新卒の採用面接はリクルートスーツを着用すればよく、服装で悩むことはほぼなかった。しかし女性が転職する場合、面接時の服装は何が正解なのだろうか。
業種・業界で雰囲気は異なり、「普段の服装」を指定されることもある。
そこで今回の記事では、女性の転職面接における失敗しない服装・身だしなみについて紹介しよう。
転職活動の面接時に関する服装・身だしなみに関する4つのポイント
女性が転職活動を進める上で、どのような服装をすべきか、身だしなみで気をつけたいポイントは以下の4点だ。
- 転職面接はスーツ着用が基本
- ベーシックな色柄で全身のバランスを取る
- 相手に与えたい印象でパンツまたはスカートを選ぶ
- ジャストサイズで清潔感のある装いを
転職面接はスーツ着用が基本
転職活動においては、男女を問わずスーツで面接を受けるのが基本。デザイン系やアパレルなどクリエイティブな仕事を扱う場合などであっても、ジャケットは必須だ。
面接を行う目的の一つは、場面に応じて適切な装い・振る舞いがとれるかどうかチェックすることである。第一印象の良さはその後の印象にも大きく影響を及ぼすため、相手の立場に立った身だしなみを心がけよう。
なお新卒で着用していたリクルートスーツの場合、以下の特徴がある。
- 無地
- 黒色または紺色
- ポリエステル生地
そのため安っぽさや頼りなさが出てしまい、転職面接においてはあまりおすすめできない。自身の体型に合わせて仕立てたスーツを一着だけでも持っておくと、さまざまな場面で役立つだろう。
ベーシックな色柄で全身のバランスを取る
転職面接を受ける際は、ベーシックな色柄で全身のバランスを取るように心がけよう。アパレル業界などを除き、転職面接で着用したアイテムを一つずつチェックされるようなことはない。トータルコーディネートが不自然でなければそれで十分だ。
- スーツは落ち着いた印象なのに靴がスニーカー
- ブランド物の時計や宝飾品を着用
- 主張の強い柄やフリルが目立ちすぎるインナー
上記は一例だが、転職面接においてはTPOをわきまえたベーシックな色柄でまとめ、見た目でマイナス評価がつかないようにしよう。
相手に与えたい印象でパンツまたはスカートを選ぶ
女性の転職活動において、スーツの下をパンツにするかスカートにするかで、相手に与える印象を変えられる。スーツであればどちらを選んでも基本的に問題なく、転職先の職種・業界に合わせて装いを調整しよう。
パンツスタイルは活発な印象があるため、営業職を希望する際におすすめで、スカートスタイルは落ち着いた印象があるため、受付や事務職を希望する人におすすめだ。
希望の会社に合わせて、ウケの良さそうなスタイルを選ぼう。
ジャストサイズで清潔感のある装いを
転職スーツを選ぶ際は、ジャストサイズで清潔感のある装いを意識しよう。体型を隠そうとしてゆとりのあるサイズを選ぶ人もいるが、オーバーサイズではだらしない印象を与えかねない。
- 肩が合っていない
- 前ボタンを閉めてもゆとりがある
- 袖や裾の長さが不自然
スーツはジャストサイズで着用すると最もきれいに着ることができ、清潔感につながる。スーツの場合は、手入れを怠ると汚れやシワなどが意外と目立つため、定期的にクリーニングしておこう。
短時間で好印象を与えたい転職面接においては、「仕事ができる感」の演出が重要だ。体にフィットした清潔感のあるスーツスタイルを心がけよう。
【年齢別】女性の転職スーツを着こなすポイント｜注意点も解説
転職面接の着こなしに関して、年齢別で心がけたいポイントは以下のとおりだ。
- 20代はリクルートスーツにこなれ感をプラスして
- 30代は即戦力をアピールできるビジネススーツを
- 40代はサイズ感と流行を感じさせない落ち着いた印象を大切に
20代はリクルートスーツにこなれ感をプラスして
20代の女性であれば、リクルートスーツの状態がきれいなら、それで転職活動に臨んでも問題ない。しかし、安っぽさや頼りなさが出るため、インナーや靴などでこなれ感や大人っぽい雰囲気を出すように心がけよう。
もちろんビジネススーツを用意できるなら、ビジネススーツで転職面接を受けた方が良い。ビジネススーツの方が素材やデザインの質が一般的に優れており、より良い印象を与えやすいからだ。20代後半で、社会人経験をある程度積んでいる場合はとくに注意が必要だ。
リクルートスーツで面接を受ける場合は、インナーを変えるなどして印象を変えよう。
30代は即戦力をアピールできるビジネススーツを
30代の女性であれば、最もアピールすべきポイントは「仕事ができる女性」らしさだ。リクルートスーツは適切でないため、店頭に並ぶスーツを見比べるなどして、女性らしさと仕事ができそうな印象を与えられるビジネススーツを選ぼう。
色はネイビーやチャコールグレーであれば落ち着いた印象を与えられるし、ライトベージュなどのやや明るい色味で少し華やかさをプラスするのも良いだろう。
即戦力として貢献できる人物をアピールできるよう、ビジネススーツを仕立てるのがおすすめだ。
40代はサイズ感と流行を感じさせない落ち着いた印象を大切に
40代の女性であれば、サイズ感と落ち着いた印象を優先させた装いを心がけよう。体型を隠そうとして暗めの色やオーバーサイズを選ぶのは適切でないし、入学式で着用するような行事用の華やかなスーツもおすすめできない。
顔色が明るく見えるよう、ライトグレーやベージュなどのスーツを選び、インナーには光沢感のある素材がおすすめだ。
5年以上前に着用していたスーツは流行が反映されている可能性もあるため、身体にフィットした、上質な素材のスーツを仕立て、落ち着いた大人の女性を演出しよう。
女性の転職活動の服装や身だしなみに関する質問回答
年齢別の転職スーツの着こなしを紹介したが、本章では、女性の転職活動における服装や身だしなみに関する疑問に答えていこう。
服装自由・私服の場合は？
転職先によっては「自由な服装・私服でお越しください」などと指定されることがある。企業側としては、あなたの普段の雰囲気や通勤スタイルが、自社の雰囲気とズレていないか確認したいのである。
この場合はオフィスカジュアルをイメージし、ジャケットをサラッと羽織る装いを心がけよう。これも相手の立場に立って考えたら分かるが、私服だからと言ってカジュアル過ぎる装いはNGだ。
「第一印象で採用が決まる」という心持ちで、先方の意図を汲み取った着こなしをすれば問題ないだろう。
髪型・髪色はどうするのがベスト？
女性の場合髪色に関しては寛容であるが、髪型や髪色も広い意味で服装や身だしなみに含まれる。そのため清潔感のある手入れが行き届いた状態であれば、特に気にする必要はないだろう。
スーツの着こなしと同様、髪型や髪色次第で相手に与える印象は変えられる。落ち着いた印象がよいのか、エネルギッシュな印象の方が効果的なのか、希望する業界・職業にマッチする身だしなみに調整するのがベストである。
どうしても迷う場合は、希望先のWebサイトなどを確認し、会社で働く社員の写真を頼りに雰囲気を合わせるのもおすすめだ。
夏場の面接でもスーツは着るべき？
夏場の面接であっても、基本的にジャケットは必須だ。夏用の素材で作られたスーツを一着持っておくと、活用の幅も広く、おすすめである。クールビズを採用している企業も多く、ジャケットが不要な場合もあるが、TPOをわきまえた装いを心がけよう。
言うまでもないが、夏であってもストッキングは着用必須だ。
インナーを通気性のよい素材にするだけでも快適性は異なるため、カジュアルになり過ぎないように注意しながらうまく取り入れてもよいだろう。
TPOに合わせた着こなしが最重要【採用者目線に立って考える】
転職面接において、面接官はあなたが「即戦力」として会社に貢献してくれそうか、短時間で確認しなければならない。スーツの着こなし・身だしなみは、第一印象を決めるにあたって非常に重要だ。
転職先のイメージに合わせて着こなしを調整できると、面接官の印象はグッと良くなる。TPOに合わせた着こなしは、取引先との商談といったさまざまなビジネスシーンでも活きてくるものだ。
採用者目線に立ち、清潔感と品のある着こなしを意識して転職面接に臨むと良いだろう。
転職面接の着こなしなどに関しては、客観的なアドバイスを受けることも非常に重要だ。判断に迷った場合は、転職エージェントを利用しよう。第三者目線を取り入れ、スーツの着こなしに関する失敗を回避しよう。
