借金の理由によってはそもそも自己破産の手続きができないこともあるため注意しておきたい。
借金が全額免除されるからこそ、手続き完了後には借金がない状態で新たな生活を始められるだろう。
個人再生のメリット
個人再生のメリットは下記の通りだ。
- 財産を手元に残せる可能性がある
- 職業の制限がない
- 借金が最大90%減額される
個人再生は財産を手放すことなく手元に残しながら、負債を大幅に減額できる手続きが可能だ。
借金の理由が問われないため、自己破産ができない理由で借金がある人も一定の条件を満たしていれば個人再生を検討するのがおすすめ。
自己破産後は就けなくなってしまう仕事もあるが、個人再生では職業の制限はなく手続きをしても好きな職業に就ける。
借金が減額できれば支払い可能な人は、個人再生を選択してみてはどうだろうか。
\ 相談料・着手金0円!/
自己破産と個人再生のデメリットを比較

自己破産と個人再生のデメリットはメリットと同様に、それぞれ対象的な違いがある。
どっちを選ぶかはメリットだけでなく、デメリットも比較して検討しなければ後悔することになるだろう。
以下で、自己破産と個人再生のデメリットを比較して解説する。借金の返済に苦しんでいる人には、デメリットも把握したうえで申立てを行うのがおすすめだ。
自己破産のデメリット
- 財産のほとんどを失う
- 一部の職業に就けなくなる可能性がある
- 官報に掲載される
自己破産のデメリットは、上記の通り財産のほとんどを失うことだ。自己破産を行う人のなかには現在無職の人も多いだろう。
無職の人が住宅やほとんどの現金を失い、生活に必要最低限のものしか残らないことを考えると、将来が不安になる人も少なくない。
自己破産を行うと、税金や罰金など一部の支払い義務がなくならないものを除いて、全額借金は免除される。
借金をゼロにして新たに生活を始められる人も多いが、無職など支払能力がないと判断された人にとって、一部の職業に就けなくなる可能性があるのはつらいことだ。
弁護士や公認会計士、税理士、行政書士などの士業もこれに含まれるが、既にこの職業に就いていた人は登録を取り消さなくてはならない。
ほかにも、生命保険関係や賃金業などの仕事には就けなくなってしまうので注意が必要だ。
さらに、自己破産すると官報に掲載されることになる。官報は国が発行し、誰でも手に入れられるものだ。
個人が特定されることで不利になるケースもあるということも覚えておこう。
個人再生のデメリット
- 一定の収入が必要
- 手続きに時間がかかる
- 借金が完全にゼロにはならない
個人再生のデメリットは、借金が完全にゼロにならないことだ。そのため、支払い能力のない人は減額しても残りの借金を返済できる見込みがないと判断される。
したがって、個人再生の申立てには一定以上の収入が必要だ。
一部の借金は減額されないため、養育費を支払う必要があったり税金を滞納したりしている人は注意しなければいけない。
また、個人再生は自己破産よりも手続きに時間がかかる。申立てを行ってから認可が決定するまでにかかる期間は、半年程度だ。
認可が下りるまで多額の借金を抱えたまま不安な思いをして過ごす人も多いだろう。
さらに、個人再生は自分で行うには手続きが複雑となるため、通常弁護士に依頼する。
弁護士への依頼には費用や時間がかかることも覚えておこう。
\ 相談料・着手金0円!/
自己破産と個人再生の費用の違い

自己破産も個人再生も手続きには費用がかかる。
借金を免除したり減額する手続きを行うためにはある程度の費用がかかり、これを準備できなければ手続きが申立てをすることも不可能だ。
自己破産と個人再生では手続きも異なるため、かかる費用の違いも把握するのが重要だ。以下で、それぞれの費用について詳しく確認する。
自己破産にかかる費用
- 同時廃止の場合
- 着手金22万円、報酬22万円、事務手続き費用2万2000円
- 少額管財の場合
- 着手金26万4000円、報酬22万円、事務手続き費用2万2000円
自己破産にかかる費用は同時廃止と少額管財のどっちを選ぶかで異なる。自己破産でかかる弁護士への費用は着手金と報酬、事務手続き費用だ。
報酬と事務手続き費用はどっちも同じだが、着手金が異なることを押さえておこう。
以下で、それぞれについて解説する。
同時廃止の場合
自己破産における同時廃止は財産額が20万円未満であることが条件となり、個人に多い。
自己破産をする人の財産を管理している弁護士である「破産管財人」を選ぶ必要がなく、書類審査のみで自己破産ができるものだ。
同時廃止は少額管財と比較すると、費用がかからず手続き期間も短い。同時廃止にかかる費用は以下の通りだ。
- 着手金
- 22万円
- 報酬
- 22万円
- 事務手続き費用
- 2万2000円
少額管財の場合
少額管財は、以下のうちひとつでも当てはまると選択しなければいけない手続きだ。
- 財産額が20万円以上
- 個人事業主または法人の代表
- 債務額が5,000万円以上である
- 免責不許可事由に関する調査が必要とする
したがって、この条件のうちいずれかがあてはまったら、同時廃止での手続きは行うことが不可能。
債務がどのくらいであるかや財産の状況の調査が必要であるため、期間も長期に及ぶ可能性がある。
少額管財にかかる費用は以下の通りだ。
- 着手金
- 26万4,000円
- 報酬
- 22万円
- 事務手続き費用
- 2万2,000円
個人再生にかかる費用
- 住宅ローン条項がない場合
- 55万円
- 住宅ローン条項がある場合
- 66万円
- また、個人再生の場合は別途個人再生委員の報酬(15〜20万円)が必要となる。
個人再生にかかる費用は、住宅ローン条項の有無によって異なる。なお、住宅ローン条項とは、一定の条件を満たすことで住宅を手元に残せる制度のことだ。
これは、「住宅資金特別条項」のことで、住宅ローン特則ともよばれる。
個人再生の対象から住宅ローンをはずせるが、住宅を残すためには住宅ローンをこれまで通り支払い続けなければいけない。
個人再生では住宅ローン条項がある場合は55万円、ない場合は66万円がかかる。住宅ローン条項の有無によって、弁護士費用には10万円程度の差額が発生するからだ。
また、個人再生の場合は別途個人再生委員の報酬(15〜20万円)が必要となるため、自己破産よりも高額な費用が必要となる。
\ 相談料・着手金0円!/
自己破産と個人再生はどっちを選ぶべき?

自己破産と個人再生は、どちらもブラックリストに載り、新たな借り入れができなくなる。ブラックリストに載る期間は7年程度だ。
自己破産と個人再生のどっちを選ぶべきかは、人によって現在の状況が異なるため今おかれている状況と借金をした背景次第だ。
申立てをすれば必ず受けられるとは限らないため、まずは自分の場合はどっちが適しているかを確認するべきだ。
以下で、自己破産と個人再生の特徴を踏まえ、どっちを選ぶべきかを解説する。
自己破産が適している場合
- 収入がなく、返済の見込みがない
- 財産がほとんどない
- 借金を完全に清算したい
自己破産が適しているのは、財産がほとんどなく安定した収入もない場合だ。収入がなければ借金を減額をしても支払えないため、借金を完全に清算した方が良いだろう。
借金の理由が浪費やギャンブルなど自己破産できない理由ではなく、今後の支払い能力もない場合は自己破産が適している。
個人再生が適している場合
- 安定した収入がある
- 住宅ローンなど残したい財産がある
- 職業上の制限を避けたい
個人再生が適しているのは、安定した収入があり住宅など残したい財産がある場合だ。
また、今後就きたい職業が自己破産をすると選択できなくなる場合は、個人再生を選んだ方が良いだろう。
ただし、原則3年で返済する計画案を提出する必要があるため、個人再生を選んで借金を減額すれば計画通りに返済できるかは検討しなくてはならない。
\ 相談料・着手金0円!/
自己破産と個人再生の違いを理解し、自分に合った方法で借金問題を解決しよう

本記事では、自己破産と個人再生の違い、メリット・デメリットについて解説してきた。
自己破産と個人再生は借金がどの程度免除・減額されるかや財産を残せるか、申立てができる条件に違いがある。
自己破産は無職でも申立てが可能であるが財産をほとんど残せない。
それに対し、個人再生は借金は減額された金額で残るが、条件を満たせば財産は残せる可能性がある。個人再生は財産を失いたくない人にとっては魅力的だ。
自己破産も個人再生も7年間はブラックリストに載り、生活が不便になる。借金の返済に困っている人は、まずは債務整理の相談申し込みをしてみるのがおすすめだ。
どっちが適しているかや費用についても助言をもらうことで、自分に合った方を選べるだろう。
\ 相談料・着手金0円!/