面接に入るまでの期間、履歴書はあなた自身を面接官に知ってもらうための手がかり・説明書だ。この履歴書を内容に不備なくしっかりと作成する必要があるということは言うまでもないが、中でも重要なのは証明写真だ。
履歴書において写真は顔であり、いわば窓口である。写真は、企業があなたに持つ第一印象ーファーストインプレッションを大きく決める要素だ。好印象を持ってもらえるかどうかは、履歴書に貼り付ける写真によるところも、かなり大きいと言えるだろう。
そこで今回は、女性が履歴書に掲載する写真を撮る際の身なりや、気を付けるべきことについて解説していこう。
証明写真ではスーツを着用しよう!
これは、多くの方にとってイメージ通りであろう。履歴書はフォーマルな書類であり、見てもらう担当者に失礼のないように作成しなければならない。
そのため、スーツを着て撮影をすることはこれ以上ないベスト判断だ。その上で問題になるのは、「どんなスーツファッションを取り入れればよいのか」ということだ。次は「どんなファッションを選ぶのが正解か?」について深掘りしていこう。
スーツといってもパターンは様々。どう着こなす?
男性に比べると、女性のスーツファッションは様々なパターンが存在する。たとえば、襟だけでも様々な種類のデザインがあり、選びようにも種類が多すぎてついつい悩んでしまいがちだ。
そのため、写真を撮る際には「どんな基準で着るものをセレクトすればよいのか?」をしっかりと考えておかなければならない。この時に意識してほしいポイントは、自分が「どういう人材だと思ってもらいたいか?」を考えておくことだ。
好印象を持たれる人物像は、企業・業界によってもちろん変わるが、それぞれで求められるイメージにどこまで近づけるかということも重要なポイントである。
20代なら「明るさ」をアピールしよう
本格的にこれから社会に出ていく20代女性の場合は、何よりも「明るさ」を前面に打ち出していくことをおすすめする。これを可能にするのが、いわゆるリクルートスーツだ。
実際、そこまで意識していないつもりでも、リクルートスーツを着用して就職に励む方は多い。ビシッとして凛とした雰囲気を出すことができるデザインのため、いわばスタンダードのファッションといえるだろう。もちろん写真撮影時にも、相性はバツグンだ。
30代なら「着実な仕事ぶり」を印象づけよう
快活さをアピールしていきたい20代と比べると、30代女性のスーツはより洗練されたものが望ましい。年齢的にも実績が備わってきている頃のため、元気で朗らかな感触を持たせるよりも、「実直な仕事ぶり」を表現すると良い。
そのため、30代はビジネススーツの着用をおすすめしたい。ジャケットの色合いは、グレー、ネイビー、ベージュ系がおすすめだ。主張が強すぎなければ、薄いストライプ等が入ったデザインでも良い。
また、パンツ・スカートいずれかで迷う場合は、シンプルにあなたが好きな方のデザインを選べば問題ないだろう。
写真に映る以上は、細部までこだわろう
先述したように、女性の場合はフォーマルな写真を撮ろうにも、パターンが多く迷ってしまいがちだ。これはある意味で魅力的なことではあるが、裏を返せば、TPOに合わせた着合わせ方が必要とされるということだ。
置かれたシチュエーションによって、どのような格好がふさわしいかは変わってくる。いくつかのシチュエーションに分けて細かく分析していこう。
スーツの写真が必要とされる場合
履歴書の写真を撮影する場合、写真について特に細かい指定をされることは滅多にない。これはつまるところ、「当然スーツを着るものだ」という考えが根付いているということの裏返しでもあるだろう。
そのため、特に指定がなくても、スーツファッションに身を包めばまず外れることはない。むしろ正社員採用ということであれば、このスタイルでいることがマナーとして当たり前の世界といっても過言ではないだろう。
また、化粧に関しても同じことが言える。ビビット系の派手な化粧はビジネスの場では適しないため、あまり主張しない仕上がりにすることで、違和感のない写真として仕上がるだろう。
必ずしもスーツでなくていい状況
一方、必ずしもスーツを着る必要がないシチュエーションも存在する。具体的には、アルバイト・パートタイム等の非正規雇用の面接を受ける際の履歴書が当てはまる。
この場合は、結論として私服で構わないが、あまりにも派手で自己主張が強いファッションはNGだ。白のブラウスにベージュのカーディガン等のシンプルで綺麗目なファッションが望ましい。
また、化粧に関してもあまり主張が強すぎる化粧はNGだ。些細なところでマイナス印象を持たれないように、あまり主張しない控え目な仕上がりで留めておこう。
オフィスカジュアルで良いか迷う状況
普段からオフィスカジュアルを積極的に取り入れている人は、履歴書用の写真も「いつも通りのカジュアル系統でも良いのかな?」と思うかもしれない。
しかし、結論としておすすめできない。なぜなら、フォーマル、カジュアルの間をギリギリ攻めるファッションであり、転職においてわざわざギリギリのラインを攻める必要はないからだ。履歴書を準備する際は、おしゃれ心を一旦押さえて、「無難!THE・フォーマル」なファッションに終始留めておくのがベターだ。
ベストな服装パターンを紹介!
これまでの内容で、女性がファッションを決める際に押さえてほしいポイントについて詳しく解説した。改めて、女性のファッションが多様であるからこそ、服選びが難しいということをお分かりいただけただろうか。
その前提でも、服装選びになるべく迷いたくない、とりあえず正解パターンを早く知りたい!という方向けに、おすすめ服装パターンを紹介したいと思う。
どの組み合わせがベストか?
女性のファッションは、インナーもバリエーションが豊富だ。スーツ、インナーのベストな組み合わせは、いくつかのパターンが考えられる。あなたが着る組み合わせによって、どんな雰囲気をまとうことになるのかが大きく変わる。
前述したように、面接の場では「あなたをどう見せたいのか」を考え、逆算したコーディネートを考えることが重要だ。また、企業・業界のカラーに合った服装をチョイスすることが鉄則である。
ジャケットは寒色系で締まった雰囲気に
一般的に、「スーツ」と言われて頭に思い浮かべる色合いは、ブラック、グレー、チャコール等の寒色系が多いだろう。寒色系は、シュッとしたフォーマルな雰囲気を演出する上でではうってつけだ。
写真撮影においても、ぜひ取り入れてほしい色合いである。もちろん企業のカルチャー、業界のカラーに合わせてフレキシブルに対応するという工夫があれば尚グッドだ。
インナーはホワイトカラーで清楚さを出そう
ジャケットが寒色系なら、その中に着るものは淡い色のものがベストマッチだ。おすすめするベストカラーは、やはりホワイトである。ホワイトは、寒色系のジャケットとの相性がバツグンに良い。
また、白=爽やか、素直という色彩心理も存在することから、転職活動の場にはぜひ積極的に取り入れてほしいカラーだ。寒色系以外にも、様々な色合いとの組み合わせもしやすい色合いのため、ホワイトのインナーはぜひ複数持っておいても後悔しないだろう。
まとめ
以上、女性が履歴書に貼る写真を撮影する際の服装について様々な観点から解説した。服装を整える目的は「撮影をするから」ではあるが、大前提として、「せっかく用意した服は、きれいな状態を保つ」ことも忘れないでほしい。
いくら質の良い服を準備したとしても、管理がずさんであれば、服は劣化し、魅力が減少してしまう。小さな埃がついていないか、衣がよれていないかなど、気を払いだしたらキリがないが、そういった細部にも目を向けることが、あなたが望む結果に繋がっていくだろう。
冒頭でも述べたように、履歴書の写真はまさに「顔」であり、視覚から攻める最大のアピールポイントだ。「いい面構えをしている」と思ってもらえれば、あなたの好感度は爆上がりだ。そのために、服装選びは抜かりなく注力しなければならない。とことん極めようとすれば、奥の深い世界でもあるところがファッションの面白いところだ。
時には億劫になることもあるかもしれないが、ぜひ楽しむ気持ちを忘れずに挑んでもらえたら幸いだ。あなたの今後の転職活動が上手くいくことを願っている。