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【生命保険の審査について】審査の内容や落ちた場合の対処法を解説

この記事で解決できるお悩み
  • 生命保険の審査の内容がわからない
  • 生命保険の審査の基準が知りたい
  • 生命保険の審査に落ちた場合の対処法が知りたい

生命保険はいざという時に自分や家族の暮らしを保障してくれるもので、日本ではほとんどの人が生命保険へ加入している。

新しく生命保険に加入する際には、審査に合格することが必要になってくる。

審査の結果次第で保険料が高くなったり、保障額が下がってしまうこともあり、審査の概要や基準を知っておいて対策することが重要になる。

また、仮に落ちてしまった場合の対応についても理解しておく必要があるだろう。

本記事では、生命保険の審査の概要や判断基準、落ちてしまった場合の対応について解説する。

生命保険の審査について学びたいと考えている方は、ぜひ参考にしてほしい。

目次

生命保険の審査の概要

生命保険の審査の概要 生命保険ナビ

保険加入の条件として避けて通れないのが「審査」である。健康状態によって保険料が変動するのはもちろん、場合によっては一部の疾病が除外されたり、審査に通らなかったりする。

生命保険は人生において住宅の購入に次ぐ高い買い物と言われており、保障内容と保険料のバランスをみながら、最適な保険に加入したいと考えるのが当然だ。

以下では、そもそもなぜ生命保険に審査があるのか、審査の方法はどのようなものなのか、審査までに必要な期間を解説しよう。

生命保険の審査の目的

生命保険に限らず、医療保険を含めた民間の保険で審査が行われるのは、「保険者間の公平性の観点」を踏まえているからだ。

そもそも生命保険は、もしもの事態が起きた際に備えたい人が保険料を出し合い、保険金の支払い事由が発生した際にお金が支払われる仕組みである。

つまり、保険に加入する人同士の「相互扶助」が根底にあるのだ。

相互扶助で保険を成立させるにあたって、以下のような人が同じ保険料になるのは不公平に感じる人がほとんどだろう。

  • 25歳でたばこを吸わず、飲酒の習慣もない
  • 60歳で毎日たばこを1箱吸い、毎日飲酒している

2つを比べると、後者のほうが保険金を受け取る確率は高いと予想される。

にも関わらず、両者の保険料が同じになってしまうと、前者の健康体な若者は不公平感を抱かざるを得ないだろう。

上記は極端な例だが、持病の有無や性別の違い、保険金額によって傾斜をかけるのは、保険の公平性の観点から必要な対応なのである。

保険金を支払う可能性の高い人には相応の保険料を負担してもらい、可能性の低い人には割安な保険料で加入してもらえば、負担感の偏りや不公平感を減らせるだろう。

生命保険で審査をするのは、「相互扶助」という根本にある考え方に由来するものである。

生命保険の審査方法

生命保険の審査は、大きく分けて以下の2つで行われる。

  • 告知書による審査
  • 診査扱いによる審査

生命保険の申込みに際して記入を求められるのが、告知書である。

そもそも民間保険における「告知」とは、健康状態や職業などについて、正直に知らせることを言うものだ。

告知書による審査は、各社が用意する告知書の回答内容に基づいて加入の是非が検討されるものである。

告知書の場合は加入が簡単であるものの、保険の公平性を保ちにくい側面もあることから、保険金額に制限がかかる傾向だ。

「診査扱いによる審査」とは、告知書審査と比べて厳密に検討される。

そもそも「診査」とは、生命保険の契約締結に先立ち、医療機関で各種検査などを行って医学的に見た健康状態の診断をするものだ。

診査扱いは大きく3つの方法に分類できる。

  • 健康診断書扱い:告知書+健康診断書のコピーで審査
  • 面接士扱い:告知書+面談による審査
  • 医師の診査:医師から診査を受けて、面談中に告知書を記入して審査

告知書に客観的な資料を加えて、より厳密に審査をしているのだ。

どのような審査方法を採用しているかは、保険会社・保険商品によって異なるため、詳細は保険会社のパンフレットなどで確認しよう。

生命保険の審査期間

生命保険の審査期間は、平均して10日前後かかるのが通常だ。

これは書面による申込みの場合で、各種端末を使ったペーパーレスの申込みであれば1〜2日程度で審査は終了する。

もちろん、書類に不備があれば書き直しや追加告知などの手間がかかってしまうため、審査が完了するまでの期間はさらに延びるだろう。

なお、保険は契約が成立(審査を通過)した時点で有効になり、保障される起算日は「申込み」「告知」「保険料の支払い」が完了した日である。

要するに、保険契約が成立してはじめて起算日に遡って保険が適用されるようになるのだ。スケジュールには若干のタイムラグがあることを覚えておこう。

あわせて、保険を切り替える場合に注意したいのが、従前(切り替え前)の保険の解約日だ。新しい(切り替え後の)保険への契約が成立する前に今の保険を解約すると、場合によっては新しい保険に条件が付与されたり、審査が通らなかったりすることもある。

その結果、生命保険に未加入の状態となってしまうのだ。

健康状態次第では保険の切り替えがうまくいかないケースもあるため、保険の解約時期にも注意しよう。

生命保険の審査の内容と判断基準

生命保険の審査の内容と判断基準 生命保険ナビ

生命保険の審査の目的や方法に関しては先ほど解説した通りだが、最も気になるのが審査の内容と判断される基準だろう。

具体的な内容は会社によって異なるため一概には言えないが、大枠は共通している。

判断基準も個別具体的なケースによって判断は分かれるものの、見られているポイントは決まっているのだ。

以下では、生命保険の審査内容と3つの判断基準、審査結果の詳細についてそれぞれ解説しよう。

生命保険の審査に必要な告知書や診断書の内容

生命保険の審査の方法は「告知書による審査」「診査扱いによる審査」の2つがあり、生命保険各社が保険商品に合わせて審査基準を具体的に設けている。

告知書の一例として、質問項目は以下が列挙されていることが多い。

  • 身長と体重
  • 年収
  • 勤務先と職種
  • 最近の健康状態について
  • 病気やケガについて
  • 健康診断や人間ドックの結果について
  • 身体障害(視力・聴力・言語・手足指の欠損等)の有無とその程度について
  • 妊娠の有無

健康状態や病気・ケガに関しては、直近3ヶ月や過去5年など、一定期間に該当するかどうかを質問される。

上記に該当する場合には、以下の項目を具体的に回答する必要がある。

  • 具体的な病気やケガの名前
  • 投薬の有無
  • 治療・入院期間
  • 現在の状況
  • 手術名
  • 手術部位
  • 手術した年月日

告知書は正確に回答しなければならない。不明点は保険会社やファイナンシャルプランナーなどに確認して、うやむやに答えないようにしよう。

生命保険会社が審査する3つのポイント

生命保険会社は、大きく以下の3点で保険加入希望者を審査している。

  • 健康状態
  • 職業
  • 道徳(倫理観)

健康状態は言わずもがなだろう。告知書や医師による診査結果を通じて得られた情報をもとに、保険金を支払う可能性・リスクを慎重に判断している。

  • 病気が再発するリスクはないか
  • 健康状態を悪化させる習慣がないか
  • 統計データから推定される死亡率

もちろん、病気やケガ・手術をした場合や身体障害がある場合は、健常者に比べてリスクがあると判断される可能性が高いだろう。

生命保険の審査で最も重視されるのが「健康状態」だ。

「職業」に関しては、生命の危険が伴う場合、オフィスワーカーに比べて保険金を支払う可能性は相対的に高まる。

生命の危険が高いとされる職業に就いている場合、生命保険に加入できないケースもある。

加入できても保険金額に制限が付与されるケースもある。

  • 高所作業員
  • 危険物を扱う作業員
  • レーサー
  • プロの格闘家
  • ラグビー・アイスホッケー選手
  • スタントマン
  • 登山家 など

上記に該当する職業の場合、生命保険だけでなく医療保険も加入できないケースもあるのだ。

この点、保険の公平性を保つためには必要な考え方であると理解できるだろう。

「道徳(倫理観)」に関しては、要するに生命保険の不正加入や保険金詐欺に悪用されないためのチェックである。

具体的には、保険契約者、被保険者、保険金受取人が反社会的勢力に所属する場合、生命保険は加入できない。

  • 保険金額と本人の年収のバランスがあまりにも不釣り合い
  • 無職で収入がない

上記に該当する場合も、生命保険に加入できないケースもある。

生命保険各社は、これら3つのポイントで審査をしているのだ。

生命保険の3種類の審査結果

生命保険の加入可否について審査した結果は、大きく3種類に分けられる。

  • 無条件引き受け
  • 特別条件付きの引き受け
  • 謝絶

「無条件引き受け」は、言葉のとおり特段の問題なく、申し込んだ保障内容通りに生命保険を契約できるものだ。

「特別条件付きの引き受け」とは、以下のような一定の条件を付した状態で審査が通った状態を言う。

  • 保険料の割増:通常の保険料に上乗せした形で契約
  • 特定疾病不担保:過去に罹った病気などを保障対象外にした形で契約
  • 部位不担保:身体の特定の部位について保障対象外にした形で契約
  • 保険金削減:保険金額を減らした形で契約

生命保険の場合は一部不担保の概念がないため、保険料の割増または保険金額の削減という形で審査が通る場合もある。

「謝絶」とは、審査に通らなかったことを指す言葉だ。

判断はケースバイケースだが、一般的には年齢を重ねるほど保険金を支払う可能性が高まる。

そのため、保険への加入を検討している場合は、健康状態の優れている早めが肝心だ。

生命保険の審査に落ちてしまった場合は

生命保険の審査に落ちてしまった場合は 生命保険ナビ

生命保険の審査結果は大きく3種類に分けられ、場合によっては審査に落ちてしまうこともあるだろう。

ただし、健康状態は同じでも、保険会社や保険商品によっては条件付きで審査が通ることもある。

その会社・保険商品の審査に落ちてしまっただけで、ほかにも選択肢はあるのだ。

以下で、生命保険の審査に落ちてしまった場合の対策を詳しく解説しよう。

告知義務違反について

前提として、生命保険の審査に落ちるのは健康上や職業などの理由だけではない。

審査の際に提出する告知書の内容に虚偽が含まれていると、「告知義務違反」として審査に通らないこともあるのだ。

仮に審査が通って保険を契約できたとしても、告知義務違反が契約締結後に判明した場合にも契約は解除される。

それまで支払った保険料は当然返ってこないため、虚偽申告は何のメリットもない。

告知義務に反することだけはしないようにしよう。

不明点があった際は都度コールセンターや担当者に確認し、適当に回答するのは避けるべきだ。

他社の保険を選ぶ

保険会社によって審査基準は異なるため、審査に落ちてしまった場合は他社を検討しよう。

保険料が多少値上がりしたとしても、保険に加入して得られる安心感は生活の支えになるはずだ。

なお、複数の保険会社を比較検討して適切な保険商品を選ぶのが難しいと感じる場合は、保険のプロに依頼したほうがよいだろう。

知識はもちろん、過去の経験を踏まえて、審査に落ちた場合の対策も適切にリードしてくれる。

生命保険は高い買い物になるため、焦って次の保険会社を選ばないようにしよう。

条件の緩い保険に申し込む

生命保険の審査に落ちてしまった場合は、告知条件が限定されている引受基準緩和型の保険を検討するのも一つの手段だ。

引受基準緩和型の生命保険の場合、告知書の質問は5つ前後と限定的で、その内容も緩いケースが多い。

  • 今後3ヶ月以内に入院または手術の予定がある
  • 過去5年以内に悪性新生物の診断を受けた
  • 過去2年以内に手術や入院した

通常の生命保険に比べて期間の幅が広くなり、該当する病気もガンが中心となることが多い。

上記に該当しなければ引受基準緩和型の生命保険に加入できるため、検討の余地は十分あるだろう。

ただし、保険料はその分割高になる点には注意が必要だ。

そのため、一定期間は引受基準緩和型の生命保険に加入し、病気やケガをした期間の条件が当てはまらなくなった時点で通常の生命保険を再度申し込むとよいだろう。

審査に落ちたとしても対策はとれるため、慎重に検討してほしい。

保険のプロに相談するのもおすすめ

生命保険の詳細は会社によって異なり、条件を自ら丁寧に調べるのも大きな手間がかかる。

審査が通らなくて対処法に困った場合は、保険のプロに相談したほうがよいかもしれない。

やみくもに保険の申込みをするのも手間であり、割高な保険料で条件の悪い契約をしてしまうのも避けたいところだ。

ファイナンシャルプランナーに相談すれば、自身の状況に適した保険を提案してもらえるだろう。

条件・要望を伝えれば適切な保険を探してくれるため、調べる手間も省けるうえに、無事に保険に加入できる安心感も大きい。

保険のプロから客観的なアドバイスをもらうことで、保険選びは格段としやすくなるはずだ。

生命保険の加入は健康状態・職業・倫理観を審査する

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、生命保険の審査の概要や判断基準、落ちてしまった場合の対処法について解説した。

生命保険の審査は健康状態、職業、道徳の3つの観点から審査が行われ、方法には告知書による審査と診査扱いによる審査の2種類が存在する。

どちらの審査も、必ず合格する方法というのはなく、もし審査に通らなかった場合には他社の保険や条件の緩い保険に再度申し込む必要もある。

本記事を理解しただけではこれらの手続きに自信がないという人は保険のプロに相談することも検討すると良いだろう。

一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、審査に受かりやすく、かつあなたに必要な内容の生命保険を選択することができるはずだ。

ただ、保険のプロは数多く存在し、自分にとって最適な担当なのかをすぐに見定めることもまた難しい。

そんな時はマッチングサイトである「生命保険ナビ」を使えば、自身の条件に合った保険のプロを簡単に見つけることができる。

無料で利用できるので、是非活用してほしい。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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