- がん保険が自分に必要かどうかがわからない
- がん保険に必要な保障内容の決め方が知りたい
- がん保険を選ぶ際の注意点が知りたい
自分ががん保険に入る必要があるのかと悩む人は多いだろう。
また、がん保険に入ることを決めている人でも、必要な保障をどう判断すべきか考えている人も多いのではないか。
本記事ではそんな方々に向けて、がん保険の必要性や必要な保障を選ぶポイントを解説する。
現在がん保険への加入を検討しているという人は、ぜひ参考にしてほしい。
がん保険の保障を知る!がん保険が必要な人とは?
若いうちは身近に感じていなくても、年を重ねるにつれて現実味を帯びてくるのががんを含めた「生活習慣病」の特徴である。
いざ、がんになって治療が必要になった場合、予期していなかった治療費や入院費、生活費が必要になるため、予めそのリスクに備えておく必要がある。
その備えとして有効なのが、がん保険だ。
しかし、がん保険が必要かどうかわからず、加入していない人は多いだろう。
がん保険の加入を検討するべき人は、下記のいずれかに当てはまる人である。
- がんによる収入減少が心配な人
- がん治療の選択肢を広げたい人
- 40代以上など健康リスクに備える必要のある人
これらに当てはまる人は、がん保険が必要である可能性が高い。
これまで必要だと思っていなかったり、必要でもタイミングを逃して加入していなかった人は、これを機にがん保険の加入を検討していただきたい。
ここからは、これらの必要な人の特徴と必要である理由について解説する。
がんによる収入減少が心配な人
がんになってしまうと、病状によっては長期の治療や入院が必要になる場合がある。
その際、治療費や入院費がかかることは想像がつきやすいが、就労不能となり収入が減ってしまうことに注意しなければならない。
病気によって休業することになれば、会社員や公務員は1年6ヶ月までは「傷病手当金」により収入の2/3程度が補填されるが、収入が減少することには変わりなく、1年6ヶ月をすぎるとそれすらもなくなってしまう。
そのため、長期化して収入が減少するリスクが心配に感じる人は、がん保険に加入することをおすすめしたい。
がん治療には、「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療」「ホルモン治療」をはじめとして、様々な治療方法があり、治療方法によって必要な費用が異なる。
がん治療の選択肢を広げたい人
中でも「先進医療」は技術料が健康保険の適用外となり、全額自己負担となるため高額な治療方法である。
例えば、がん治療でよく用いられる粒子線治療は300万円前後するため、自己負担で受けようと思うと躊躇するかもしれない。
しかし、がんになったタイミングで必要な治療方法が先進医療だった場合、金銭的な都合で治療方法を変更してしまうのは非常に不安である。
そのため、いざがんになったときに治療方法の選択肢を広げておきたい人はがん保険の加入をおすすめしたい。
40代以上など健康リスクに備える必要のある人
がんなどの比較的重篤な健康リスクは、高齢になるほど発生リスクが高くなる。
そのため、年齢が上がるにつれて支払う保険料が増えていくのが一般的である。
また、加入時に告知や診査が必要となり、持病や他の病気があった場合には加入できなくなることもある。
なお、終身型のがん保険は若いうちに加入することで月々の保険料を抑えることができるため、基本的にはリスクの高まる年齢になる前に加入しておく方が、長期的に考えると割安になる。
特に、40代はがんのリスクが高まる年代であるため保障を厚くする必要がある。
自分に必要ながん保険の保障内容を選ぶには
リスクに備え、がん保険が必要であることは理解いただけたかと思う。
しかし、実際にがん保険に加入するとなると、さまざまな保険商品を比較し、自分にあったものを選択しなければいけない。
すでにいくつかの保険商品や細かな保障内容を調べ、その情報量の多さに困惑してしまったという人もいるのではないだろうか。
そこでここでは、細かな情報を調べる前に、保障内容を決めるうえで押さえておきたいポイントについて解説する。
- がんの治療方法
- 悪性新生物と上皮内新生物
- がん診断給付金の有無と回数制限
- 通院治療の増加
- 治療の長期化リスク
がんの治療方法
がんの治療方法は、主に以下の4種類に分けられる。
- 手術:外科治療
- 化学療法:抗がん剤治療・ホルモン剤治療など
- 放射線治療
がん保険の保障内容は、「がん治療給付金」に対して適応可能な治療方法から、どれをカバーできているかを確認しておきたい。
例えば、「手術のみ」と書かれている場合には、治療の選択肢がかなり少なくなってしまう。
特に気にしておきたいのは「先進医療」が適応できるかどうかだ。
先端医療については、多くの保険会社ではオプションで設定することが可能であるが、基本的には付加しておくことをおすすめする。
がん治療は日々技術が進歩しており、より病状にあった治療方法が開発されている。
しかし、先進医療に含まれる治療法や手術は、公的医療保険の対象にするかどうか検討している段階であるため、技術料は全額自己負担である。
新しく高度な治療法が開発されても、保険適用されるまでは時間がかかる。
そのため適切な治療法であっても保険適用外となり、自己負担額が高くなってしまうのである。
例えば、肺がんの治療方法である「周術期デュルバルマブ静脈内投与療法」は自己負担額が2,000万円を超える非常に高価な治療方法である。
また、がん治療として行われている「陽子線治療」も自己負担額が200万円程度となる。
先進医療の適応となっても、保険でカバーできなければ、これらの高額な治療費を払えず、別の方法による治療に切り替えざるを得なくなるかもしれない。
いざという時に安心して治療方法を選択するためには、「先進医療」のオプションをつけておくことも必要である。
悪性新生物と上皮内新生物
悪性新生物と上皮内新生物は、どちらも「がん」の名称である。
わかりやすくいうと、「悪性新生物」はがんのことをさし、「上皮内新生物」は初期のがんのことをいう。
上皮内新生物は、手術で取り除くことができ、転移することもほとんどない。
がん診断給付金の有無と回数制限
がん診断給付金とは、がんと診断されたら受け取れる給付金である。
使用目的などは限定されておらず、治療や入院費として利用したり、生活費に充てたりできる。
厚生労働省によると、がん患者の入院日数は年々減少傾向にある。
入院日数に応じて支払われる治療給付金は、日数が少なくなれば受け取れる金額が減ってしまう。
そのため、診断給付金として、日数にかかわらず50万円や100万円を受け取る方が、入院や通院治療に対するお金の不安を減らすことができる。
そのため、がん診断給付金が保障に組み込まれている保険商品がおすすめである。
また、がん診断給付金には、1回のみ受け取れるものと複数回受け取れるものがあるが、がんには「転移」や「再発」のリスクがあるため、複数回受け取れる保険商品も選択肢のひとつだ。
通院治療の増加
がん治療における入院と通院の患者数は、2005年を境に通院の患者数が上回っている。
これは、医療技術の進歩のために、入院は短期間で、その後は通院治療が可能になったことが背景となっている。
そのため、がん治療においては、手術後の治療は通院が一般的になってきたことを理解しておく必要がある。
古いデータを元にしていると、基本プランとしては入院治療のみをカバーしている保険商品も中にはある。
新しく加入を検討しているならば、通院での治療にも保障が手厚いがん保険を検討するべきだ。
治療の長期化リスク
がんの治療は長期化するリスクがあることを理解しておく必要がある。
厚生労働省のデータが示している通り、外来での治療がメインとなり、入院日数に関しては減少傾向である。
しかし、がんの治療は退院後も続けられることがあり、例えば放射線治療の場合は数週間の間毎日通院が必要になる。
病状にもよるが、万が一がんが長期化した場合には、就労できなくなることで収入が減ってしまい、生活費が困窮する可能性があることを想定しておく必要がある。
そのため、「収入保障」や「入院日数制限」なども保障内容を確認しておく必要もある。
保険商品によっては、収入保障がついていなかったり、入院日数が一定期間をすぎると減額になるものもあるので注意が必要だ。
がん保険で必要な保障内容を選ぶ際の注意点
がん保険の必要性と選ぶ際のポイントに関しては理解いただけたかと思うが、加入したいがん保険が決まっていても、契約前に以下のポイントに注意していただきたい。
- 加入する保険会社の信頼性を事前に確認する
- 免責期間に注意する
- 保険料が高額になりすぎていないか確認する
ここからは、これらの注意点に関して、細かく解説する。
加入する保険会社の信頼性を事前に確認する
そのため、保障内容や商品の魅力だけでなく、その会社が信頼できるかどうかは重要であり、事前に知っておくべき情報である。
保険会社の信頼性を確認する具体的な方法には、下記の手段があげられる。
- 生命保険協会の苦情件数を確認する
- 公式HPにて、ソルベンシーマージン(支払い余力)が200%以上であるか確認する
- 日本格付研究所にて、格付ランクを確認する
- オリコン顧客満足度ランキングにて評価を確認する
これらの方法で、信頼できる保険会社であることを確認してから、正式に保険契約を結ぶことをおすすめする。
免責期間に注意する
がん保険には、3ヶ月または90日の免責期間があり、その間は保障を受けられない。
そのため、加入直後にがんの診断を受けても、診断給付金や治療給付金がもらえないことに注意しなければならない。
また、がん保険を切り替える際には、解約前の保険と新規契約する保険の日程を調整し、保障がうけられない空白期間を作らないようにすることが重要である。
保険料が高額になりすぎていないか確認する
保険は、万が一の備えであるため、全てが必ず必要になるわけではない。
どの保険商品にも共通して言えることだが、保障内容を手厚くすればするほど保険料が高くなることに注意しておかなければいけない。
保険料が高くなりすぎた場合には、保障内容を見直し、不要なものがついていないか再確認することや、保険会社を変更することを検討していただきたい。
がん保険は必要な保障内容と保険料のバランスが大切!
本記事では、がん保険の必要性や必要な保障を選ぶポイントを解説した。
がん保険はがんの保障に特化した保険で、様々な給付金を受け取ることができる。
選ぶ際は、免責期間や別の医療保険の保障内容との重複などを確認しておく必要がある。
がん保険の保障内容をどのようにするべきか、判断に迷ったら保険のプロに相談することをおすすめする。
一人ひとりに合ったアドバイスをもらうことで、あなたに必要ながん保険の保障内容を的確に選択することができるはずだ。
また、保険のプロは数多く存在し、その中から自分にとって最適な担当を見つけるのは難しいだろう。
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