転職を希望する理由、その様々な理由の中に給与への不満や、年収をさらに増やしたい、上げたいという希望も含まれる。日本ならではの考え方である「終身雇用制」も崩壊し、様々な働き方や価値観が広がる中で、自分の希望や考え方に沿って働くことが当たり前になっている。
年収を上げながらも、仕事の充実度や働く環境の良さを求めることも当然となっている。報酬は、自身の努力や働き方の選択によっては、怖いと感じるくらい年収を上げることは可能だ。
そして実際に上がっている人もいる。それは、日本と海外の雇用や報酬に対しての考え方が違うことに起因する。この記事では、転職後の年収について上がりすぎるという現象が起こるのか、理由と条件なども含めて考えてみる。
転職後、年収が上がりすぎることはあるのか
転職することにより年収が自分が思っていた以上に上がりすぎることは実際にある。それには様々な理由があるだろう。金融やメーカー、商社、コンサルタント、ITなどの業界に転職した場合は年収も格段に上がることが考えられる。
また、日本企業ではなく、外資系企業に転職することで年収が上がる。そもそもの報酬への考え方が違い、年功序列で給与が上がる日本企業と違い、外資系については実力により年収が決定されるため自身の能力や努力によってかなり給与に差がつく。
そして、出来るだけ考えたくはないが、前職、これまでの仕事が自身の能力に対する報酬、年収よりも低い場合もある。それまでは「この程度だろう」と考えていた報酬が全く低く、働いた対価や業界の平均よりも低く、転職を機に変わり上昇することもあるので雇用契約などはきちんと確認すべきだろう。
年収が上がった場合に注意したいこと
高収入の業界や外資系企業に転職したりする理由で上がる場合にはいいが、何か他の理由、企業側の都合による場合は要注意だ。例えば、離職率が高い会社で、仕事や職場環境が悪いなどの理由で給与を高額に設定している場合なども考えられる。
福利厚生などの面でも、休日は通常より少ないなどもある。残業時間なども確認したいところだ。残業代が「みなし」となっており支給される給与に入っていることで年収が高くなっていることもある。
もしかすると、残業時間が異常に多く給与以上に仕事を強いられることがある。また赴任先も確認してほしい。海外や離島などの場合には赴任の手当、物価に合わせての手当がついていたりするため月々の給与、年収が上がるので、雇用契約などを確認したい。海外や離島など心身ともにフィットする人はいいが、精神的にも厳しい場合があるので注意したい。
転職して年収が上がる人の特徴
転職をすることに対しての自由度が上がっているなかで、転職をする人も増えているのは先の通りだ。出来るだけ即戦力になる優秀な人材から転職を成功させていく。つまりは、この人材が欲しいと思わせるような能力やスキルを持っていることが必要だ。
需要の高い資格を身につけ、自己分析をしっかり行い、自分がどのような仕事をしたいのかの希望をはじめ、年収を上げるには自分の能力を活かしてどのようなことができるのかを考えることも大事だ。いずれにせよ、自分に合わない仕事は続かない。そのようなことでは年収を増やすどころではないだろう。
また、転職先として、メーカーや金融など収入が高い業界を狙うなど、規模の大きな企業などに転職をすることも一つだ。他にも現在勢いがあると感じるベンチャー企業に飛び込んでもいいだろう。IT関連企業などは勢いがあるベンチャーも多数存在する。自分のスキルやキャリアプランを見据えながらベンチャー企業の可能性も探ってみるのもいいだろう。
大きな組織の中で人間関係なども含めて働くのが難しいと感じる場合には、ベンチャー企業は自由度が高いところもあるので、一度考えて見たいところだ。
転職して年収が下がる人もいる
転職をすることにより、年収が「下がる人もいる」というより「下がる人の方が多い」というのが現実だ。厚生労働省が統計をまとめている「令和2年雇用動向調査結果の概況」から統計を見ると転職したことによって年収が上がった人は3割。
つまりは7割にあたる人は下がっているということになる。転職を重ねるごとに報酬、年収が下がっていく。そして同時に年齢も重ねていくため年収も下がり、転職を成功させることができる確率も下がっていくので気をつけたい。
年収を上げるには
転職は年収が下がる確率が高い中で、上げるにはどうしたらいいか考えるだろう。業界や企業の情報を収集することは難しい。そのような人は、転職エージェントを利用してみよう。
転職エージェントでは様々な業界や企業の情報を持ち合わせている。さらに転職希望者の希望、年収を上げたいという条件に合わせて企業を紹介してくれる。また、自分の現在の職種や能力のレベルに合わせてハイクラス転職専用のエージェントがあることや、ITやメーカーなど収入が高い業界などに特化したエージェントもあるので、高収入を期待できる転職への近道と言っても過言ではない。
ある意味、エージェントを通すことは「紹介」の状況になり、個人的な活動より自分に保証がつく状態を作れる。そのような意味でも利用をすすめる。
- 参考:厚生労働省「令和2年雇用動向調査結果の概況」
転職後、年収を上げるには自分を磨き続ける
怖いと感じるくらい年収を上げることも可能であり実際にある。自身の能力の開発、資格の取得など自分を磨き続けることが大事だ。転職で年収が上がった人は3割、半数以上の人に当たる7割の人の年収が下がる現実。
高収入が叶う職種を選ぶことや大手企業、勢いのあるベンチャー企業を選択するなどもあるだろう。しかし、それには自己分析をしっかり行い自分が企業に対してどのような能力やスキルを持って、どのような貢献ができるのかなどの思いを持って転職活動に臨んで欲しい。
自分での活動はやはり難しいと感じた場合には、業界や企業の情報を多数持っている転職エージェントを利用し、業界の動向などを理解した上で活動することで効率よく、かつ的確な転職活動が可能になるのでおすすめしたい。
このような転職活動の流れも理解した上で、転職を成功させ、怖いと感じるくらい年収を上げて欲しい。