- あんしんワイドの返済方法に何があるか知りたい
- あんしんワイドの返済日や返済額について知りたい
- あんしんワイドで返済が遅れてしまったときの対処法を知りたい
あんしんワイドは、約定返済に加えて随時返済を活用することで、柔軟な返済計画を立てることができるビジネスローンだ。
借入限度額が1,000万円までのため、法人の資金調達に利用しやすい。また、年利0.9~14.0%と、借入条件によっては利息を抑えることができる。
この記事では、あんしんワイドの返済方法について詳しく解説する。
返済遅延のリスク回避のポイントや計画的な返済についても具体例を交えながら紹介するため、あんしんワイドの利用を検討している方は参考にしてほしい。
あんしんワイドの返済方法は3つある
あんしんワイドの返済方法には、毎月決まった日に返済額が口座から引き落とされる「約定返済」に加え、任意のタイミングで返済する「一部返済」と「全額返済」がある。
それぞれの返済方法について、特徴や手続き方法、注意点を解説する。
約定返済
約定返済は、毎月25日(休業日の場合は翌営業日)に口座から自動引き落としされる返済方法だ。前月末日のローン残高×5%と前月分の利息が引き落とされる。
手続きの手順
約定返済は基本の返済方法のため、利用者が手続きを行う必要はない。
ただし、引き落とし日に口座残高が不足している場合は延滞扱いとなるため、下記の方法で返済額を確認し、口座残高が不足しないようにしておく必要がある。
- インターネットバンキングにログインする
- あんしんワイドのページを開く
- 「次回返済日時」と「次回返済額」を確認する
ただし、約定返済後から月末までは返済額が未確定のため、次回返済額は表示されない。
注意点
前月末日のローン残高が50万円以下の場合は利息のみの返済となるため、元本を減らしたい場合は一部返済を行う必要がある。
一部返済
一部返済は、約定返済とは別に、任意の金額を返済する方法だ。元本を早く減少させることで、総返済額を抑えることができる。
手続きの手順
- インターネットバンキングにログインする
- あんしんワイドのページを開く
- 「返済」の項目の「一部返済」を選択する
- 「返済金額」に任意の金額を入力する
- 確認画面で「借入残高」と「返済方法」を確認する
- 「取引パスワード」と「メールトークン」を入力して「実行」をクリックする
注意点
一部返済を行っても利息分の支払いには適用されない点に注意が必要だ。
全額返済
全額返済は、借入残高と利息をすべて支払い、完済する方法だ。
手続きの手順
- インターネットバンキングにログイン
- あんしんワイドのページへ
- 「返済」の項目の「全額返済」を選択
- 「返済金額」に任意の金額を入力
- 確認画面で「借入残高」と「返済方法」、「利息」を確認する
- 「取引パスワード」と「メールトークン」を入力して「実行」をクリックする
注意点
返済日当日まで利息が発生するため、全額返済を思い立ってから実際に返済するまでの間に返済額が変動する場合がある。
事前にインターネットバンキングで正確な返済額を確認することが大切だ。
あんしんワイドの返済日はいつ?
あんしんワイドの約定返済について、下記のように返済日が決められている。
毎月の返済日
あんしんワイドの返済日は、毎月25日だ。返済日が銀行休業日の場合、翌営業日に繰り越される。
最初の返済日
初回の返済日は、借り入れた翌月の25日だ。たとえば、10月10日に借り入れた場合、最初の返済日は11月25日となる。
ただし、11月25日が銀行の休業日であれば、翌営業日に延長される。
返済日は変更できる?
あんしんワイドでは、返済日の変更はできない。毎月の決まったスケジュールに従って返済する必要があるため、綿密な返済計画を立てておくことが重要だ。
返済日を忘れないための対策
スマートフォンのカレンダーアプリに、毎月の返済日をリマインダー付きで登録することで、口座への入金を忘れる事態を防止できる。
たとえば、Googleカレンダーで「毎月25日:あんしんワイド返済」と予定を登録し、前日または数日前に通知を設定しておくとよいだろう。
あんしんワイドの返済額はどう決まる?
あんしんワイドの約定返済額を予測するために、返済額の決まり方を理解しておくことが大切だ。
あんしんワイドの毎月の返済額は、前月末のローン残高に応じて決まる。
返済額は、「前月末の残高×5%+前月分の利息」で、ローン残高が50万円以下の場合は、利息のみ返済する仕組みだ。
たとえば、利用残高が100万円で年利14.0%の場合、毎月の返済額は61,890円となる。
あんしんワイドの返済が「遅れそう」もしくは「遅れてしまった」時の対処法
あんしんワイドの返済が遅れた場合、あるいは遅れそうな場合は放置するのではなく適切に対処する必要がある。
返済が遅れることのリスクと返済遅延の対処法について解説する。
返済が遅れることのリスク
返済が遅れると、下記のリスクが発生する。
遅延損害金が発生する
返済が遅延した場合、元金に対して所定の遅延損害金が日割りで発生する。遅延損害金は、未払い額に一定の金利を適用し、1日ごとに加算される。
あんしんワイドを提供するGMOあおぞらネット銀行の遅延損害金は年14.0%のため、下記のように計算する。
このように、返済が遅れるほど負担が大きくなるため、早急な対応が必要だ。
全額返済を求められる
金融機関は、返済の遅延が続いた場合に督促状を発行する。約3ヶ月間返済がないと、「期限の利益の喪失」が宣告され、契約時に定めた分割返済の権利が失われる。
その結果、借入れ残高全額の一括返済を求められることがある。
保証会社による代位弁済と求償権の実行
期限の利益を喪失すると、保証会社が代わりに金融機関へ返済する代位弁済が行われる場合がある。保証会社はその後、借入人に対して求償権を行使し、一括返済を請求する。
あんしんワイドは保証人と担保が不要のビジネスローンだが、GMOインターネットグループのサービスの利用者向けの「GMOお得意さま応援ローン50」は、GMOインターネットグループ株式会社が保証会社となる。
「GMOお得意さま応援ローン50」は「あんしんワイド」として提供される金融商品のため、確認しておくことが大切だ。
信用情報機関に登録される
返済が遅れると、日本信用情報機構(JICC)に延滞情報が登録される。
金融機関が融資やクレジットカード審査の際に参照するため、信用情報にネガティブな記録があると今後の融資が困難になる可能性がある。
返済が遅れそうな場合の対応方法
金融機関によっては、公式Webサイトに「返済が遅れそうなときは事前にご相談ください」「利息のみの返済が可能です」などの文言があるが、GMOあおぞらネット銀行にはそのような表記がない。
そのため、あんしんワイドの返済が遅れそうな旨を連絡したところで、期日の延長や繰り越しといった救済措置が取られる可能性は低いだろう。
返済が遅れそうな時点で、発生し得る遅延損害金や信用情報機関に延滞情報が登録されることによる影響などを確認し、早期に対策を立てることが重要だ。
返済が遅れた場合の対処法
返済が遅れた場合、代表円普通預金口座に延滞金を含めた必要金額を即座に入金する必要がある。
延滞金は数時間ごとに自動で引き落とされるため、なるべく早く入金することが大切だ。
また、インターネットバンキングの「延滞金返済ボタン」をクリックすることで、即時に引き落としを実行できる。
手動返済が可能な時間帯は6:00~23:59だが、約定返済日には終日手続きができない点に注意が必要だ。
シミュレーションで返済計画を立てて返済遅延を防ごう
返済遅延を防ぐためには、月々の返済額を正確に把握し、無理のない返済スケジュールを組むことが重要だ。
ここでは、借入前に返済計画を立てることの重要性と、返済額シミュレーションを紹介する。
借入前に返済計画を立てることの重要性
返済計画に不備があると延滞のリスクが高まり、結果として事業運営や金融機関との信用関係に悪影響を及ぼす可能性がある。
借入額が高いほどに毎月の返済額が高くなるため、キャッシュフローに支障が出ない額を借り入れる必要がある。
返済額シミュレーション
毎月の返済額は下記のとおりだ。
借入金額 | 年利 | 毎月の返済額(元金) | 初回利息 |
---|---|---|---|
1,000万円 | 0.9% | 500,000円 | 7,644円 |
700万円 | 3.0% | 367,836円 | 11,890円 |
500万円 | 5.0% | 271,233円 | 21,233円 |
300万円 | 10.0% | 175,479円 | 25,479円 |
100万円 | 14.0% | 61,890円 | 11,890円 |
70万円 | 14.0% | 43,323円 | 8,323円 |
※年利は協議のうえ決定するため、仮の年利でシミュレーション
※シミュレーション結果は概算であり、詳しい返済計画は協議のうえで決定する
元金の5%ずつ返済していく方式のため、返済期間は20ヶ月だ。ただし、1年ごとに契約期間の更新のために、審査を受ける必要がある。
融資枠の減額や契約更新不可となる可能性がある点に注意が必要だ。
あんしんワイドで一部返済や全額返済を効果的に使おう
一部返済や全額返済を計画的に活用することで、利息負担を抑えながら借入期間を短縮することが可能だ。
企業のキャッシュフローを健全に保つだけでなく、返済の自由度も高まる。
たとえば、100万円を年利14,0%で借り入れた場合、毎月の返済額は61,890円(利息額11,890円)だ。
30万円の一部返済で借入残高を70万円まで減らすと、毎月の返済額は43,323円(利息額8,323円)まで減額される。
また、全額返済することで、それ以降に支払う予定だった利息をゼロにできる。一部返済や全額返済は、一時的な収益の増加が見込めるタイミングで行うことが大切だ。
たとえば、大型契約が完了し売掛金の回収が見込まれる場合、全額返済によってそれ以降の利息をゼロにすることで、将来の経費を削減できる。
全額返済により、他の事業への再投資や新規借入の検討がしやすくなる点も大きなメリットだ。
一部返済や全額返済はいつでも行える
一部返済や全額返済の具体的な手続き方法は前述したとおりだ。
事前に電話やメールで運営元に連絡を取るといった特別な手続きは必要なく、いつでもインターネットバンキングのあんしんワイドのページから行える。
そのため、一部返済や全額返済の手続きに時間がかかることで、利息が加算されてしまう心配もない。
あんしんワイドは柔軟な返済方法が魅力
あんしんワイドの返済方法には、「約定返済」「一部返済」「全額返済」の3種類があり、利用者の資金状況に応じて柔軟に選べるよう設計されている。
約定返済は毎月25日に自動引き落としが行われ、ローン残高に応じた一定割合の元本と利息が支払われる。
一部返済や全額返済を活用することで、利息負担を軽減し、早期完済を目指すことも可能である。
返済日は変更できず、毎月25日またはその翌営業日に設定されているため、計画的な返済が求められる。
返済額は前月末の残高を基に算出され、50万円以下の場合は利息のみの支払いとなる。
返済が遅れると、遅延損害金の発生や信用情報機関への記録がリスクとなるため、返済計画を立てることが重要だ。
一部返済や全額返済を行うことで、利息負担を抑えつつ、経営の柔軟性を高めることができる。
あんしんワイドは、多様な返済方法があることから、資金計画を重視する法人にとって魅力的な選択肢となるだろう。
将来の資金ニーズに備えて、あんしんワイドへの申し込みを検討してみてはいかがだろうか。