学資保険はいつから加入すべき?最適な契約タイミングを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 学資保険はいつから・いつまでに入るのがベストか
  • 大学入学金に間に合う“受取設計”のやり方
  • 元本割れ・後悔を防ぐ選び方と比較ポイント

「学資保険はいつから入れる?」「何歳までに加入すべき?」

教育資金の準備を始める際、多くの人がまず抱くのがこうした加入タイミングの疑問だ。

結論から言えば、最も有利なのは「妊娠中から0歳」までの加入だが、1〜2歳からでも設計次第で十分に対応は可能である。逆に、安易に加入時期を遅らせると、月々の負担増だけでなく「必要な時にお金が間に合わない」という致命的なミスを招く恐れもある。

本記事では、加入年齢が返戻率に与える影響や、入学金の支払い期限に間に合わせるための「満期設定」の秘訣など、後悔しないためのポイントを詳しく解説していく。

CFP®認定者  平行秀

早く動くほど有利になりやすいのは事実ですが、目的は「早期加入」ではなく教育資金を必要な時期に確実に受け取ることです。まず「いつ・いくら必要か→受取設計→無理のない払込」の順で整理しましょう。

目次

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結論:学資保険は「妊娠中〜0歳」の加入がベスト

学資保険の検討において、最も有利なタイミングは「妊娠中から0歳」の間だ。 多くの商品は、出産予定日の約140日前(妊娠6ヶ月頃)から加入できる。

早く動くことで、金銭的なメリットだけでなく、将来の「受け取り損ね」を防ぐ余裕が生まれる。

早期加入で得られる4つのメリット

まずは、早く加入することで得られるメリットを整理した。

メリット理由・効果
保険料が安い払込期間が長くなるため、月々の負担を最小限に抑えられる。
返戻率が高くなる保険会社による運用期間が長くなり、受取総額が増えやすい。
万一の保障が早くつく払込免除特約により、契約者に万一のことがあっても教育資金が確保される。
選択肢が豊富子どもの年齢が上がると、加入できる商品やプランが制限される。
CFP®認定者  平行秀

メリットは魅力的でも、学資保険は解約すると元本割れしやすい商品です。返戻率や月額より先に、「満期まで続けられるか」「特約は目的に合うか」を点検してください。

加入前に必ず確認すべき「3つの鉄則」

「早く入ること」自体は手段に過ぎない。

確実に教育資金を準備するために、以下の3点は必ず押さえておくべきだ。

① 加入期限の確認(子ども・親の年齢制限)

学資保険には、子どもだけでなく契約者(親)の年齢にも上限がある。 「検討しているうちに上限年齢を超えてしまった」という事態を避けるため、早めの情報収集が不可欠だ。

② 受取時期のシミュレーション(入学金に間に合うか)

学資保険の最大の落とし穴は、受取時期だ。

  • 基準は「誕生日」ではなく「契約応当日」
    満期を18歳に設定しても、早生まれの場合などは大学入学金の支払い期限(高3の秋〜冬)に間に合わないリスクがある。
対策

「17歳満期」など、一歩手前で受け取れる設計にしておくのが定石だ。

③ 「無理なく続けられる」金額設定

学資保険は、途中で解約すると元本割れするリスクが非常に高い。

「いくら貯めたいか」という理想だけでなく、家計を圧迫せずに満期まで確実に払い続けられる金額で設計することが、最終的な貯蓄成功への近道となる。

CFP®認定者  平行秀

相談で多い後悔は、①「18歳満期でも入学金に間に合わない」②「保険料が重く途中解約」の2つです。契約応当日と家計イベント(育休・住宅購入など)を前提に、余裕ある設計に。

学資保険はいつまで入れる?年齢別の加入条件

学資保険に加入できる時期は、主に被保険者である子どもの年齢によって決まる。

一般的には0歳から6〜7歳までが加入可能な範囲とされているが、商品によって条件は異なる。

以下に年齢別の状況を整理する。

【早見表】年齢別の加入条件と特徴

時期加入可否ポイント
妊娠中商品による出産予定日140日前(妊娠6ヶ月頃)から可。じっくり検討できる
0歳ほぼ全商品OK選択肢が最多、返戻率も最も有利
1〜2歳多くの商品でOK工夫次第で返戻率を維持できる
3〜5歳商品が限られる保険料負担が増え、選択肢も減少
6歳以降かなり限定的学資保険以外の手段も含めて検討を

以下、各時期の詳細を解説する。

妊娠中(出生前)に加入する場合

一部の保険には、出産予定日の約140日前(妊娠6ヶ月頃)から申し込める「出生前加入」制度がある。

妊娠中に加入するメリット
  • 出産後の慌ただしい時期を避け、夫婦でじっくり比較検討できる
  • 契約者に万一のことがあった場合、出生前から保障が適用される
  • 子どもの健康状態を問われないケースが多い

まず、出産後の慌ただしい時期を避けて、夫婦でじっくり検討する時間が取れることだ。赤ちゃんが生まれてからは、育児に追われて保険の比較検討どころではないという家庭も多い。

次に、契約者に万一のことがあった場合でも、出生前から保障が始まっている点である。妊娠中は何が起こるかわからないため、早めに備えておく意味がある。

そして、子どもの健康状態を問われないケースが多いことも挙げられる。出生後は、子どもの健康状態によっては加入を延期されたり、条件が付いたりすることがある。

注意点

  • 母親の健康状態による審査がある
  • 産後の収支バランスを見誤るリスク
  • 万一(流産・死産)の場合の契約の扱い

妊娠の経過が順調であることなどの条件が付されることが多く、妊婦健診の結果によっては加入できない場合もある。

また、出生後の家計変化を見誤ると、保険料の支払いが厳しくなる可能性がある。育児休業中の収入減や、想定外の出費などを考慮して、無理のない金額設定にすることが重要だ。

万一、流産や死産となった場合は契約が無効となり、払込済みの保険料は払い戻しされる(商品による)。

CFP®認定者  平行秀

出生前加入は便利ですが、加入条件や万一時の扱いは商品で差があります。申込可能な時期、責任開始、流産・死産時の取扱いは必ず書面で確認し、育休中の収支でも払える額に。

0歳で加入する場合

学資保険において最もスタンダード、かつ有利なタイミングだ。すべての選択肢がオープンであり、運用期間を最大化できるため返戻率(貯蓄性)が最も高くなりやすい

加入時に決めること

項目選択肢選び方のポイント
満期年齢17歳/18歳/20歳/22歳
など
大学入学時に受け取るなら17〜18歳。早生まれは17歳を検討
受取方法一括/分割
(祝い金)
返戻率重視なら一括、進学時の出費に備えるなら分割
払込期間満期まで/10歳・15歳払済など短期払いは月負担が重いが、返戻率は高くなりやすい

出産直後は検討時間が取りにくいため、妊娠中に候補を絞っておき、出生届提出後に速やかに申し込むのがおすすめだ。

CFP®認定者  平行秀

学資保険は「満期年齢」だけで判断しないのがコツです。受取方法(一括/分割)と払込期間(短期/全期)を、使う時期と家計負担から逆算して選びましょう。

1〜2歳で加入する場合

「0歳のときに入り損ねてしまった」という方も心配する必要はない。

1〜2歳からの加入でも、工夫次第で返戻率を維持することは十分可能だ。

返戻率を落とさないための3つの工夫

返戻率を落としにくくするための工夫としては、以下の3つがある。

  • 受取回数を減らす
    祝い金を分割せず満期一括受取にする。資金を長く保険会社に預けることで、運用の効率を下げないためだ。
  • 払込期間を短くする
    10歳や15歳までに払い終える「短期払」を活用する。早期に資金を投入することで、加入時期の遅れによる運用期間の短さをカバーできる。
  • 特約を最小限にする
    医療保障などの特約を付けると、支払った保険料が保障(掛け捨て)に回るため返戻率が下がる。貯蓄目的であれば、特約なしのシンプルなプランを優先すべきだ。

教育費にあまりお金がかからない1〜2歳のうちから積立を始めることで、その後の資産形成がスムーズになりやすい。

「もう遅い」と諦めずに、早めに検討を始めることをおすすめする。

3歳以降で加入する場合

3〜5歳になると加入できる商品が限られ、払込期間が短くなるため月々の保険料負担が重くなりやすい。返戻率も下がる傾向がある。

この時期から検討する場合は、「学資保険が本当に自分のニーズに合っているか」を慎重に見極めることが重要だ。

6歳以降(小学校入学後)は、加入できる商品がさらに限られる。学資保険にこだわらず、以下の選択肢も含めて比較検討するとよい。

  • 積立預金
  • 新NISA(つみたて投資枠)
  • 低解約返戻金型終身保険

学資保険はいつまでに入るべき?

学資保険は多くの場合、子どもが6〜7歳(小学校入学前)までに入るのが目安。

ただし、実務上は「入れるか」よりも 満期までムリなく続けられる設計かが重要だ。

対象一般的な上限年齢理由・背景
子ども6歳〜7歳
(小学校入学前)
運用期間を確保し、貯蓄性を維持するため。
契約者(親)45歳〜60歳前後「払込免除特約」の保障リスクを抑えるため。

子どもの年齢上限

多くの商品では、上限を小学校入学前(6〜7歳)としている。 これは、学資保険が「18歳」などの満期に向けて時間をかけて積み立て・運用する仕組みだからだ。

加入が遅いほど運用期間が短くなり、保険料負担が重くなったり、貯蓄性(返戻率)が不利になりやすい傾向がある。

注意点

商品によっては、さらに厳しい条件があることもある。たとえば、

  • 「被保険者3歳まで」など、上限が低い
  • 「払込開始から2年以上」など、受取設計に条件が付く

「だいたい6〜7歳まで」と決めつけず、加入可能年齢は必ず公式情報で確認したい。

契約者(親)の年齢上限

契約者の年齢上限は、特に「保険料払込免除特約」がある商品で重要になる。

保険料払込免除とは、契約者が死亡や高度障害状態になった場合に、以後の保険料払込が免除される一方で、満期保険金や祝い金は予定通り受け取れるという保障だ。

一般的に、年齢を重ねるほど死亡や高度障害のリスクは高くなるため、保険料払込免除がある商品では契約者の加入年齢に一定の制限が設けられている。
たとえば「契約者は満18歳〜満45歳まで」といった具合だ。

一方で、払込免除が付いていない商品であれば、契約者の年齢上限がより高く設定されていることもある。

祖父母が契約者になるなら

祖父母契約が可能な商品もあるが、年齢上限・健康状態・特約の可否が壁になりやすい。検討段階で早めに条件を確認しておくとよい。

「加入できる」より「続けられる」が重要

学資保険において最も避けるべきリスクは「途中解約」である。

学資保険を途中解約すると、解約返戻金が払込保険料総額を下回る(元本割れする)可能性が高い。特に契約から数年以内の解約では、返戻金がほとんどないケースもある。

つまり、判断基準は、年齢上限に滑り込むことではなく、

  • 満期まで払い続けられる金額か
  • 家計イベント(育休・転職・住宅購入)を踏まえても破綻しない設計か

この2点になる。

「入れるかどうか」より「続けられるかどうか」で設計することが、結果的に教育資金を確実に準備する近道だ。

学資保険、早めに入ると何が得?4つのメリット

学資保険に早めに加入することで、4つのメリットが得られる。

詳しく見ていこう。

メリット1:毎月の保険料負担が軽くなる

加入が早いほど、満期までの期間が長くなり、保険料を払う回数(払込月数)が増える

総額が同じなら、払込回数が多いほど月々の負担は小さくなる

たとえば受取総額200万円の学資保険なら、

  • 0歳→18歳で払い込む場合:月々約9,000円
  • 5歳→18歳で払い込む場合:月々約12,000円以上

 となることがある(商品・条件で異なる)。

また、契約時期が早いということは契約者の年齢も若いということだ。

学資保険の保険料は、子どもの年齢だけでなく契約者の年齢も影響するため、早めの加入ほど総額が少なくなりやすい

メリット2:返戻率(受取率)が高くなりやすい

返戻率とは、払込保険料総額に対してどれくらい受け取れるかを示す指標だ。

計算式は次の通りである。

返戻率(%)= 受取総額 ÷ 払込保険料総額 × 100

たとえば、総額180万円を払い込んで200万円受け取れるなら、返戻率は約111%になる。

学資保険で積み立てたお金は、満期までの期間に保険会社が運用する。運用期間が長ければ長いほど運用益が大きくなり、結果として返戻率も高くなりやすい

注意点

ただし、返戻率は商品・時期・金利環境によって変動する。低金利下では、返戻率が100%を下回る(元本割れする)商品もあり得る。

契約前に、各社の公式情報で最新の返戻率を確認しておきたい。

メリット3:払込免除などの保障が早期から得られる

学資保険の特徴の一つに、保険料払込免除がある。

これは、契約者(多くは親)が死亡または高度障害状態になった場合に、以後の保険料の支払いが免除される一方で、祝い金や満期保険金は予定通り受け取れる仕組みだ。

払込免除は、商品に組み込まれている場合もあれば、特約として付ける場合もある。いずれにしても、早く加入するほど、万一に備える期間を長く取れる。子どもの進学資金を途切れさせない安心につながるだろう。

メリット4:商品の選択肢が広い

学資保険は、加入時期だけでなく、払込方法・満期年齢・受取方法(分割/一括)などの設計を選べる。

ただし、子どもや契約者の年齢が上がるほど、加入できる商品が減り、設計の幅も狭まることがある。

たとえば、5歳から加入しようとすると、

  • 18歳満期のみ
  • 払込期間は15歳まで固定

など、選べるプランが限定されるケースがある。

早めに動くほど、より多くの選択肢の中から、家庭の方針に合う設計を選びやすくなる。

学資保険の受取はいつから?大学入学金に間に合わせるには?

学資保険の「いつから」という疑問には、加入時期だけでなく「受取開始時期」も含まれる。せっかく積み立てても、必要なときに受け取れなければ意味がない。

ここでは、大学入学金の支払いに間に合わせるための設計のコツを解説する。

この段落のポイント
  • 受取開始は誕生日ではなく「契約応当日が基準になりやすい
  • 入学金の支払いは11〜12月(推薦/AO)や2〜3月(一般)に発生しやすい
  • 早生まれは 17歳満期にするとズレを回避しやすい

受取開始は「契約応当日」が基準

学資保険の受取開始日は「誕生日」ではなく「契約応当日」が基準になることが多い。契約応当日とは、契約が成立した日(または毎年その日に対応する日)のことである。

たとえば、

誕生日が5月1日で契約応当日が6月15日の場合、18歳満期の学資保険では「18歳になった後の最初の6月15日」以降に受け取りが始まる。

つまり、18歳の誕生日を迎えても、実際にはそこから約1か月半待つことになる。

このように、誕生日と契約応当日がずれていると、「18歳で受け取れるつもり」でも、実際の受取開始が想定より遅れる可能性がある。

CFP®認定者  平行秀

「18歳になれば受け取れる」と思っていても、実際は契約応当日以降が受取開始のことが多いです。推薦・総合型で支払いが早まる家庭ほど、受取開始日が支払期限に間に合うか要確認です。

大学入学金の支払い時期に間に合うか確認する

大学入学前に必要になるお金(入学金・前期授業料など)は、多くの場合、合格発表から入学手続き締切までの短期間で支払う必要がある。

  • 一般入試
    合格発表は2〜3月/入学手続き締切は3月中旬〜下旬が多い
  • 推薦・AO
    さらに早く、11〜12月に支払いが必要になることもある

ここで問題になるのが、たとえ18歳満期でも、契約応当日が4月以降だと、入学金の支払いに間に合わない可能性が出てくる点だ。

契約前に「受取開始日がいつになるか」を必ずシミュレーションしたい。

早生まれは「17歳満期」を検討する

早生まれ(1月1日〜4月1日生まれ)の子どもは、18歳満期だと大学入学時に受取が間に合わないリスクが高い

たとえば2月15日生まれの場合、18歳になるのは高校3年生の2月15日だ。ただし契約応当日によっては、受取開始が4月以降(大学入学後)になってしまうことがある。

一方で、17歳満期を選べば、高校3年生の2月に17歳になった時点で受取開始となり、入学金の支払いに間に合わせやすい

早生まれの対策
  • 17歳満期を選ぶ
  • 可能なら、契約応当日が誕生日より前になるよう設計を工夫する

受取タイミングは、学資保険の成否を左右するポイントだ。満期年齢だけで判断せず、「いつ受け取れるか」まで確認して設計したい。

CFP®認定者  平行秀

早生まれは、18歳満期だと受取開始が入学後にずれることがあります。対策は、17歳満期の検討や契約タイミングの工夫。ゴールは「年齢」ではなく、支払い月に間に合うかです。

学資保険の返戻率を左右する5つの要素

学資保険の返戻率は、加入年齢だけで決まるわけではない。以下の5つの要素によっても大きく変動する。

契約前に理解しておこう。

受取回数

受取回数をまとめるほど、返戻率は上がりやすい

祝い金を小学校・中学校・高校入学時など複数回に分けて受け取る場合、その都度運用から資金が引き出されるため、返戻率は下がる傾向がある。

大学入学費用を最優先するなら、満期一括受取を選ぶと返戻率を高めやすい。

払込期間と払込方法

払込期間をまとめるほど、返礼率は上がりやすい

払込方法には、月払い・半年払い・年払い・一時払い・全期前納などがある。一般的に、まとめて支払うほど保険料総額が安くなりやすく、返戻率も上がりやすい。

注意点

一時払いは、ケースによって生命保険料控除の対象外になることがあるなど、税制面の影響が出る場合がある。返戻率だけで決めず、制度面も合わせて確認したい。

特約の有無

「貯蓄目的なら特約は最小限」で返戻率を確保しやすい

医療特約や育英年金特約などを付けると保障は手厚くなるが、その分、支払った保険料の一部が保障コストに回るため、返戻率は下がりやすい

学資保険の主目的を「貯蓄」とするなら、特約は最小限にして、保障は別の保険で備えるという考え方も現実的だ。

途中解約のリスク

「途中解約しない」が大前提

学資保険を途中解約すると、解約返戻金が払込保険料総額を下回る(元本割れする)リスクが非常に高い。特に契約から5年以内は、払込総額の半分以下しか戻らないケースもあり得る。

つまり返戻率を語る前に、最重要なのは解約しない設計である。「続けられる保険料設定」が、結果として教育資金を守る。

金利環境

金利次第で返戻率が上下する

学資保険の返戻率は、契約時の金利環境に大きく影響される。低金利が続く局面では、商品や条件によって返戻率が100%を下回るケースもあり得る。

「学資保険=必ず増える」とは限らない。契約前に、最新の返戻率とあわせて、経過年数別の解約返戻金も必ず数字で確認しておきたい。

CFP®認定者  平行秀

返戻率を上げる工夫(満期一括、特約最小、年払など)は有効ですが、副作用もあります。数字だけでなく、①受取時期②継続性③保障は別で足りるか、の3点で総合判断しましょう。

学資保険の契約者は誰にする?親・祖父母の違い

学資保険の契約者は親に限らず、条件を満たせば祖父母でも契約できる

ただし契約者を変えると、加入条件(年齢・健康)や税金の扱いが変わるため、事前確認が必須だ。

この段落のポイント
  • 親の年齢差は、保険料に与える影響が小さめなことが多い
  • 祖父母契約は可能だが、同意・証明・年齢上限・健康条件でつまずきやすい
  • 名義(契約者・受取人)次第で、満期金が贈与税の対象になることがある

契約者は親でなくてもよい

学資保険の契約者は、必ずしも父親・母親である必要はない。契約条件に合致していれば、祖父母が契約者になることも可能だ。

ただし契約者の選び方によって、保険料の条件税金の取り扱いが変わる可能性がある。あとから「知らなかった」で損をしないよう、契約前に整理しておきたい。

親の年齢の影響は「子どもより小さい」ことが多い

学資保険の保険料は、子どもの年齢と契約者(親)の年齢の両方が影響する。

ただし一般的に、親の年齢差による保険料の変動は比較的緩やかで、子どもの年齢の方が影響が大きい傾向がある。
たとえば契約者が30歳と35歳で比べても、差は月々数百円程度に収まることが多い。

したがって「親の年齢が上がったからもう遅い」と過度に不安になる必要はない。とはいえ、早めの加入が有利になりやすい点は変わらない。

祖父母が契約者になる場合の注意点

祖父母が孫のために契約者になることは可能だが、商品・会社によって条件があり、実務上は次の点でつまずきやすい。

よくある条件・確認事項
  • 親権者(親)の同意が必要になることがある
  • 同居・扶養関係の証明が求められる場合がある
  • 契約者の年齢上限(例:70歳まで)に引っかかる可能性がある
  • 健康状態によって、払込免除特約を付けられない/契約できないことがある

「祖父母が払うから祖父母が契約者」と単純に決めるより、加入可否(年齢・健康)と特約の条件を先に確認した方がスムーズだ。

税金は「契約者・受取人」の組み合わせで変わる

学資保険の税金は、「契約者」「被保険者(子)」「受取人」の組み合わせで取り扱いが変わり得る。

特に祖父母が契約者で、受取人が孫(または親)になっている場合、満期保険金の受取時に贈与税の対象になる可能性がある。

税金の扱いは家族の状況や設計で変わるため、契約前に保険会社の担当者に確認し、必要に応じて税理士にも相談すると安心だ。

CFP®認定者  平行秀

学資保険は、契約者・受取人・保険料負担者の組み合わせで税金の扱いが変わる場合があります。祖父母契約は贈与税が論点になりやすいので、名義と受取額・時期を事前に整理して確認を。

学資保険以外の教育費準備方法

教育費の準備は学資保険だけではない。

「確実性」か「増やす可能性」か、そして家計の余力に合わせて、他の手段も並行して検討すると最適解が見つかりやすい。

ここでは代表的な3つを紹介する。

この段落のポイント

新NISAで積立投資をする

新NISAは運用益が非課税になるメリットがあり、教育資金づくりに取り入れる家庭も増えている。

一方で投資信託などで運用する以上、相場の変動によって元本割れの可能性がある点は押さえておきたい。

向いている考え方

長期で運用し、値動きを受け入れられる

注意点

使う時期が近いほど、相場次第で「必要額が足りない」リスクが出る

「必要な時期に必要な額を確実に用意する」ことを最優先するなら学資保険の方が計画は立てやすい。

一方で、上乗せを狙うならNISAが有利になる場合もある。

学資保険で“元本確保枠”を作り、NISAで上乗せを狙うという併用は実務的な選択肢だ。

児童手当を活用する

児童手当は、家庭に入ってくる給付をそのまま教育資金へ回せるため、追加負担を感じにくい原資として使いやすい。

毎月の児童手当を学資保険の保険料や、積立預金・つみたて投資に充てると、家計の痛みが少ない形で積み立てを継続しやすい。

  • メリット:家計から新たに捻出するより続けやすい
  • コツ:入金口座とは別に「教育費専用口座」を作り、先取りで移す
  • 支給条件や金額は制度改正で変わることがあるため、最新は公式情報で確認したい。

支援制度・奨学金・教育ローンを活用する

教育費のすべてを事前の積立だけで賄う必要はない。不足分は、次のような制度で補う方法も現実的だ。

  • 就学援助:経済的理由で就学が難しい家庭への支援
  • 高等学校等就学支援金:高校授業料の支援
  • 奨学金(JASSO等):給付型/貸与型
  • 国の教育ローン(日本政策金融公庫):教育費の借入

これらは対象条件や申請期限があるため、「使う可能性がある」段階で早めに情報だけは押さえておくとよい。

詳細は各制度の公式情報を確認したい。

CFP®認定者  平行秀

教育費準備は「確実性」と「増やす可能性」を分けると迷いません。学資は計画が立てやすく、NISAは上乗せが狙える一方で元本割れも。土台を学資、上乗せを投資で併用する考え方も現実的です。

失敗しない学資保険の選び方|3ステップ

最後に、学資保険を選ぶ際の具体的な進め方を3ステップで解説する。

学資保険選びは、いきなり商品比較から入ると迷いやすい。

先に ①必要額、②受取タイミング、③払込の無理なさ を決めると、選ぶべき商品が自然に絞れる。

この段落のポイント(3ステップ)
  1. いつ・いくら必要かを決める
  2. いつ受け取るかを設計する(契約応当日まで見る)
  3. 無理なく払える額を決める(解約しない設計)

ステップ1:必要時期と必要額を決める

まず「いつ」「いくら」必要かを明確にする。

とくに大学入学時は、入学金と前期授業料が短期間で必要になるため、ここを軸に目標額を設定しやすい。

目安(入学時に必要になりやすい金額)
  • 私立文系:約100〜120万円
  • 私立理系:約120〜150万円
  • 国公立:約80〜90万円

この目安を踏まえ、教育費の準備としては「大学入学時に200〜300万円を用意する」という設定が一般的な一つのラインになる。

ステップ2:受取設計を決める

次に、満期年齢(17歳/18歳/20歳/22歳など)と受取方法(一括/分割)を決める。

ここで重要なのは、満期年齢だけでなく、受取開始が契約応当日基準になることが多い点だ。

  • 返戻率重視なら 満期一括受取が基本
  • 進学ごとの支出に備えるなら 分割受取も候補(ただし返戻率は下がりやすい)

また、早生まれの場合は18歳満期だと入学金に間に合わないリスクがあるため、17歳満期を検討するとズレを回避しやすい

入学金の支払いが発生しやすい1〜3月(推薦などではそれ以前)に受取開始が間に合うか、契約応当日を含めて必ずシミュレーションしたい。

ステップ3:払込計画を決める

最後に、毎月いくらなら満期まで無理なく続けられるかを決める。

学資保険で最も避けたいのは途中解約であり、解約は元本割れにつながりやすい。

したがって基準は「払える額」ではなく、家計が変動しても継続できる額になる。

  • 育休で収入が減る
  • 転職で収入が不安定になる
  • 住宅購入・車購入で支出が増える

こうしたイベントを織り込んだ上で、余裕のある金額設定にしておく方が結果的に成功しやすい。

CFP®認定者  平行秀

申込前に見るべきは、①受取開始日(契約応当日)②解約返戻金の推移③家計が変わっても払える保険料。この3点が揃うと失敗しにくいです。比較は条件を揃えて、迷えば専門家に確認を。

まとめ

この記事では、学資保険の加入タイミングについて「いつから入れるか」「いつまでに入るべきか」「受取はいつからか」の3つの視点から解説した。

結論として、学資保険は「妊娠中〜0歳」での加入が最も選択肢が広く、保険料負担・返戻率・商品選択肢の面で有利になる。

ただし、「早く入ること」自体が目的ではなく、重要なのは「必要な時期に」「必要な額を」「確実に受け取れる」設計をすることである。

特に注意すべきは以下の3点だ。

  • 受取開始のタイミング
    契約応当日や早生まれによるズレを確認し、入学金の支払いに間に合う設計にする
  • 続けられる保険料設定
    途中解約による元本割れを避けるため、無理のない金額で契約する
  • 税金・名義の確認
    特に祖父母が契約者になる場合は、贈与税の可能性について事前に確認する

「教育費の見積もりが難しい」「学資保険の条件設定がわからない」といった悩みがある場合は、保険のプロに相談してみよう。

よくある質問(FAQ)

学資保険は妊娠何ヶ月から入れる?

商品によるが、多くの場合、出産予定日の約140日前(妊娠6ヶ月頃、妊娠21〜22週頃)から申込みが可能である。妊娠の経過が順調であることなどの条件が付されていることが多いため、詳細は各保険会社に確認してほしい。

学資保険は何歳まで加入できる?

多くの商品で、被保険者(子ども)の加入年齢上限は6〜7歳である。ただし、商品によっては3歳までや9歳までなど異なる場合もあるため、各社の公式情報を確認してほしい。

1歳・2歳からの加入は遅い?

遅くはない。0歳加入に比べると返戻率や保険料負担で多少不利になるが、受取回数を減らす(満期一括受取にする)、払込期間を短くする(10歳払済など)、特約を最小限にするといった工夫で十分に対応できる。

学資金(祝い金/満期保険金)はいつから受け取れる?

契約で定めた年齢に達した後の「契約応当日」以降に受け取れる。誕生日ではなく契約応当日が基準になることに注意してほしい。満期年齢と契約応当日を確認し、入学金の支払い時期に間に合うかシミュレーションしておこう。

早生まれだと受け取りが遅れるって本当?

その可能性がある。18歳満期の場合、早生まれ(1〜4月初旬生まれ)の子どもは、大学入学後に受取開始となり、入学金の支払いに間に合わないケースがある。早生まれの場合は、17歳満期を選ぶか、契約応当日を工夫する必要がある。

執筆者

生命保険ナビ編集部は、「保障を無駄なく、安心を最大化する保険選び」を目的として、保険相談のおすすめ先保険相談のキャンペーンを紹介。読者がライフステージに応じて最適な保険設計ができるよう、公平かつ分かりやすい情報発信を心がけている。運営元のアドバイザーナビ株式会社は、IFAや保険代理店のアドバイザーと生活者をつなぐマッチングサービス「生命保険ナビ」を展開中。