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転職活動でついやりがち!面接官が思う「残念」な自己紹介3選

転職活動において、自己紹介はあなたのファーストインパクトを決める重要な場面だ。面接に挑む誰もが、最大限、自己紹介のターンで『あなた』という人間をアピールし、面接官に対して好印象を与えたいと思うだろう。

しかし、自己アピールをしたい気持ちのあまり、自己紹介が見当外れなものとなってしまっては本末転倒だ。意気込みのあまり、つい空回りしてしまい、ちぐはぐな自己紹介となってしまったら、結果的に面接官へマイナス印象を与えてしまいかねない。「自己紹介なんて簡単だ、自分は大丈夫だ」と思っている方も要注意だ。

なぜなら、人間にはその場面に立って初めて湧き上がる感情があるからだ。その感情が、「面接官に自分をアピールしたい!」という、衝動的な意気込みである可能性は誰にでもある。

そのような事態を未然に防ぐためにも、どのようなパターンの自己紹介がマイナス要素になるのかを知ることが重要だ。具体的には、3パターンに分けて自己紹介の失敗例を解説しよう。

目次

ダラダラと話し過ぎる

自己紹介の内容云々の前に、自己紹介の尺があまりにも長すぎるのはNGだ。自己紹介は面接官へあなたをアピールする第一ターンであるため、つい「たくさん自己アピールしなきゃ!」という気持ちになってしまうかもしれない。しかし、自己紹介はあくまで面接のスタートラインに過ぎない。

あくまでこれから展開する自己紹介を飾るスタートラインのため、自己紹介が長過ぎても何の意味もないのだ。むしろ、「結論、何を言いたいのかが分からない」「自己アピールが過ぎる人」「話を簡潔にまとめられない人」というマイナス印象を残してしまいかねない。

自己紹介の尺の長さは、大体2~3分程度で収まるのがベストだ。中には、自己紹介が始まる段階で「〇分間で自己紹介をお願いします」という風に、企業側から自己紹介の所要時間が指定される場合もある。いずれのケースでも柔軟に対応できるように、あらかじめ自己紹介で伝えたい要点をまとめておこう。

また、自己紹介を含めた面接全体において持っていてほしいスタンスがある。それは、「面接官ファーストで面接に臨む」というスタンスだ。面接官は、あなたと交わす数々の言葉のキャッチボールをふまえて、「あなたと働きたいか」「入社後に活躍できる人材か」「企業マッチングする人材であるか」を、フラットかつ客観的に評価する。

そのような事実へ目を向けずに面接に挑んだ場合、面接官に客観視されているという視点を持てないまま、「自分をアピールしたい」「内定が欲しい」という気持ちが先行し、いわば自分本位な発言をしてしまう恐れがある。そのような事態を防ぐためにも、面接の場では、「なるべく面接官視点に立ち、あなた自身を俯瞰すること」を意識してみてほしい。

具体的には、友人知人、もしくは転職エージェントに面接官役として面接練習に付き合ってもらい、都度フィードバックもらう方法が良いだろう。最初は難しいかもしれないが、意識し続けることで、「どのような発言・スタンスで面接に挑めば、面接官へ好印象を残せるか?」がおのずと分かるようになるはずだ。

話す様子がしどろもどろ

自己紹介の印象を決める要素は、話す内容や尺の長さだけではない。『あなたが自己紹介をする様子』に関しても、あなたのファーストインプレッションを大きく決定する要素の一つだ。あなたが自己紹介を行う様子は、いわば面接官の視覚へダイレクトに伝わる情報源のため、耳から聞く話す内容、尺の長さよりも印象に残りやすい。

『話す様子』の具体的な定義として挙げられるのは、大きく分けて『視点の向け方』と『語尾』と『身振り手振り』の3点である。では、どのような様子がOK・NGと見なされるのかを、それぞれの定義に分けて解説しよう。

視点の向け方

目線は、面接官へしっかり向けるようにしよう。目線が左右上下あちこちにブレてしまうのは、面接官に「落ち着きがない人だ」と思われてしまうため、気を付けなければならない。また、視点を定める場所は、基本的に面接官の両目にしっかり定めるようにしよう。

目線を合わせていなければ、「話し相手の目を見ない人=必要最低限のビジネスマナーを持ち合わせていない人」というマイナス印象に繋がり、減点理由にもなりかねないからだ。中には、相手の両目に視点を定めることに抵抗がある人、どうしてもにらみつけてしまう人もいるだろう。

そのような人は、面接官の眉間辺りに視点を定めると良い。眉間辺りは目元に非常に近いポイントのため、見られている面接官にとっては、ちゃんとあなたが目を見ている印象に映るだろう。

語尾の使い方

語尾は、「です」「ます」の丁寧語で話すことが原則だ。注意点として、話している途中に「えっと」や「その~」「でぇ~」「です~」の語尾を伸ばす話し方は、全体的にくだけた印象を残してしまうため、面接の場では不適切だ。

また、中には相互理解を高めるために、あえてくだけた、ざっくばらんな面接スタンスを好む面接官も存在する。そのようなスタンスを持った面接官との面接は、『面接』というよりも、対話重視型の『面談』に近い雰囲気が漂っているかもしれない。そのような場に立つと、「こちらもくだけた雰囲気で話して良いのかな」という考えが浮かび、つい普段の語尾のクセが出てしまいかねない。

しかし、それは面接を受ける側のスタンスとしてNGだ。あくまで、『面接』という選考フローの一つであることには変わりがないため、語尾の使い方は首尾一貫して敬語で守るべきだ。普段から、語尾を伸ばす話し方のクセが付いている人は注意しておこう。

身振り手振り

自己紹介において、成果・実績等の数字をアピールしたい時等は、身振り手振りでアピールすることは一つの手だ。しかし、身振り手振りを常時使うと、落ち着きのない印象や、誇張したい印象を与えることに繋がりかねない。身振り手振りは、いざここぞという強調したいシーンのみに合わせて使うようにしよう。

また、足元の動きやポジショニングにも注意が必要だ。面接官は、足元も含めてあなたの全身をチェックしていることを忘れないでほしい。当然の如く、貧乏ゆすり、足組みは悪印象に繋がるためNGだ。男性であれば、両足膝の真ん中に拳一つ分空けて両足をしっかり着けた座り方とし、女性であれば、両足を揃えて左右どちらかに寄せる座り方が望ましい。

語尾と同様に、身振り手振り・足元に関しても、転職希望者の緊張をあえてほぐすようなスタンスの面接に挑んだ際は、普段のクセが表れやすい。普段から、貧乏ゆすりや足を組むクセが付いている人は、気を付けておいてほしい。

志望動機等の詳細を話過ぎる

自己紹介で面接官へアピールしようと思うあまり、志望動機や自己PRまで全て話し過ぎてしまうのはNGだ。面接官から志望動機と自己PRを聞かれた際にじっくり話せるように、また質問を受けていない段階から詳細を話さないようにすることが鉄則である。

なぜなら、自己紹介の目的は、その後に話す面接のメイン軸である『志望動機』や『自己PR』の期待値を上げるための印象付けだからだ。面接官は、まずは自己紹介で『あなた』という人間がどのような人材なのかを簡単にインプットする。その上で、最も知りたい志望動機と自己PRをじっくり詳しく深掘りしたいのだ。

そのため、あなたから自己紹介の段階で志望動機と自己PRをあっさり伝えられてしまっては、面接官としてはメインどころを早くも知ってしまった、という風に拍子抜けしてしまう。メインディッシュはあえてこちらから提供せず、残しておこう。

まとめ

転職活動の自己紹介における残念な例について解説した。いずれも、まだ面接慣れしていない場合はやりがちな失敗例である。

面接合否は、面接における総合的観点から決定されるため、本記事で紹介した失敗談の全てが、面接合否を決定するわけではない。しかし、前述したように、転職希望者のファーストインプレッションは面接官の頭の中に強く残る要素のため、あなたの第一印象の良し悪しが、面接全体の評価を決める要素の一つであることは頭に入れておいてほしい。

まだ面接の場数を踏んでおらず、自己紹介に対する苦手意識が強い人、もしくは過去の失敗談で手痛い思いをしたことがある人もいるだろう。そのような人は、転職アドバイザーに相談してみることをおすすめする。

転職活動のプロが、客観的かつ適切にフィードバックしてくれるため、改善点も明確となり、上達も早いだろう。ぜひ検討してみてほしい。

この記事を書いた人

アドバイザーナビ株式会社。野村證券出身者が2019年に創業した会社で、金融に特化した転職エージェント業務を行なっている。『金融機関勤務者が転職に使いたいサービスNo.1(日本マーケティングリサーチ機構2020年3月調査)』を獲得している。

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