履歴書は転職活動の中で誰もが必ず準備する。その中でも「写真」はあなたを表す重要なアイテムとなると言っても過言ではない。
今回は、転職における履歴書写真のポイントを具体的な例を含めながら解説したい。好印象を持ってもらうには、どんな準備が必要か考える。
履歴書の写真は重要なアイテム
履歴書の用紙の面積から見るとワンポイントでしかない写真だが、内容としては重要な位置を占める。どのような意味をなすのか解説したい。
ルールに沿った撮影がされているか確認するため
転職であれば、社会人経験のある人材と認識される。その上で、これまでに身につけたビジネスマナーを問われることがある。写真も企業側、そして常識範囲のルールに沿って撮影する必要があるが、それに則して撮影されていることが確認されていると言っても過言ではない。
髪型、服装、表情、写真自体のサイズなど、細部まで見られていると思い撮影、準備に挑んでほしい。履歴書は文面でも判断されるが、同じように写真も判断材料とされ、間違えるとマイナスになることも多いにあるので気をつけたい。
第一印象が決まる
書類選考の場合には、直接、企業側の方と会うことはできないので、あなたの印象を決めるのは履歴書写真と言っても過言でもない。第一印象は採用やその後の仕事において大きな役割をする。「この人は〇〇そうだ」という最初に持った印象は、中々変えられるものではないことを頭に入れておきたい。
一度悪い印象を与えてしまうと中々回復、リカバーすることは難しく、もちろん面接にも漕ぎ着けることができないだろう。そこで、第一印象が明るく、期待できそうな人材だと思ってもらえるよう、誰から見てもマイナスなイメージとならない写真を準備しよう。
履歴書写真のルールなどのポイント
では、具体的にどんなポイントを押さえて準備を進めればいいのか、まとめてみる。それぞれ男性、女性によって身だしなみなどが違うのでそれぞれについて考えたい。
服装、身だしなみなど性別により異なるため、男女に分けて解説する。全身写真が必要な場合も想定しトータル的なスタイルとする。
男性編
服装
スーツの色は、紺色、黒、ベージュ、グレーの無地が望ましい。白のワイシャツを着用する。襟が大きいものや開襟のタイプは避ける。また、胸元のボタンはしっかり閉める。
スーツやシャツにシワやシミがないようによく確認してから着用する。
男性が最も気をつけたいのは、ネクタイだ。ネクタイは色、柄ともに派手過ぎないものを選ぼう。スーツと同じように、シミやシワには気をつけたい。着用の際に、ねじれなどがないように綺麗に締めるようにしよう。
髪型
髪をセットするのは、必定。前髪がバサバサとして、目にかからないようにしよう。表情、顔が見えるように整髪料などでしっかりまとめるように努める。
まとめる時は、オールバックなど全体をまとめる必要はなく、自然なスタイリングができるようにしよう。清潔感がある整え方を意識したい。
その他
髪が長い場合には束ねてまとめる。アクセサリーなどはできれば着用を避けたい。靴も磨いて清潔を保つこと。
女性編
服装
スーツの色は、紺色、黒、ベージュ、グレーの無地が望ましい。ボタンをかけ、胸元は広く開けないよう注意する。インナーのブラウスも無地の白を基本に、水色などの淡い色系をチョイスする。
ストッキングはベージュ系、パンプスは黒でかかとの高くないものを選ぼう。デザインはプレーンなものが好ましい。トータルで「清潔感」「清浄感」「清楚感」を基本とする。
髪型
表情が分かりやすいよう、目に髪が掛からないようにするのが基本。長い髪は束ね、ショートの場合は少し左右どちらかに流した方が良いだろう。メイクもナチュラル系とし、極端なアイシャドウやチーク、派手な口紅は避けよう。
その他
アクセサリーは華美にならないように気をつける。ネイルはできるだけ落とし、自然体で生活感のあるスタイルを心がけたい。
写真に関するよくある質問
スーパーや大型ショッピングセンターなどに設置されている証明写真機でも撮影は可能だが、大切な就職先決定のためのツールとなるため、できれば写真館での撮影をお勧めしたい。
写真館でのメリットは自然な表情を引き出してくれるうえ、構図、色合いなど、プロならではの引き出しで、満足の行く一枚を提供してくれることだ。証明写真機よりは当然、費用がかかる。
証明写真機の性能も高くなっており、姿勢と笑顔の作り方に注意すれば、素敵な一枚が撮影できるだろう。証明写真のメリットは時間がかからず、その場ですぐに写真が手に入ることだろう。
撮影時の表情や姿勢は？
リラックスした状態の自然な笑顔が一番。快活で明るい印象を与えられれば、書類選考、面接でも加点が期待できる。イメージして撮影に臨もう。
自然な笑顔には練習が必要だ。口角を上げる練習を重ねたい。背筋を伸ばし、胸を張ってだらしがない印象にならないように気をつけよう。力を抜き、顎と肩を少し引いて真っ直ぐ姿勢を正すことでスッキリとした印象がつくれる。
緊張すると、顎だけが突き出てしまったり、肩が下がってしまったりすることもあるので、一度方をあげ、脱力してリラックスしてみよう。
写真の裏には何を記載する？
履歴書から写真が剥がれた時に、裏書きに「氏名、撮影日時」などが記載されていると、採用担当者は助かるに違いない。間違っても「精一杯がんばります」などの一言を添えるなど、アピールなどは書き込むようなことは避けたい。
転職の第一印象を大切に
不思議なもので第一印象が良い場合、その方との関わりは長続きするものである。逆に第一印象が悪い場合は、挽回が難しい。皆さんも同様な経験があるだろう。実体験として考えてみると、初見の時に見るのは(チェックするのは)、顔、服装、髪型、スタイルなどの外見でしかなく、その方の人となりを知るのは何度も会って、会話をしてからのこととなる。
つまり、パッと見た瞬間に第一印象は決定されるため、パッと見て良い印象を与えられる服装、髪型、化粧、表情を用意すべきなのである。物の本では、第一印象は初見の6秒で決まるとされており、その6秒がその後の関係性を規定する。初対面は心してかかりたい。
具体的な例を挙げて、服装についても触れたが、撮影の際は汚れやシワなどに注意し清潔なものを、自然体で身につける事をおすすめする。特におしゃれをして目立つ必要はない事を覚えておきたい。
ポイントをしっかり押さえ自分らしさ、良い第一印象を与えてほしい。
