- 30代の平均月額保険料が知りたい
- 30代が加入しておくべき保険を知りたい
- 保険選びや保険を見直す際のポイントが知りたい
30代は、人生においても特にライフステージが大きく変化する。
結婚して家庭を持ったり、子育てをしたり、責任あるポジションで仕事も忙しくなるなど、重要な時期であるため、適切な生命保険の選択が必要となる。
ただ、「自分にはどんな保障が必要かわからない」と考えて保険への加入を後回しにしてしまっている人はいないだろうか。
そこでこの記事では、そんな30代のための生命保険の選び方や30代の平均月額保険料を詳しくご紹介する。
保険の選択のポイントを理解し、自分に適した保険を見つけよう。
30代の平均月額保険料はどのくらい?
ここでは、以下の3点について解説する。
- 30代で保険へ加入している人の割合
- 30代の平均支払保険料(月額)
- 生命保険の適切な保険料
それぞれ見ていこう。
30代で保険へ加入している人の割合
30代で保険へ加入している人の割合は以下のとおりだ。
男性 | 女性 | |
加入率 | 81.5% | 82.8% |
30代で民間の生命保険やかんぽ、共済などのいずれかに加入している人の割合は、男女ともに80%を超えている。
20代の加入率は男性が46.4%、女性が57.1%であるため※、30代に突入して大幅に加入率が上がることがわかる。
20代から30代にかけて大幅に加入率がアップする要因としては、ライフステージの変化が挙げられる。
結婚や妊娠・出産によって、家族のための保障を準備すべく、保険に加入する人が多くなるのだ。
また、結婚をしていない人についてもある程度の金銭的余裕が生まれ、余剰資産を万が一の病気やケガに備えるために活用するケースも考えられる。
ただ、保険は周りに流されて加入するべきものではない。
自身に起こり得るリスクを想定し、備えが必要なのであれば保険への加入を検討しよう。
30代は平均で保険に月額いくら払っているのか
30代の支払保険料の平均月額は以下のとおりだ。
男性 | 女性 | |
月額保険料(年間保険料) | 約16,600円※(199,000円) | 約11,700円※(140,000円) |
出典:生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」
男性の支払保険料と女性の支払保険料を比較すると、男性の方が月に5,000円ほど多く保険料を支出していることがわかる。
要因については一概にいえないが、結婚後の夫婦の就労状況が関係していると考えられる。
結婚したことによって夫の収入メインで家計をやりくりしたり、共働きであっても、女性が時短勤務をしたりすることで給与が減少するケースもあるだろう。
そうなると、男性の方が必要保障額(いざというときのために準備しておくべき金額)が多くなることで、保険料も高くなるのだ。
保険の加入は月々で見ると大きな金額ではない。
しかし、保険は基本的に長期にわたって契約するものであるため、長い目でみると大きな出費となる。
保険は、人生においてマイホーム購入の次に高い買い物といわれるほどだ。
周りの同年代がどれだけのお金を保険に活用しているのか把握しながら、自らの現在の状況や今後のライフイベントを具体的に想定した上で、保険料の検討を行うことが重要となる。
生命保険の適切な保険料はいくら?
世帯主が30代の家庭が、世帯年収に対して支出している保険料の割合は以下のとおりだ。
年齢 | 30〜34歳 | 35〜39歳 |
世帯年収に対する比率 | 5.1% | 5.9% |
上記を見ると、世帯主が30代の家庭においては、保険料は世帯年収の5〜6%程度となっていることがわかる。
ただ、必要と考える保障はその人や家庭によっても異なるため、必ず年収の5〜6%に収めなければならないわけではない。
保険の大きな役割は「公的な保障の補完」である。
年収だけでなく、資産状況も踏まえながら無理のない保険料で加入しよう。
平均月額保険料がわかったら!30代が入るべき保険の種類
30代が入っておくべき保険の種類は、主に以下の3種類だ。
- 医療保険
- 就業不能保険
- 死亡保険
それぞれ見ていこう。
医療保険
医療保険とは、病気やケガによって入院・手術をしたときに保障が受けられる保険のことをいう。
従来は入院日額を設定し、入院日数に応じて給付金が変動する「日額保障タイプ」が主流であった。
しかし、入院日数の短期化に伴い、入院したら一時金が受け取れる「一時金保障タイプ」も多く販売されている。
日本では「国民皆保険制度」が取られているため、年齢・年収に応じた1〜3割の自己負担で治療が受けられる。
そのため、民間の医療保険に加入する必要はないと考えている方もいるかもしれない。
しかし、病気やケガの際には治療費だけでなく健康保険が適用されない差額ベッド代や食事代、通院時の交通費などさまざまな出費がかさむ。
また、先進医療などの技術料が全額自己負担となる治療法も存在する。
家計に大きなダメージを与えないためにも、医療保険に加入しておくことがおすすめだ。
医療保険に加入する際には「高額療養費制度」も踏まえて検討しよう。
高額療養費制度とは、ひと月の間にその人の年齢や年収に応じて決められた自己負担額の上限を超えた場合に、超えた分の金額が支給されることをいう。
例えば、35歳で年収が700万円の方がいたとしよう。
この方の自己負担上限額は、以下の計算式によって計算する。
80,100円+(医療費−267,000)×1%
ひと月の医療費※が150万円だった場合、自己負担上限額は92,430円だ。
窓口での支払額は150万円×3割=45万円であるため、高額療養費制度から支給される金額は357,570円となる。
※差額ベッド代や食事代は含まない
このように、高額療養費制度から支給される金額も考慮した上で、無駄なく医療保険に加入しよう。
また、医療保険は特約の付加によるカスタマイズ性が高かったり、保障内容が複雑だったりする場合がある。
自分が加入を検討している、または既に加入している保険の内容をよく確認し、保障の重複などがないように注意が必要だ。
就業不能保険
就業不能保険とは、病気やケガによって働けない状態となってしまった場合に保険金が受け取れるものをいう。
給与補填の役割を果たし、生活を支えることがこの保険の主な目的だ。
働けなくなると、加入している健康保険から傷病手当金が受け取れる。
傷病手当金とは、病気やケガによって仕事を休業せざるを得ないときに給付が受けられるものである。
傷病手当金の支給要件としては、以下の4つが挙げられる。
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
上記の要件を全て満たした場合に、通算して1年6ヶ月の間傷病手当金の受け取りが可能だ。
ひと月あたりに受け取れる金額は、直近12ヶ月の平均月収のおよそ2/3である。
ただ、傷病手当金は会社員や公務員を対象とした制度であり、国民健康保険に加入するフリーランスや自営業者は対象外となる点には注意してほしい。
近年では、傷病手当金が支給されることを見越して、1年6ヶ月の間は給付金額が抑えられる就業不能保険も販売されている。
自身が働けなくなった場合にいくら必要となるのか、傷病手当金の支給はあるのかなどを踏まえて、就業不能保険への加入を検討しよう。
死亡保険
死亡保険は、万が一のときに死亡保険金が受け取れる保険のことをいう。
結婚をすると、残された家族の生活を守るためにお金を準備しておく必要があるだろう。
子どもがいるのであれば、教育費も視野に入れておかなければならない。
ただ、万が一のときは国から遺族年金が受け取れる。厚生年金に加入している方が亡くなった場合は、遺族厚生年金と遺族基礎年金が受け取れ、厚生年金に加入していない方が亡くなった場合は遺族基礎年金のみが受け取り可能だ。
しかし、遺族年金の受け取りに際して、注意しなければならないことが2つある。
1つは、30歳未満の妻が遺族厚生年金を受け取るときは、5年間のみしか受け取れない点だ。
遺族厚生年金は、通常一生涯にわたって支給されるが、受け取る妻の年齢によっては支給期間が限られてしまうため、注意してほしい。
もう1つは、遺族基礎年金は18歳以下の子どもがいないと支給されない点だ。
厚生年金に加入していない自営業者が亡くなり、遺族に子どもがいない場合は遺族年金は一切支給されないため注意が必要だ。
これらを踏まえて、自身に万が一のことがあった場合に必要な金額はいくらなのか、そして保険で備えるべき金額はいくらであるのかを計算しよう。
30代の平均月額保険料を踏まえた保険選びと見直しのポイント
加入する保険を選ぶ際や保険を見直す際には、以下の3つのポイントをおさえよう。
- 自分に必要な保障内容を理解する
- 保障期間を確認する
- ライフステージに合わせて保険の見直しが必要
それぞれ解説する。
自分に必要な保障内容を理解する
まず、自分に必要な保障内容を理解することが大切だ。医療保障が必要なのか、就業不能保障が必要なのか、それとも死亡保障が必要なのかを考えよう。
必要となる保障は、自身の家族構成や年齢によっても異なる。
例えば、独身の30歳男性であれば、死亡保障の必要性は低いだろう。なぜなら、自身の収入によって生活を支えている家族がいないからだ。
自身の年齢や家族構成を踏まえ、さまざまなリスク(病気やケガをするリスク、働けなくなるリスクなど)を洗い出した上で、必要な保障内容は何かを考える必要がある。
保障期間を確認する
保障期間の選択は重要なポイントだ。終身タイプを選べば一生涯の保障が受けられ、定期タイプを選べば10年や20年などの限られた期間だけ保障が受けられる。
例えば、死亡保険であれば、誰かが必ず保険金を受け取ることとなるため、終身で加入しても良いだろう。
しかし、終身で加入すると保険料が高い上に、見直しをするとさらに保険料が上がってしまう。
「子どもが独立するまで」「自分が退職するまで」など、保障を準備しておきたい期間があらかじめ決まっているのであれば、定期タイプで加入するのがおすすめだ。
ライフステージに合わせて保険の見直しが必要
保険は加入したら終わりではなく、ライフステージに合わせて保険の見直しが必要となる。
なぜなら、ライフステージによって必要となる保障が変化するからだ。
例えば、子どもの教育費も踏まえて、高額の死亡保険に加入したとしよう。
その後子どもが独立すれば、同じ保険金額で死亡保険に加入し続けておく必要はなく、減額や解約をするべきだ。
ライフステージに合わせて柔軟に保険の見直しをしたい場合は、定期タイプで加入しよう。
保険の見直しは、タイミングが難しいと考える人も多い。
定期タイプであれば、保険見直しのタイミングが図りやすいだけでなく、終身タイプに比べて保険料が安くなるといったメリットもあるためおすすめだ。
30代の平均月額保険料は男性のほうが月に5,000円ほど高い!
本記事では、30代の平均月額保険料から30代が入っておくべき保険に加えて、保険選びや保険を見直す際のポイントまで詳しく解説した。
30代は、責任が重い仕事を任される年代であると同時に、結婚や妊娠・出産などのライフステージの変化によって私生活も大きく変動する重要な時期である。
そのため、現在加入している保険だけで備えるべきリスクに対する十分な保障ができているのか、自分に必要な保障であるかを今一度考え直す必要がある。
保険は、ライフステージや個人の家族構成などによって必要な保障が大きく異なる。
保険を選ぶ際には、保障内容や保険期間、保険料など考慮すべき点が多い上に、商品の数も膨大だ。
そのため、自分自身で比較し加入要否を判断するのは極めて難しいだろう。
自分一人での判断に迷ったときは、保険のプロに相談することをおすすめする。
保険のプロに相談すれば、あなたの年齢やライフステージ、家族構成に応じて必要な保障をピックアップしてくれる。
さらに、複数商品を比較した上で、あなたに最適な保険を提案してくれるはずだ。
ただ、保険のプロは全国にたくさんいるため、自分の希望条件にあった担当者を見つけ出すのは困難だろう。
保険のプロを見つけるのに困ったら「生命保険ナビ」の利用をおすすめする。
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