MENU

定年退職したら生命保険は不要?老後に必要な保険の特徴や見直し方について解説

この記事で解決できるお悩み
  • 定年後に生命保険は必要なのかどうかを知りたい
  • 定年後に必要な生命保険の特徴を知りたい
  • 定年後に保険を見直しす際の方法が分からない

定年が近づくと、多くの人が生命保険の見直しや新規加入について考えるようになる。

定年後は収入がなくなったり減少するため、家計への負担を減らしたいという考えがまず出てくる。

年齢が上がるにつれて病気になる可能性が高まるため、より充実した保障のために新規の保険加入を検討する人もいる。

そこで本記事では、このような悩みを抱える方へ向け、定年後に生命保険に入ることが必要なのかを検討し、必要な場合に活用したい生命保険の特徴、さらに定年後の生命保険の見直し方について解説する。

定年が近づき、身の回りを整理していきたいと考えている方には、ぜひ参考にしてほしい。

目次

定年後に生命保険は不要なのか

定年後も生命保険は必要か 生命保険ナビ

定年後、既存の生命保険が適切でなくなることがある。

定年後に生命保険が必要な場合とそうでない場合について、以下で説明する。

生命保険が必要な場合

生命保険は、死亡保障が主な契約で、一家の収入を支える人が亡くなったときに残された家族が生活に困らないよう用意するものだ。

その性質を軸に検討すると、定年を迎えたとしても次のような場合は、生命保険を検討した方が良い。

まず、子どもが学生で教育費や生活費がかかる場合は、子どもが独立するまで生命保険で備えておく必要がある。

次に、配偶者の収入がない、もしくは少なく収入に不安があれば、一定の死亡保障を残しておくと安心だ。

また、住宅ローンが残っている場合、将来的に支出が継続することから万一の場合に保険で備えておきたい。

最後に、資産が豊富な人は、相続対策という目的で生命保険を活用することもできる。ただし、生命保険が必要な場合であっても、保障内容は現役時代のままで良いとは限らない。

同じ保険に入り続けていると、年齢が上がるにつれて保険料も上がってしまうこともある。

定年後の生命保険は必要な保障を厳選し、支払う掛け金の負担を軽くしておこう。

例えば、一括で保険金を受け取れる死亡保障は高額であることから、定額で少しずつ給付を受けられる「定額保障」や「収入保障」と組み合わせるなどの対応が適切だ。

「定額保障」であれば年齢が上がるにつれて受取総額が減少するので、保険料が低めになっていることが多い。

また、保障が一生涯続く終身保険ではなく、一定期間のみを保障する「定期保険」であれば保険料を抑えることができる。

生命保険が不要な場合

定年後は、生活の支えが年金だけとなり、大きく収入が伸びることはない。

そのため固定費である保険はできるかぎり解約し、生活費を圧縮すべきという意見もある。

定年後に、生命保険が不要なケースをみていこう。

まず、まとまった退職金が見込まれる場合や受け取れた場合だ。ある程度資金があるため、いざというときは保険に頼らず貯蓄でまかなえる。

次に、子供が既に独立したり、配偶者に一定の収入があったりする場合、教育費は必要なく生活費へのダメージも小さいため、高額な保険は必要ではない。

また、持ち家で住居費がかからないケースも今後大きな出費の見込みがない場合には、生命保険を外すことを検討してもよいだろう。

定年後は生命保険には加入せず、その分、介護や医療への備えを手厚くするという方法もある。

医療保険にも死亡保障が付帯されているものもあるので、それらを選択することもできる。もしくは貯蓄性のある保険を検討し、老後の資金形成とするのも良いだろう。

定年後や老後は年齢とともに病気のリスクは高まることから、要介護や生活習慣病になったとき家計への負担は大きくなる。そのため医療保険には加入し、内容を充実させるのが適切だ。

最新の医療事情に合うように見直しも行っておきたい。

なお、老後資金を保険で準備するメリットや具体的な保険の種類についてはこちらの記事でまとめているので、あわせてチェックしてほしい。

あわせて読みたい

加入するべきか悩んだら

定年後に生命保険が必要か不要か迷った場合は、次のポイントを元に検討してほしい。

  • 教育費やローンなど今後持続的な支出はないか
  • 万一のときにある程度貯蓄を切り崩して生活できるか
  • 生命保険以外の保険で死亡時の保障はあるか

この3つがクリアできれば、生命保険をなくすことも検討して良いだろう。

生命保険の解約に不安を感じる人は、最低限の死亡保障を保持する選択肢を検討することができる。

生活費に備えるためではなく、葬儀費用やお墓の購入費用といった整理資金として少ない金額で用意しておこう。

いずれにしても、生命保険は、全体を簡潔に保ちながら最低限のリスクに備えるべきである。

その分、がんや心疾患、脳疾患などの三大疾病の保障や、介護保険、認知症保険を検討し、長生きのリスクに備えてほしい。

これらの保険は必要と思ったときに入れない可能性がある。健康なうちに加入を検討しておきたい。

個別に応じた判断をしたい場合は、保険のプロに相談する方法もある。

定年後の生命保険の必要性は、家族構成や収入状況、どこまでの保障を求めるのかによって異なる。

保険の知識を豊富に持つ担当者なら、それらを分析し、ひとりひとりにあったプランを策定できる。

本当に不要?定年後に活用できる保険とは

定年後に活用できる保険とは 生命保険ナビ

定年後に検討してほしい保険は次の3つだ。特徴と選び方のポイントを紹介する。

生命保険

生命保険は、亡くなったときの死亡保障がメインとなっている。残された家族が生活に困らないように備えるものだ。

定年後に生命保険を準備する場合、次のような選択肢がある

  • 終身保険
    • 加入時に保険料が確定し、一生涯値段が上がらず保障を受けられる。さらに途中解約をした場合でも、解約時期に応じて解約払戻金を受け取ることができる。保障の手厚さが際立つが、生命保険の中では高額であることが多い。また加入年齢が高いほど保険料も上がるため、早めに検討をしておきたい。
  • 定期保険
    • 期間限定の契約をする保険だ。5年・10年など年数で区切る年満了と70歳まで・80歳までと年齢で区切る歳満了がある。原則解約返戻金は設定されていない。

定年後に備えが必要な期間だけ加入することで、保険料を抑えることができる。

年満了は、契約を更新することができるが、保険料は見直され高くなる。

そのため、どのぐらいの期間保険に加入するのか明確になっている場合に利用したい。

医療保険

医療保険は、ケガや病気に備える保障がメインだ。

手術や入院に対して給付されるものが多いが、保障内容や特約が幅広く、選択の自由度が高い。

近年では、入院日数の短期化に合わせて入院1日目から支払われるものや、通院も支払いの対象になるものなどが販売されている。

年齢を重ねるごとに病気になるリスクが高まることから、定年後の暮らしでは医療費は徐々に増加する傾向だ。

日本の医療制度は手厚く、公的保険である程度カバーはできるものの、個室ベッド代や食事代は全額自己負担となっている。

治療に専念できる入院体制を整えるには、民間の医療保険で備えておくと安心だ。また、高度な治療の自己負担を保障する先進医療特約というものもある。

例えば、がんの治療に用いられる陽子線治療は約265万円、重粒子線治療は約319万円で先進医療であり自由診療となる。

先進医療特約を付帯しておけば、これらの費用が保障されるのだ。定年後の医療保険は、「長生きするための保険」を軸に選びたい。

最新の医療事情にあわせた治療が選択できる保障を検討しよう。

がん保険と認知症保険

厚生労働省の調査によると、がんは、1981年(昭和56年)から現在まで40年以上、日本人の死因の第1位となっている。

4人に1人はがんに罹患するといわれており、治療に備えたいというニーズも高い。

がん保険は、診断確定時に一時金を受け取れるものが多い。

また、がん治療の入院や通院は長期化することから、入院・通院日数に応じて手厚い保障があるのが特徴だ。

近年増加している認知症に対応している保険も次々と販売されている。

認知症の介護費用は、公的な制度でなんとかなると思ってしまいがちだが、介護認定の度合いによって利用額は異なり、高度な支援を望む場合は自己負担となる。

認知症で要介護状態になったとき、家族や周りの協力が必要になる。

そんなときにかかる費用を自分で用意できていれば、ケアをする人の負担が少しでも減るだろう。その準備ができるのが認知症保険や介護保険だ。

がんの治療や認知症を支援する費用は、自分がどのタイミングで必要になるのか分からない。

どのぐらいの金額が必要かもあらかじめ想定できないため、年金や預貯金だけではなく、保険で備えると安心だ。

不要な保険に入ってない?定年後に生命保険を見直す際に必要な視点

定年後に生命保険を見直す際に必要な視点 生命保険ナビ

定年後は保険を見直す良い機会である。保険を最適化するにあたってのポイントは次の3つだ。

  • 保障内容の確認と充実を図る
  • ライフプランの見直しを同時にする
  • 保険料が過多になっていないか確認する

順にみていこう。

保障内容の確認と充実を図る

まずは、定年後や老後の公的医療制度について、どのような保障内容か把握しておこう。

主な制度は次の2つだ。

高齢者医療制度

年齢によって2種類の医療制度に分かれている。

「前期高齢者医療制度」は65歳から74歳の方が対象で医療費負担は2割だ。

「後期高齢者医療制度」は75歳以上の方が対象で医療費負担は1割となっている。ただし、所得に応じて負担割合が2割か3割の場合もある。

介護保険制度

在宅であれば、要介護の度数に応じて、訪問介護や訪問看護、その他さまざまなサービスを受けられる。

対象は40歳以上で、65歳以上であれば自己負担額は1割となっている。こちらも一定以上の所得がある場合は、負担割合2割もしくは3割となる。

このように健康リスクに関してはある程度公的制度が用意されている。その上で足りない分や自分にとって必要な部分を民間の保険で充実させると良い。

定年後は死亡時の保障より、健康に生きるための保障があるとよい。

先進医療や介護保険などを検討すると安心だ。十分な介護サービスを受けたい、家族にできるだけ負担をかけたくない場合は、民間の保険で準備することも検討してほしい。

保険選定時に注意してほしいのは、同じような名称の保障であっても、内容や給付金の受け取り方が異なるということだ。

詳細は保険会社が作成した約款に記載されているが、一つひとつを確認するのは労力を要する。

その場合は、複数の保険を扱う保険の担当者に相談するとスムーズだ。

ライフプランの見直しを同時にする

ライフプランとは、結婚や出産、住宅購入などで変わる将来の生き方を、お金の面も含めて具体的に計画にしたものだ。

保険選びは大きな資金が動く大切なターニングポイントである。

定年時は保険だけではなく、生活費の見直し、資産運用の配分を変えるなど貯蓄を含めたライフプランを見直すことが重要だ。

ライフプランは実現可能な目標を立て、毎日一歩ずつ達成していけるようなものが良い。ライフプランをどう立てればよいか迷う場合や、より正確な設計をしたい場合は、専門家を頼ることもできる。

保険のプロによるライフプランの策定は、リスクマップを活用しながら提案するなど独自の方法で行うこともある。

人生の全体像を見渡すことができれば、備えるべき部分を整理できる。

必要な保険を調達するだけではなく、継続すべき保険を見逃さないようにできるのが専門家に依頼するメリットだ。

家族の生活のために選んでいた保険を自分の長生きのために、周りの負担を減らすための保険に作り変える作業を進めてみてほしい。

保険料が過多になっていないか確認する

将来的にも保険料の支払いが続くものについては、その支払いが問題なく行えるか注意する必要がある。

できるだけ良い保険に入りたいと、誰もが思うだろう。

しかしより手厚い保障を求めるがあまり、必要以上の保険料を払ってしまっていることもある。

安心したいがために、必要以上の保障や特約を付けすぎると、保険料の支払いで家計を圧迫しかねない。

保険とは本来、安心して生活を送るために備えるものだ。

日本には、公的保険や高額療養費制度などで治療費の自己負担を抑える方法がある。これらの知識を得て、本当に必要な保障を精査してほしい。

最適な商品の選定にあたっては、保険のプロに相談することもできる。

保険を専門に扱う担当者なら多数の保険商品知識を持ち、保険会社をまたいだ組み合わせで提案が可能だ。家族状況や希望に応じた保険を複数提案し、その中から選ぶことができる。

一人ひとりの状況にあった保険を一度に比較しながら検討できるのが、保険のプロを頼るメリットだ。

自分では気づかなかった最適な提案に出会えるだろう。

定年後も生命保険は必要!ライフスタイルや家庭状況に応じて再考しよう

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、定年後の生命保険の必要性や定年後に活用できる保険の種類、生命保険の見直し時に必要な視点について解説した。

一概に生命保険が定年を迎える全ての人に不要とは言えないため、自身のライフスタイルや家庭状況に応じた再評価が必要だ。

一方で、保険商品選定や保険契約の組み直しは専門的知識が必要となり、一人で行うのは難しい。

そんな時は専門家の助けを借りることで適切な判断が可能になるだろう。

豊富な経験から第三者目線で、一人一人に合わせた的確なアドバイスをもらうことができるためだ。

ただ、生命保険のプロは数多く存在し、自分にとって最適な担当なのかを見極めることもまた難しい。

マッチングサイト「生命保険ナビ」を利用すれば、全国の保険のプロの中からあなたの条件や意向にあった担当者を選ぶことが可能となる。

無料で活用できるため、定年が近づき保険契約の整理を行おうと考えている方は是非利用してほしい。

  • URLをコピーしました!

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

目次