- 50代独身女性が生命保険に入るべきかがわからない
- 50代独身女性が生命保険を選ぶ時のポイントが知りたい
- 50代独身女性におすすめの生命保険について知りたい
「50代になったら、もう保険は不要では?」「独身だし保険はいらない?」と考えている方も多いのではないだろうか。
50代は定年を間近にひかえ、健康リスクもさらに高まる。
また昨今の社会情勢では、老後の生活費に不安を感じる方も多いだろう。
そうなるとより一層何かあった時に生命保険で備えておく必要性は高いのではないだろうか。
生命保険文化センター「生活保障に関する調査」では、50代の生命保険や医療保険の加入率は男性が79.2%、女性が80.2%となっており、男女ともに約8割の人が将来起こりうる病気やケガ、死亡のリスクに備えていることがわかる。
特におひとりさまとなると、近くに頼れる人がいないことも多く、そのぶん生命保険で備えておく必要が高まる。
若い頃は保険料の安さで保険を選んでいた人も多いだろうが、50代からは生活習慣病や三大疾病(がん・脳血管疾患・心疾患)などの大きな病気のリスクが増加する。
また親の介護が始まったり、思いがけず自分自身が介護を必要とすることもあるため、保険料だけではなく保障内容をよく比較して保険を選んだり、見直したりする必要があるのだ。
以上のことからこの記事では、50代の独身女性が必要な生命保険について、詳しく解説していく。
最後まで読んで、あなたのために活用してほしい。
50代独身女性が抱えるリスクとは
ここでは、50代独身女性の具体的なリスクと必要な保障などを、データを見ながら確認していく。
50代女性が抱える健康上のリスク
まず50代の女性が特に気をつけたい病気について解説する。
50代の女性は、仕事やプライベートに奮闘している年代である一方、加齢による衰えが目立ち始める年齢でもあり、心身の不調に悩まされやすくなる。
また、更年期の症状が現れ始めるが、それ以外にも気を付けたい病気があるので、日頃から自分の体調に注意を払うことが大切だ。
女性は閉経期前後の10年間に、卵巣ホルモン「エストロゲン」の分泌が急激に減少し始め、更年期障害の症状が現れる。
女性ホルモンの分泌量が低下すると、のぼせや顔のほてり、動悸、息切れ、発汗、頭痛やめまい、イライラなど、心身にさまざまな不調を来すようになる。
閉経を迎えると、これらの症状に加えて膀胱炎や関節痛、無気力感といった症状が現れ始め、さらに心身への負担が大きくなる。
また、女性特有のがんへの対策も必要だ。乳がん・卵巣がん・子宮がんは若くてもかかる可能性はあるが、40代以降になると罹患率はさらに大きく上昇する。
特に乳がんの罹患率は2020年厚生労働省の調査では、20代~30代の平均と比べると40代~50代の平均は8倍以上に及んでおり、このことからも適切な保障を備えておくことが望ましいのだ。
50代の平均貯蓄額と入院や通院治療に必要な金額
下記の表は女性単身世帯の貯蓄額だ。
平均貯金額の高さに驚かれた方もいるだろうが、平均値は極端に貯金額が多い人に大きく影響されてしまうため、実際の貯金額よりも高くなってしまう場合がある。
年代別 女性の平均貯蓄額(単身世帯) | |
---|---|
30歳未満 | 187万円 |
30代 | 408万円 |
40代 | 800万円 |
50代 | 1,111万円 |
60代 | 1,423万円 |
70代 | 1,217万円 |
80代 | 1,084万円 |
別の調査から、男女含む独身者の貯金額の平均値と中央値で確認してみよう。
単身世帯の年代別貯蓄額 | ||
---|---|---|
年代 | 平均値 | 中央値 |
20代 | 176万円 | 20万円 |
30代 | 494万円 | 75万円 |
40代 | 657万円 | 52.5万円 |
50代 | 1,048万円 | 52.5万円 |
60代 | 1,388万円 | 300万円 |
70代 | 1,433万円 | 485万円 |
全年齢 | 871万円 | 100万円 |
中央値とは、データを小さい(または大きい)順に並べたときに、真ん中にくる値のことだ。
実際は平均値より中央値の方が現実感がある。
単身世帯の50代の貯蓄中央値は52万円という結果から、貯金が難しいと感じている50代が多いことがわかる。
健康リスクや老後の生活に向けて、自分が今後どのくらいお金がかかるのかを考えることで、必要な保険や保障がみえてくるだろう。
直近の入院時の自己負担費用「1日あたりの自己負担費用」
入院するような大きな病気に罹患すると、平均で1日で1万円から1万5,000円程度の自己負担額が発生する。
働けない上に、この金額の出費はかなり厳しいことがわかるだろう。
今後も高齢化が進み、医療費がさらに増大してくると、多くのメディアで報道されている。
実際のところ、各年齢で、医療費はどれくらいかかるものなのだろうか見ていこう。
以下の表は年代別1年間にかかった医療費だ。
厚生労働省は、毎年、国民医療費の状況を公表している。
その中に、年齢区分別の医療費をまとめた統計がある。
この統計をもとに、2015年度の人口1人当たり医療費を見てみよう。
1年間の国民1人当たりの医療費は33.3万円となっている。
年齢を重ねるごとに医療費は増大していくが、50代を境目に急に上昇していくのがわかるだろう。
50代独身者は医療保険でカバーする準備が必須であることが理解できるだろう。
また、生命保険文化センターの調査によると、直近の入院時の1日あたりの自己負担費用の平均は20,700円となっている。
費用の分布をみると、「10,000円~15,000円未満」が23.3%と最も多く、次いで「20,000~30,000円未満」が16.0%となっている。
日本では他国と比較して公的医療制度が充実しており、高額療養費制度などが利用できる。
そのため、アメリカのように医療費が莫大にかかることはない。
それでも差額ベッド代などは自己負担だ。全ての医療費が公的医療保険でカバーできるわけではない。
貯蓄額と今後必要になるであろう医療費をデータで確認してきたが、大部分の方が貯蓄で医療費をカバーできないことを理解いただけたであろうか。
50代独身女性が生命保険に入るメリット
50代独身女性が抱えるリスクは、病気になって働けなくなると、医療費の支払いと生活費の両方が賄えなくなる可能性が高いことだ。
治療中に働けなければ、当然収入は望めない。
そのため老後資金を貯めるどころではないのだ。
生命保険で全ての問題の解決はできないが、少しでも準備はしておきたい。
50代独身女性が生命保険に加入するメリットとしては、精神的な安定感がある。
特に一人であることを考えると、もしも大きな病気をしても、家族には頼れない方もいるだろう。
資金面を心配せずにいられるだけでも安心感は大きい。実際には、ほとんどの悩みはお金で解決できるのだ。
50代独身女性が生命保険を選ぶポイント
ここまで、50代独身女性が保険に入る必要性について解説してきた。では、実際に加入する保険はどのように選ぶべきなのだろうか。ここでは3つのポイントを紹介しよう。
公的医療保険との併用を検討する
日本では公的医療保険が充実していると先述したが、どのような制度があるのか具体的に確認してみよう。
窓口負担
日本国民は何らかの公的医療保険に加入しているため、診療を受けた際に支払う医療費はその一部である。
- 75歳以上の者は、1割(現役並み所得者は3割)
- 70歳から74歳までの者は、2割※(現役並み所得者は3割)
- 70歳未満の者は3割
- 6歳(義務教育就学前)未満の者は2割
現役世代ではほとんどの方が3割負担である。
高額療養費制度
入院などで医療費が高額になった場合は、医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」(こうがくりょうようひせいど)がある。
上限額は、年齢や所得に応じて定められており、いくつかの条件を満たすことにより、負担を更に軽減するしくみも設けられている。
一般的な収入であれば、限度額は月に9万円程度だ。
疾病手当金
会社員や公務員であれば、傷病手当金は、被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あったうえで、4日目以降、休んだ日に対して支給される。
1日あたりの金額は給与の3分の2程度だ。支給を開始した日から通算して1年6ヵ月まで受け取れる。
このような公的制度を利用できるが、治療にかかった全ての支出に対して保険が適応されるわけではない。
入院の差額ベット代、食事代、日々の雑費などは、個人での支払いとなる。
公的医療保険で賄えない分を、生命保険でカバーしよう。
女性特有の疾患に対しては特約の他、がん・医療保険を検討する
50代独身女性は女性特有の疾患に罹患しやすい年齢でもある。
医療保険やがん保険には加入しているだろうか。
特に女性特有のがんである乳がんは、年代別の罹患率は30歳台後半から増加し始め、40歳台後半から50歳台前半でピークになる。
これは乳がんが、女性の働き盛りを襲う疾患であることを示している。
さらに、閉経後の60歳台前半で再びピークを迎える傾向がある。
また、乳がんは発見時のステージやサブタイプによっては、治療期間が長引くことも多く、抗がん剤、放射線治療と続くと働けない期間がより長くなる。
老後の生活資金が不足しそうな場合は、個人年金保険なども検討する
平均寿命の伸びにより、50代女性ならば、定年後も長く生活が続いていく。
セカンドライフを豊かに過ごすためには、公的年金以外に自分自身で準備をしておくことも必要だ。
個人年金保険やNISA、iDeCoなども利用して老後資金を確保しておこう。
NISAやiDeCoは税制優遇を受けながら、老後資金を確保することができる制度だ。
ただしこの2つは投資なので、元本割れをする可能性もある。迷ったら専門家に相談してみることをおすすめする。
50代独身女性におすすめの生命保険を紹介
50代独身女性におすすめの生命保険を紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。
はなさく生命 女性のためのはなさく医療
- 入院給付日額5,000円(手術Ⅱ型・3大疾病入院支払日数無制限特則適用)
- 保険料月額 3,551円
「女性のためのはなさく医療」は、女性限定の充実した保障が選べ、女性特有の疾病等による入院・手術を手厚く保障する終身医療保険だ。
女性特有の疾病の場合、以下の給付金が受け取れる。
- 日帰り入院でも最高10万円の一時金
- 主契約に上乗せして、入院日数に応じた給付金
- 乳房・子宮・卵巣・甲状腺等の女性特定手術を受けたときに給付金
- 初めて女性特有のがんと診断確定されたときに一時金
「女性がん早期発見サポート特約」を付加することにより、女性特有のがんに対する一時金の保障に加え、定期的な乳がん・子宮頚がん検診の受診による早期発見をサポートする(保険期間:80歳まで)。
女性特有の病気にしっかり備えたい方や一生涯の保障がほしい方に最適な医療保険だ。
アクサ生命 アクサのネット完結がん終身
- がん診断給付金100万円
- 抗がん剤治療10万円
- 保険料月額 3,700円
がんと初めて診断されたときの一時金がメインとなる終身がん保険だ。
シンプルタイプはがん診断一時金のみ。金額は100万円~300万円で、上皮内新生物の場合はがん診断一時金の50%が受け取れる。一時金の受け取りが1回限りな点は注意が必要だ。
ベーシックタイプは、がん先進医療給付金と治療サポート給付金がプラスされる。
治療サポート給付金は、所定のがん・上皮内新生物の治療を受けた月ごとに1回10万円。回数無制限なので治療が長引いたときも安心だ。
プレミアムタイプはさらに、がんと診断された翌年から生存しているとき、がん収入サポート給付金が1年に1回、最大5回まで受け取れるので、がんにかかった後の生活費もカバーできる。
なお、どのタイプもがん先進医療給付金の付加が選択可能。
なないろ生命 なないろセブン
- 特定疾病一時金100万円
- 先進医療
- 患者申出療養給付金
- 保険料月額6,424円
「がん」と「6大疾病」により所定の状態のときに、まとまった一時金を受取れる終身医療保険だ。
さらに、「がん治療特約(2022)」を付加すると、「がん」への備えが一層手厚くなり、自由診療抗がん剤(ホルモン剤を含む)治療も保障の対象となる。
まとまった一時金は1年に1回、回数無制限でお受け取れる。
「7大疾病保険料払込免除特則」を適用することで、がん・6大疾病で所定の状態のときに保険料の払込みが不要となる。
診断時に受け取れる一時金は資金使途が自由であるため、働けない間の生活費などにも利用できる。
オリックス生命 終身保険RISE[ライズ]
- 保険金額300万円
- 保険料月額5,589円
終身保険は、被保険者が亡くなった時に死亡保険金を受け取る保険だが、貯蓄性があるので保険料払込期間満了後に解約することで解約返戻金が受け取れる保険だ。
そのため、死亡保障として利用する他、退職後に解約しセカンドライフの資金として利用することも可能だ。
大きな特徴は、短期払いの場合には介護前払特約が自動的に付加されること。
保険料払込期間経過後、被保険者が満65歳以上である場合で、公的介護保険制度にもとづく要介護状態区分のうち、要介護4または要介護5の状態にある場合には、前払いで保険金を受け取ることができる。
そのため、重度の介護状態となった場合の介護費用として活用することもできるのだ。
死亡保障だけにとどまらず、様々な活用の仕方ができる。長生きリスクへの備えとしても検討するとよいのではないだろうか。
以上4種類の生命保険を紹介した。
他にも50代おひとりさま女性におすすめの商品としては、個人年金保険、介護保険なども検討してみると良いだろう。
50代独身女性は生命保険で万が一の際の経済的リスクを最小限に抑えよう
本記事では、50代独身女性におすすめの生命保険や選ぶポイントについて解説を行った。
50代独身女性に保険が必要かどうかは、抱えている健康リスクや貯蓄額などから判断される。
統計から見ても、保険が不要なほど十分な貯蓄ができている方は少ないであろう。
50代独身女性のリスクをカバーするためには、生命保険での準備が必要だ。
金銭的な面のみでなく、精神的な安定を得るためにも、生命保険に加入する必要性は高いといえるだろう。
生命保険に加入することで万が一の際には経済的リスクを最小限に抑えることができる。
公的医療保険を主軸に、がん・医療保険、また老後を見据えては個人年金保険なども有効だろう。
「一人なので保険は不要」と考えていた方も、少し考え方が変わったのではないだろうか。
おひとりさまにとって、生命保険は家族のためだけではなく、自分のために加入するものでもあるのだ。
自分自身の生活が、より安定して豊かになるためのツールだと考えてみよう。
具体的な商品についても紹介したが、あくまで一例であり、大切なことはあなたにとって最適な保険を見つけることだ。
そのため、保険選びに少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することをおすすめする。
専門的なアドバイスを受けることで自分に必要な保険を見つけることができるだろう。
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