- 学資保険は妊娠中〜0歳で検討を始めるのが一般的な目安である。
- 加入上限が6〜7歳の商品が多く、早めに検討するほど払込期間の選択肢が広がるからだ。
- 以下で申込み条件、年齢制限、保険料、受取設計、逆算手順を整理する。
「学資保険はいつから入るべきか」
——この疑問には、申込みできる時期、払込みを始める時期、受け取れる時期という3つの意味が混在している。
妊娠中から申込み可能な商品もあり、出産予定日の140日前から加入できるケースもある。加入時期によって月々の保険料や受取時期が変わるため、申込みの条件、加入期限、受取設計の順で整理していく。
『学資保険はいつから入るべき?』の結論
学資保険の検討開始は、妊娠中〜0歳が一つの目安とされることが多い。
ただし、これは「絶対にその時期でなければ損をする」という意味ではない。家庭の状況によっては、就学前に検討を始めても十分間に合う場合がある。まず押さえておきたいのは、加入できる時期の制限と、自分の家庭に合った設計だ。
『いつから』が指す3つの時点
「学資保険はいつから」という問いには、3つの異なる意味が含まれている。1つ目は「いつから申込みできるか」、2つ目は「いつから払込みが始まるか」、3つ目は「いつから受け取れるか」だ。これらを混同すると、必要な時期に資金が受け取れないといった事態が起こりうる。
申込み開始と払込み開始は基本的に連動するが、出生前加入の場合は少し異なる。かんぽ生命の学資保険では、出産予定日の140日前から出生前加入ができる(契約者が父母の場合)。ソニー生命の学資保険も出生140日前から12歳まで加入できる(契約形態等で限度は変動)。出生前に申し込んだ場合、契約の効力発生日や払込み開始日が出生後にずれることがある点に注意が必要だ。
目安は妊娠中〜0歳で検討開始
検討開始の目安が妊娠中〜0歳とされる理由は、主に2つある。1つは加入期限の存在、もう1つは逆算の余裕だ。学資保険には子どもの加入年齢に上限があり、商品によってその範囲は異なる。
たとえば、ニッセイ学資保険では祝金なし型が0歳〜6歳、祝金あり型が0歳〜2歳と被保険者加入年齢範囲が設定されている。フコク生命の「みらいのつばさ」では0歳から7歳までが加入可能だ。こうした上限があるため、検討を先延ばしにすると選択肢が狭まる可能性がある。
また、早めに検討を始めると、払込期間を長く取れるため月々の負担を抑えやすい。ただし、これはあくまで「傾向」であり、商品や条件によって結果は異なる。
目安がずれる家庭のパターン
妊娠中〜0歳で加入しない選択も、家庭によっては合理的だ。たとえば、収入が不安定な時期に長期の固定支出を抱えることはリスクになりうる。途中で払えなくなり解約すると、元本割れの可能性があるためだ。
学資保険以外で教育資金を準備する方法もある。NISAはつみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で合計年間360万円まで投資できる。非課税保有限度額(総枠)は最大1,800万円だ。一方、貯金・定期預金は預金保険で1金融機関ごとに元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護される。保障の有無、元本割れリスク、流動性などを軸に、自分の家庭に合った手段を選びたい。
では、具体的に妊娠中から申し込む場合の条件を見ていこう。
申込み開始の目安:学資保険は妊娠中から?
妊娠中でも学資保険に申し込める商品は存在するが、条件や制限がある。
出生前加入は産後の慌ただしさを避けられるメリットがある一方で、特約が付けられないなどの制約もある。条件を事前に確認しておきたい。
出生前加入の条件と注意
出生前加入が可能な商品では、一般的に出産予定日の140日前から申込みができる。かんぽ生命の学資保険は出産予定日の140日前から出生前加入ができるが、契約者が父または母の場合に限られる。明治安田生命の「つみたて学資」も、お子さまの出生予定日の140日前から契約できる。
万が一、流産や死産などで出生に至らなかった場合の取扱いも確認が必要だ。日本生命の出生前加入特則では、出生に至らないとき契約が無効となり、払込保険料を払い戻す取扱いが示されている。具体的な条件は商品ごとに異なるため、約款で確認しておこう。
0歳加入で得やすいメリット
0歳で加入すると、同じ受取総額でも月々の保険料が抑えられやすい。フコク生命の例では、同条件で子の加入年齢が0歳の場合は月々9,890円、6歳の場合は月々14,724円と、約4,800円の差が示されている。これは払込期間が長く取れるためだ。
払込期間の違いも月額に影響する。同じくフコク生命の例で、払込期間11歳なら月々14,677円、払込期間17歳なら月々9,890円と、約4,700円の差がある。払込期間を長くすると月々の負担は軽くなるが、総払込額との兼ね合いで判断したい。
ただし、これらはあくまで特定の商品・条件での例だ。商品や契約者の年齢、払込方法などで結果は変わる。一般化せず、見積りで確認しよう。
産後に慌てない進め方
出産後は育児に追われ、保険の比較検討に時間を割きにくい。産前に以下の流れで準備を進めておくと、産後の手続きがスムーズになる。
- 受取時期(いつまでに、いくら必要か)を決める
- 払込期間の候補を2〜3パターン挙げる
- 複数社から見積りを取る(条件を揃える)
- 払込免除の条件と対象外を確認する
- 必要書類を事前に把握しておく
見積りを比較する際は、受取総額、払込期間、払込方法を揃えないと正確な比較ができない。返戻率だけを見て「こちらが得」と判断するのは危険だ。条件が異なれば数字の意味も変わる。
申込みの条件がわかったところで、次は加入できる年齢の上限を確認しておこう。
学資保険はいつまで入れる?年齢制限の考え方
学資保険には加入できる年齢の上限があり、商品によって6歳まで、7歳まで、あるいは12歳まで可能な場合もある。「いつでも入れる」と思って先延ばしにすると、いざ加入しようとしたときに条件を満たせないことがある。子どもの年齢だけでなく、契約者である親の年齢制限も確認が必要だ。
子どもの加入上限は6〜7歳が多い
学資保険の被保険者(子ども)の加入年齢上限は、商品によって大きく異なる。ニッセイ学資保険では、祝金なし型は0歳〜6歳、祝金あり型は0歳〜2歳が被保険者加入年齢範囲とされている。フコク生命は0歳から7歳までが加入可能だ。
一方で、ソニー生命の学資保険は出生140日前〜12歳まで加入できる(契約形態等で限度は変動)。このように、商品によって上限年齢には幅がある。「6〜7歳が多い」という表現は傾向を示すものであり、すべての商品に当てはまるわけではない。
検討中の商品がある場合は、その商品の加入年齢範囲を必ず確認しよう。
契約者(親)の年齢制限も確認
見落としがちなのが、契約者である親の年齢制限だ。ニッセイ学資保険では、型や子の年齢により契約者加入年齢範囲が異なり、例として18〜69歳などが示されている。子どもが加入可能な年齢でも、親の年齢が上限を超えていると契約できないことがある。
確認の手順としては、まず商品ページで年齢範囲を確認し、次に見積りや設計書で自分の条件が範囲内かを確かめる。不明点があれば約款や担当者に確認しよう。
加入できない主な理由と対処
学資保険に加入できない理由は、主に「年齢」「告知・健康状態」「手続き期限」の3つに分けられる。年齢上限を超えている場合は、その商品には加入できない。告知で引受不可となった場合は、他社の商品を検討するか、代替手段を検討することになる。
学資保険に加入できない場合でも、教育資金を準備する方法はある。NISAでは年間最大360万円まで投資でき、運用益が非課税になる。ただ、元本保証ではなく値動きリスクがある点には注意したい。貯金・定期預金は元本が確保されやすいが、預金保険の保護範囲(1金融機関ごとに元本1,000万円まで)は把握しておきたい。
加入期限を把握したら、次は加入時期によって保険料や返戻率がどう変わるかを見ていこう。
加入時期で変わる学資保険の保険料と返戻率
同じ受取総額でも、加入時期や払込期間、払込方法によって月々の保険料や総払込額は変わる。「早く入れば得」「長く払えば安い」といった単純な図式ではない。条件ごとの違いを理解したうえで判断しよう。
払込期間が長いほど月額は下がりやすい
払込期間を長く設定すると、月々の保険料は下がりやすい。フコク生命の例では、同条件で払込期間11歳は月々14,677円、払込期間17歳は月々9,890円と約4,700円の差が示されている。
月々の負担を軽くしたいなら払込期間を長くする選択肢があるが、払込期間が長いと運用期間の取り方が変わり、返戻率に影響することもある。月額と総額、返戻率のバランスを見て決めることになる。
返戻率/受取率の見方と注意
返戻率(受取率)は「受取総額÷払込保険料総額×100」で計算される指標だ。フコク生命の例では、受取総額200万円で返戻率約105.1%、月払9,322円、払込総額1,901,688円が示されている。ソニー生命のプラン例では、返戻率122.5%、月々13,596円、払込総額1,631,520円、受取総額200万円という数字がある。
払込方法で変わる総支払額の傾向
払込方法(月払・半年払・年払など)によっても総支払額は変わる。フコク生命の例では、同条件で月払2,017,560円に対し年払は1,993,743円と、約2万円の差が示されている。
年払にすると総額が抑えられる傾向があるが、まとまった資金を一度に用意する必要がある。家計のキャッシュフローと相談しながら、無理のない払込方法を選びたい。
商品仕様枠:保険料・返戻率の代表例(注意書き必須)
以下に、商品の保険料・返戻率の例を示す。これらは特定の条件での数値であり、契約者の年齢、子どもの年齢、払込期間、払込方法などで結果は変わる。
| 商品例 | 受取総額 | 払込総額 | 月払保険料 | 返戻率 | 主な条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| フコク生命 J型 | 200万円 | 1,901,688円 | 9,322円 | 約105.1% | 払込17歳・22歳満期 |
| ソニー生命 Ⅲ型 プラン1 | 200万円 | 1,631,520円 | 13,596円 | 122.5% | 契約者30歳男性・子0歳 |
| ソニー生命 プラン2 | 200万円 | 1,730,592円 | 8,012円 | 115.5% | 条件はページ記載に準拠 |
保険料と返戻率の傾向がつかめたら、次に考えたいのは「いつ受け取れるか」という受取時期の設計だ。
受取開始はいつ?学資保険の満期・祝い金設計
学資保険の満期日は、子どもの誕生日とは限らない。契約日や契約応当日の関係で、想定より早く、あるいは遅く受け取ることになる場合がある。入学金の支払いに間に合うよう、受取時期から逆算して設計しておきたい。
満期日は誕生日ではない点に注意
学資保険の満期日や支払日は、契約応当日で決まることが多い。日本生命の約款では、契約応当日は契約日の年単位の応当日で、応当日のない月は末日とされる。つまり、子どもの誕生日に受け取れるとは限らないわけだ。
入学金に間に合う受取時期の決め方
入学金の支払いは、大学入学の場合、合格発表後から入学手続き締切までの短期間に必要になる。推薦入試や総合型選抜(旧AO入試)の場合は、高校3年の秋〜冬に支払いが発生することもある。
受取時期を決める際は、「最も早く必要になる可能性のある時期」を基準にしたい。18歳満期と設定しても、契約応当日の関係で実際の支払日が入学後にずれる可能性がある。見積りや設計書で「学資金の支払日」を確認し、必要な時期に間に合うかをチェックしよう。
祝い金あり/なしで設計が変わる
学資保険には、大学入学時に一括で受け取るタイプと、中学・高校入学時などに祝い金を分けて受け取るタイプがある。祝い金ありの場合、受取回数が増える分、一回あたりの金額は少なくなりやすい。
どちらが良いかは、教育資金の使い方による。大学入学時にまとまった資金が必要なら一括重視、中学・高校でも私立進学などで資金が必要なら分散重視という考え方ができる。祝い金を据え置いて後でまとめて受け取る選択肢がある商品もあるが、据置期間の制限や引出条件は商品によって異なる。
受取設計の考え方を押さえたら、次は具体的な加入タイミングを逆算する手順に進もう。
学資保険の加入タイミングを逆算する手順
加入タイミングは「いつ教育費が必要か」から逆算して決めるのが基本だ。必要な時期→受取時期→払込期間→月々の保険料という順で考えると、自分の家庭に合った設計が見えてくる。
教育費が必要な時期をざっくり決める
まず、「いつ、どのくらいの資金が必要か」を家族で話し合うことから始める。子どもの進路は未確定でも、大学進学を想定するなら18歳前後、高校進学なら15歳前後が一つの目安になる。
私立中学を検討している場合は12歳前後にも資金が必要になる。すべてを学資保険でカバーする必要はないが、「いつが山場か」を把握しておくと、受取時期の設計がしやすくなる。
必要額→満期→払込期間の順で決める
逆算の順番は、必要額(X)→受取時期・満期(Y)→払込期間(Z)だ。必要額を先に決めないと、月々の保険料も総額も算出できない。
払込期間を短くすると月々の負担は増えるが、払込期間を長くすると月々の負担は減る傾向がある。フコク生命の例では、払込期間11歳は月々14,677円、払込期間17歳は月々9,890円と差が出る。自分の家計に合う払込期間を、見積りを取りながら検討しよう。
家計に合う保険料の上限チェック
学資保険で最も避けたいのは、途中で払えなくなって解約すること。解約払戻金は、払込保険料の全額が戻ってくるわけではない。特に契約初期は解約払戻金が少なく設定されている場合が多い。
月々の保険料を決める際は、「ボーナス頼みにしない」「収入減があっても続けられる金額か」をチェックしよう。無理な金額を設定して途中解約するより、余裕のある金額で確実に続ける方が結果的に有利になることが多い。
加入時期別ケース3つ(妊娠中/0歳/就学前)
ケースA:妊娠中に検討・加入する場合
妊娠中は比較検討の時間を確保しやすい。出産予定日の140日前から申込み可能な商品もある。かんぽ生命、明治安田生命、ソニー生命などが出生前加入に対応している。ただし、出生前加入では特約を付けられない場合があるため、保障内容を確認しておきたい。
ケースB:0歳で加入する場合
0歳で加入すると、払込期間を長く取れるため月々の保険料を抑えやすい。フコク生命の例では、子の加入年齢0歳は月々9,890円、6歳は月々14,724円と差がある。ただし、これは特定の条件での例であり、すべての商品に当てはまるわけではない。
ケースC:就学前(3〜6歳頃)に加入する場合
就学前でも加入できる商品はあるが、選択肢は狭まる。ニッセイ学資保険の祝金あり型は0歳〜2歳までしか加入できない。フコク生命は0歳〜7歳まで対応しているが、払込期間が短くなる分、月々の保険料は高くなりやすい。加入上限に届くか確認し、難しければNISAや貯金との併用も選択肢になる。
逆算の手順が見えてきたところで、加入後に後悔しないための注意点も押さえておこう。
学資保険で後悔しない注意点:元本割れ等
学資保険には元本割れのリスク、払込免除の対象範囲、税金・控除など、事前に確認すべきポイントがある。「入ってから知らなかった」では遅いため、契約前にチェックしておきたい。
元本割れしやすいタイミングと回避策
学資保険で元本割れが起きやすいのは、契約から日が浅い時期に解約した場合だ。解約払戻金は、払込保険料の全額が戻ってくるわけではない。特に契約初期は解約払戻金が少なく設定されていることが多い。
払込免除の範囲と「対象外」を確認
学資保険の多くには、契約者(親)が死亡または所定の高度障害状態になった場合に、以降の保険料払込みが免除される特約が付いている。明治安田生命の「つみたて学資」では、契約者が死亡した場合などに保険料の払込みが免除される旨が記載されている。
ただ、払込免除の対象となる条件は商品によって異なる。死亡のみが対象なのか、障害状態も含まれるのか、障害状態の定義は何か——これらは設計書や約款で確認しておきたい。「払込免除があるから安心」と思い込まず、対象外となるケースも把握しておこう。
税金・控除の超要点は事前確認する
学資保険の保険料は、生命保険料控除の対象になる。国税庁によると、新契約(平成24年以後の契約)の一般生命保険料控除は、年間保険料80,000円超で一律40,000円が控除上限だ。令和8年は23歳未満の扶養親族がいる場合、一般生命保険料控除(所得税)の上限が6万円に拡充される特例がある。
受け取り時の課税も確認が必要だ。国税庁によると、満期保険金等は保険料の負担者と受取人の組合せで、所得税か贈与税かが決まる。負担者と受取人が同一なら所得税(一時所得)、異なれば贈与税の対象になる。一時所得は「総収入−支出−特別控除(最高50万円)」で計算される。
税務の詳細は個別の状況によって異なるため、不明点は税理士や税務署に確認することを勧める。
特約の付けすぎを防ぐ判断軸
学資保険に医療特約や育英年金特約などを付けると、保障は手厚くなるが、その分保険料は上がり、返戻率は下がる傾向がある。学資保険の本来の目的は「教育資金の準備」だ。保障を手厚くしたいなら、別途医療保険や生命保険を検討する方が合理的な場合もある。
なお、出生前加入では特約を付けられない商品もある。かんぽ生命の出生前加入では特約を付加できない旨が記載されている。特約が必要な場合は、出生後に手続きできるかを確認しておこう。
注意点を確認できたところで、学資保険に加入できなかった場合や、加入しない選択をした場合の代替手段も整理しておこう。
学資保険に入りそびれたら?代替手段の比較
学資保険に加入できなかった場合や、あえて加入しない選択をした場合でも、教育資金を準備する方法はある。NISA(積立投資)、貯金・定期預金など、それぞれの特徴を理解したうえで選択しよう。
積立投資(NISA等)で備える考え方
NISAは運用益が非課税になる制度だ。金融庁によると、2024年からのNISAはつみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で合計年間360万円まで投資できる。非課税保有限度額(総枠)は最大1,800万円で、成長投資枠は1,200万円が上限だ。
NISAで教育資金を準備する場合、運用がうまくいけば学資保険より増える可能性がある。一方で、投資である以上、元本保証はない。必要な時期に相場が下落していると、想定より少ない金額しか引き出せないリスクがある。値動きを許容できるか、必要時期までの期間が十分にあるかを考えて決めたい。
貯金・定期預金で備える考え方
貯金・定期預金は、元本が確保されやすい点がメリットだ。預金保険機構によると、一般預金等は1金融機関ごとに元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護される。複数の金融機関に分けておけば、保護の範囲を広げられる。
とはいえ、現在の金利水準では大きく増やすことは難しい。学資保険のような「万一の保障」もない。貯金・定期預金で教育資金を準備するなら、別途生命保険で万一に備えるかどうかも検討しておこう。
学資保険と代替の比較表(判断軸)
学資保険、NISA、貯金・定期預金を比較するなら、以下の軸で整理してみよう。
| 判断軸 | 学資保険 | NISA積立 | 貯金・定期預金 |
|---|---|---|---|
| 万一の保障 | あり(払込免除等) | なし | なし |
| 元本割れ可能性 | あり(途中解約時) | あり(値動きリスク) | 低い(預金保険の範囲内) |
| 流動性 | 低い(途中引出しにくい) | 高い(売却可能) | 高い(引出し自由) |
| 値動き | なし(固定) | あり | なし |
| 税制優遇 | 生命保険料控除(上限あり) | 運用益非課税 | なし |
| 手間 | 契約後は自動引落し | 銘柄選定・管理が必要 | 預入のみ |
途中から間に合わせるプラン例
子どもが就学前で、学資保険の加入上限に届くか微妙な場合は、「学資保険+貯金」または「NISA+貯金」の併用も現実的な選択肢だ。
たとえば、学資保険で100万円程度を確保しつつ、残りは貯金で備える方法がある。学資保険に加入できない場合は、NISAで積立しながら、一定額は流動性のある貯金として確保しておくとバランスが取れる。
いずれの場合も、「必要な時期に必要な金額を確保できるか」を基準に判断しよう。
学資保険のFAQ:いつから・いつまで・いくら?
よくある疑問をQ&A形式で整理する。それぞれの回答は一般的な情報であり、商品や契約条件によって異なる点に注意してほしい。
学資保険は妊娠中でも申込める?
妊娠中でも申込み可能な商品はある。かんぽ生命の学資保険は出産予定日の140日前から出生前加入ができる(契約者が父母の場合)。明治安田生命の「つみたて学資」も出生予定日の140日前から契約可能だ。ソニー生命も出生140日前から対応している。ただし、出生前加入では特約を付けられない場合があるため、商品ごとの条件を確認しておきたい。
学資保険は何歳まで加入できる?
加入上限年齢は商品によって異なる。ニッセイ学資保険では祝金なし型が0歳〜6歳、祝金あり型が0歳〜2歳。フコク生命は0歳〜7歳まで。ソニー生命は出生140日前〜12歳まで(契約形態等で限度は変動)となっている。「何歳まで入れるか」は商品ごとに確認しておこう。
学資保険の満期は18歳でいい?
満期を18歳に設定する場合、学資金の支払日が入学金の支払い時期に間に合うかを確認しておきたい。満期日は誕生日ではなく、契約応当日で決まることが多い。日本生命の約款では、契約応当日は契約日の年単位の応当日で、応当日のない月は末日とされている。誕生日と契約日の関係で、満期学資金の支払日が大学卒業後になる可能性もあるため、設計書で支払日を確認しておこう。
学資保険の保険料はいくらが目安?
「月々○円が目安」という一般論は難しい。受取総額、払込期間、契約者の年齢、子どもの年齢などで保険料は変わるためだ。フコク生命の例では、同条件で払込期間11歳は月々14,677円、払込期間17歳は月々9,890円と差がある。また、子の加入年齢0歳は月々9,890円、6歳は月々14,724円と、加入年齢でも変わる。目安額より「家計に無理のない上限額」を決め、その範囲で受取総額や払込期間を調整する方が現実的だ。
学資保険は途中解約すると損?
途中解約すると、解約払戻金が払込保険料を下回る(元本割れする)可能性がある。特に契約から日が浅い時期に解約した場合、解約払戻金は少なく設定されていることが多い。ニッセイ学資保険の注意事項でも、解約払戻金が払込保険料を下回る場合がある旨が記載されている。途中解約を避けるためには、無理のない保険料設定と、支払いが厳しくなった場合の対処法(減額、払済保険への変更等)を事前に把握しておきたい。
学資保険とNISAはどっちが向く?
万一の保障を重視するなら学資保険、流動性と値動きを許容できるならNISAが候補になる。学資保険は払込免除特約があれば、契約者に万一があっても学資金を受け取れる。一方、NISAは運用益が非課税で、年間最大360万円まで投資できる。ただ、元本保証はない。学資保険は生命保険料控除(上限40,000円、条件により60,000円)の対象になる。どちらが「得」かは一概に言えない。保障の必要性、値動きへの許容度、必要時期までの期間で判断しよう。
まとめ:見積り前チェックと注意書き(YMYL)
学資保険を検討する際は、以下のポイントを確認しておこう。
- 加入できる時期:出生前加入の条件(140日前など)と制限
- 加入期限:子どもと契約者の年齢上限
- 受取設計:学資金の支払日が必要な時期に間に合うか
- 税務:生命保険料控除の上限と受取時の課税区分
見積りを取る際は、受取総額・払込期間・払込方法を揃えて比較し、支払日と払込免除の条件も確認する。そのうえで、家計に無理のない保険料かをチェックして最終判断しよう。
出典一覧
かんぽ生命保険 学資保険 出生前加入制度
https://www.jp-life.japanpost.jp/products/gaksi/special/index.html
明治安田生命 つみたて学資
https://www.meijiyasuda.co.jp/find2/light/list/tumitategakushi/index.html
ソニー生命保険 学資保険は子どもの年齢が何歳まで入れるか
https://www.sonylife.co.jp/gakushi/voice/study/voice27.html
日本生命保険相互会社 ニッセイ 学資保険
https://www.nissay.co.jp/kojin/shohin/seiho/gakushi/
フコク生命 学資保険を契約できる年齢は何歳までですか(FAQ)
https://faq.fukoku-life.co.jp/inquiries/6431c8e352f0d0a6081d
フコク生命 学資保険料は月々いくら?
https://www.fukoku-life.co.jp/plan/tsubasa/basic/trivia12/
フコク生命 みらいのつばさモデルプラン
https://www.fukoku-life.co.jp/plan/tsubasa/modelplan/
ソニー生命 学資保険 ご契約プラン例
https://www.sonylife.co.jp/gakushi/example/
国税庁 No.1140 生命保険料控除
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1140.htm
生命保険協会 生命保険料控除に関する税制改正について
https://www.seiho.or.jp/data/billboard/deduction/pdf/01.pdf
国税庁 No.1755 満期保険金等を受け取ったとき
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1755.htm
国税庁 No.1490 一時所得
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1490.htm
金融庁 NISAを知る
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html
預金保険機構 預金保険制度の基礎知識
https://www.dic.go.jp/yokinsha/kihon.html


