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20代銀行員の転職は金融業界で有利!

銀行で働いていて、「他の仕事にチャレンジしてみたい」や「給料に不満がある」と思ったことはないだろうか。

今、金融業界では転職を希望する20代が増えてきている。他業界と比べても金融業界の転職率自体はそこまで高くないものの、IT化が進むにつれ、支店減少や人員削減が増え、銀行の先行きは不透明になりつつある。

20代銀行員であれば金融業界での転職は有利に進められる。そのまま業界にいた知識を活用できることもあるが、保険や投資などの「無形商材」を販売していることが強みとしてみられることも多いからだ

今回は転職を考えている20代銀行員に向けて銀行員に多い転職理由や自身の市場価値、金融業界について紹介していく。

目次

20代銀行員に多い転職理由とは

20代銀行員の転職は金融業界で有利!

2020年(令和2年)厚生労働省「雇用動向の調査の結果の概要」(2022年11月調査)によると、金融業・保険業の離職率は7.7%と他業界と比べても非常に低い水準であることが窺える。2019年度の調査での金融業・保険業の離職率は10.7%でしたがコロナウイルスの影響で、安定的な生活を求める人が増えたことなどが要因となり3%の改善になった。

しかし、銀行業界では若手行員の離職率は変わらず高いままになっている。新入社員は3年で30%が辞め、5年で50%が辞めると言われているのだ。若手、特に20代の銀行員に転職が多い理由としては、以下の4つがよく挙げられる。

  • ノルマがきつい
  • 銀行の先行きが不安
  • 人間関係が上手くいかない
  • 風通しがいい企業で働きたい

転職希望をする多くの人は、今の銀行に不満を持っている人たちだ。詳しく以下で説明していく。

ノルマがきつい

銀行業界で若手が転職する最大の理由と言っても過言ではないのが「ノルマ」だ。若手行員は外回りなどを行う渉外課に配属された際には、ノルマが付き纏うことが多い。

クレジットカードの作成や定期預金、積み立て、投資など様々な金融商品を顧客に売らなければならない。しかもその大半はこれらの商材に興味がない人たちであり、話すら聞いてもらえないこともある。このようなノルマは本部から支社単位で降ってくるため、外回りに行かされがちな若手行員にも多くのノルマが課せられるのだ。

メガバンクではこのようなノルマは減りつつあるが、地銀や信用金庫ではまだまだ健在だ。興味のない顧客と数字に厳しい支店に挟まれ、嫌になってしまうケースが多い。

銀行の先行きが不安

IT化が進み、銀行の役割というものが小さくなりつつある。ネット銀行の普及や決済サービスの多様化、ビットコインなど仮想通貨のブロックチェーンを用いた技術など銀行の代わりとなるサービスが増えてきている。銀行でも支店や窓口を減らし、人間ではなくAIなどに任せるケースも増えてきた。

人件費がかからず処理能力も高く、ヒューマンエラーがないAIに窓口対応などを任せるのは理にかなっている。また、現在では融資の判断もAIで行うこともできる。こういったことから将来的に銀行員としての仕事が無くなるのではないかと不安な若者、特に20代が転職を希望する人が増えているのだ。

人間関係が上手くいかない

大学などの学校とは違い、仕事では当然上司や部下と接する機会がほとんどである。同い年の同期というのは少なく、人間関係に悩まされる人も多い。特に銀行では年功序列が色濃く残っており、「俺の言うことは絶対だ!」という上司も少なからずいる。

また、銀行によっては大学などの派閥があったりと上司の機嫌を伺うことが自然と増える。根回しなども大切で、あらかじめ話を通しておかないと稟議書一つまともに通せないケースもある。

人間関係が上手くいかないと仕事にも当然影響がでるため、このような業務以外でも転職を考える20代の銀行員は多い

風通しがいい業界で働きたい

銀行というものは風通しがいい業界ではない。そもそも「風通しが良い」とは何か。それは、ボトムアップができることに尽きる。「現場の人間や部下の意見を吸い上げ、経営に反映させる」言葉にするのは簡単だが、銀行という立場からしたら難しい。銀行は古い体質が残っており、上司に提案をすることはなかなかできない。

基本的に上から指示が降りてくるだけのトップダウンの経営が多い銀行に嫌気がさし、他の会社や業界で働きたいと考える人も多い。他業界ではwebや開発、同じ金融業界でも風通しがいい業種というのは多くあるのでぜひ探してみて欲しい

20代銀行員の市場価値とは?

20代銀行員の転職は金融業界で有利!

20代の銀行員の市場価値は基本的にどの業界でも高い。社会人経験が浅い20代の元銀行員に求められることは即戦力ではなく、入社後にどの程度活躍できるかのポテンシャルだ。様々な経験をしているに越したことはないのだが、20代だと胸を張ってこれが強みと言えることも少ない。これまで経験したことと自分自身のポテンシャルを掛け合わせて訴えることが重要になってくる。

30代〜40代になってしまうと転職は一段と難しくなる。会社は30代の銀行員を取るときは基本的に即戦力としてみていることが多いからだ。そのため、年齢を重ねてからの転職は実績が大切になってくる。他の業界でもそれは同じだ。そのため、転職をしたいと考えているが、なかなか踏み出せない人は早めに行動することが大切だ。

無形商材の販売経験があれば強みになる

最初に少し触れた保険や投資を販売する「無形商材」を取り扱った経験がある人は転職を有利に進められる傾向にある。個人よりも法人相手に営業をしていたり、成果を残しているのであればより評価に繋がりやすい。「無形商材」というのは有形商材とは違い、顧客にあった提案をすることができる。

例えば、「この顧客の年収が1000万円で、月5万円のこの商品は興味を持つのではないか」などニーズを汲み取りつつ最適な商品を提案する力が必要だ。このような提案をするためにはコミュニケーション力やプレゼン力、傾聴力など営業に必要なスキルが詰まっている。そのため、難易度が高い無形商材の販売経験がある人は転職でも有利に働くのだ。

銀行員の転職は金融業界で有利になる!

20代銀行員の転職は金融業界で有利!

銀行員、特に20代におすすめの転職は金融業界だ。銀行員の市場価値は高く、それを最大限に活かすことができる。金融業界は他業界と違い、無形商材がほとんどの業界なため銀行で学んだことを活かすには最適。金融業界といっても銀行だけではない。クレジットカード会社や保険会社、証券会社などがある。

当然同じ銀行でもキャリアアップのために他の銀行に行くことや、証券会社で新しい業種に飛び込むのも良いだろう。同じ業界でも業種によって仕事やキャリア形成、給与などは大きく異なる。自分に合った仕事を見つけるのがとても大切なことである。

入りたい業種はない人は金融業界がおすすめ!

この記事では、 20代銀行員の転職について紹介してきた。

銀行員は入社後5年以内の離職率が50%と言われており、非常に高いことが窺える。20代の銀行員は市場価値も高く、転職には非常に有利な職種だ。入りたい業種が定まっていない人は同じ金融業界で転職をするのがおすすめ。

給与や福利厚生、人間関係などに困っている人はぜひ転職活動をしてみてはいかがだろうか。

この記事を書いた人

アドバイザーナビ株式会社。野村證券出身者が2019年に創業した会社で、金融に特化した転職エージェント業務を行なっている。『金融機関勤務者が転職に使いたいサービスNo.1(日本マーケティングリサーチ機構2020年3月調査)』を獲得している。

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