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不妊治療中は医療保険に加入できない?その理由と加入するためのポイントを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 不妊治療中に医療保険に加入できない理由を知りたい
  • 不妊治療中でも医療保険に入るにはどうすればいいかわからない
  • 不妊治療中に入れる医療保険があるか知りたい

不妊治療をしている、もしくはその予定がある人が医療保険に入ることはできるのか。

結論から述べると、不妊治療中には医療保険への加入が難しくなる場合がある。

そこで本記事では、不妊治療中に医療保険加入が難しいとされる理由や、不妊治療中でも入れる医療保険について解説する。

不妊治療を検討しているという夫婦には、ぜひ参考にしてもらいたい。

目次

不妊治療中の医療保険加入が難しい理由

不妊治療中の医療保険加入が難しい理由 生命保険ナビ

健康に日常生活を送っているのに、不妊治療中は希望の保険に入れないことがある。

医療保険において不妊治療がなぜ契約に影響するのか。まずはその理由を解説する。

保険業界における不妊治療の定義と現状

保険を申し込む際、既往歴のある人や通院中の人は加入ができない場合がある。加入ができたとしても保障内容が限定されることが多い。

医療保険に初めから健康状態が良くない人や病気のリスクの高い人が加入してしまうと、保険料負担の公平性が保てなくなるためだ。

保険業界では不妊治療も「治療経験」として、契約に影響を及ぼすものとされている。

不妊治療とは、主に次の治療を指す。

  • タイミング法
  • 人工授精
  • 体外受精
  • 顕微授精
  • 胚移植

上記の治療を行う場合、ホルモン治療による投薬や、体外受精をする際の注射などが行われることも多い。

リスクが伴う医療行為に該当するのだ。

不妊治療が原因で体調を悪化させる恐れがある以上、健康状態に関する情報の一部として、保険の加入にあたっては慎重に扱われる。

また、病院に行って医師の診察や検査を受けたのであれば告知の対象とすることもある。

妊活を始めたいので、まずは婦人科に行ってみようといった気軽なものが、医療保険での治療歴となってしまい、希望の保険に加入できなくなることも考えられる。

各保険会社や商品によって扱い方は異なるため、加入前にはどの不妊治療が保険契約に影響するのか確認をしておく必要がある。

医療保険加入の通常手続きについて

医療保険に加入する際は「告知義務」がある。保障を受ける人の健康状態や過去の病歴などを申告する必要があり、医療保険や生命保険などケガや病気に備える保険契約時に必ず実施されている。

告知内容によっては保険の契約ができない。もしくは、保険料を増額する、一部の保障は対象外とするなど、条件がつくことがある。

不妊治療も告知が必要な項目の1つだ。

妊活をしているだけなのに、なぜ告知の対象になるのか疑問に感じる人もいるだろう。

医療保険の告知には「最近3ヶ月以内に医師の診療・検査・治療・投薬など受けたことはありますか?」といった質問がある。

体に不調がなく健康であったとしても、不妊治療はこの質問項目に該当する。

不妊治療は、保険給付金の支払い対象外となっていることもあるが、保険加入の告知項目には該当する。

「どうせ保険が出ないから」と契約時に不妊治療を申告しなかった場合、告知義務違反として扱われてしまう。

告知義務違反は、保障がはじまる責任開始日から2年間であれば加入後でも発覚すれば契約を解除される。

不妊治療と医療保険の両立は可能か

不妊治療を始めると、身体へのリスクが高まると判断され医療保険の加入が難しくなる。

加入できたとしても、妊娠に関する疾病や、子宮部分については保障しないなど条件付きになることが多い。

医療保険は、できれば妊活を意識する前に早めに準備をしておきたい。しかし、不妊治療開始後の医療保険も商品数や条件が狭まるものの選択肢はある。

その中で自分に最適なものを選べるよう諦めず検討してほしい。

不妊治療は、2022年4月より公的保険の適用範囲が拡大した。健康保険や国民保険の対象外だった原因不明の不妊治療や体外受精などが、対応できるようになったのだ。

公的保険での適用範囲が広がったことで、経済的な不安は減少した。

それでも民間の保険の手厚い保障があれば、治療の選択肢は広がり、安定的に治療を受けられる。資金が潤沢にあれば仕事と治療の両立もしやすくなるだろう。

不妊治療に備える保険は年々変化している。これまではなかった新たな保障が加わったり、支払い要件に変更があったりしたものもある。

複数商品を比較し、よりよい保険に乗り換えるなど定期的に保険の見直しを検討してほしい。

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不妊治療中に医療保険へ加入するには

不妊治療中に医療保険へ加入するには 生命保険ナビ

不妊治療中に医療保険に加入するにはどうすればいいのか。

ここでは、具体的な方法を説明する。

  • 条件付きの医療保険を探す
  • 不妊治療中でも加入できると明記された保険に申し込む
  • 保険のプロへの相談を検討する

順にみていこう。

条件付きの医療保険を探す

不妊治療中は、通常の医療保険が契約できないことが多い。

しかし、保険会社が定める保険加入の条件に合わない場合でも、次のような条件を付けることで加入できることがある。

  • 保険料の割り増し
    • 不妊治療の内容やリスクを補うために、保険料が加算されるもの
    • 通常より多い保険料を支払うことで加入する
  • 特定部位不担保
    • 過去に病気を患った部位や疾病のリスクが高い部位を、保障の対象外にするもの
      不妊治療中は、子宮や卵管など妊娠に関わる部位の病気は保障の対象外にして加入するなどがある
  • 特定疾病不担保
    • 特定の疾病での手術や入院した場合に保障の対象外とするもの
    • 不妊治療中の場合、手術の必要がある採卵・採精、体外受精、顕微授精を対象外にして加入するなどがある
  • 保険金の減額
    • 手術や入院をした場合の保険金を、通常金額よりも減額して支払うもの
    • 不妊治療の手術や入院時は、通常給付額の70%や50%と割合を減らす場合や保障日数を減少させて加入するなどがある

上記の条件は告知書を提出後、保険会社が審査した上で提示されることが多い。

また、あらかじめ保険商品として取り扱っている「引受基準緩和型」を自ら選択することもできる。

不妊治療中でも加入できると明記された保険に申し込む

不妊治療は告知をしなければならないが、告知すると入れないというジレンマを抱える人も多い。

大事な時期だからこそ保険で備えたいのに保険に入れない。

保障してほしい病気や部分だけ対象外にされてしまった。

不妊治療中に医療保険を検討した人がぶつかる大きな問題だ。

しかし、不妊治療中でも契約できる保険も存在する。数は少ないが、不妊治療中の保険に悩む人が多いことから作られた商品だ。

実際に不妊治療中の人たちの声を元に開発されているので、負担が大きく長期にわたる不妊治療の懸念点をピンポイントで押さえてくれているものが多い。

保障項目が明確で、不妊治療に安心して専念できるのも心強い。もう不妊治療をしてしまっているからと諦めないでほしい。安心して治療に臨み続けられるために、備えられそうな保険を探していこう。

保険のプロへの相談を検討する

不妊治療中に加入できる保険はどう探せば良いのか、迷う人も多いだろう。

保険会社から条件付きの保険を提案された場合、そのまま加入していいのか別の商品を検討したほうが良いのか判断がつかないこともある。

そんな時は、保険のプロへの相談を考えてみてはいかがだろうか。

保険のプロに相談するメリットは以下のとおりだ。

保険のプロに相談するメリット
  • 家族の状況やニーズに応じて必要なものをオーダーメイドで提案してもらえる
  • 保険を活用した資産形成や教育資金の相談も可能
  • 現在加入の保険を活かした方が良いのか、新規で加入した方がいいか判断できる
  • 定期的な見直しで常に最適な保障を維持できる

不妊治療中、もしくはこれから不妊治療を考えている人にとってイチからの保険選びは大きな負担になる。

治療に専念できるよう、資金や手続きに関することは丸ごと保険のプロに頼ってほしい。

不妊治療時に保険のプロへ相談する際のポイントも挙げておこう。

  • 医療保険に詳しい担当者を選ぶ
  • 女性の疾病保障や家族の保障に詳しいか確認する
  • コミュニケーションが取りやすいかを重視する

不妊治療は心身共に負担が大きい。細やかな配慮ができ、やりとりに負担がない担当者を選びたい。

加入可能な医療保険を紹介

加入可能な医療保険を紹介 生命保険ナビ

ここでは、不妊治療時にも加入できる医療保険を3つ紹介する。

不妊治療時の加入に特化したもの、不妊治療費自体をカバーするものなどさまざまだ。

給付金の金額や受け取れる回数に違いがあるため、違いをみていこう。

なお、「どんな人が医療保険に加入するのか」によって最適な保険商品は変わる。

属性別におすすめの医療保険についてまとめた記事もあるので、比較していただくとより理解が深まるはずだ。

  • いずれも不妊治療中でも申し込みができるが、告知内容によっては引受内容が変更されることもある。
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子宝エール

子宝エールは、不妊治療中の方でも加入できる医療保険だ。

住友生命グループのアイアル少額短期保険が開発販売している。不妊治療費そのものの保障はできないが、不妊治療中に生じた疾病の入院費用や手術費用を保障できる。

コンセプトは「とにかくわかりやすい保険」だ。

保障対象外の疾病は、卵巣過剰刺激症候群・骨盤腹膜炎・子宮内膜ポリープ・帝王切開・流産・切迫早産の6つのみ。どの病気が対象外なのかはっきり定められ迷うことがない。

加入要件もシンプルで以下のとおりとなっている。

  • 保険始期日における年齢が20~69歳までの方
  • 過去1年以内に、排卵誘発剤の投与・人工授精・体外受精(顕微授精を含む)を行っている女性(予定している場合を含む)
  • 上記不妊治療以外の健康状態に問題のない方

不妊治療の特約が不要となった場合は、保障対象から外し通常の医療保険にできる。

加入後も個々の状況に応じて柔軟に内容を見直すことも可能だ。子宝エールの申し込みは、インターネットで手続きできる。

不妊治療というセンシティブな事情であることに配慮し、対面ではなく利便性の高い申し込み方法となっている。

スマートケア 

アクサ生命のスマートケアは、不妊治療を保障する各種保険の中でも、男性の不妊治療にも対応している点が特徴だ。

体外受精または顕微授精のための採卵、胚移植、採精が手術給付金の対象となっている。給付は一度限りだが、基本給付額の5倍の金額を受け取れるため手厚い。

ただし、支払い対象外の不担保期間があり、保障の開始日から2年が経過している必要がある。加入後すぐの治療に役立てることはできない。

スマートケアの主軸は終身医療保険で、不妊治療の保障が基本契約に含まれている。

特約として追加保険料を支払うことなく、不妊治療への備えが叶う。

スマートケアの医療保険部分の主な特徴もみておこう。

スマートケアの医療保険部分の主な特徴
  • 日帰り入院でも入院時一時金が支払われる
  • 日帰り手術後の通院費用も保障
  • 三大疾病(ガン・心筋梗塞・脳卒中)で所定の状態になった場合保険料の払い込み不要

昨今の治療は、入院日数は短期化しているが入院費は高額化している。

そんな最新の医療事情に対応した、日帰り入院や通院の保障が手厚くなっている。また、姉妹商品として女性疾病をカバーできるスマートケアレディースも扱っている。

夫婦で加入しておくと安心できる商品だ。

ChouChou 

日本生命のChouChouは、女性の出産と不妊治療をサポートできる医療保険だ。

契約年齢が18才から40歳までと制限がある。

不妊治療に関しては、体外受精・顕微鏡受精のための採卵・胚移植を行った場合、1回〜6回までは1回5万円、7回〜12回までは1回10万円が給付される。

最大12回の給付があるため、長期化する治療でも経済的な心配をすることなく臨めるだろう。

出産時の給付金も手厚い。1人目の出産時は10万円、2人目は30万円、3人目は50万円と出産回数に応じて大きな額の給付を受けることができる。出産回数には制限がない。

主契約は3大疾病保障保険であることから、がん・心筋梗塞・脳卒中の保障にも対応している。これらの疾病の診断を受けた場合は、300万円の一時金が給付される。

満期時の一時金給付も商品に組み込まれている。

保険期間満了時には、保険期間に応じて最大200万円の満期一時金を受け取れる。(出産や不妊治療給付金を受け取った場合は減額あり)

不妊治療にも前向きに取り組め、健康で暮らすほど大きな給付金を受け取れるポジティブな気持ちになれる保険といえるだろう。

まとめ

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、不妊治療中に医療保険加入が難しい理由、治療中に医療保険に入る方法と実際に加入可能な医療保険について解説した。

不妊治療中の医療保険加入が難しいのは、治療のリスクが考慮されるからだ。

それでも、個人の事情を最優先し、自身の保障ニーズに合わせた選択をすることが重要となる。

ただ、不妊治療と医療保険の比較を一人、もしくは夫婦のみで行うことは難しい。保険の比較や選択には専門知識が必要になるためである。

保険のプロに頼もうにも、得意分野や商品は異なり、自分にとって最適な担当なのかをすぐに見極めることは困難だ。

そこで、マッチングサイトである「生命保険ナビ」を利用すれば、全国の保険のプロの中からあなたの条件や意向にあった担当者が選べる。

無料で利用できるので、是非活用してほしい。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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