- 借金が時効になるのか知りたい
- 借金の時効が成立する条件が知りたい
- 債務整理後でも時効援用できるのか知りたい
借金の返済が長期にわたり負担になっている方にとって、「借金にも時効がある」と聞いたことがあるかもしれない。
実は、一定期間が経過すると、返済義務が消滅する「消滅時効」という制度が日本の法律には存在する。
消滅時効は期間が経過すれば自動で成立するわけではなく、手続きや条件を満たす必要がある。
しかし、お金を返済してほしい債権者の対応や取り立てなどにより、時効が成立しにくい。
本記事では、借金の消滅時効の仕組みや成立条件を解説し、時効援用がどのような流れで行われるのか、また援用する際に生じるデメリットについても触れて説明する。
また、借金の時効援用が良いのか、それとも債務整理など他の対策が適しているか、具体的な判断材料も提供する。
借金問題を法的に見直し、生活負担の軽減につなげるための参考にして欲しい。

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借金が時効になるって本当?消滅時効とは

借金が時効になる可能性がある、という話を耳にしたことがある方も多いだろう。
実際に借金にも時効が適用されており、消滅時効と言われている。
しかし、どのような条件で成立するのか具体的に理解している人は少ないかもしれない。
消滅時効は日本の民法で定められた権利で、借金にも一定条件のもと適用できる。
消滅時効の制度について理解し、条件やリスクを把握することで、返済負担を軽減が可能だ。
具体的なポイントは以下のとおりである。
- 借金における消滅時効について
- 消滅時効が適用される理由
- 時効のリセットとは何か
それぞれ説明するので参考にして欲しい。
借金における消滅時効について
借金の消滅時効は、返済を行わずに一定の期間が経過すると返済義務が消滅する法的な制度である。
日本の民法第166条では借金の未払いが長期間続くと、お金を返してもらう権利のある債権者は、法的に請求できなくなると規定されている。
消滅時効は、一定の期間返済されていない借金に対し、借りた人の返済義務を一定の条件下で解消するために設けられたものとされている。
借金の消滅時効期間は5年で、この年数が経過すると借金も時効の対象となる。
- 参考:法令検索
消滅時効が適用される理由
消滅時効が適用される理由は、時間の経過と共に証拠の紛失や内容が不明確になる点が考えられる。
債権者が何年も経ってから返済を求めた借金に対し、既に返済していても年月により証拠が紛失している可能性もある。
その場合、事実確認も難しく債務者は不当な請求だとしても、守ってもらいにくい。
債権者は権利を持っているにも関わらず主張をしていないため、権利は保護に値しないという考えがあると言われている。
権利を行使する意思がない債権者に対し、ずっと権利を保持する権利は不要だということだ。
消滅時効によって、債権者は自分が権利を有し、期限内の行使が重要だと認識させることもできる。
時効のリセットとは何か
借金の消滅時効には、リセットされる場合もある。
たとえ時効成立のための期間が過ぎても、時効のカウントがゼロから再び始まることを意味している。
時効リセットの原因となる行動には、以下のようなものがある。
- 債務者が借金の一部を支払った場合
- 債務者が借金を認める内容の発言をした場合
- 債権者が裁判を起こし、訴訟が行われた場合
これらの行動が起きると時効期間のカウントがリセットされ、再び初めから時効期間の数え直しになる。
借金を返済する債務者が時効を成立させるためには、リセットに注意して成立条件を満たさなければいけない。
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借金の時効が成立する条件は?

借金の消滅時効が成立するには、一定期間の経過以外にもいくつかの条件を満たす必要がある。
時効期間が経過したからと言って、すべての借金が自動的に消えるわけではない。
具体的な条件は以下のとおりだ。
- 5年または10年の期間が経過
- 時効成立に必要な条件
- 時効を止める中断事由
それぞれ詳しく説明しよう。
5年または10年の期間が経過
借金の時効成立には、「時効期間」が設定されていて、時効期間が経過するのを待てばいいわけではない。
債権者が権利を行使しない状態で、時効期間が経過しなければならない。
2020年4月に施行された改正民法では、以下のルールとなっている。
- 債権者が権利を行使することができることを知った時点から5年間、その権利を行使しないとき
- 権利を行使することができる時点から10年間、その権利を行使しないとき
- 引用元:民法 | e-Gov 法令検索
金融機関や貸金業者から借金をした場合は、契約書に返済期日が記載されていることが多い。
この返済期日を債権者は知っているため、権利を行使できることを知っているとされる。
そのため、返済期日から5年間債権者が返済を要求しなければ、時効が成立となる。
改正前の制度では、金融機関や貸金業者からの借金は5年で時効をむかえ、個人間で借りていた場合はは10年と、どこから借りているかで時効期間が違っていた。
そのため、2020年4月の改正前に個人間で借金をした場合は、改正前の10年が時効期間となることに注意が必要だ。
時効成立に必要な条件
消滅時効を成立させるためには、時効期間の経過に加えて「時効援用」の手続きを行わなければいけない。
これは、債務者が「時効を成立させる意思表示」をすることを意味する。
時効援用の手続きを行うことで、正式に時効が成立し、返済義務がなくなる。
債権者に意思を示せば、口頭でも書面で援用しても法的な問題はないが、書面を送付した方が安心できるだろう。
時効援用を書面で行う場合は、「時効援用通知書」を発行する。
書式は特に決まっていないが、以下の項目を記載する
- 書類の作成日
- 債権者の住所・会社名(氏名)
- 債務者の住所・氏名
- 「時効の援用を行う」意思表示
- 借金の情報(借入額や契約番号、借入契約日など)
- 信用情報機関からの事故情報削除依頼
時効援用は債務者の意思に基づいているため、手続きをしなければ時効が成立しないことになる。
時効を成立させ、返済義務を消滅させたいと考えているのなら、時効援用の手続きは必須だ。
時効を止める中断事由
消滅時効は、特定の状況で中断されることがあり、中断されれば時効のカウントがゼロにリセットされる。
中断後、再び時効期間がカウントされるとしても、最初からとなってしまう。
中断事由には以下のようなケースが該当する。
- 債務者が一部でも返済した場合
- 借金の存在を認める行動を取った場合
- 債権者が裁判所に訴訟を提起した場合
特に気をつけたいのは、一部でも返済した場合や存在を認める行動だ。
例えば、利息分だけでも返済したり、「もう少し返済を待って欲しい」と発言したりしても中断となる。
督促状が届いて支払う意思を見せても、時効はリセットされる。
仮に時効が成立していてもリセットされる点にも注意が必要だ。
時効成立後でのリセットは、返済義務がなくなった借金を返済しなければいけなくなるのだ。
債務者としては、これらの行動や言動に注意しなければならない。
また、債権者は債務者に対して借金の支払いを求める裁判を起こす可能性もある。
その場合は裁判が終了するまで、時効は完成しない。
裁判の結果、債権者の権利が確定したら時効が更新され新たな時効期間がスタートし、さらに時効期間は10年と長くなる。
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借金を時効援用するデメリット

借金の時効援用を行い消滅時効が成立すれば返済義務が消え、借金から解放される可能性が高まる。
しかし、時効援用にはいくつかのデメリットもあるため、慎重に検討して欲しい。
以下に時効援用による代表的なデメリットを紹介する。
- 信用情報に与える影響
- 新たな借入れが難しくなる可能性
- 家族や仕事への影響
それぞれ説明していく。
信用情報に与える影響
借金の時効援用が成立すると、返済が滞った情報が信用情報機関に記録される可能性がある。
これは、いわゆる「ブラックリスト」に載ることを意味し、金融機関からの信用が低下してしまう。
ブラックリストに載ると、以下の影響が考えられる。
- クレジットカードの新規発行が難しい
- 賃貸契約の調査で審査落ちする可能性がある
- ローンや借入れの審査に通りにくい
時効援用をすると、この情報は金融機関に共有されるため、数年間は新しい借入れやローンを利用できない可能性が高い。
また、契約する際に審査があるクレジットカードの新規発行や、賃貸契約でも同様に、共有される信用情報から審査が通らないかもしれない。
時効援用を行い借金がリセットされ、新たな生活をスタートしようと考えるかもしれないが、そのための生活に必要な信用がなくなることもある。
ブラックリストに載ったら、これから先の生活に影響が出る可能性を認識しておいて欲しい。
新たな借入れが難しくなる可能性
時効援用の結果として、信用情報が悪化することで新たな借入れが難しくなる場合がある。
特に大きな額を必要とする住宅ローンや自動車ローンでは、審査で不利になる可能性が高い。
時効情報が金融機関全体に共有されることで、返済能力への信用が著しく低下するためだ。
つまり時効援用後には、資金調達がしたくても借入れができないかもしれないといったデメリットも発生する。
将来的にローンの利用を予定している方は、信用情報への影響をよく理解し、慎重に判断しなければいけない。
家族や仕事への影響
時効援用には、家族や職場への影響も考えなければならない。
特に、金融機関からの連絡や信用情報の悪化によって、家族や生活の安定に支障をきたすことがあるだろう。
信用が低下すれば、家族がローンを組む際や保証人が必要な場合に、影響が出る可能性がある。
また、職場での福利厚生に住宅ローンの金利優遇などが含まれている場合、信用情報に問題があると優遇を受けられない可能性もある。
時効援用の影響が長期にわたって生活全般に及ぶ可能性を理解して欲しい。
家族には言わずに一人で解決したいと、時効援用を考えている方もいるかもしれない。
しかし、今後の家族に与える影響の大きさも考えると、一人で時効援用は決めない方がいいだろう。
家族とも相談して、慎重に検討して欲しい。
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実際、借金の消滅時効は成立するの?

借金の消滅時効は、実際に成立するまでに多くのハードルがある。
時効を成立させるためには、債務者が決められた手続きを進めなければならないが、債権者側は返済して欲しいため、時効を阻止したいと考えて対応するだろう。
具体的に時効成立が難しくなるポイントと成功例を、以下で解説する。
- 消滅時効が成立しにくい理由
- 借金取り立てと消滅時効の関係
- 時効援用の成功例
消滅時効が成立しにくい理由
借金の消滅時効が成立しにくい理由の一つは、時効の中断事由が発生しやすい点がある。
時効の期間が経過しても、債務者が少しでも返済をしたり、返済の意思を示すことで時効が中断され、再度ゼロからカウントが始まる。
これは債権者にとっても時効阻止の手段であり、債務者側にとっては大きな障害となるだろう。
さらに債権者が裁判所に訴訟を提起する場合は、裁判手続きが完了するまで時効の進行が停止するため、これによっても時効成立が中断される。
実際に時効を考える場合は、債権者のアクションを避けつつ慎重に行動する必要があるのだ。
借金取り立てと消滅時効の関係
消滅時効が成立するかどうかは、借金の取り立てがどの程度厳しいかにも影響される。
債権者が債務者に対して電話や郵便で取り立てを続けると、債務者はプレッシャーを感じて返済の一部を支払ってしまうだろう。
この返済行動によって、消滅時効が中断され、ゼロからの再カウントが始まってしまう。
また、債権者が裁判所を通じて通知を送付するなどして、時効中断の意思表示を行った場合にも、時効のカウントが中断する。
こうした状況では、時効成立はより難しくなる。
そのため、取り立てがある中で消滅時効を成立させるには、弁護士や司法書士など専門家のサポートがあると安心だろう。
時効援用の成功例
この様な難しい条件下でも、実際に時効援用が成立した例もある。
時効援用の成功は、長期間にわたって返済がされず、債権者も取り立てを行わなかった場合だ。
借金の存在を認める行為や返済がなければ、時効の期間を経過した後、時効の援用を行うことで正式に借金が消滅する。
成功例として多いのは以下のケースが多い。
- 債権者が長期間借金の取り立てを行わず、債務者も連絡を取らなかった
- 内容証明郵便で時効援用の手続きを行い、債権者が異議を申し立てなかった
- 専門家に相談し、時効成立の要件を満たすための対応を進めた
ほかにも借金の返済をしないまま何年も経過し、突然一括請求されたとしても、時効期間が経過していれば時効援用が可能だ。
債権者が権利を行使せずに期間が経過したためで、突然請求されたからと言って慌てて一部を返済したり、返済するような発言をしてはならない。
債権者の対応によって条件が成立する可能性が大きいため、不安であれば一人で進めずに、専門家に協力してもらうことを勧める。
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一定の条件を満たせば成立する可能性がある借金の消滅時効

借金の消滅時効は、一定の条件を満たせば成立する可能性がある。
自分にとって適用できるかどうかを把握することで、生活への負担を軽減するきっかけとなるかもしれない。
消滅時効やその他の借金対策を活用し、精神的なストレスも軽減したいだろう。
ポイントは以下のとおりだ。
- 消滅時効を知って借金問題を見直す
- 債務整理と時効援用の使い分け
借金が消滅する可能性がある消滅時効の制度を知ることで、返済の負担を軽減する方策のひとつとなり得る。
借金の問題を解消するために、消滅時効の仕組みを理解することは重要だ。
消滅時効が適用される条件や手続きを正確に把握することで、計画的な対処が可能になる。
借金問題の対策としては、消滅時効の援用だけでなく、債務整理といった方法も選択肢のひとつとしてある。
債務整理は、借金を減額・免除したり、返済の負担を軽減するための手続きであり、消滅時効と併用することもできる。
それぞれの状況に応じた方法を選ぶことで、最適な解決策を見つけられるだろう。
専門家に相談し、自分にとって最も負担の少ない方法を見つけることをおすすめする。
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借金の時効に関するQ&A

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