今の会社に勤めていて、一度や二度は「転職」を考えたことがあるのではないだろうか。しかし、何から始めれば良いか分からない、情報収集するにも何をしたら良いか分からない人も多いだろう。そのような場合、まずは転職セミナーや転職相談会に参加しよう。
転職セミナーは利用するメリットが多く、転職活動のスタートをきるきっかけにもなるだろう。本記事では、転職セミナーの概要やフル活用する方法などをまとめたから、ぜひ参考にしてほしい。
転職セミナーって何?概要や参加する3つのメリット
転職セミナーは、マイナビやリクナビなどの大手人材会社がおもに主催しており、大手から中小企業まで、求人を募集しているさまざまな業界の企業が一同に介して会社説明を実施するものだ。
転職フェアと呼ばれる大規模なセミナーもあれば、業界特化型のセミナー、地元の企業だけが集結するセミナーも開催されている。セミナーの形式も、1対多の合同説明会・合同セミナー形式で開催されることもあれば、1対1の個別相談会・個別セミナー形式の場合もある。
転職セミナーに参加する3つのメリット
転職セミナーに参加するメリットは、大きく分けて以下の3点だ。
- 中途採用を行っている企業から直接話を聞ける
- さまざまな業界の企業を知れる
- 転職のモチベーションが上がる
中途採用を行っている企業から直接話を聞ける
転職セミナーは各企業がブースを設置し、採用担当者が自社の特徴や業務内容などに関する説明を行っている。求人情報だけでは分からない、働く人の声を通じたさまざまな情報を入手できるのがメリットの1つだ。
社員に直接質問できる機会は採用面接の機会しかないのが通常で、転職に対する熱量が比較的低い状態の、フラットな立場で採用担当と話ができるのは非常に貴重な機会である。
転職セミナーのささいな会話がきっかけで、転職に対する考えが具体的に浮かび上がることもあるだろう。
さまざまな業界の企業を知れる
日本全国には約370万近い会社があると言われている。我々が知らない企業が大多数な中、転職セミナーに参加することでさまざまな業界の企業を知れる機会になるだろう。
現職の業界に絞った転職を考えている人もいるかもしれないが、意識していなかった業界に、自身の適性を真に活かせる仕事が見つかる可能性もある。新たな発見や視野を広げるという意味でも、転職セミナーの参加は大きなメリットがあると言えるのだ。
転職のモチベーションが上がる
転職セミナーに参加すると企業の採用担当から直接話を聞けるし、他の転職希望者に触発され、転職のモチベーションが自ずと上がるだろう。なんとなく考えていた「転職」に対し、セミナーに参加することで輪郭がはっきりするため、具体的な行動にも移しやすくなる。
話を聞いた企業をさらに研究しても良いし、自己分析を進めて転職先に求める軸を固めるのも良いだろう。
転職活動への一歩を踏み出すきっかけや、モチベーションを上げるためにも、転職セミナーは一度参加してみよう。
転職セミナーをフル活用する5つの方法
転職セミナーに参加するからには、以下の5点を踏まえてセミナーをフル活用しよう。
- 興味のない・知らない企業の話を聞く
- できる限り多くの企業を回る
- どの企業に対しても聞ける内容の質問を複数用意する
- 採用担当と会話を楽しむ
- 0次面接の機会と捉えてセミナーに臨む
興味のない・知らない企業の話を聞く
転職セミナーはさまざまな業界の企業が集結しているが、ぜひ、興味のない・知らない企業の話を積極的に聞いてみよう。先入観を持って業界や職種を絞ると自身の可能性を狭めてしまいかねないし、転職セミナー参加のメリットを活かしきれない。
- 自身の視野を広げる
- 業界研究の一環
- 興味のある業界との違いを言語化する
興味のない企業の話は退屈に感じるかもしれないが、自身の興味をより言語化するためにも、知らない企業に目を向ける意識をもって転職セミナーに参加しよう。
できる限り多くの企業を回る
知らない企業の話を聞くことに似ているが、転職セミナーに参加するからには、できる限り多くの企業ブースを回ろう。さまざまな企業が一同に介する機会はあまりないし、さまざまな業界の情報を入手する絶好の機会になる。
体力を使うと思うが、ぜひ丸一日かけて、できる限り多くの企業ブースに顔を出し、その企業や業界の特徴などの情報を収集しよう。沢山の会社情報を揃えられるほど比較検討する際の材料にもなるし、現職と比較して優劣をつけることもできるだろう。
どの企業に対しても聞ける内容の質問を複数用意する
企業ブースで採用担当から話を聞いた際、必ず質疑応答の時間がある。そこで、どの企業にも聞ける内容の質問を用意しておこう。
- 社員の雰囲気
- 転職を成功した人の特徴
- 転職する人に求めるもの・こと
上記は一例だが、各社で同じ質問をすることで、受け答えの内容を各社で比較できるだろう。質問を予め複数用意しておくことで、賑わっていないブースも気兼ねなく入れるはずだ。ぜひ自ら質問して、採用担当から会社の情報を引き出そう。
採用担当と会話を楽しむ
転職セミナーは、企業の採用担当と直接話せる滅多にない機会だ。その機会をフル活用し、採用担当との会話を楽しもう。その企業の面接を受けるとも限らないし、面接の練習くらいの気持ちで、会社のことや業務内容に関して質問するのがおすすめだ。
興味のある会社の採用担当と意気投合すれば、場合によっては選考に進む可能性もある。せっかくの機会を無駄にせず、面接対策として採用担当との会話を楽しむのも、セミナーをフル活用するポイントだ。
0次面接の機会と捉えてセミナーに臨む
転職セミナーに参加する際は、0次面接の機会と捉えておいた方が良いだろう。最初は興味のなかった企業の話を聞いていると、実は興味のある事業領域を扱っていたことが判明することもあるだろう。また、採用担当と会話が弾んで書類選考をパスできることもある。
良い意味のハプニングが起こるのも転職セミナーの醍醐味であるため、転職のチャンスが転がっているかもしれないと考えながら、0次面接だと思ってセミナーをフル活用しよう。
転職セミナー参加に関するよくある質問
転職セミナー参加に関して、よくある質問とその回答を紹介しよう。
履歴書は必要?
転職セミナーに参加するにあたって、開催案内には「履歴書不要」と書かれていることもあるが、履歴書は用意しておいた方が良いだろう。
話を聞いた企業によってはその場で書類選考を促され、履歴書の提出を求められることもある。そのような場合に備えて履歴書を複数枚準備しておくと、転職活動が非常にスムーズに進むだろう。
服装は?
転職セミナーに参加する服装に関して、「服装自由」と書かれていることが多い。しかし、セミナーで企業とのご縁が生まれることもあるし、好印象が残るに越したことはないため、ビジネスパーソンにふさわしい服装でセミナーに参加しよう。
男性であればスーツを着用し、女性であればジャケットを羽織ったビジネスカジュアルスタイルが望ましいだろう。
転職セミナーに参加して転職活動のスタートをきろう
転職セミナーは、さまざまな業界の企業が集結し、採用担当者から会社の概要や業務内容などについて話を聞ける貴重な機会である。転職セミナーに参加することで、興味の有無に限らずさまざまな企業の情報を収集できるし、転職に対するモチベーションも上がるだろう。
採用担当者と直接話ができるまたとない機会だからこそ、質問を複数用意して、転職先の視野を広げられるよう、興味のない企業こそ積極的に足を運んでみよう。
なんとなく思い描く「転職像」を具体化し、理想の働き方を実現できる転職先を見つけるためにも、転職セミナーを有効活用して転職活動をスタートさせよう。