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第二新卒の転職事情を徹底解説

第二新卒という言葉をよく耳にするようになった現代だが、年齢などは何歳までの人を示しているのかわからないという人もいるだろう。そもそも転職の場合、第二新卒に企業側の需要はあるのだろうか。

そこで今回は第二新卒の転職事情について徹底解説していく。

目次

第二新卒は何年目まで

「第二新卒」とは、高等学校、専門学校、大学などを卒業して3年を目安に、「就業経験のある人が転職をする場合」にそのように呼ばれている。

ただし、卒業年から3年であることから、浪人や留年のない場合、高卒者は21歳、大卒者は27歳と年齢には幅があり、厳密な定義づけは無いと考えてよいであろう。

第二新卒で転職する理由とは

転職の理由は様々だろう。経済的なこと、適性のこと、勤務時間や休暇のこと。いずれにしても、 転職したいと思う切実な理由をそれぞれが有しているのだろう。

そして、その理由は、本人にとっては「少なくとも現在の仕事を継続するのは困難である」と判断するに値する重大な事項である。ここでは、その理由について論じるつもりはないが、想定される理由をいくつか簡単に挙げ、転職するという決断を下した後の行動、どのように転職するかについて徹底解説したい。

やりがいを感じられない

現在の仕事に「やりがいを感じられない」という壁に当たると、職場に足を向けること自体が苦痛になる。職場の景色は無機質となり、同僚の言葉も耳に入らないだろう。人が行動を起こす には「動機」が必要だ。

言い換えれば、人は心で動く生き物なので、心の持ち方が変化すれば行動にも変化が生じる。やりがいを感じない仕事に対しては、真剣みも向上心も存在せず、そのような仕事ぶりでは業績も下降に転じ、人事評価もマイナスが与えられるリスクが高まる。

こうなってしまうと、その会社で働く意味は無く、もう転職することだけ、新しい職場で働くことだけを考えるようになる。

待遇面の不満

待遇(処遇)に不満が募ると、「こんなことをしていられるか」と、仕事に対する意欲が減退し、その状態が続くと、いずれ「やりがいを感じられない」状況に陥る。給与や勤務時間のことはもとより、正当な評価を受けていないと感じてしまうと、上司、職場、会社のことが信じられなくなる。

そんな疑心暗鬼の状態からは生産的な行動は生じない。転職しようと考え出すものである。

会社に将来性や展望を感じない

一度疑心暗鬼になってしまうと、上司や会社そのものを信用していないできなくなってしまうだろう。「こんな会社に将来性を感じない」「ここに居ては、自分がダメになる」と思うに至ることもあるかもしれない。

そしてこの状況になると、心は既に転職に向かって一直線になり転職を考える要因になる。

転職において第二新卒の立場を考える

第二新卒は「就職して3年で転職した人間」という目で見られていることを忘れてはならない。いまや転職もごく自然となってきてはいるが、終身雇用制の長く続いた日本の社会において、一部、3年で転職する人間への評価は「堪え性がない」「飽きやすい」「目移りが激しい」などと、総じてあまり肯定的な評価が得られていない場合もある。

このようなことを踏まえ、転職のメリットとデメリットを見ていきたい。

第二新卒で転職した際のメリット

様々な理由をもって前職を辞した第二新卒者は、新しい職場での就業意欲、さらにポテンシャルの部分が総じて高いものである。意欲を持って転職しているため、「早く組織に溶け込む努力を惜しまない」という決意を有しているはずだ。

また、3年以社内とはいえ、社会経験、就業経験があり、社会人としての一般常識は当然として、会社組織での適応性や呑み込みの早さは、採用する企業側からすれば、大きなメリットであろう。要するに「そのレベル」に到達させるための投資、教育コストが不要なのである。

さらに、3年以内しか前職での経験がないことを、「色が付いていない」と。メリットとしてとらえてくれる企業も傾向も少なくないことを付け加えておく。

第二新卒で転職した際のデメリット

半面、デメリットも存在する。メリットとでメリットは裏腹で、例えば就業経験があるとしても、「長続きしなかった」というネガティブな評価をされる場合もある。

「またすぐに転職してしまうのではないか」という心配である。教育コストが不要と書いたが、前職の会社からすれば、その投資が無駄であった訳で、それが自社になるリスクもある。

また、短期間とはいえ、就業経験があることで、前職での考え方や商習慣などの影響を受けており、転職先のルールや企業風土に馴染めないこともあるだろう。

転職へ一歩を踏み出そう

いつの時代においても、企業の人材確保は経営上の最大の課題であった。事業拡大に伴う採用 増は当然であるが、技術や技能を伝承するためにも、計画的な採用を行う必要があるのだが、少子高齢社会が到来した日本では人口は減少するものとして考えなければならず、その中で労働力人口も減少の一途である。

そうした時代に人材を確保するのは容易でなく、企業の存続をかけ、人材採用戦争を展開している様相である。つまり今の時代は、第二新卒の転職者にとって追い風が吹いていると言える。

中途採用者にとっても条件は同じであるが、転職後の勤続年数を考慮すると第二新卒者に優位性を感じる企業が多いだろう。中途採用者はどちらかといえば「即戦力」であり、第二新卒者は 「新人に近い」という位置づけかもしれない。 現状を変えたいという欲求は、人が行動を起こすための力の源泉になり得る。

現状を変えるためにはチャレンジが必要であり、勇気も求められる。今の状況を打開するには、大きな決断と小さな一歩が必要であり、第二新卒の最大の武器は何を隠そう「若さ」と言っても過言ではない。

若いうちの挑戦は、 失敗が許され、失敗しても挽回が効くものだ。第二新卒の小さな一歩は価値がある。その一歩を踏み出して、社会にその若さを保って貢献する人材に成長していこう。

この記事を書いた人

アドバイザーナビ株式会社。野村證券出身者が2019年に創業した会社で、金融に特化した転職エージェント業務を行なっている。『金融機関勤務者が転職に使いたいサービスNo.1(日本マーケティングリサーチ機構2020年3月調査)』を獲得している。

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