転職活動を始める際、まずはじめにどの業界を目指すか検討する人が多いのではないだろうか。しかし、どのように絞り込めばよいかわからない、という人も多いだろう。
そこで本記事では、転職する際の業界を選ぶポイントやおすすめをまとめた。
本記事を読めば、転職活動をうまく進めるための業界を正しく選べるだろう。
転職先の業界を選ぶ5つのポイント
転職先の業界は、以下の5つを検討のポイントにすると良いだろう。
- 市場規模の大きさ・拡大しそうかどうか
- 離職率の低さ
- 未経験を広く受け入れるかどうか
- 労働環境がホワイト
- 歴史が長い
市場規模の大きさ・拡大しそうかどうか
転職先を検討する際は、既にある程度の市場規模があり、これから拡大していく業界がおすすめだ。
コロナウイルス蔓延により働き方や消費者の価値観、行動様式もガラッと変わり、影響を受けた業界・業績を伸ばした業界がはっきりと分かれた。
インターネット・IT・ゲーム関連は在宅勤務で仕事を進められるし、今後も需要が増え続けるだろう。
技術革新が目覚ましい現代において、10年後も同じ仕事があるとは限らない。むしろ多くの仕事がAIを導入して業務効率化が進むだろう。当然だが、斜陽産業に身を置くのは避けるべきだ。
「市場規模×拡大している市場」で将来性のある業界は、長い目で見ても重要だろう。
離職率の低さ
「働きやすさ」を客観的に示すデータとして、離職率の低さが挙げられる。転職を検討する際は、離職率の低い業界を目指すのも良いだろう。
離職率を公開していない企業もあるが、多くの企業で離職率を公開しているはずだ。
「離職率が高い=ハードな労働環境」と想像がつくし、離職率が低いということは、入社してからの定着率が高いことに等しい。
離職率も業界によって傾向が異なるため、一つの判断材料にしても良いだろう。
未経験を広く受け入れるかどうか
あなたの年齢やキャリアにもよるが、未経験を広く受け入れてくれる業界も視野に入れよう。転職活動の難易度が上がる可能性は否めないが、キャリアを築く上で大きな転機になりうる。
現職の業界が縮小する方向に向かっているなら、広い視野を持って新しい分野に飛び込むのも一つの手段だ。
労働環境がホワイト
「労働環境がホワイトである」というのは、転職者の多くが希望するだろう。現職の転職を考えるきっかけとして、劣悪な労働環境が原因な人も多いはずだ。
業界全体の傾向として、働きやすい環境が整備されている場合もある。逆に、業界全体がブラックな労働環境というケースも存在するから注意しよう。
業界全体がホワイトな例として、インフラ関係は狙い目だろう。鉄道や電気・ガス・水道といった社会基盤を提供する業務は、需要がなくなることはない。景気にも左右されないしニーズは基本的に一定だ。
従来は国が管理していたこともあり、労働環境はホワイトであることが多いという特徴がある。
歴史が長い
技術革新で新たなサービス・製品が生まれるものの、自動車産業や総合商社といった歴史の長い業界もある。時代は変わっても普遍的に必要とされる、歴史の長い業界もおすすめだ。
歴史の長い業界であればノウハウやマニュアルが充実しており、転職してもスムーズに業務を進められるだろう。
しかし、歴史の長い業界は組織風土が堅い傾向にあり、比較的自由な社風を希望するビジネスパーソンは控えた方が良いかもしれない。一つの企業に長く勤めたいと考えるビジネスパーソンは、歴史の長い業界を視野に入れると良いだろう。
未経験者から転職できるのか
未経験者からの転職活動は、年齢によっても難易度は異なる。共通して言えるのは、スキルや経験不足で選考を通過できない傾向がある点だ。また、採用担当を納得させられるほどの熱意や転職理由を答えられないケースも多い。
しかし国内の労働人口に目を向けると、2025年から2040年にかけて、20歳から64歳の現役人口は約1,000万人減少する見込みである。慢性的な労働力不足に直面するのは明らかだ。人材としての需要は間違いなくあるため、個々人において何かビハインドがあったとしても、業界研究や十分な面接対策をすれば転職は十分可能だろう。
転職するならこの業界|おすすめ4選をピックアップ
転職を検討しているビジネスパーソンにおすすめしたい業界は、以下の4つだ。
- IT
- Webマーケティング
- 介護
- 医療機器
IT
IT業界は慢性的な人材不足でありながら、市場規模は拡大し続けている。小学校でプログラミングが必修になったことからも分かるように、国を挙げてIT人材の育成に力をいれているのだ。
IT業界は人材を広く受け入れる傾向が強く、伸び代や将来性に期待するポテンシャルを持った人材なら、採用される可能性も相当高い。技術の進歩もめざましく、AIを活用したサービス開発やWeb3.0にまつわる事業領域など、IT業界は間口も広い。
技術の習得にハードルの高さを感じるかもしれないが、一度身につけてしまえば食うのに困ることはないだろう。エンジニアとして開発者ポジションに携われば、年収1000万円も十分視野に入るだろう。
Webマーケティング
毎日の生活においてスマホは欠かせないし、SNSのチェックが日課になっている人も多いのではないだろうか。そんな昨今において、Webマーケティング業界は近年急拡大しているから注目しておくべきだろう。
2019年には、インターネット広告費がテレビ広告費を抜き、市場規模は2兆円を超えている。コロナウイルスによるライフスタイルの変化により、インターネットの利用時間が増えた人も多いだろう。
誰もが一度はネットの広告をクリックしたことがあるだろうし、ネットの広告経由で商品を購入した人もいるだろう。
デジタルマーケティングやWeb広告を扱うWebマーケティング業界も、さらなる成長が期待できる。
介護
介護業界も、人口減少かつ超高齢化に進む日本において需要がなくなることはないだろう。
2054年には75歳以上の後期高齢者が約2,500万人となり、全人口の約25%が後期高齢者になると推計されている。現時点で人材不足が叫ばれていることからも、有望な業界である。
なお、「介護=施設の職員」とイメージする人が多いかもしれない。しかし、介護用品メーカーやITテクノロジーを導入した新サービスを生み出すベンチャーなど、業界を調べれば知らない世界が見えてくるだろう。
医療機器
コロナウイルス蔓延によるワクチン開発が記憶に新しいが、高齢化が深刻な問題として顕在化している日本国内において、医療機器業界は需要がなくなることはないだろう。
医療機器業界も幅が広く、専門知識が必須なことから転職難易度は総じて高いものの、ベンチャー企業に狙いを定めればハードルはグッと下がるだろう。
医療機器にIoTを絡めた新サービスの提供など、市場のさらなる拡大を期待できるのがポイントである。
業界研究ならセミナーやエージェントを活用
転職を検討する際、実際のところ知らない業界の方が多いだろう。理想のキャリアを築く上で、現職の業界だけでなく、幅広く把握しておいた方が自身の転職の可能性は広がるはずだ。
しかし現職で忙しいなかで、業界研究するのも大変だろう。そこで、転職セミナーや転職エージェントの積極的な活用をおすすめしたい。
転職セミナーはあらゆる業界の企業が一同に介し、採用担当から直接話を聞ける。転職エージェントは、キャリアアドバイザーからあなたに合った求人を紹介してくれるし、キャリアの相談にものってくれる。あなたの適性を踏まえた業界の提案もしてくれるだろう。
転職活動を始めるきっかけ、モチベーションにもつながるから、これらをぜひ使ってみてほしい。
転職活動の業界選びは将来性と市場規模に限る
転職を検討する際の第一歩が業界選びだろう。新卒の就職活動に限らず、初めての転職活動においては、どんな業界を選ぶとよいか悩む人が多いはずだ。
本記事で紹介した業界は、将来的に見て需要がなくならないだろう。そして、拡大していく可能性が高い。
なお、業界の検討・研究をする際は、転職セミナーやエージェントの利用が効率的だ。キャリアアドバイザーから客観的かつ的確なアドバイスを受けつつ、転職活動を成功させよう。