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投資銀行に転職するには?求められる人材や厳しい採用を通過するためのポイントを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 投資銀行が求める人材の特徴が知りたい
  • 投資銀行へ転職するメリット・デメリットが知りたい
  • 投資銀行への転職を成功させるポイントが知りたい

本記事は、投資銀行への転職に必要な知識を網羅的に紹介するものだ。

業界に精通したアドバイザーへのヒアリングをもとに、転職市場の実態から求められる人物像に至るまで、役立つ内容を整理した。

投資銀行への転職は人気だが、中途採用枠は非常に限られており、求人自体が非公開になっているケースも少なくない。

そのため、エージェントなど転職のプロの協力を得て、投資銀行向けの求人動向や選考のポイントを把握することが、最初の重要なステップとなる。

記事の後半では、投資銀行転職の実績が豊富な、信頼できるエージェントも紹介している。

転職活動を本格的に進めるきっかけとなれば幸いだ。

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目次

投資銀行に転職するには?

投資銀行への転職を目指すなら、まずは「投資銀行とはどのような金融機関か」を理解しておくことが不可欠だ。

よって本記事は、投資銀行について簡単に紹介するところから始める。すでにご存知という方は、転職市場の動向から読み進めていただいても構わない。

投資銀行の概要と役割

投資銀行は、M&A(合併・買収)や資金調達(株式・社債の発行)を通じて、企業の財務戦略を支援する金融機関である。

一般的な商業銀行のように個人や企業から預金を受け入れて融資を行うのではなく、企業の成長や再編を促す「コーポレートアクション」 の支援が中心となる。

たとえば、大型M&Aの仲介・アドバイザリー業務、IPO(新規上場)の引受業務、企業価値の評価、業界調査などは、投資銀行の代表的な業務範囲だ。

詳細は次のセクションで解説しているので、そちらも参照されたい。

日本国内で転職可能な投資銀行

日本国内で転職を検討できる投資銀行は、外資系投資銀行と日系の証券会社が有する投資銀行部門の2つに分られる。

外資系投資銀行の代表的な企業には、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー、JPモルガンなどがある。

報酬は高水準で、世界規模の案件に携われるなど魅力は大きい一方、実力主義が徹底されている厳しい世界でもある。

激しい競争と長時間労働に耐え得る、肉体的・精神的なタフさが求められる。

日系では、野村證券、大和証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、みずほ証券などの投資銀行部門などが主要プレイヤーだ。

国内企業との結びつきが強く、銀行との連携による総合力を活かした提案がしやすい。

外資系ほどの報酬は見込めない場合もあるが、比較的安定した環境でキャリアを重ねたい人に向いている。

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そもそも投資銀行の業務内容とは?

投資銀行への転職を目指すなら、投資銀行の組織構造と業務内容を正しく理解しておくことも重要になる。

投資銀行では、部署ごとに専門領域が明確に分かれており、採用フローや求められるスキルセットも異なる。

そのため、「どの部門がどのようなサービスを担っているのか」をしっかりと把握しておかなければ、転職活動の方向性が定まらない。

ここでは、投資銀行で主要となる4つの部門について、業務内容と求められるスキルについてざっくりと紹介する。

  • 投資銀行部門(IBD)
  • マーケット部門
  • リサーチ部門
  • アセットマネジメント部門

自分に適したキャリアを考える手がかりとしてほしい。

投資銀行部門(IBD)

投資銀行部門(Investment Banking Division:IBD) は、M&Aや資金調達に関するアドバイザリー業務を中心に、企業の財務戦略を総合的にサポートする。

具体的には、企業の買収・売却を仲介するM&Aアドバイザリーや、株式および債券を通じた資金調達の引受業務を行う。

投資銀行部門には、大きくカバレッジチームとプロダクトチームがある。

カバレッジチームは特定の業界や地域を担当し、顧客企業との長期的なリレーション構築や提案活動を行う。

一方、プロダクトチームはM&AやECMなど専門的なスキルを用いて、実際の取引を実行に移す役割を担う。

両チームが連携することで、企業ニーズを的確に把握し、最適なソリューションを提供できる体制が整えられている。

激務である反面、給与水準は高く、外資系投資銀行の中でも特に華やかなイメージを持つ部門だ。

ただし、案件規模が大きくなるほど準備すべき資料は膨大になり、デスクワークが長時間に及ぶ傾向がある。

マーケット部門

マーケット部門は、株式や債券、為替、デリバティブなど市場に流通する金融商品の売買や、投資家向けの営業を中心とした業務を担う。

主に以下の3つの分野に分かれており、職務内容も求められる知識・スキルも大きく異なる。

  • セールス
    銀行の運用部門や保険会社などの機関投資家に対して、株式や債券などの投資商品を提案する。
    市況や顧客の投資目的を踏まえ、どの銘柄やどの取引を行うべきかを助言し、注文を受注する。
    営業力や交渉力が試される分野であり、成果に応じて年収が大きく変動する。
  • トレーディング
    自社の資金を元手に金融商品を売買し、利益を上げるのが主な使命だ。
    相場変動に素早く対応する判断力とリスク管理能力が重要視される。
    短期間で成果を上げる人とそうでない人の差が出やすく、個人の実力が色濃く反映される。
  • ストラクチャリング
    デリバティブなど、複雑な金融商品の組成を担当する部署である。
    顧客のニーズに合わせ、リスクヘッジや投資機会を創出する商品を設計するため、高度な数理知識が求められる。
    マーケット部門の中でも特に専門性が高い領域といえる。

マーケット部門は、投資銀行部門が担う「プライマリー市場」(新規の株式や債券の発行)とは異なり、「セカンダリー市場」での取引(既に流通している金融商品の売買)をベースとしている。

そのため、求められる専門性や選考プロセス、働き方は投資銀行部門とは大きく異なる場合が多い。

たとえば、投資銀行部門では、財務モデリングや企業価値評価(バリュエーション)などのスキルが求められる。

一方、マーケット部門では、市場の動向をリアルタイムで分析し、トレードの判断を下すスピードやリスク管理の能力が重視される。

投資銀行部門はプロジェクトベースで働くため、長時間労働が常態化しやすい。

マーケット部門は、市場の取引時間に合わせて働くため、比較的規則正しい生活ができる。

リサーチ部門

リサーチ部門は、投資銀行内の「頭脳」ともいえる職務を担う。

経済動向や個別企業の業績分析、業界動向の調査などを総合的に行い、レポートを作成して社内外へ情報を発信する。

代表的な業務としては、市場の大局観を示すマクロ分析や、特定銘柄の詳細な財務分析を行うアナリスト業務が挙げられる。

成果物であるレポートは、投資銀行部門がM&Aを提案する際の企業価値評価や、マーケット部門の売買戦略の重要な指針となる。

また、リサーチレポートは機関投資家向けに販売される場合もあり、それ自体が収益源となるケースが少なくない。

レポートには個人名が付されるため、優秀なアナリストであれば、自分の名前が市場で評価されることもある。

知的好奇心が強く、情報を多角的に分析するのが得意な人にとっては、大きなやりがいを得られる部門だ。

一方で、情報収集や分析に多くの時間を費やすため、激務になりやすい点には留意が必要である。

アセットマネジメント部門

アセットマネジメント部門は、機関投資家や富裕層などから預かった資金を運用し、長期的なリターンを目指す。

投資銀行部門やマーケット部門とはビジネスモデルが異なり、別会社として運営されるケースも多い。

  • 運用業務
    株式や債券、不動産、オルタナティブ投資など、さまざまな資産を対象に、リサーチ結果に基づく長期的な投資戦略を立案・実行する。
    目先のトレード収益ではなく、顧客資産をいかに安定的かつ効率的に増やすかが重要となる。
  • 営業(セールス)業務
    法人や個人富裕層に対して、「自社に資産運用を任せてもらえるよう」提案を行う。
    運用実績やサービス内容をプレゼンし、長期的な信頼関係を築く必要があるため、的確な商品知識とコミュニケーション力が求められる。
    近年の低金利下で資産運用ニーズが高まっていることもあり、営業ポジションにも注目が集まっている。

アセットマネジメント部門では、中長期で顧客の資産を増やす視点が求められる。

そのため、じっくりと分析・検討を行う資質が求められる。

安定した環境でじっくり考え抜くことを好む人には向いているが、投資銀行ほどの派手なアップサイドは期待しにくい。

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投資銀行への転職は難しい?転職市場の動向をチェック

ここでは、投資銀行への転職がなぜ人気なのかを探り、転職市場の動向や実態を整理していく。

投資銀行への転職が注目される理由

まずは、投資銀行が人気を集める理由を見ていこう。主に以下の4つにまとめられる。

圧倒的に報酬水準が高い

投資銀行、とりわけ外資系の給与水準は他業種と比較して突出している。

20代でも年収1,000万円を超える例も多く、役職が上がるにつれてボーナスも含めた報酬がさらに跳ね上がる。

成果主義色が強く、結果を出すほど年収が青天井になるケースが多いため、「短期間で大幅な収入アップを実現したい」と考える人々から強い関心を集めている。

高度な専門スキルを習得できる

投資銀行は、M&Aアドバイザリー、資本市場での引受業務、企業価値評価など、他業界では得がたい高度なファイナンススキルを身につけられる環境だ。

実務経験を積むことで、コンサルファームやPEファンド、あるいは事業会社の経営企画部門へ転身する選択肢も広がる。

投資銀行での経験があれば、その後のキャリアの幅が格段に広がるという認識が、転職候補者のモチベーションを支えている。

ダイナミックな環境で働ける

外資系投資銀行には、世界中の同僚やクライアントと連携しながら国際的な案件を推進する機会が豊富にある。

大手日系証券でも、海外拠点や外資系IBとの提携を通じてクロスボーダーM&Aを手がけるケースが増えている。

グローバルな視野でビジネスを動かすことに興味がある人には、以前にも増して魅力的なキャリアの選択肢となっているのだ。

経済変動期でも需要が高い

企業再編ブームやスタートアップ投資の活性化などに伴い、M&Aや資金調達を専門とする投資銀行の人材に対するニーズは強い。

貸し出し中心のビジネスが伸び悩む一方、株式や債券による調達ニーズは堅調で、投資銀行の業務領域は拡大を続けている。

そのため「今がチャンス」と考える好循環が生まれており、投資銀行市場は活況を呈している。

投資銀行への転職は競争が激しい?

投資銀行への転職は、採用基準が非常に高いうえ、中途採用の枠が限られている。

競争が激しいというより「門戸が開いていない」というのが実態だ。

中途採用の枠が少ない「超狭き門」

投資銀行業界では、新卒の段階で東大・京大・早慶などトップクラス大学の出身者を中心に採用し、高度なファイナンス実務を教えこむ方針をとる企業が多い。

そのため、中途採用枠はもともと非常に限られており、未経験者が中途で入り込む余地はごくわずかというのが現状だ。

経験があっても厳しく、未経験者はさらに厳しい

未経験者の募集枠はさらに限られる。

20代後半であれば、アナリストなど下位職階からスタートできることもあるが、30代以降になると「キャリアチェンジ」という形で投資銀行に飛び込むのは極めて難しいとされる。

関連する業務経験があれば多少有利になるものの、若手スタッフレベルのポジションに限られることが多い。

バイスプレジデント(VP)以上の役職は実績重視のヘッドハントが主流であり、募集を見つけるチャンスすら限られる。

「圧倒的な能力があること」を示す必要がある

投資銀行が求めるのは、明確な専門性と成果を示せる人材であり、評価は「絶対的基準」に基づき行われる。

書類選考の段階で必要な知識やスキルが足りないと判断されれば、面接に進めないことが多い。

面接やケーススタディにおいても、財務モデル構築やロジカルなプレゼンテーション能力を示せなければ、容赦なく不合格となる。

長時間労働や高ストレス環境への耐性も見極められ、どの点においても「圧倒的」であることを示す必要がある。

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投資銀行が求める人材

投資銀行が求める人材像を一言でまとめると、「高学歴、高度な知識とスキルを備えたタフな若手」である。

経験があっても「30代前半まで」

投資銀行の中途採用は、概ね25〜35歳前後が対象とされる。

ただし応募者が未経験なら、門戸が開かれているのは「20代中盤まで」だ。

30歳を超えてからでは「元が取れない」と見なされやすく、採用条件はかなり厳しくなる。

一方、30代後半や40代でも、業界内で目覚ましい実績を積んでいれば、ヘッドハントという形で転職が成立する可能性もある。

しかし、公募求人に応募する形での転職は、そもそも適したポジションを見つけること自体が難しい。

専門性と実力を裏付ける資格やスキル

投資銀行での転職では、以下のような資格は専門知識の裏付けとして評価される可能性がある。

  • CFA(米国の証券アナリスト資格)
  • 公認会計士、CPA(米国公認会計士)
  • MBA

また、下記のスキルは事実上必須とされている。

  • 分析力
    バリュエーション(企業価値評価)やモデリング(将来キャッシュフロー予測)、および結果を説得力のある形で提示する力
  • コミュニケーション能力
    プレゼンや折衝、交渉スキルなど
  • 英語力
    海外案件や外資系企業との連携を想定したビジネスレベルの英語力

高学歴、高い資格、優れたスキルのすべてを揃えた応募者が集まる世界である。

「あればプラス」ではなく、「なければマイナス」と評価されると考えたほうが良い。

前職は「金融・コンサル・専門職」が中心

投資銀行に中途入社する人の出身業界としては、以下の3つがある。

  • 金融業界(証券会社・メガバンクなど)
    金融商品の仕組みやファイナンスの基礎を理解しているため、即戦力として期待されやすい。
    特に、証券会社の投資銀行部門出身や、銀行の法人営業でM&A関連業務を担当していた層が多い。
  • コンサルティングファーム(戦略系・財務アドバイザリー)
    M&A戦略や大規模案件のプロジェクト経験があれば、投資銀行で求められる分析力やプレゼン力、資料作成力などとの親和性が高い。
  • 公認会計士・弁護士などの専門職
    M&A法務や監査・会計のスキルを生かして、投資銀行へキャリアチェンジするケースがある。
    高い資格と実務経験の組み合わせが評価されやすい。

M&Aアドバイザリーや資本市場業務、法人営業・アドバイザリーなどでの実績は、高く評価されやすい。

異業種出身の転職事例もわずかに存在するが、財務や経営企画などで大型投資案件に携わった経験がある20代後半までの層に限られる。

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投資銀行へ転職するメリット・デメリット

ここでは、転職先として投資銀行を選ぶ場合に知っておきたいメリットとデメリット、また「どのような人に向いているか」を解説する。

投資銀行に転職するメリット

投資銀行に転職するメリットは、高い報酬と華やかな実績を手にするチャンスがある点に集約できる。

前述の「投資銀行への転職が注目される理由」と重なる内容なので、詳しくはそちらを参照してほしい。

  • 高水準の給与とボーナス
  • スキルが高められ、幅広いキャリアパスが開ける
  • ダイナミックで刺激的なプロジェクトに参画できる

なお、日系証券の投資銀行部門を選んだ場合、外資系とは異なる以下のようなメリットも期待できる。

  • 総合証券会社の一部として、安定した環境で働ける
  • 地方自治体や中小企業など、多様な案件を扱える
  • 長期的な顧客関係を構築し、じっくり成長を支援できる

投資銀行に転職するデメリット

一方で、非常に厳しい環境で仕事をしなければならないことは、デメリットといえるだろう。

  • 長時間労働・ワークライフバランスの欠如
    案件規模が大きく関係者も多いため、締切は非常にタイトになりがちだ。
    徹夜や深夜残業も珍しくなく、プライベートとの両立が非常に難しい。
    デスクに泊まりこみ、翌朝の会議までに膨大な資料を仕上げなければならない場面も多々ある。
  • 成果主義に基づく強いプレッシャーがある
    常に高い成果を求められ、不調時には減給や解雇の可能性がある。
    社内競争も激しく、トップレベルのパフォーマンスを発揮する意欲と体力が不可欠となる。
  • カルチャーミスマッチのリスクがある
    外資系のスピード感やフラットな組織風土は大きな魅力だが、人によっては激しい競争や長時間労働などと相まってストレスが大きくなりがちだ。
    自分の性格やライフスタイルと合わないと早期離職のリスクは高い。
  • 「燃え尽き」のリスクがある
    短期間で高い報酬を得られる一方、精神的・身体的負荷がピークに達して燃え尽きる可能性がある。
    長期間ハイペースで働き続けることは非常に難しく、体力的・精神的な限界を感じて離職した場合、他業種への転身に苦労するケースも多い。

投資銀行に向いている人の特徴

投資銀行のような強いプレッシャーを伴う職場環境は、向き・不向きがはっきり分かれる。

以下のような特性を備えている人は、投資銀行に向いている可能性が高い。

  • 高い野心と成長意欲を持ち、ハードワークを厭わない人
    仕事最優先のライフスタイルを苦にせず、自らを追い込んで成長できる人材は、投資銀行の環境と相性が良い
  • 数字に強く、分析・資料作成を徹底できる人
    Excelでの財務モデルや大量のプレゼン資料を作成する場面が多いため、緻密なデスクワークを苦としないことが必要
  • コミュニケーション力が高く、折衝がうまい人
    プロジェクト規模が大きく、複数の部署やクライアント企業と連携を取る必要があるため、周囲と協力してタスクを進める協調性や、クライアントを動かす折衝力が不可欠である。
  • 体力的・精神的にタフな人
    徹夜や週末稼働は当たり前で、大きなプレッシャーに耐える強靭さが求められる

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投資銀行の年収

ここでは投資銀行の報酬目安を紹介する。

年収の幅は会社や案件の成果によって大きく変動するため、あくまでも目安として参考にしてほしい。

外資系投資銀行の場合

外資系投資銀行では、高水準の固定給に加えて、成果に応じた報酬(ボーナス)が上乗せされる。好景気に大型案件が重なると、若手でも年間ボーナスが基本給の数倍に達するケースも珍しくない。

  • アナリスト(新卒~入社数年の若手):1,000万~1,500万円(ボーナス込み)
  • アソシエイト:1,500万~2,500万円
  • バイスプレジデント(VP):3,000万~5,000万円
  • マネージングディレクター(MD):5,000万~1億円以上

証券会社の投資銀行部門の年収

日系でも、成果によって年収に差がつく報酬構造は変わらない。ただし、外資系ほどボーナスの振れ幅が極端ではなく、雇用リスクが低いかわりに年収の上限はやや抑えられる傾向にある。

  • アナリスト(新卒):600万~1,000万円
  • アソシエイト:1,000万~1,800万円
  • バイスプレジデント:2,000万~3,000万円
  • マネージングディレクター:5,000万円以上

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投資銀行の厳しい採用を通過するためのポイント

ここからは、投資銀行の転職で内定を勝ち取るためのポイントをまとめる。

投資銀行業務を理解し、自分とのマッチ度合いを検証する

投資銀行の選考は、一定以上のスキルや経験がないと挑戦すらできない構造になっている。まずは、投資銀行について理解し、自分が本当にスタートラインに立てるのかを客観的に見極める必要がある。

以下の点を検証してみよう。

  • 自身の経験と投資銀行業務とはマッチしているか
  • 年齢や学歴が要求水準に合っているか
  • 業界の激務・成果主義を受け入れられるか

スキルを磨き、選考を勝ち抜く

投資銀行の選考では、高度な専門知識はもちろん、論理性やコミュニケーション力を厳しく評価される。

書類選考では、「自分がどれだけ成果を出せる人材か」を明確に証明しなければならない。

面接では面接官に、「専門知識を実践レベルで使いこなせること」「チームやクライアントと協働できること」を納得させる必要がある。

書類選考でのアピールポイント
  • 具体的な成果として定量的な実績を記載する
  • 応募先が求める知識やスキルを強調する
  • 応募先とのマッチ度合いを明示する
  • 学歴・資格・実務経験を実務でどう活かせるかを示す
面接での準備とアピールの工夫
  • 専門知識を「使いこなせる」ことを証明する
  • 過去の実績について「背景」と「プロセス」を語れるようにする
  • 話し方の構成(結論→理由→具体例→再結論)を徹底する
  • ケース面接対策として、論理的思考の練習を重ねる

転職エージェントに相談する

面接での準備とアピールの工夫

投資銀行の求人には非公開案件が多いほか、企業ごとに選考フローや評価ポイントが細かく異なる。

そこで、投資銀行分野に強い転職エージェントを活用するのがおすすめだ。

エージェントのサポートを受けることで、以下のような利点を得られる。

  • 選考で重視されるポイントを事前確認できる
    過去の合格事例や不合格事例などを共有してもらい、自分の強みを効果的にアピールしやすくなる。
  • 応募書類の添削や面接対策などを受けられる
    知識と経験を有する専門アドバイザーから、職務経歴書の書き方や、面談での自己アピール方法、およびケース面談対策などの支援が受けられる。
  • 年収や入社時期などの条件交渉を代行してくれる
    個人では言いづらい報酬面や入社日の調整について、エージェントが企業と交渉してくれるため、条件面の不安を減らせる。

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投資銀行への転職におすすめの相談先

ここでは、投資銀行への転職に強みを持つエージェントを、5社に絞って紹介していく。

いずれも豊富な実績と高い評判を誇るので、まずは登録して比較してみることをおすすめしたい。

MS-Japan(MS Agent):金融業界の紹介実績も豊富な老舗エージェント

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転職サービスMS Agent
運営会社株式会社MS-Japan(エムエス ジャパン)
求人数10,000件以上
対応分野経理・財務
人事・総務
法務
経営企画
弁護士
公認会計士
税理士
対応エリア47都道府県
相談料金無料

MS-Japan(MS Agent)は、35年の実績を持ち、常時約1万件の求人を有する老舗エージェントだ。

全求人のうち、非公開求人が占める割合は9割超と非常に多い。管理部門・士業のみならず、金融系の転職にも強い。

取引先企業は約950社に上り、ファンドマネージャーや証券アナリスト、M&Aアドバイザーなど、多彩なポジションを保有している。

年収800万円〜2,000万円を目指せる非公開求人が多数あり、魅力的な案件を幅広く紹介してもらえる。

さらに、金融出身のキャリアアドバイザーが親身にサポートしてくれるため、安心してキャリアアップを目指せる。

高年収の非公開求人が多数

JACリクルートメント:ハイキャリア・海外案件に強い総合エージェント

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転職サービスJACリクルートメント
運営会社株式会社 ジェイ エイ シー リクルートメント
求人数約45,000件
対応分野金融
コンサルティング・シンクタンク・事務所
不動産
その他多数
対応エリア47都道府県
相談料金無料

JACリクルートメントは、ハイキャリア層や海外取引の多い企業への転職支援で豊富な実績を誇る総合エージェントだ。

投資銀行向けの求人も数多く扱っており、年収1,000万円以上のポジションが多い。

日系・外資系を問わず、金融のリーディング企業から5,000件以上のプロフェッショナル求人が集まるうえ、他社にはない独自ルートの案件もある。

世界11カ国・34拠点を展開する強力なグローバルネットワークも大きな強みだ。

金融業界専門のコンサルタントが、中長期的なキャリア形成をトータルでサポートしてくれる。

投資銀行への転職を検討しているなら、一度は相談してみると良いエージェントである。

ムービンストラテジックキャリア:コンサル・金融特化の転職支援は利用者から高評価

転職サービスムービンストラテジックキャリア
運営会社株式会社ムービン・ストラテジック・キャリア
求人数不明
対応分野戦略・経営
IT・デジタル
財務・FAS
組織人事
その他
対応エリア不明
相談料金無料

ムービンストラテジックキャリアは、コンサルティング業界や金融業界への転職支援に特化しており、投資銀行部門のサポートでも高い評価を得ているエージェントだ。

28年以上の転職支援実績とノウハウを誇り、国内投資銀行への転職支援ではNo.1の実績を持つともいわれる。

応募書類や面接対策の場面で実践的なアドバイスは、的確で役立ったとの声は多い。

M&Aや財務のバックグラウンドを活かして投資銀行でキャリアアップを目指したい場合は、一度キャリア相談を申し込んでみる価値があるだろう。

ロバート・ウォルターズ:外資・バイリンガル求人に強みを発揮

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転職サービスロバートウォルターズ
運営会社株式会社ロバートウォルターズ
求人数2,174件(2025年3月時点)
対応分野経理・財務
銀行・金融
デジタル
ヘルスケア・製薬
メーカー(電気・電子・機械)
M&Aアドバイザリー・コンサルティング
リーテル・小売
秘書・ビジネスサポート
税務・監査保障
自動車
化学
エネルギー
人事
法務・コンプライアンス
マーケティング
営業
サプライチェーン・物流・購買
IT
対応エリア47都道府県
相談料金無料

ロバート・ウォルターズは、外資系企業やバイリンガル人材の転職支援で定評があり、投資銀行領域の求人も幅広く扱っている。

英語力を活かすグローバル案件に強く、海外拠点との連携を背景に豊富な求人情報を提供する点が特徴だ。

外資系投資銀行はもちろん、日系証券会社や保険会社、投資信託など金融業界全般に対応するノウハウを有している。

ハイレベルな英語力を求める求人も多く、国際的なキャリアを志向する人にとっておすすめのエージェントといえる。

コトラ:金融特化の専門性で転職を力強く後押し

転職サービスコトラ
運営会社株式会社コトラ
求人数28463件(2024年12月16日時点)
対応分野金融
コンサル
経営幹部管理系ビジネス
IT/DXエンジニア
製造業
営業・広告宣伝
対応エリア47都道府県+海外
相談料金不明

コトラは、「金融」「コンサル」「IT」分野に特化して転職支援を行うエージェントである。

金融領域における専門性が高く、日系から外資までハイレベルなポジションを豊富に取り扱っている。

コンサルタントは金融業界の実務経験やリサーチ経験を持つ者が多く、採用側が求めるスキルやキャリア像を的確に把握している。

そのため、職務経歴書でアピールすべきポイントや、今後のキャリアパスも含めた具体的な助言を受けやすい。

金融特化の情報量とサポート体制によって、投資銀行への転職を力強くサポートしてくれるのが大きな魅力だ。

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投資銀行への転職〜エージェントを活用して早めに準備を始めよう!

投資銀行への転職は、魅力的な要素が多い一方で採用枠は非常に少なく、選考基準も厳格だ。

高い知識やスキルを備えているだけでは足りず、それを成果につなげる実力を面接や書類で証明しなければならない。

こうした難易度の高さゆえ、投資銀行の求人や選考対策に精通した転職エージェントを活用するのが得策である。

エージェントを通じて客観的なアドバイスを受けることで、自分が投資銀行にフィットするかどうかを早期に判断し、必要な準備を効率良く進められる。

もし投資銀行へのキャリアを検討しているのであれば、早めの行動が成功のカギだ。

ぜひ本記事で紹介したエージェントとコンタクトを取り、次なるキャリアの扉を開いてほしい。

高い壁を越えれば、キャリアを飛躍させる大きな可能性が広がるだろう。

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