- 30代で転職した銀行員の体験談が知りたい
- 30代銀行員が転職活動で気をつけるべきポイントを実体験から理解したい
- 銀行員から転職した
金融業界の中でも、昔から人気の職業である銀行員。しかし中にはさまざまな理由によって転職を考えている人もいるだろう。
そこで本記事では、30代銀行員を対象にアドバイザーナビが行った転職体験談を元に、転職理由や転職活動におけるさまざまなポイントを紹介・解説していく。
30代銀行員の実体験から解説するため、何よりも参考になるだろう。転職を考えている30代銀行員の人はチェックして、今後の転職活動に活かしてほしい。
30代銀行員が転職しようと思ったきっかけ
そもそも30代銀行員が転職するのはどのようなきっかけが多いのだろうか。また、転職によってどのような課題を解決したかったのだろうか。
それぞれのアンケート結果は下記のとおりだ。
転職したきっかけ | |
---|---|
ノルマに追われるのが嫌 | 36.0% |
業界の将来性に不安を感じた | 24.0% |
転勤が嫌 | 16.0% |
会社との方向性の乖離 | 8.0% |
プライベートの時間が少ない | 8.0% |
成果が正当に昇給・昇格に反映されなかった | 4.0% |
給与が低い | 4.0% |
解決したかった問題 | |
---|---|
ワークバランスを充実させたい | 44.0% |
転勤がない環境でキャリアプランを計画したい | 24.0% |
顧客本位の提案がしたい | 12.0% |
社内の人間関係 | 12.0% |
提案できる商品の幅を広げたい | 8.0% |
30代銀行員が回答した転職理由や解決したかった問題について、割合が大きかったものをピックアップし解説していく。
【転職理由】ノルマに追われるのが嫌
30代銀行員が回答した転職理由でもっとも多かったのは「ノルマに追われるのが嫌」という声だった。
銀行員は「月◯件の契約」といったようにノルマが設定されるのが基本だ。営業活動をする上で目標があるのは大事なことである。
しかし「ノルマにばかり気を取られてしまう」「上司からの叱咤が厳しい」「精神的に追い詰められる」と悩む人は多いだろう。
「ノルマに追われるのが嫌だ」という理由が、実際に銀行員として働いてきた30代のリアルな回答である。
【転職理由】業界の将来性に不安を感じた
30代銀行員の転職理由第2位は「業界の将来性に不安を感じた」である。従来の銀行には安泰・安定といったイメージが強かっただろう。
しかしネット銀行が台頭してきた昨今、業界の将来性に不安を感じる銀行員は多いようだ。
例えば振込、住所変更などの各手続きをネット銀行であればスマホやアプリから行うことが可能である。
一般の銀行のように、わざわざ時間を作って店舗に出向く必要が一切ない。またネット銀行の方が金利が高いのも人気の理由の1つだ。
このような背景から業界の将来性に不安を感じ、転職に踏み切った人がいることがアンケート結果からわかった。
【解決したかった問題】ワークバランスを充実させたい
30代銀行員が転職によって解決したかった問題で、もっとも多かったのが「ワークバランスを充実させたい」という声だ。
ワークバランスとは、仕事とプライベートの調和がとれている状態のことである。
つまり「仕事ばかりでプライベートの時間がとれない」と悩む人が多く、その解決策として転職をした人が多いと推測される。
【解決したかった問題】転勤がない環境でキャリアプランを計画したい
転職理由でも16.0%を占めた「転勤が嫌」という意見。銀行員には転勤が付きものであり「キャリアプランが立てられない」と悩む人も多い。
また、30代男性といえば結婚をし家庭を作る人が増える年代だ。
「転勤がない環境で働きたい」「家族のためにしっかりとキャリアプランを計画したい」と転職に踏み切った人が多いと推測される。
30代銀行員が転職先に求めた条件は何か
30代銀行員は、どのような条件を求めて転職したのだろうか。アンケート結果は下記のとおりだ。
自由度 | 36.0% |
---|---|
転勤がない環境 | 36.0% |
社内の風通しの良さ | 12.0% |
高い給与 | 8.0% |
顧客本位の提案ができる環境 | 8.0% |
「自由度」と「転勤がない環境」が同率1位であった。それぞれを下記で解説する。
自由度
銀行員は就業時間、規則、ノルマ、提案商品などさまざまな面で拘束されているとも言える。働く上で窮屈に感じ、転職先には自由度を求める人が多い。
また上記の解決したかった問題でもランクインしたように、提案できる商品が限られていることにもどかしさを感じている人がいることがわかる。
これらの背景から、転職先に自由度を求める30代銀行員が多いのだろう。
転勤がない環境
上記の「自由度」と同様に36.0%の割合を占めたのが「転勤がない環境」だ。
銀行員は仕事柄、大きな資金や顧客の大事な資産を扱っており、不正防止のために転勤はやむを得ない環境の中働いている。
転勤は、環境、人間関係、顧客との信頼関係などをすべてリセットさせるものであり、ポジティブに捉える人は少ないだろう。
そんな「転勤が当たり前」という環境の中働いてきた30代銀行員だからこそ、転職先に転勤がない環境を求める人が多いようだ。
30代銀行員が転職活動で最も苦労したことは何か
続いては、30代銀行員が転職活動をする上で最も苦労した点について解説していく。アンケートで多かった回答は下記のとおりだ。
- 自分の能力や実績をアピールする方法
- 現職との両立
- 転職先の情報収集
順番に解説していくので参考にしてほしい。
自分の能力や実績をアピールする方法
自分の能力や強み、現職での実績をどのように言語化すればいいかわからない、どのようにアピールすれば効果的かわからない、相手に伝えるのが難しいといった回答が多く見られた。
アピールする前には自己分析を行うとともに、企業側が求める人物像を把握することが大事である。その上、簡潔にわかりやすくアピールすることに難しさを感じる人が多いようだ。
現職との両立
多くの人が現職を続けながら転職活動をしている。
企業側のリサーチ、履歴書や職務経歴書の準備、面接の準備など、転職活動には時間と労力がかかるものだ。そのため、現職との両立の難しさを感じる声が多くあった。
転職先の情報収集
転職先の情報収集に苦労したという人も多くいる。自分で一からリサーチするのは意外と難しいようだ。
特に他業界への転職をした人は、業界自体の研究から始める必要があるため、より困難になるだろう。
30代銀行員の転職活動で最も重要なことは何か
30代銀行員が転職活動をする上で最も重要なことは何なのだろうか。アンケート結果は下記の通りだ。
企業についてよく調べること | 44.0% |
---|---|
自己分析を正しく行うこと | 24.0% |
転職の目的を明確にすること | 20.0% |
複数社を比較・検討すること | 8.0% |
転職エージェントを利用すること | 4.0% |
上位3つについて解説を行う。
企業についてよく調べること
転職先の企業についてよく調べることは非常に重要だ。リサーチが浅いと正しく受け答えができず「自社について理解していない」と面接時に判断されてしまうだろう。
また、企業を調べずして効果的なアピールをすることは不可能だ。転職活動時は下記について入念に調べよう。
- 経営方針
- 企業理念
- 事業内容
- 設立年数
- 売上高
- 社員の平均年齢や平均年収
- 就業時間や残業時間
- 福利厚生
- 社長や先輩社員の人柄
- 社内のキャリアステップ
- 求める人物像
- 社員の定着率
このように、企業をさまざまな観点から調べ分析することが、転職活動を成功させる第一歩である。
例えば、既存顧客との信頼関係に重点をおく企業に「新規顧客の獲得に注力します」とアピールしたらどうなるだろうか。当然、企業にとって新規顧客を獲得することは大事だ。
しかし「企業理念とズレている」「社風に合わない考えをもった人だ」と判断される可能性もあるだろう。
また、キャリアアップの体制に注力している企業であれば、成長性や積極性をアピールした方が好印象になることが予想される。
反対に年功序列の体制が基盤となっている企業であれば「長く働き続けたい」「地道に努力していきたい」といったひたむきさをアピールした方が好印象になるだろう。
このように、企業についてよく調べることで最適なアピールの方法が見えてくるものだ。そのため転職時には徹底した企業のリサーチが欠かせない。
自己分析を正しく行うこと
2つ目に多かった回答は「自己分析を正しく行うこと」である。転職する上で正しい自己分析も転職活動の鍵となるものだ。
自己分析を行うことで、自分の強みを理解できるだけでなく志望動機や自己PRにつながるからである。自己分析は下記のような流れで行おう。
- 今までの経験を書き出す
- 自分の強みやスキルを書き出す
- 自分の価値観を明確にする
- 自分の目標とする将来像を明確にする
今までの経験を書き出す
まずはこれまでの社会人生活で経験した出来事を書き出していこう。
どのような役割で、どのような業務をしていたか、成果をあげた経験、困難だった経験、関わった人物など、さまざまな観点から振り返り、書き出すことが最初のステップである。
自分の強みやスキルを書き出す
「自分の強みがわからない」という人は意外と多い。転職先に自己PRしていくためにも、自分の強みやスキルを理解しておくことは重要である。
他者と関わるスキル・自分に関するスキル・業務に対するスキルの3つに分けてチェックしてほしい。下記を参考にし、自分を客観視して書き出してみよう。
他者と関わるスキル | ||
---|---|---|
気配り | 素直さ/誠実さ | 協調性 |
指導 育成力 | プレゼンテーション力 | ヒアリング力 |
親しみやすさ | コミニュケーション力 | 理解力 |
自分に関するスキル | ||
---|---|---|
忍耐力 粘り強さ | 行動力 | 集中力 |
ストレス耐性 | 成長意欲 | 柔軟性 |
チャレンジ精神 | 目標達成意欲 | 責任感 |
業務に対するスキル | ||
---|---|---|
計画性 | 分析力 | 視野の広さ |
正確性 | 提案力/交渉力 | 課題を見つける力 |
3つの項目に分けて書き出すことで、自分では気づかなかった強みを見つけたり、反対に強みだと思っていたことが強みではなかったりと、新たな自分を知るきっかけにもなるだろう。
転職を成功させるためには、正しい自己分析が欠かせない。転職を検討している人はぜひ実践してみよう。
自分の価値観を明確にする
仕事をする上での自分の価値観を明確にしよう。例えば下記の項目に対して、自分がどのように感じるのか考えてほしい。
- どんなことにやりがいや喜びを感じるか
- 何を大切にして仕事をしているか
- どんなことに苦手意識や嫌悪感を抱くか
- 周囲に対して何を求めているか
- どんな人物や企業を理想とするか
また、今まで周囲からかけられた言葉や評価を思い出して書き出すのもいいだろう。
自分の目標とする将来像を明確にする
上記で書き出した内容を踏まえて、最終的に自分の目標とする将来像を明確にしよう。
例えば、どのようなスキルを習得しどのように自分を成長させていきたいか、何を大事にしてどのように働いていきたいかなどだ。
将来像を明確にすることで、転職先が自分に合っているか合っていないかの判断材料になり、目標が叶う転職先が見つけやすくなるだろう。
転職の目的を明確にすること
転職する上で3つ目に重要だと感じた人が多いのが「転職の目的を明確にすること」である。目的の明確化は、志望動機や自己PRにもつながるため非常に大事なポイントだ。
なぜ転職をしたいのか、転職して何を手に入れたいのか、転職の目的を明確にしよう。代表的な転職理由は下記のとおりだ。
- 仕事にやりがいを感じられない
- 仕事が自分に合わない
- 残業が多い
- 人間関係がよくない
- 給料が安い
また、冒頭でも紹介したとおり、30代銀行員の転職目的はノルマが嫌・業界の将来性に不安を感じた・転勤が嫌などが代表的だ。
自身の転職の目的を明確にし、転職することによってその目的が叶うかどうか精査しよう。
また、転職目的をそのまま伝えてしまうと、内容によってはマイナスイメージを持たれてしまうことがある。
面接の際は、なるべくポジティブな言葉に変換して伝えるといいだろう。
30代銀行員は転職でどのように課題を解決したのか
30代銀行員は、転職することによってどのように課題を解決したのだろうか。アンケートで多かった回答は下記のとおりだ。
- エージェントを利用し添削・アドバイスをもらった
- ノルマに追われず自分らしく働けるようになった
- 生活にゆとりができた/ワークバランスが良くなった
- 自分の強みを活かせる職場が見つかった
- 自分を見つめ直す機会になった
このように、転職がさまざまな課題解決につながっていることがわかる。
30代銀行員の転職で多くの人が苦労する「自分のアピール方法」や「情報収集」においては、転職エージェントに相談することで解決できるだろう。
また転職活動に成功することで、自分らしさを取り戻し、ワークバランスが良くなったという声が多く見られた。
実際に68.0%の人が「転職後、新たに生まれた課題はありましたか?」という問いに対して「いいえ」と答えている。
「はい」と答えた32.0%の人は、転職によって下記の課題を抱えている結果になった。
- 給料が減ってしまった
- 年収の上がり方が遅くなった
- 残業や業務量が多い
- ブラック企業だった
- 企業の存続が心配
このように、転職によって入社後にギャップを感じる人や「理解していたつもりだけどやはり大変」と感じる人もいるようだ。
転職によって、理想に近い生活を手に入れた人もいれば、新たな課題に悩む人がいるのが現状だ。
30代の銀行員の転職を成功させるには
ここまで、転職した30代銀行員の実際の声を紹介しながら転職活動の実態を解説してきた。
30代銀行員が転職活動を成功させるためには、リサーチ・履歴書・面接などの事前準備が欠かせない。働きながら1人でこれらをこなすのは、かなりの時間と労力を必要とするだろう。
転職によって現在の課題を解決するために、30代銀行員の転職には金融業界に特化したエージェントに相談するのがおすすめだ。
金融業界に詳しいプロのアドバイスは、何よりも心強いものとなるだろう。
中でもアドバイザーナビの金融業界特化型の転職エージェントは、知識・実績ともに豊富のためおすすめだ。
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