あるデータによると、30代ビジネスパーソンの17%は5回以上転職しているとされる。キャリアを構築する上で、転職は切っても切れない存在だ。企業の平均寿命は23年といわれ、現在働いている企業が今後も存続する保証はない。
しかし、転職を繰り返してばかりなのも、場合によっては考えものだ。採用担当からの評価も下がってしまいかねない。
そこで本記事では、転職を繰り返す人の特徴や面接での効果的なアピール方法をまとめた。
転職を繰り返す人の特徴5選
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転職を繰り返す人には、ある共通する特徴が見られるのだが、それは大きく分けて以下の5つだ。
- キャリアプランが不明確
- プライドが高い
- 職場にうまくなじめない
- 仕事内容が合っていない
- 客観的なアドバイスを受けていない
キャリアプランが不明確
転職する理由はさまざまあると思うが、その一つに「キャリアを実現させるため」が挙げられる。将来のキャリアプランが明確になっていないと、転職してから「やっぱり何か違う」などと感じて、転職を繰り返してしまいかねない。
現に転職を一度経験すると、今後の選択肢として「また転職すればいいや」などと考え、転職癖がついてしまうのだ。
もちろんキャリアプランが明確で、磨きたいスキルを求めて次の職場へ移るのは問題ない。しかし、転職の軸がないようなキャリアでは、採用側の評価も下がりかねないから注意が必要だ。
プライドが高い
転職を繰り返す人の特徴として、プライドの高さも挙げられる。
- 自分はもっとやれるはず
- なぜあの上司が自分よりも評価されるのか分からない
プライドの高いビジネスパーソンは、自身の意見を曲げられず、環境を変えることで能力を発揮できる場所を探してしまう傾向にある。
忍耐力が低いとも言えるが、思うようにいかないことがあった時に、改善を試みない傾向にある人は気をつけた方がよいだろう。現職を辞めても根本的な課題の解決にはつながらないはずだ。
職場にうまく馴染めない
コミュニケーション能力に若干問題があるケースで考えられるのが、職場にうまく馴染めないことで転職を繰り返すものだ。人間の悩みの90%は人間関係といわれるように、職場の雰囲気になじめず、関係性を構築できないことが原因で退職する人もいるだろう。
転職を繰り返す原因が人間関係にある場合は、自身のコミュニケーションの取り方に問題がある可能性を疑ってみよう。
まずは自分から挨拶するなどして、職場に馴染む努力はしていくべきだろう。
仕事内容が合っていない
転職を繰り返す人の多くが自己分析不足で、自身に合っていない仕事を選んでいる可能性が高い。
- コミュニケーションをとるのが苦手なのに営業職を希望する
- インセンティブを求めているのに事務職を希望する
これらは極端な例だが、自身の得意不得意や、仕事に求めるもの・評価軸を踏まえた仕事を選べているだろうか。
魚が木登りできないように、自身の得意が活かせる・向いていると思う仕事を選ばないと、成果は思うように出ないだろう。合っていない仕事を続ける限り、転職を繰り返すことになるのだ。
客観的なアドバイスを受けていない
転職を繰り返すビジネスパーソンの多くが、自身の考えだけで結論を出している傾向にある。転職するかどうかに対し、客観的な視点が加わるだけで見方が大きく変わるはずだ。
第三者からアドバイスを受けることで、現職にとどまって経験を積むという選択肢も生まれるだろう。
転職エージェントのアドバイザーなら、求人の紹介以外に、履歴書の添削やキャリアの相談にも乗ってくれる。転職のプロから意見をもらうことで、転職を繰り返す以外の適切な選択肢がとれるようになるだろう。
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転職を繰り返す人が被る3つのデメリット
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転職を繰り返すビジネスパーソンは、思いのほかデメリットを被っている。これらを踏まえて自身の行動を慎重に検討しよう。
- 採用担当者からの印象が悪化しがち
- 仕事の選択肢が減っていく
- 市場価値が上がりにくい
採用担当者からの印象が悪化しがち
転職を繰り返すビジネスパーソンに対し、採用担当は以下の印象を持つ傾向にある。
- 雇ってもすぐに辞めるのでは
- 忍耐力がないのでは
- 責任感が弱いのでは
そもそも、採用には金銭的・人的コストがかかる。せっかく採用したのにすぐ辞められては、企業としても頭を抱えるだろう。
ただし、「転職を繰り返すことに明確な理由・目的がある」なら話は別だ。キャリアプランを実現させるためと採用担当を納得させられるなら、転職回数の多さはビハインドにはならないだろう。
仕事の選択肢が減っていく
転職を繰り返しているビジネスパーソンは、一つの職場における経験値が浅いと判断される傾向にある。勤続年数の短さからしてもやむを得ないだろう。
中途採用の基本的な考え方は「即戦力として活躍できるかどうか」だ。スキルや経験を評価するにあたって、転職を繰り返しているとアピールしにくいのは当然の結果である。
その結果、年齢が上がっても役職のない一般社員として採用されるのが精一杯で、場合によっては非正規雇用になる可能性もある。
市場価値が上がりにくい
市場価値を判断するのは採用担当・企業側だが、転職を繰り返すビジネスパーソンの市場価値が上がりにくい傾向にあるのは事実である。数ヶ月や半年程度で転職を繰り返すと、その職場での経験はアピールできないだろう。専門的なスキルが身についたとは到底言えない。
しかし2年前後のキャリアだとしても、その企業で相応のスキルが身についたといえる実績があれば、キャリアアップのための転職と評価されるはずだ。
転職の基本的な考え方は、「市場価値を今より高く評価してくれる会社に移る」である。
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転職回数が多い人の面接アピール法3選
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転職を繰り返しているからと言って、すべてがマイナスなわけではない。その経験から学んだことを積極的にアピールすれば、転職はうまくいくはずだ。具体的には、以下の3点をアピールするとよいだろう。
- キャリアの一貫性を伝える
- 企業への貢献方法を具体的に伝える
- 最後の転職にするとを伝える
キャリアの一貫性を伝える
転職を繰り返すビジネスパーソンの場合は、過去の経歴から共通点を見出せるはずだ。その一貫性を強くアピールしよう。同業界または同業種の転職を繰り返しているなら、転職理由も整合性を取りやすいだろう。
キャリアの一貫性に関して、特定の仕事に対する内容に限らず、どの仕事にも通ずる内容をアピールしても構わない。
- コミュニケーション力
- パソコンスキル
- 生産性向上
これらを注力してきたなら、採用担当も納得させやすいはずだ。転職を繰り返していても「転職の目的」が明確なら、採用確率はグッと上がるだろう。
企業への貢献方法を具体的に伝える
転職を繰り返すビジネスパーソンに対してあまり好印象を抱かない可能性がある以上、入社してからの貢献方法は具体的にアピールしよう。
そのためには、現職や今までの職場で経験した事柄の棚卸しや自己分析が必須である。「さまざまな企業を経験したからこそ、各社で学んだノウハウを活かして業務改善に貢献したい」など、あなたにしか話せないウリが必ずあるはずだ。
最後の転職にするとを伝える
やや精神論に聞こえるかもしれないが、今回の転職が最後であると伝えるのも効果的だ。
採用担当としては「またすぐに辞めるのでは」と思っている可能性があるため、過去の転職経験で反省すべき点があるならその旨を伝えよう。その上で、企業への熱意を具体的に述べることで、真摯な態度をアピールできるだろう。
転職を繰り返すのは理想のキャリアプランを目指すため
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転職を繰り返す理由は人それぞれだ。逃げるように会社を辞める、気に食わないことがあれば職場を変えて心機一転させるなどは、ビジネスパーソンとして讃えられないだろう。
しかし転職に明確な理由があり、理想のキャリアプランに近づくための選択肢として転職するなら話は別だ。
新卒から定年まで、同じ会社で働き続ける時代は終わったかもしれない。時期を見定めて転職するのは当たり前の時代である。転職を繰り返すことに後ろめたさを感じない、ぶれない転職の軸を持ってキャリアを構築していこう。