学資保険はいつから加入すべき?妊娠中から入れる?最適な契約タイミングを解説

この記事の要点
  1. 学資保険の「いつから」は、申込み開始・払込み開始・受取開始の3つに分けて考える。
  2. 検討開始は妊娠中〜0歳が一つの目安。ただし、必ずその時期に加入すべきという意味ではない。
  3. 出生前加入は、出産予定日の140日前から申し込める商品がある。ただし、契約者や特約に制限がある。
  4. 学資金の支払日は子どもの誕生日と一致するとは限らない。大学入学前に間に合うか、設計書で確認することが重要だ。

「学資保険はいつから入るべきか」と悩む人は多い。

ただし、この疑問には、いつから申し込めるかいつから保険料を払い始めるかいつから学資金を受け取れるかという3つの意味が含まれている。

結論からいうと、学資保険は妊娠中〜0歳で検討を始めると、加入年齢や払込期間の選択肢を広く持ちやすい。

一方で、家計が不安定な時期に無理に契約すると、途中解約による元本割れにつながる可能性がある。加入時期だけでなく、受取時期、月々の保険料、払込免除の条件、代替手段まで確認して判断することが大切だ。

この記事では、学資保険の申込み開始時期、妊娠中の出生前加入、加入できる年齢、保険料・返戻率の見方、受取時期の注意点、加入しなかった場合の代替手段を整理する。

※本記事は2026年5月13日時点で確認できた公式情報をもとに作成している。学資保険の商品内容、保険料、返戻率、税制、NISA制度などは変更される可能性があるため、契約・申込前には必ず各社公式サイト、契約概要、注意喚起情報、約款で最新情報を確認してほしい。

目次

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学資保険はいつから入るべき?結論は妊娠中〜0歳で「検討」開始

学資保険は、妊娠中〜0歳で検討を始めるのが一つの目安だ。

理由は、出生前加入に対応する商品があること、子どもの加入年齢上限があること、早めに検討すると受取時期や払込期間を選びやすいことにある。

ただし、これは「妊娠中〜0歳で必ず契約すべき」という意味ではない。家計に余裕がない時期や、教育資金を預金・NISAなどで準備する方針が明確な家庭では、就学前に改めて検討してもよい。

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検討時期主なメリット注意点
妊娠中産後より比較時間を確保しやすい。出生前加入に対応する商品がある。契約者条件や特約の制限を確認する。流産・死産時の取扱いも約款で確認する。
0歳払込期間を長く取りやすく、月々の保険料を抑えやすい。育児で忙しく、比較検討を後回しにしやすい。
1〜2歳家計や育児の見通しが少し立ってから判断できる。一部の祝金あり型では加入上限に近づく場合がある。
3〜6歳頃進路や家計の方針を踏まえて判断しやすい。加入できる商品が減り、同じ受取額なら月々の保険料が高くなりやすい。

「いつから」が指す3つの時点

学資保険の「いつから」は、以下の3つに分けて考えると分かりやすい。

  • いつから申込みできるか:妊娠中から申し込める商品もある
  • いつから払込みが始まるか:契約成立や責任開始日、払込方法によって変わる
  • いつから受け取れるか:満期年齢や契約応当日、祝金の有無で変わる

この3つを混同すると、「18歳満期にしたのに大学入学金の支払いに間に合わない」「出生前に加入したが特約を付けられなかった」といったズレが起きる可能性がある。

契約前には、申込可能時期だけでなく、学資金の実際の支払日まで確認しよう。

妊娠中〜0歳が目安になる理由

妊娠中〜0歳で検討するメリットは、選択肢を広く持ちやすいことだ。

学資保険には、子どもの加入年齢上限がある。たとえば、ニッセイ学資保険では、こども祝金なし型が0歳〜6歳、こども祝金あり型が0歳〜2歳とされている。フコク生命の「みらいのつばさ」は被保険者0歳〜7歳、ソニー生命は出生前〜13歳まで加入できると案内されているが、契約形態や契約者年齢によって上限は変わる。

つまり、「学資保険は何歳でも入れる」とは考えない方がよい。商品ごとの加入年齢範囲を確認し、間に合ううちに比較しておくことが大切だ。

妊娠中〜0歳で入らなくてもよい家庭

一方で、妊娠中〜0歳で加入しない方がよい家庭もある。

たとえば、転職直後で収入が不安定、第二子以降の出産予定があり家計が読みにくい、住宅購入を控えている、すでに預金やNISAで教育資金の積立を始めている場合だ。

学資保険は長期契約であり、途中解約すると解約返戻金が払込保険料を下回ることがある。家計に無理のある保険料で加入するくらいなら、まずは生活防衛費や普通預金での積立を優先した方が安全な場合もある。

申込み開始の目安|学資保険は妊娠中から入れる商品もある

学資保険には、出生前加入制度により妊娠中から申し込める商品がある。

ただし、出生前加入には契約者条件や特約制限がある。妊娠中に申し込む場合は、加入できる時期だけでなく、保障の開始、特約の有無、出生に至らなかった場合の取扱いまで確認しておきたい。

出生前加入は「出産予定日の140日前」が一つの目安

かんぽ生命の学資保険では、出産予定日の140日前から出生前加入ができる。ただし、契約者が子どもの父または母の場合に限られ、出生前は特約を申し込めない。

明治安田生命の「つみたて学資」も、出生予定日の140日前から契約できる。ソニー生命も出生前加入に対応しているが、Ⅲ型のみ91日以内という条件がある。

出生前加入は便利だが、すべての商品で同じ条件ではない。契約者になれる人、特約の有無、出生前の責任開始、流産・死産時の取扱いは商品ごとに異なるため、必ず契約概要・注意喚起情報・約款で確認しよう。

0歳加入で得やすいメリット

0歳で加入すると、同じ受取総額でも払込期間を長く取りやすいため、月々の保険料を抑えやすい。

また、加入年齢の上限に余裕があるため、祝金あり・なし、払込期間、満期年齢などを比較しやすい。商品によっては、子どもの年齢が上がると選べる型や払込期間が減ることがある。

ただし、早く加入すれば必ず有利とは限らない。返戻率、総払込額、家計負担、途中解約リスクを見て判断する必要がある。

産後に慌てない進め方

出産後は、育児や手続きで保険の比較検討に時間を取りにくい。妊娠中に契約まで進めるかどうかは別として、以下の準備をしておくと判断しやすい。

  • 大学入学時に用意したい金額を仮決めする
  • 受取時期を17歳・18歳・22歳などで比較する
  • 払込期間を10歳・15歳・17歳など複数パターンで見る
  • 払込免除の条件と対象外を確認する
  • 同条件で複数社の見積りを取る

見積りを比較するときは、受取総額、払込期間、払込方法、契約者年齢、子どもの年齢をそろえよう。条件が違う見積りを並べると、返戻率や保険料を正しく比較できない。

学資保険はいつまで入れる?年齢制限は商品ごとに違う

学資保険には、子どもと契約者の年齢制限がある。

「小学校に入る前なら間に合う」と思っていても、商品や型によっては加入できない場合がある。特に祝金あり型は、子どもの加入年齢上限が低く設定されていることがある。

子どもの加入上限は6〜7歳前後が多いが、例外もある

子どもの加入年齢範囲は、商品ごとに異なる。以下は公式情報で確認できる一例だ。

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商品例子どもの加入年齢範囲の例注意点
ニッセイ学資保険こども祝金なし型:0歳〜6歳
こども祝金あり型:0歳〜2歳
型や払込期間により条件が異なる。
フコク生命「みらいのつばさ」0歳〜7歳2026年4月発売商品の取扱範囲。契約者年齢上限も確認する。
ソニー生命 学資保険出生前〜13歳まで契約者年齢や契約形態により、出生前加入可能時期や加入限度年齢は変動する。
かんぽ生命 学資保険プランにより異なる10歳払込済プランでは被保険者の加入年齢範囲が0〜5歳と案内されている。

このように、加入上限は「何歳まで」と一律ではない。検討中の商品がある場合は、商品ページや設計書で加入年齢範囲を確認しよう。

契約者である親の年齢制限も確認する

見落としやすいのが、契約者の年齢制限だ。

ニッセイ学資保険では、こども祝金なし型の場合でも、被保険者年齢0〜2歳では契約者18〜69歳、被保険者年齢3〜6歳では契約者18〜64歳など、条件が分かれている。こども祝金あり型では契約者18〜44歳とされている。

フコク生命の2026年4月発売商品では、契約者の契約年齢範囲は18歳〜72歳とされているが、被保険者の年齢により上限が異なると案内されている。

子どもの年齢が条件内でも、契約者の年齢や健康状態により加入できない場合がある。祖父母が契約者になる場合も、年齢制限と税金の扱いを確認しておこう。

加入できない場合の対処法

学資保険に加入できない主な理由は、年齢制限、告知・健康状態、手続き期限の3つだ。

年齢上限を超えている場合、その商品には加入できない。告知で引受不可となった場合は、別の商品を探すか、学資保険以外の方法で教育資金を準備することになる。

学資保険に入れない場合でも、教育資金は預金、定期預金、個人向け国債、NISA、収入保障保険などを組み合わせて準備できる。重要なのは「必要な時期に必要な金額を確保できるか」だ。

加入時期で変わる学資保険の保険料と返戻率

同じ受取総額でも、加入時期、払込期間、払込方法によって月々の保険料や返戻率は変わる。

一般に、早く加入して払込期間を長く取るほど月々の保険料は抑えやすい。一方で、短い期間で払い終えるプランは月々の負担が大きくなるが、返戻率が高くなる場合もある。

ただし、これは商品・契約条件によって異なる。保険料や返戻率を比較するときは、必ず同じ条件で見積りを取ろう。

払込期間が長いほど月額は下がりやすい

月々の保険料を抑えたい場合は、払込期間を長く取る設計が候補になる。

たとえば、フコク生命が2026年4月に発売した新しい「みらいのつばさ」の公式例では、J型・契約者30歳男性・被保険者0歳・祝金満期保険金受取総額200万円・口座振替月払・兄弟割引なしの場合、払込満了年齢によって以下のように保険料と返戻率が変わる。

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払込満了年齢月払保険料返戻率見方
5歳25,368円131.3%月額負担は大きいが、早く払い終えられる。
11歳12,231円123.8%小学校卒業前後までに払込を終えたい人向け。
14歳9,920円120.0%中学卒業前後までに払込を終えたい人向け。
17歳8,439円116.1%月額負担は抑えやすいが、払込期間が長い。
※フコク生命「新学資保険『みらいのつばさ』の発売について」に記載の例。契約条件により保険料・返戻率は異なる。

この例では、払込期間が長いほど月々の負担は軽くなり、短期で払い終えるほど返戻率は高くなっている。

ただし、月額が高すぎると途中で継続できなくなる可能性がある。返戻率だけでなく、毎月の家計で無理なく払い続けられるかを重視しよう。

返戻率・戻り率の見方

返戻率や戻り率は、一般に「学資金や満期保険金などの受取総額÷払込保険料総額×100」で計算される。

返戻率が110%なら、払い込んだ保険料総額に対して、受取総額が10%多いという意味になる。

返戻率は、契約者年齢、子どもの年齢、保険期間、払込期間、払込方法、祝金の有無で変わる。返戻率が高く見える商品でも、必要な時期に受け取れない場合や、月々の負担が重すぎる場合は、家計に合わない可能性がある。

また、学資保険は預金ではない。途中解約すると、解約返戻金が払込保険料総額を下回る場合がある。返戻率は満期まで継続した場合の目安として見よう。

払込方法で総支払額が変わることもある

学資保険では、月払、半年払、年払、全期前納などを選べる商品がある。

一般に、年払や全期前納にすると総支払額を抑えられる場合がある。ただし、まとまった資金を一度に用意する必要があるため、生活防衛費まで使ってしまうのは避けたい。

払込方法を選ぶときは、返戻率だけでなく、手元資金の余裕、急な出費への対応力、他の貯蓄とのバランスを確認しよう。

受取開始はいつ?満期・祝い金の設計で入学金に間に合うか確認する

学資保険は、18歳満期にすれば必ず大学入学金に間に合うとは限らない。

満期日や学資金の支払日は、子どもの誕生日ではなく、契約日や契約応当日に基づいて決まる場合がある。

大学入学時の費用に使うなら、パンフレットの「18歳」表示だけでなく、設計書に記載された実際の支払日を確認する必要がある。

満期日は誕生日とは限らない

ニッセイ学資保険では、学資年金は子どもが17歳または18歳になられる契約応当日から受け取れると案内されており、子どもの誕生日ではないと明記されている。

そのため、子どもの誕生日や契約時期によっては、18歳開始を選んでも大学入学金の支払いに間に合わないことがある。

ソニー生命のプラン例でも、子どもの誕生日と契約日の関係によっては、満期学資金の支払日が大学卒業後になることがあると注記されている。

満期年齢だけで判断せず、「第1回学資金は何年何月何日に受け取れるか」を見積書で確認しよう。推薦入試・総合型選抜では高校3年の秋〜冬に入学金の支払いが発生することもあるため、早めに受け取れる設計が必要な場合がある。

17歳満期・18歳満期・22歳満期の違い

受取時期は、教育費の使い道から逆算して選ぶ。

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受取時期向いているケース確認したいこと
17歳満期・高校3年時受取推薦入試・総合型選抜、早い入学金支払いに備えたい場合支払日が高校3年の必要時期に間に合うか
18歳満期一般入試後の大学入学費用を想定する場合契約応当日の関係で入学前に受け取れるか
22歳満期・学資年金型大学在学中の費用や卒業時の資金も考えたい場合大学入学時のまとまった資金が別に必要にならないか

「返戻率が高いから22歳満期にする」と決めるのではなく、大学入学時に必要なお金を別で準備できるかも確認しよう。

祝い金あり・なしで使い勝手が変わる

学資保険には、中学・高校・大学などの進学時に祝い金を受け取れるタイプと、大学入学時や満期時にまとめて受け取るタイプがある。

祝い金ありのタイプは、制服代、教材費、入学金など、進学時の支出に合わせて使いやすい。

一方、祝い金なしで満期時に一括受取するタイプは、返戻率が高めに設計されることがある。

途中の進学費用を家計や預金でまかなえるなら一括受取、中学・高校でもまとまった支出が不安なら祝い金ありを検討する、という考え方が分かりやすい。

学資保険の加入タイミングを逆算する手順

学資保険の加入タイミングは、教育費が必要な時期から逆算して決める。

「今すぐ入るかどうか」ではなく、必要額、受取時期、払込期間、月々の保険料の順で考えると判断しやすい。

教育費が必要な時期を決める

まず、いつ、どのくらいの教育費が必要になりそうかを家族で話し合おう。

文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査(訂正版)」によると、学校種別の年間学習費総額は以下のとおりだ。

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学校種公立私立
幼稚園184,646円347,338円
小学校366,599円1,741,516円
中学校542,450円1,560,359円
高等学校(全日制)596,954円1,179,261円
※学校教育費・学校給食費・学校外活動費を含む令和5年度の年間学習費総額。

公立中心か、私立進学も想定するかで必要額は大きく変わる。

大学費用も確認しておきたい。文部科学省によると、令和7年度の私立大学(学部)の初年度学生納付金等平均は1,507,647円である。

一方、国立大学の標準額は、授業料535,800円、入学料282,000円で、初年度の合計は817,800円が目安になる。

まずは「大学入学前にいくら用意したいか」を決め、足りない分を何年で準備するかを逆算しよう。

必要額→満期→払込期間の順で決める

加入時期を決める順番は、以下のとおりだ。

  1. 大学入学時などに必要な金額を決める
  2. その金額をいつ受け取るかを決める
  3. 何歳までに払い終えるかを決める
  4. 月々の保険料が家計に合うか確認する

たとえば、大学入学前に200万円を用意したい場合、18歳受取と22歳受取では使い勝手が大きく異なる。

また、同じ200万円でも、5歳払込満了、11歳払込満了、17歳払込満了では月々の保険料が変わる。短期払込は返戻率が高くなりやすい一方、月々の負担が重くなりやすい。

家計に合う保険料の上限を決める

学資保険で最も避けたいのは、途中で保険料を払えなくなり、解約して元本割れすることだ。

保険料は「払える金額」ではなく、収入が減っても続けられる金額で決める必要がある。

以下の条件に当てはまる場合は、保険料を低めに設定するか、預金やNISAとの併用を検討しよう。

  • 転職や独立を予定している
  • 第二子以降の出産を予定している
  • 住宅購入や車の買い替えを予定している
  • 生活防衛費がまだ十分にない
  • ボーナスに頼らないと保険料を払えない

無理な金額で契約するより、少額でも継続できる設計にする方が現実的だ。

学資保険で後悔しない注意点|元本割れ・払込免除・税金を確認する

学資保険は、契約前に注意点を確認しておかないと後悔しやすい商品でもある。

特に重要なのは、途中解約時の元本割れ、払込免除の条件、税金・控除の3つだ。

途中解約すると元本割れする可能性がある

学資保険は、満期まで続けることを前提にした長期契約である。

途中で解約すると、解約返戻金が払込保険料を下回る可能性がある。特に契約初期は、返戻金が少なく設定されることが多い。

加入前には、返戻率だけでなく、以下を確認しよう。

  • 5年目・10年目の解約返戻金
  • 満期直前に解約した場合の返戻金
  • 元本割れが解消される時期
  • 減額できるか
  • 払済保険へ変更できるか

元本割れを避けるには、途中で解約しなくて済む保険料設定が重要だ。支払いが厳しくなった場合は、すぐに解約せず、減額や払済保険への変更ができるか保険会社へ確認しよう。

払込免除の範囲と対象外を確認する

学資保険の大きな特徴は、契約者である親などに万一のことがあった場合に、以後の保険料払込みが免除される商品が多いことだ。

生命保険文化センターも、子どもの教育資金準備を目的としたこども保険では、親などの契約者が死亡した場合、一般的にその後の保険料払込みが免除されると説明している。

ただし、払込免除の条件は商品によって異なる。死亡のみが対象なのか、高度障害や所定の身体障害も対象になるのか、対象外となるケースはあるのかを確認しよう。

明治安田生命の「つみたて学資」では、契約者が死亡または所定の障害状態に該当した場合に、以後の保険料の払込みが免除されると案内されている。こうした条件は各社で異なるため、設計書や約款で確認が必要だ。

生命保険料控除と受取時の税金を確認する

学資保険の保険料は、一般生命保険料控除の対象になる場合がある。

平成24年1月1日以後に締結した新契約では、年間支払保険料等が80,000円を超えると、所得税の控除額は一律40,000円となる。一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の控除額を合計して120,000円を超える場合、生命保険料控除額は120,000円が上限だ。

また、令和8年分・令和9年分の所得税では、23歳未満の扶養親族がいる場合、新生命保険料に係る一般生命保険料控除の適用限度額が60,000円となる特例がある。ただし、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除の合計適用限度額は120,000円のままである。

受取時の税金も確認しておきたい。保険料負担者と保険金受取人が同じ場合、満期保険金等は受取方法により一時所得または雑所得として課税される。満期保険金等を一時金で受け取る場合、一時所得の金額は、受取額から払込保険料等と特別控除額50万円を差し引いて計算し、課税対象はさらに2分の1にした金額となる。

保険料負担者と受取人が異なる場合は、贈与税の対象になる。名義設定によって税金の扱いが変わるため、不明点は税務署や税理士に確認しよう。

特約の付けすぎに注意する

学資保険に医療特約や育英年金特約などを付けると、保障は手厚くなるが、保険料が上がり、返戻率が下がる場合がある。

学資保険の本来の目的は、教育資金を準備することだ。

医療保障や死亡保障を手厚くしたい場合は、学資保険に特約を足すより、医療保険や収入保障保険などで別に備えた方が分かりやすい場合もある。

なお、出生前加入では特約を付けられない商品もある。出生後に追加できるか、追加した場合に保険料や返戻率がどう変わるかを確認しよう。

学資保険に入りそびれた場合の代替手段

学資保険に加入できなかった場合や、あえて加入しない場合でも、教育資金を準備する方法はある。

大切なのは、貯蓄、投資、保障を一つの商品でまとめようとしないことだ。

以下のように、役割を分けて考えると判断しやすい。

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手段主な役割向いている資金注意点
普通預金・定期預金必要な時期に安全に使う5年以内に使う入学金・生活防衛費一般預金等は1金融機関ごとに元本1,000万円までと利息等が保護対象。
NISA長期で増やす可能性を狙う10年以上先に使う余裕資金元本保証なし。使用時期が近づいたら安全資産へ移す検討が必要。
個人向け国債中期資金を比較的安定して置く5〜10年程度先に使う資金原則、発行から1年経過後に中途換金可能。中途換金調整額に注意。
収入保障保険・定期保険親の万一時の生活費を守る遺族の生活費・教育費不足分教育資金を貯める商品ではなく、保障目的で使う。
学資保険教育資金を計画的に貯める大学入学時など使う時期が明確な資金途中解約時の元本割れ、流動性の低さに注意。

NISAは長期資金向け|元本保証はない

2024年からのNISAでは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で、併用により年間最大360万円まで投資できる。非課税保有限度額は1,800万円で、成長投資枠はそのうち1,200万円が上限だ。

現行制度では、利用する年の1月1日時点で18歳以上の人が対象となる。なお、令和9年1月1日からは、つみたて投資枠の対象年齢の下限が撤廃される予定である。

NISAは教育資金準備にも使えるが、投資である以上、元本保証はない。大学入学直前に相場が下落していると、必要な金額を確保しにくくなる可能性がある。

教育費をNISAで準備する場合は、使う時期が近づいたら投資信託などのリスク資産を売却し、預金などに移すタイミングも考えておこう。

預金・定期預金は使う時期が近い資金向け

入学金や制服代など、数年以内に使う予定がある資金は、預金や定期預金で確保しておくと安心だ。

定期預金や利息の付く普通預金などの一般預金等は、預金保険制度により、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護される。

ただし、預金だけでは大きく増やすことは期待しにくい。使う時期が近い資金は預金、長期で使う余裕資金はNISAなど、分けて管理するとよい。

親の万一時の保障は別建てで考える

学資保険の払込免除は、教育資金を守る仕組みとして役立つ。

ただし、親に万一のことがあった場合に必要なのは教育費だけではない。住居費、生活費、医療費、老後資金なども必要になる。

そのため、教育資金は預金やNISA、学資保険で準備し、家族の生活費は収入保障保険や定期保険で備える、というように役割を分けると過不足を調整しやすい。

まとめ

学資保険は、妊娠中〜0歳で検討を始めると選択肢を広く持ちやすい。

ただし、加入時期だけで決めるのではなく、以下の項目を確認してから判断しよう。

  • 出生前加入の条件と制限
  • 子どもと契約者の加入年齢上限
  • 学資金の支払日が必要な時期に間に合うか
  • 月々の保険料を無理なく払い続けられるか
  • 途中解約時の解約返戻金
  • 払込免除の条件と対象外
  • 生命保険料控除と受取時の税金

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の商品を推奨するものではない。学資保険の内容は商品・契約条件によって異なる。税務については、必要に応じて税務署や税理士に確認してほしい。

判断材料がそろったら、複数社から同条件の見積りを取り、受取時期・払込総額・解約返戻金・払込免除を比較しよう。迷う場合は、保険の専門家に相談するのも一つの手である。

学資保険のFAQ

最後に、学資保険の加入時期に関するよくある疑問を整理する。

学資保険は妊娠中でも申し込める?

妊娠中でも申し込める商品はある。

かんぽ生命や明治安田生命では、出産予定日の140日前から申し込めると案内されている。ソニー生命も出生前加入に対応しているが、Ⅲ型のみ91日以内という条件がある。

ただし、出生前加入では特約を付けられない商品や、契約者が父母に限られる商品がある。契約前に条件を確認しよう。

学資保険は何歳まで加入できる?

商品によって異なる。

ニッセイ学資保険では、こども祝金なし型が0歳〜6歳、こども祝金あり型が0歳〜2歳とされている。フコク生命「みらいのつばさ」は0歳〜7歳、ソニー生命は出生前〜13歳までと案内されているが、契約形態や契約者年齢により条件は変わる。

検討中の商品ごとに、子どもと契約者の加入年齢範囲を確認しよう。

学資保険の満期は18歳でよい?

18歳満期を選ぶ場合でも、学資金の支払日が大学入学金の支払いに間に合うか確認が必要だ。

学資金の支払日は、子どもの誕生日ではなく契約応当日などで決まる場合がある。推薦入試・総合型選抜では高校3年の秋〜冬に支払いが発生することもあるため、17歳受取や高校3年時点で受け取れる設計も比較しよう。

学資保険の保険料はいくらが目安?

一律の目安はない。

保険料は、受取総額、契約者年齢、子どもの年齢、払込期間、払込方法、祝金の有無によって変わる。

大切なのは、目安額を探すことではなく、家計に無理のない上限額を決めることだ。生活防衛費や他の貯蓄が止まる金額では契約しないようにしよう。

学資保険は途中解約すると損?

途中解約すると、解約返戻金が払込保険料を下回る可能性がある。

特に契約初期は元本割れしやすいため、契約前に5年目・10年目・満期前の解約返戻金を確認しておこう。

支払いが厳しい場合は、すぐに解約せず、減額や払済保険への変更ができるか保険会社に相談するのが基本だ。

学資保険とNISAはどちらが向いている?

教育資金を確実に貯めたいなら学資保険や預金、長期で増やす可能性を狙いたいならNISAが候補になる。

ただし、NISAは元本保証ではない。教育費の使用時期が近い資金まで投資に回すと、相場下落時に必要額を確保できない可能性がある。

学資保険は払込免除などの保障機能がある一方、途中解約時の元本割れや流動性の低さがある。どちらか一方に絞るより、預金・NISA・保険を役割ごとに分けて使うと判断しやすい。

出典

かんぽ生命保険「かんぽの『学資保険』」
明治安田生命「学資保険-明治安田生命つみたて学資」
ソニー生命保険「ソニー生命の学資保険の特徴」
ソニー生命保険「学資保険は子どもの年齢が何歳まで入れるか」
ソニー生命保険「ソニー生命の学資保険 ご契約プラン例」
日本生命保険相互会社「ニッセイ 学資保険」
日本生命保険相互会社「ニッセイ 学資保険 ご契約のしおり 定款・約款」
フコク生命「新学資保険『みらいのつばさ』の発売について」(公開日:2026年3月25日)
生命保険文化センター「教育資金準備のための生命保険を知りたい」
金融庁「NISAを知る:NISA特設ウェブサイト」
金融庁「預金保険制度」
国税庁「No.1140 生命保険料控除」(更新日:2025年4月1日)
国税庁「No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき」(更新日:2025年4月1日)
国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」(公開日:2026年4月1日)
文部科学省「令和5年度子供の学習費調査 結果の概要」
文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査 調査結果の概要(訂正版)」(公開日:2026年1月16日)
文部科学省「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
文部科学省「国立大学と私立大学の授業料等の推移」
財務省「個人向け国債の中途換金についてのよくある質問」

執筆者

生命保険ナビ編集部は、「保障を無駄なく、安心を最大化する保険選び」を目的として、保険相談のおすすめ先保険相談のキャンペーンを紹介。読者がライフステージに応じて最適な保険設計ができるよう、公平かつ分かりやすい情報発信を心がけている。運営元のアドバイザーナビ株式会社は、IFAや保険代理店のアドバイザーと生活者をつなぐマッチングサービス「生命保険ナビ」を展開中。