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自己破産しても退職金は受け取れる?没収されるケースと金額を徹底解説!

この記事で解決できるお悩み
  • 自己破産をすると退職金がどうなるのか知りたい
  • 自己破産しても受け取れる退職金が知りたい
  • 自己破産以外の債務整理のときでも退職金が没収されるのか知りたい

自己破産すると基本的にすべての借金が免責となるため、借金を抱える人のなかには自己破産を考えている人もいるだろう。

一方で、自己破産は保有する財産の大半を没収されるデメリットもある。では、退職金の扱いはどうなるのだろうか。

本記事では、自己破産をした場合に退職金が受け取れるのかを状況別に解説する。

没収される金額の目安や自己破産しても回収されない退職金、自己破産以外の債務整理についても紹介するため、ぜひ参考にしてほしい。

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目次

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自己破産をすると退職金はどうなる?状況別に解説

通常、自己破産後に取得した財産は没収の対象とならない。

ただし、退職金は給与の後払いとして考えられ、自己破産後に受け取る場合でも差し押さえの対象となるため注意が必要だ。

差し押さえの対象となる金額は自己破産のタイミングによって異なるため、ここでは4つのケースにわけて自己破産時の退職金の扱いを確認する。

退職後でまだ退職金を受け取っていない場合

退職済みでこれから退職金を受け取る場合は、支給見込額の4分の1が没収の対象となる。

たとえば、受け取る退職金が400万円の場合、100万円が差し押さえられる金額だ。

ただし、支給見込額の4分の1が20万円未満の場合には没収の対象とならない。そのため、支給見込額が80万円未満の人は退職金を差し押さえられる心配はしなくていい。

また、没収される金額は、自己破産の手続き中に支払う必要がある。退職金が支払われるまで待ってくれたり、会社が前払いをしてくれたりするわけではないため注意しよう。

なお、自己破産時の申請時には勤務先が作成した「退職金見込金額証明書」の提出が必要となる。

在職中の場合

在職中でまだ退職金を受け取っていない場合は、支給見込額の8分の1が没収の対象となる。

たとえば、支給見込額が400万円の場合、50万円が差し押さえられる金額だ。ただし、支給見込額の8分の1が20万円未満の場合には没収の対象とならない。

そのため、支給見込額が160万円未満の人は退職金を没収される心配はしなくていい。

なお、ここで計算する支給見込額は、自己破産の手続き時に退職した場合に支給される金額となっている。定年まで働いた場合が前提となるわけではない点を覚えておこう。

すでに退職金を受け取っている場合

すでに退職金を受け取っている場合は、預貯金または現金として全額が没収の対象となる。

退職金であっても、通常の預貯金と区別されることはない。

ただし、手続き時点で保有する預貯金が20万円以下かつ現金が99万円以下の場合には、処分対象とならない。

退職金制度がない場合

勤め先に退職金制度がない場合はそもそも退職金が支給されることはないため、差し押さえも発生しない。

ただし、裁判所へ勤め先に退職金制度がないことを明示する必要がある。具体的には、裁判所に就業規則などを提出することで、退職金制度がないことの証明が必要だ。

なお、パートやアルバイトとして勤務している場合や自営業者など、退職金が出ないことが明らかな場合は、書類の提出は不要となる。

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自己破産しても回収されない退職金

自己破産すると原則退職金は回収されるが、なかには法律で差し押さえが禁止されているものもある。自己破産しても没収されない退職金を6つ紹介する。

中小企業退職金共済

中小企業退職金共済は、国が運営する中小企業のための退職金制度だ。企業が毎月の掛金を金融機関に納付することで、従業員の退職時に中小企業退職金共済から退職金が直接支払われる。

中小企業退職金共済法では、以下のように差し押さえが禁止されている。

(譲渡等の禁止)第二十条 退職金等の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。ただし、被共済者の退職金等の支給を受ける権利については、国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押える場合は、この限りでない。

そのため、中小企業退職共済に加入する人は、自己破産しても退職金を回収される心配は不要だ。

  • 出典:e-GOV「中小企業退職金共済法」

小規模企業共済

小規模企業は、中小企業の経営者や役員・個人事業主が加入できる退職金制度だ。毎月の積立額を1,000円~7,000円までで自由に設定でき、掛金は全額が所得控除となる。

小規模企業共済も差し押さえが原則禁止されているため、自己破産しても退職金が回収されることはない。

(譲渡し等の禁止)第十五条共済金等の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。ただし、その権利が相続により承継されたものである場合、第十三条第二項の規定により通算の申出をしようとする者に対しその申出をすることを条件として当該通算の対象となる旧共済契約に係る共済金等の支給を受ける権利を譲り渡す場合及び国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押さえる場合は、この限りでない。

  • 出典:e-GOV「小規模企業共済法」

社会福祉施設職員等退職手当共済

社会福祉施設職員等退職手当共済は、児童福祉施設や更生施設などで働く職員を対象とした退職金制度となっている。

退職金支給の財源は、企業が負担する掛金と国や都道府県からの補助金によって賄われる。

社会福祉施設職員等退職手当共済法では、以下のように差し押さえが禁止されている。

(譲渡等の禁止)第十四条 退職手当金の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。ただし、国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押える場合は、この限りでない。

そのため、社会福祉施設職員等退職手当共済に加入する人は、自己破産しても退職金を回収される心配は不要だ。

  • 出典:e-GOV「社会福祉施設職員等退職手当共済法」

厚生年金基金

厚生年金基金は、国がおこなう厚生老齢年金に上乗せして支給をおこなう仕組みだ。

厚生年金も厚生年金保険法によって差し押さえが禁止されているため、自己破産によって回収されることはない。

確定給付企業年金

確定給付企業年金は、企業が従業員に提供する年金制度で、あらかじめ退職後に受け取る年金額が確定している。

確定給付企業年金も、確定給付企業年金法で差し押さえが禁止されている。

確定拠出年金

確定拠出年金は、加入者が拠出した掛金を自らが運用し、その運用結果に基づいて給付額が決まる年金制度だ。

企業型DCと個人型DC(通称iDeCo)の2種類がある。

確定拠出年金も確定拠出年金法で差し押さえが禁止されているため、自己破産時に給付金を回収されることはない。

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自己破産で回収される退職金見込み額を払えない場合は?

退職金をまだ受け取っていない場合でも、差し押さえられた金額を支払う必要がある。

たとえば、すでに退職していて500万円の退職金を受け取る予定の人は125万円(500万円×4分の1)の支払が必要だ。

ただし、すぐに手元にまとまった資金を用意できない人も多いだろう。そのような場合に考えられる対策方法を2つ紹介する。

分割で支払う

退職金で差し押さえられた金額は一括で支払うのが基本だが、破産手続き中に分割して支払うことも可能だ。

破産手続きは半年~1年ほどかかる場合もあるため、手続き中に財産の整理などを進めて返済することも検討しよう。

自由財産の拡張を申し出る

法律で差し押さえが禁止されている財産や破産手続きの開始後に取得した財産は「自由財産」と呼ばれ、自己破産した場合でも回収されることはない。

退職金は通常自由財産に該当しないが、裁判所の判断によっては自由財産として認められる場合がある。

これを「自由財産の拡張」といい、退職金が自由財産として認められれば回収の対象外となる。

「自由財産の拡張」により退職金が回収の対象外となる事例も実際にあるため、裁判所への申し立ても検討しよう。

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自己破産以外の債務整理の場合、退職金はどうなる?

今まで紹介したとおり、自己破産すると退職金を差し押さえられる場合も多い。そのため、退職金を差し押さえられない債務整理の方法を探している人もいるかもしれない。

そのような人には、任意整理や個人再生といった債務整理がおすすめだ。これらの方法であれば、退職金を差し押さえられずに債務整理ができる。

任意整理と個人再生をした場合の退職金の扱いを確認しよう。

任意整理

任意整理をした場合、退職金を差し押さえられることはない。

任意整理は、利息の支払いや遅延損害金の減額を債権者と直接交渉する方法だ。

自己破産と異なり、既に退職金を受領済みであっても、近々退職金を受領する予定があっても、退職金を返済に充てないという選択をすることが可能となっている。

個人再生

個人再生をした場合も、退職金を差し押さえられることはない。

個人再生とは、借金を返済できない可能性が高いことを裁判所に認めてもらい、大幅に借金を減額する手続きだ。減額後の借金は、3年~5年ほどかけて返済をおこなう。

個人再生により退職金が受け取れなくなったり減額されるわけではないが、裁判所が返済のシミュレーションなどをする際に、将来受給できる退職金を含めて計算がおこなわれる。

そのため、退職支給見込額が返済計画に一定の影響を及ぼすことを覚えておこう。

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自己破産すると退職金は原則没収されるため、他の債務整理も検討しよう

本記事で紹介したとおり、自己破産すると退職金の全部もしくは一部が原則差し押さえられる。

ただし、退職金の支給見込額が少ない場合や裁判所から「自由財産の拡張」が認められると、差し押さえの対象外となる場合もある。

そのため、自己破産するとかならず退職金が没収されるわけではないことを覚えておこう。

また、退職金の回収分を一括で払えない場合は、分割での支払いも可能だ。

さらに、債務整理には自己破産以外にも任意整理や個人再生などの方法もある。これらの方法で個人再生をすれば退職金は没収されないため、利用を検討してもいいだろう。

ただし、自己破産や債務整理に関する手続きは複雑で、どの方法が自分に合っているのかを判断するのは難しい。

そのような人は、債務整理のプロに相談することをおすすめする。

いまの財産状況やライフプランを考えて最適な債務整理の方法を案内するため、一人で悩まずにまずは相談してみてほしい。

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よくある質問

退職金の支給額はごまかせる?

自己破産の手続きをする際、退職金の支給額をごまかして申請することはできない。

自己破産の手続きをする際は、原則として勤め先が作成した「退職金見込額証明書」を裁判所へ提出する。

また、退職金の見込額を含む所有財産をすべて記載した「財産目録」の提出も必要だ。

そのため、退職金の支給額をごまかして申請することはできないことを覚えておこう。

自己破産は会社にバレる?

自己破産の申請時に提出する「退職金見込額証明書」は、勤め先に作成してもらう必要がある。

そのため、退職金見込額証明書の作成を勤め先に依頼したら、自己破産がバレるかもしれないと不安な人もいるだろう。

ただし、退職金見込額証明書は自己破産の申請時以外に住宅ローンの申込時にも必要となる書類だ。

そのため、自己破産が会社にバレたくない人は、「住宅ローンに申し込む際に必要となるため、退職金見込額証明書を作成してほしい」などと伝えればいいだろう。

自己破産すると退職金はどのくらい差し押さえられる?

自己破産時にどのくらい退職金が差し押さえられるかは、タイミングによって異なる。

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自己破産するタイミング差し押さえられる退職金の割合
退職金を受け取った後全額※1
退職済みで退職金の受取りを待っている4分の1※2
在職中で退職予定はない8分の1※2
※1…預貯金が20万円以下かつ現金が99万円以下の場合には、差し押さえの対象とならない
※2…20万円未満の場合は差し押さえの対象とならない

また、上記の金額を超える場合でも、裁判所から「自由財産の拡張」が認められれば、差し押さえを免れることもある。

自由財産の拡張とはなに?

自由財産の拡張とは、特定の財産が裁判所の判断によって没収の対象外とされることをさす。

自己破産後に取得した財産や法律で差し押さえが禁止されている財産は「自由財産」と呼ばれ、自己破産した場合でも回収されない。

通常、退職金は自由財産に含まれないが、裁判所が個別の事例ごとに判断し、自由財産として認める場合がある。

この判断が「自由財産の拡張」であり、退職金が自由財産として認められた場合は回収の対象外となる。

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この記事を書いた人

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