アドバイザーナビ株式会社(本社:東京都中央区日本橋兜町8-1、代表取締役社長:平行秀)は、ユーザーの実体験を元にした資産運用や保険、転職など、金融の様々なカテゴリーにおける情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年7月に行った30代銀行員の転職に関する調査結果をご紹介いたします。
調査会社:アドバイザーナビ株式会社
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2024年7月4日 〜 2024年7月18日
調査母集団:27人
アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載
アンケートサマリー
- 30代銀行員が転職したきっかけについては、「ノルマに追われるのが嫌」が33.3%で最も多かった。また、20代銀行員を対象にした同アンケート結果と比較して「転勤が嫌」と回答した人の割合が増えていることから、30代が安定して働ける環境を求めていることが読み取れる。
- 30代銀行員が転職先に求める条件としては、「自由度」と「転勤がない環境」がそれぞれ33.3%で最も多くなった。この結果から、30代銀行員が柔軟に働ける職場を優先して探していることが明らかとなった。
- 30代銀行員が転職活動で最も苦労した点としては、「希望条件の会社を探すのに苦労した(29.6%)」が最も多く挙げられた。また、「スキル面で不安があった(22.2%)」ことや「自分の経験を転職先に説明することに苦労した(14.8%)」ことを挙げた回答者も一定数いた。このことから、30代銀行員が自分にマッチする企業を見つけ、自己のスキルを正しく評価してもらうことに難しさを感じている様子が伺える。
- 30代銀行員が転職活動で重視する点は、「企業についてよく調べること(40.7%)」が最も多くなった。転職先の企業文化や業務内容を深く理解し、ミスマッチを防ぐことが、転職活動を成功させる鍵といえるだろう。
- 30代銀行員が転職で解消したかった課題としては「ワークライフバランスを充実させたい(44.4%)」が最も多かった。また、転職したことでどのように課題が解決されたか確認したところ、「ワークライフバランスが改善した(36.4%)」が最も多くなった。この結果から、多くの30代銀行員が転職を通じて生活の質を向上させ、満足度を高めていることがわかった。
- 転職先で新たな課題を抱えている30代銀行員は、全体の29.6%であった。給料の減少や残業の増加といった新たな課題に直面するケースがあることから、生活費の計算や転職先の調査など事前の対策が重要になってくる。
30代銀行員の転職理由に関するアンケート
まずは、30代銀行員が転職を決意した理由や転職先の希望条件に関するアンケート結果から取り上げる。
転職しようと思ったきっかけは何ですか?
アンケートによれば、30代銀行員が転職を決めた理由としては「ノルマに追われるのが嫌(33.3%)」が最も多く挙げられた。次いで「業界の将来性に不安を感じた(25.9%)」「転勤が嫌(14.9%)」という理由が続いている。
20代銀行員を対象にした同アンケート結果と比較すると、「転勤が嫌」の割合が増え(5.6%→14.9%)、逆に「行いたいビジネスがある」の割合が激減している。(16.7%→0%)
この結果から、30代になって結婚や出産で守るべき家族が増え、安定して働ける職場を求めるようになった銀行員が多いことが推測される。
全体として、銀行業界における労働環境の厳しさや将来への不安が、30代が転職を決意する主な動機となっていることが伺える。
転職先に求めた条件は何ですか?
アンケートによれば、転職先への希望条件としては「自由度」と「転勤がない環境」がそれぞれ33.3%で最も多く挙げられた。これは、30代銀行員が柔軟に働ける環境や生活の安定性を重視する姿勢が強いことを示している。
また、「社内の風通しの良さ」(14.8%)や「顧客本位の提案ができる環境」(11.1%)といった、職場の人間関係や業務の質に対する改善を求める声も少なくない。
これらの結果から、転職を検討する30代銀行員たちは、現職で感じている制約を取り除きたいと考え、より良い職場環境と業務内容を求めていることがわかった。
30代銀行員の転職時の苦労に関するアンケート
続いて、30代銀行員が転職時に苦労した点や転職する際のポイントに関するアンケート結果について取り上げる。
転職活動で最も苦労したことは何ですか?
アンケートによれば、「希望条件の会社を探すのに苦労した(29.6%)」回答者が最も多かった。また、「スキル面で不安があった(22.2%)」ことや「自分の経験を転職先に説明することに苦労した(14.8%)」という銀行員も一定数見られた。
具体的には、「自分の能力を正しく評価してくれる企業を見つけるのが大変だった」、「銀行員としての地位を確立していても、転職時に自分の強みがわからなくなった」といった意見が寄せられている。
また、「年齢を重ねていたので、自分が転職先へどのように貢献できるか伝える必要があり、言語化するのに苦労した」など30代ならではの悩みを抱えている銀行員もいた。
これらの結果から、30代銀行員が転職活動において、自身の経験を正しく伝え、マッチする企業を探し出すことに課題を抱えていることが読み取れる。
転職活動で最も重要だと思ったことは何ですか?
アンケートによれば、「企業についてよく調べること(40.7%)」が最も多くの回答者から挙げられている。
これは、多くの30代銀行員が転職先でのミスマッチを防ぎ、自分に合った職場環境や企業文化の見極めにリサーチが欠かせないと考えていることを示している。
また、「自己分析を正しく行うこと(25.9%)」や「転職の目的を明確にすること(18.5%)」といった、自身のキャリアを見つめ直し、将来の目標をしっかりと定めることも重要視されている。
これらの結果から、転職を成功させるためには、自分自身と転職先の企業双方について深く理解し、適切なマッチングを図ることが重要であると読み取れる。
なお、30代銀行員が転職を成功させる秘訣については以下の記事で詳しく解説している。正しい履歴書の作り方やエージェントの活用法がまとめられているため、一度目を通しておくことを推奨する。
30代銀行員の抱える課題に関するアンケート
最後に、30代銀行員が抱える課題に関するアンケート結果を、転職前と転職後でそれぞれ紹介しよう。
転職でどんな課題を解決したいと考えていましたか?
アンケートによれば、30代銀行員が転職で解決したかった課題としては「ワークライフバランスを充実させたい」が44.4%で最も多かった。これは、銀行業務の厳しい労働時間や過重な業務負担に対する不満が背景にあると考えられる。
また、「転勤がない環境でキャリアプランを計画したい」(25.9%)が多く見られることから、30代銀行員が職場環境の安定を求める傾向が強い様子が伺える。
これらの結果から、30代銀行員が自身の業務負荷や職場の制約を軽減し、より良い労働環境を求めていることが明らかとなった。
転職で当初の課題をどのように解決できましたか?
アンケートによれば、「ワークライフバランスが改善した」と「自分のやりたい業務ができるようになった」ことがそれぞれ36.4%の回答者から挙げられた。
具体的には、「テレワークができるようになり、生活に余裕が生まれた」「銀行時代は仕事に追われ、自分のやりたいことが分からなくなったが、転職先で自由に働く中で自分を見つめ直せた」など、働き方や職場環境が改善されたと感じる事例が多かった。
また、「自分のキャリアを見つめ直せた」という銀行員も一定数(27.3%)おり、以下のような意見が寄せられている。
・第一希望の転職先に落ちたことで自分が本当にその仕事がしたいか考え直した。そこから自分の気持ちを優先したいと結論づけ、努力したことで希望する職種に転職できた。
このように、転職活動を通じて自身の将来を見つめ直し、前向きにキャリアを進めようとする30代銀行員も見られた。
これらの結果から、30代銀行員が転職を通じて労働環境の改善やキャリア目標の達成を実現したことが明らかとなっている。
転職後に生まれた課題があれば、具体的に教えてください。
アンケートによれば、「はい」と答えた30代銀行員は29.6%であり、転職後も悩む回答者の数が一定数いることが読み取れる。
具体的な課題としては、以下のような事例が挙げられている。
・転職前より給料が激減してしまった
・残業時間が増えた
・転職先の将来性が不安になった
この結果から、転職活動が必ずしも良い結果につながるわけではなく、想定外の問題や新たな不満も生じやすいことがわかる。
ただ、残りの70.4%は転職先で課題を抱えていないことから、自身にマッチしている企業へ入社できた30代銀行員が多いことも示唆されている。
転職後に給与面や残業時間等で悩まないためには、「自分や家族に必要な生活費の計算」「入社前の調査の徹底」といった対策を行う必要性が高いといえる。
今回のアンケートを通じて
今回のアンケートを通じて、30代銀行員が主に生活の安定を求めて転職活動を行っていることが明らかとなった。
転職先に求める条件として、柔軟な働き方を重視する30代が多い一方で、希望条件に合う企業を見つける難しさや、自身のスキルを正しくアピールすることを課題とする回答者も多かった。
さらに、転職後に新たな課題へ直面している30代銀行員も一定数おり、事前の企業リサーチや自己分析の重要性が改めて認識される結果となった。
アンケート結果から、30代銀行員が転職活動を成功させるには、入念な準備が欠かせないことが示されている。
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