- 民間医療保険を選ぶ際の基準がわからない
- 民間医療保険と公的医療保険の違いがよくわからない
- 自分に最適な医療保険の探し方を知りたい
医療保険は生活を守る重要な役割を担っており、正しい情報に基づいて、あなたに合った保険を選ぶ必要がある。
そんな医療保険には、公的医療保険と民間医療保険の2種類があるということをご存知だろうか。
この記事では、公的医療保険との比較をしつつ、民間医療保険の役割や選び方について解説する。
また保険のプロに相談することで得られるメリットについても詳しく紹介しているため、この記事を参考に、自分に最適な医療保険に出会ってほしい。
民間医療保険とは
医療保険は大きく分けて公的医療保険と民間医療保険があるが、特に後者は本当に必要なのか、インターネットやSNS等でも話題になることが少なくない。
まずは民間医療保険に求められる役割や必要性、保険商品を選ぶうえで見逃せないポイントを解説する。
医療保険の役割
そもそも医療保険に求められる役割とは何なのか。
結論からいえば医療費の負担軽減が主な役割であり目的といえるだろう。
病気やけがの内容によっては医療費が高額となることも少なくなく、仮に医療保険制度が存在しなければ、本当は治療を受けたいが経済的理由で諦めるケースが増えると思われる。
そのような「医療難民」を増やさないために、相互扶助の観点から加入者が保険料を支払い、医療費が高額となった者に保険金や給付金を支給する仕組みが作られたと考えられる。
民間医療保険の必要性
病気やけがで想定外の経済的負担が発生すると、日常生活や老後も含めた資産形成計画に狂いが生じるおそれがある。
とはいえ、病気やけがが発生する時期を正確に予測して備えることは現実的ではない。
そのため、いつ緊急事態が発生しても対処できるように、日常生活費にかかる資金は預貯金等で対策し、数百万円、数千万円等の通常の貯金で対策するのが困難と思われる金額を準備する場合は、民間の医療保険に加入するのも1つの方法だろう。
民間医療保険の活用は医療機会を増やし、生活の質向上のためにも非常に重要といえる。
もちろん主に国が用意する公的医療保険も病気やけがの予防や治療、健康促進や公衆衛生の向上のために欠かせないものだ。
ただし、例えば先進医療等、公的医療保険ではカバーするのが困難な治療などを患者や家族が希望する場合、治療費は高額となる傾向がある。
それらの費用負担を軽減するためにも民間の医療保険に加入するのも1つの考え方である。
医療保険への加入は医療アクセスの向上につながることも期待される。
特別医療費を気にする必要がなくなれば、自身が受けたい治療を受ける意欲も高まる。
健康な生活を維持するための予防措置や必要な医療サービスを受ける機会が広がり、全体的な健康水準が向上するかもしれない。
民間医療保険を選ぶうえでのポイント
民間医療保険といっても世の中には様々な商品が存在するため、自身に合ったものを取捨選択する必要がある。
「とにかく保険に入ればいい」と安易に友人や保険営業の担当者が勧めるものに妄信的に加入するのはおすすめできない。
たとえ友人や担当者から「自分自身もこの保険に入っていたからこそ病気になったときに保険金や給付金が支給され、生活が困窮せずに済んだ」と言われたとしても、あなた自身が抱えるリスクや備えるべき内容は周囲とは大きく異なることもある。
例えば同じ30歳の同級生からA保険を勧められたとしても、一方は独身世帯、もう一方は結婚していて配偶者や0歳の幼い子どもがいる世帯とでは、対処すべき方法が異なる。
独身世帯であれば自身の病気やけが、死亡等による葬儀費用への影響に備えるべきかもしれないが、既婚者で幼い子どもがいる場合は、万一この瞬間自分自身が病気やけがで倒れたり死亡した場合、残される家族にどのような影響が出るおそれがあるのか想定する必要があるだろう。
同世代でも対処方法が変わる可能性があるため、30代と40代など世代が異なる場合はなおさらだ。
自身に合った医療保険を選ぶためにも周囲のアドバイスを受けるのも大切だが、過信せず主に下記の3点を意識してみよう。
保障内容や範囲
加入を検討している保険はどこまで保障されるのか、自身や家族のニーズに合ったものを選ぶ必要がある。
この部分を大きく外すと、毎月保険料を支払っているにもかかわらず、いざというときに全く保険金や給付金が支払われないリスクがある。
保険料は支払い可能か
高い保険料を負担すれば自動的に保障が手厚くなるわけではない。
せっかく加入しても継続して支払うことが困難となり、やむを得ず解約しなければならない事態になれば、元本割れリスクもある。
「これなら最初から保険に加入しなければよかった」などとなってしまっては本末転倒のため、保険料を長期的に支払えるかどうか考え、他の支出とのバランスも見極めることが重要だ。
先進医療や入院制度の内容や条件
民間医療保険の中には公的医療保険で備えるのは困難な先進医療に対応したものや、通院や入院時の保障内容が公的医療保険よりも充実しているものも少なくない。
特定の治療に対する保障を充実させたい場合は、民間医療保険への加入を検討する必要があるだろう。
自身や万一の際に影響を受ける家族の考え方やライフスタイルなどを総合的に考慮して合ったものを選ぶことをおすすめする。
民間医療保険と公的医療保険
民間医療保険と公的医療保険は比較されることも多いが、具体的にどのような特徴が違いがあるのか解説する。
自身が公的医療保険とは別に民間医療保険に加入すべきか迷った際の参考にぜひしてみてほしい。
民間医療保険と公的医療の特徴
民間医療保険は、文字通り民間の保険会社が提供する金融商品である。
そのため保障内容は同一ではなく、会社によって大きく異なる場合がある。
一般的に民間医療保険は公的医療保険を補完するものとして位置づけられることが多い。
一方で公的医療保険は国や地方自治体が提供する医療保険だ。
日本では国民皆保険制度が導入されており、基本的な治療等にかかる医療費はカバーされ、どの医療機関を受診しても誰でも安価で高いレベルの医療行為を受けられるのは大きな特徴であり見逃せないメリットだ。
民間医療保険と公的医療保険の違い
民間医療保険と公的医療保険は主に下記の違いがある。
- 運営主体
- 保険料
- 保障(補償)内容
民間医療保険は民間の保険会社によって提供されるが、公的医療保険は主に政府が主導して納税者が国や地方公共団体に納付する税金を原資に運営されることが多い。
保険料は公的医療保険の場合は原則所得金額や居住地等によって決まる。
例えば全国健康保険協会(協会けんぽ)は毎年都道府県によって健康保険・厚生年金保険の保険料金額が異なる。
東京都における2023年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表をみると、介護保険第2号被保険者に該当する場合、標準報酬月額が20万円の場合の健康保険料は1万1820円、厚生年金保険料は1万8300円(いずれも従業員負担分)である。これが50万円に上がると前者は2万9550円、後者は4万5750円となる。
合計すると標準報酬月額が20万円の場合は約3万円、50万円の場合は約7万5000円の負担だ。
一方で民間医療保険の場合は加入を検討する人の年齢や健康状態、将来的に考えられるリスクや程度等によって変化する。所得が上がれば自動的に保険料も上がるとは限らず、自身や家族のニーズや予算等に応じて検討できるのが大きな特徴だ。
保障(補償)内容も公的医療保険は一般的な病気やけがに対するものが中心だが、民間医療保険は公的医療保険をカバーする目的で先進医療や特定の治療方法、予防接種、健康診断など幅広く保障をつけることもできる。
民間医療を選ぶべき人はどんな人
結論からいえば公的医療保険だけでは自身や家族のニーズに合ったものがカバーされない場合だ。
公的医療保険と言われると「病院窓口で支払う医療費が全体の3割程度で済むもの」とイメージされるケースも多いだろう。
確かにそれも含まれるが、月間の医療費が高額となり支払いが困難となる場合に年齢や所得に応じて自己負担額に上限が設定される高額療養費制度、一定期間病気やけがで働けなくなった場合に生活費を保障する傷病手当金等もある。
ただし、高額療養費制度や傷病手当金は全てのケースで支給されるわけではない。
例えば先進医療に伴う治療費、入院時の差額ベッド代、食事費用等は対象外だ。
高額療養費制度があるから医療費は心配する必要がないと油断していると想定外の負担に驚愕するケースもあるかもしれない。
また傷病手当金は健康保険に加入する会社員等が対象だ。健康保険に加入しない自営業者や無職等の人は対象外となるため、別途対策する必要がある。
このように自身が対象外となる費用負担に備え、健康管理を重視する人にとっては、民間医療保険は有益だろう。
自分に合った医療保険の選び方
医療保険といっても様々な商品が存在するため、自身に合った保険選びは無視できないポイントである。
主に下記3点を意識してみてはいかがだろうか。
自分のライフスタイルを考慮する
今後も含めて自身や家族のライフスタイルがどのように変化する可能性があるのか考慮する必要がある。
例えば「独身で預貯金は100万円以内と少ない」場合は万一自身が病気やケガで倒れた際に発生する医療費はどのくらいか、両親や親兄弟などが看病して病院の事務手続きを代行するケースも想定されるが、経済的負担はどのくらい発生する可能性があるのか想定して事前に話し合っておくことも重要だ。
結婚していても子どもがいない場合、幼い子どもが1人または2人以上いる場合、子どもが成長して親元から独立した場合では発生し得るリスクや備えるべき内容は変わる。
民間医療保険は加入して終わりではなく、自身のライフスタイルによって定期的な見直しは欠かせない。
保険料と保障内容のバランスを見極める
例えば全国的に人気ランキング上位に存在する民間医療保険に加入すればよいわけではない。
なぜなら自身が抱えるリスクや備えるべき内容は十人十色で変化するからだ。
週刊誌やテレビ番組等で定期的に発表されている人気保険商品を確認すること自体が悪いわけでは決してないが、内容を鵜呑みにするのではなく、自身に合った保険料や保障内容を見極めていこう。
複数の保険会社や商品を比較する
セカンドオピニオンといった言葉もあるように、1つの保険会社や商品、1人の担当者や友人等による勧めで決めるのではなく、複数の保険会社や商品プランを比較することをおすすめする。
- 保険会社の公式サイトを確認する
- インターネット上の保険比較サイトを確認する
- 保険の専門家に相談する
- すでに保険に加入している家族や友人等に相談する
これらを複数組み合わせて、自身なりの判断基準を構築しよう。
ただし、繰り返しになるがこれらの情報を鵜呑みにするのは危険だ。
インターネット上の口コミはあくまで他社の意見であり、あなた自身のニーズに沿ったアドバイスをくれるとは限らない。
あくまで参考程度に考え、最終的には自身の判断を重視しよう。
まとめ
医療保険は我々が予想もしない事態が発生した際に経済的な支えとなってくれる。
本記事では、民間医療保険と公的医療保険のそれぞれの特徴や違い、どんな人に合っているのかなどを解説した。
この記事を参考に保険を選ぶ際の大切なポイントを理解し、自身に合ったプランを選んでほしい。
しかしながら、選ぶためのノウハウを覚えても、具体的なプランの選択には専門的な知識が必要な場面も多いだろう。
そこでおすすめするのが保険のプロを選べるサービス「生命保険ナビ」だ。
自身のライフスタイルやニーズに合ったプロを簡単に探せるので、本記事で解説したポイントをもとに最適な医療保険を見つけることができるはずだ。
気になった担当者とは無料相談もできるので、医療保険への加入を検討している人は、ぜひ利用してもらいたい。