- 学資保険の貯蓄型と保障型のそれぞれの特徴やメリットがわからない
- 保険選びでどのような観点から選ぶべきかわからない
- 保険の加入を考えているが、どの保険が自分や家族に最適なのか分からない
多くの方が、子供の将来を見据えて、学資保険への加入を検討しているだろう。
しかし、貯蓄型と保障型の違いを正しく理解できていない方も多いのではないだろうか。
今回は、学資保険の貯蓄型と保障型保険のそれぞれの特徴やメリット、選び方のポイント等を詳しく解説する。
この記事を参考にして、あなたに最適な保険を見つけて欲しい。
貯蓄型学資保険と保障型学資保険とは
学資保険は教育資金を準備するための保険である。
保険商品であるため、基本的な特徴や保障内容は理解しておきたい。
ここでは、学資保険の基礎知識やタイプについて解説する。
学資保険の基本~特徴や保障内容~
学資保険は、教育資金目的の保険で、一般的に親が契約者、子が被保険者となる。
毎月・毎年一定額の保険料を支払えば、決まった時期に保険金・祝金を受け取れる。
保険金・祝金を受け取る時期は商品によって異なるが、受取時期の異なるタイプがあり、学資保険は多く販売されているため、家庭にあった時期を選べるだろう。
貯蓄型の学資保険
貯蓄型の学資保険とは、医療保障がない教育資金に絞った保険である。
保障に保険料を割り当てる必要がないため、保険料の割に多くの保険金・祝金を受け取れる。
学資保険は、おもに返戻率で選ぶ。返戻率とは、支払った保険料総額に対する受取総額の割合である。
たとえば、保険料総額100万円で、保険金額が110万円の場合、「110万円÷100万円×100=110%」となる。貯蓄型の学資保険では、高い返戻率を期待して加入する。
保障型の学資保険
保障型の学資保険は、子どもの医療保険が付いた学資保険である。
こども保険とよび、学資保険と区別することもある。また医療保障特約として、任意に付帯できる学資保険もある。
医療保障部分は、ふつうの医療保険と同様、入院給付金や手術給付金、放射線治療保険金などの保障が備わっている。
保険料は医療保障にも割り当てられるため、貯蓄型と比べると高い返戻率には期待できないが、子の医療保障と教育資金の準備を同時にカバーできる保険である。
また医療保険ではなく死亡保障を充実させたタイプもある。
死亡保障付きの学資保険というイメージだ。契約者である親が亡くなった場合、保険金はもちろん、育英年金として毎年一定額を受け取れる。
生活費や養育費、教育費に充てることができる。
貯蓄型学資保険と保障型学資保険のメリット・デメリット
貯蓄型と保障型、それぞれのメリットとデメリットをまとめる。
メリットはもちろん、デメリットを理解しておけば、加入してから困ることは少なくなるだろう。
保険の特徴を理解し、納得して加入したい。
貯蓄型と保障型の学資保険のメリット・デメリット
貯蓄型は保障型と比べると、高い返戻率に期待できる点がメリットである。
学資保険のおもな目的である教育資金の準備を効率的に行える。
一方、保障型のメリットは、医療保障や死亡保障が付いている点である。
子どもの医療費負担や親の万一に備えた保険である。
貯蓄型には医療保障や死亡保障がなく、保障型は返戻率が劣る点がそれぞれのデメリットである。
貯蓄型の学資保険が向いている人
貯蓄型の学資保険は、少しでも高い返戻率を目指す人に向いている。
子どもの医療保障や自身(親)の死亡保障が十分であれば、貯蓄型の学資保険を選択し、できる限り高い返戻率を追求するほうがよいだろう。
貯蓄型と保障型を具体的に比較しておく。日本生命は両方の学資保険を取り扱っているため、わかりやすいだろう。
日本生命 「ニッセイ学資保険」
【特徴】 ・「こども祝金なし型」と「こども祝金あり型」がある。 ・基本保険金額をベースに保険金が支払われる。 |
【こども祝金なし型】基本保険金額100万円の場合 ・18歳:学資年金100万円 ・19歳~22歳:学資年金 各50万円 |
【こども祝金あり型】基本保険金額100万円の場合 ・6歳、12歳、15歳:こども祝金 各20万円 ・18歳:学資年金100万円 ・19歳~22歳:学資年金 各50万円 |
日本生命の場合、貯蓄型でも「祝金あり・なし」の2タイプある。
基本保険金額が同額の場合、「祝金あり」のほうが保険料は高くなる。保険料払込期間を短くし、払込方法を「年払」にすれば、返戻率を高めることができる。
保障型の学資保険が向いている人
保障型は教育資金の準備をしつつ、子どもの医療保障や契約者(親)の死亡保障が必要な人に向いている。
受取額だけでなく、保障内容にも注意して検討したい。
契約者(親)が万一のときに育英年金を受け取れる、日本生命の保障型学資保険を紹介する。
日本生命 「ニッセイこどもの保険」
【特徴】 ・18歳満期や22歳満期などがあり、進学に合わせて祝金を受け取れる。 ・契約者が亡くなった場合は育英年金を保険期間満期まで受け取れる。 ・育英年金を受け取っていても、祝金は受け取れる。 |
【18歳満了】基本保険金額100万円の場合 ・6歳、12歳、15歳:祝金 各10万円 ・18歳:学資年金100万円 【育英年金】 ・死亡時から満期まで:毎年40万円 |
日本生命の子ども保険は、学資年金のほか、契約者が亡くなった場合には、基本保険金額の40%を育英年金として毎年支払われる。
学資保険は貯蓄型か保障型か、学資保険選びのポイント
家庭に合った学資保険を選ぶには、いくつかのポイントがある。
学資保険は、必要な時期に必要な金額を受け取ってこそ意味がある。ここでは、学資保険を選ぶ際のポイントをまとめるので、参考にしていただきたい。
学資保険への加入目的を明確にする
学資保険の加入目的は、子どものための教育資金準備である。
子どものリスクを考えると、医療保障も気になるだろう。教育資金準備のみを目的とするか、医療保障も必要かによって比較対象は異なる。
教育資金準備のみが目的であれば、まず医療保障が付いていないことを確認しなければならない。
また選択肢として、子どもの医療保障であれば、医療保険への加入も検討できる。
学資保険に医療保障をを付帯する場合は、学資保険を選択する保険会社の医療保険特約を選ぶしかなく、保障内容を比較検討することはできない。
しかし医療保険であれば、選択肢は多く、自分に合った保障にカスタマイズしやすい。
このように考えると、加入目的に応じた組み合わせは、
- 学資保険のみ(貯蓄型)
- 医療保障付き学資保険(保障型)
- 学資保険と医療保険
の3タイプある。まずは加入目的を明確にすれば、自分に合った保険に絞り込むことができ、選びやすくなるだろう。
学資保険の受取額と受取時期を確認する
学資保険で、どのくらいの教育資金を受け取りたいか明確にする必要がある。
たとえば、大学入学前に400万円が必要として、学資保険で半分の200万円を準備するなら、学資保険の保険金額は200万円となる。
また受取時期も重要である。学資保険のなかには、大学入学前のみ受け取れる商品だけでなく、高校在学中や大学在学中、各進学時や大学卒業時に受け取れる商品がある。
先の例で200万円をどの時期に受け取りたいか決める必要がある。
まずは学資保険で準備する金額と受取時期を決めておきたい。
この際、返戻率についても確認しなければならない。
返戻率は、商品ごとに異なるだけでなく、保険設計によって変わってくる。
保険金の受取時期を遅くしたり、保険期間を長くしたりすると、返戻率は高くなる。
保険料の払込方法(回数)を月払ではなく年払にすれば、保険料の割引を受けられ、返戻率は上昇する。
ライフプランを考える
受取額と受取時期を決める具体的な方法は、ライフプランを作成することである。
平均余命までの収入と収支をまとめ、家計の状況を数値化する。
ライフプランを作成するにあたり、ライフイベントをまとめるとよい。
ライフイベントは、子の進学時期、自動車や住宅の購入時期など、家庭に起こる出来事を時系列でまとめた表である。
完成したライフイベントをもとに、ライフプランを作成する。
現在の収入と支出から、将来の収入と支出を予測し、数値化すると家計が苦しい時期が明確になる。
子育て世帯の場合、子どもの進学時期、自動車や住宅の購入時期の支出が大きくなる。
ライフプランを作成すると、家計の様子が明確になり、保険だけでなくさまざまな支出の判断材料となる。
ライフプランを参考に、子どもの進学時期や資金不足時期に合わせて、学資保険の保険金額や受取時期を決定する。
大学進学時期に、200万円不足していることがわかれば、学資保険の受取時期を17歳か18歳にして、200万円の保険金をかけるとよい。
ライフプランをベースにすれば、自分に合った学資保険を設計できるだろう。
貯蓄型学資保険と保障型学資保険の特徴を理解してうまく使い分けよう
子供の成長とともに必要となる教育資金。あなたはどの学資保険で備えるか決まっただろうか。
本記事では学資保険の中でも、貯蓄型と保障型のそれぞれの特徴やメリット、そして選び方のポイントについて詳しく解説した。
貯蓄型は、タイプによっては元本が保証されるものがある。保障型は、子供の病気やケガにも保障が効くものもある。
しかし、どちらも商品によっては元本を割るおそれがあるので、よく検討しよう。
このように、学資保険は子供の将来に影響する重要なものである。
そのため、最適な保険を選ぶためには保険のプロフェッショナルの意見を聞くことを強くおすすめする。
しかし、その中でも一体誰に相談すれば良いのか迷う方も多いかと思う。
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