- 学資保険の保険料の支払い方法がわからない
- 学資保険の保険料を一括払いにするメリットとデメリットが知りたい
- 学資保険の保険料の支払い方法を判断する基準が知りたい
学資保険とは、一定期間にわたり保険料を払い込み、時期が来た際に子どもの教育資金を保険金や祝い金として受け取ることが出来る、貯蓄型の保険のことである。
学資保険をはじめ、保険には月払いや一括払いなど保険料の支払いに何種類か方法が存在することを知っているだろうか。
メジャーなのは月払いであるが、その他の選択肢についても比較・検討した上で判断したい、という方もいることだろう。
そこで本記事では、学資保険の保険金の支払い方法について説明した後、特に一括払いに焦点を当て、メリット・デメリットについて解説する。
また、学資保険の保険料支払い方法を判断する基準についても説明する。
学資保険の保険料支払い方法をどうするべきか悩んでいるという人は、ぜひ参考にしてほしい。
学資保険の一括払いについて知る前に!学資保険の保険料支払い方法とは
学資保険の特徴は、各保険会社の商品によって異なるが、目的は教育資金を準備する形で共通している。
また、保険会社ごとに学資保険の保険料を積み立てる方法の違いがない。
都度保険料を支払う方法である「平準払い」と、保険料をまとめて一括して払う「一時払い」に分かれる。
また、保険料総額を前もって保険会社に預ける「全期前納払い」がある。
それぞれの特徴について、解説する。
平準払い
平準払いは、以下の3つの方法に分かれる。
- 月払い
- 半年払い
- 年払い
月払いは、保険料を毎月引き落とす方法である。保険料の支払いが定期的に実施されるので、引き落としの管理がしやすいメリットがある。
月払いで契約した場合、契約月として設定されたタイミングから保険料が引き落とされる。
たとえば、契約月が2023年11月1日の場合、初回の保険料は11月分からの引き落としとなる。
月払いは、保険料の総支払額が半年払いや年払いに比べて高くなる点は注意したい。
どのような支払い方法でも満期金は同じ金額しか返ってこない。
そのため、利率が最も低い支払い方法となる。
半年払いは、契約月を起点に6ヵ月分の保険料が支払われる方法である。
11月1日が契約日となった場合、翌年4月分までの保険料を11月に支払う。その後、5月に10月分までの6ヵ月分の保険料を支払う。
月払いに比べると、年間を通した保険料の支払額は安く済む。
そのため、保険料の総額を抑えたいと思っている人には、半年払いを選んでも良いだろう。
年払いは、月払いや半年払いに比べて、保険料の総額が少ない。
そのため、月払いや半年払いよりも利率が高い点がメリットだ。
その反面、保険料の支払いが1年に1回となるので、まとまった資金の確保が必要になる。
一時払い
一時払いは、保険料を契約時に一括して支払う方法で、以後の保険料の支払いは不要となる。
一時払いができるかは保険会社の商品によって異なるので、事前に確認しておく必要があるだろう。
一般的に、一時払いは他の支払い方法に比べて利率が最も高くなる支払い方法である。
そのため、保険料の支払いがまとめてできるのであれば、学資保険でも一時払いを行うと利率が高くなる可能性がある。
ただし、保険料をまとめて支払うため、原資の確保は必要になる。
全期前納払
保険料を一括で支払う一時払い契約と違って、全期前納は保険会社に必要な保険料を前もって預けておく支払い方法である。
保険会社が、毎年1回預けられた前納金を必要な保険料として扱う。
そのため、イメージとしては年払いの保険料を預けておいて、保険会社が都度必要な分を保険料として計上する。
一時払いと違う点としては、未経過分の保険料が返ってくるかどうかである。
一時払いの場合は、保険料をすべて支払う形なので、契約途中で解約しても支払った保険料は返ってこない。
一方、全期前納は未経過分の保険料はすべて返金される。
このように、保険料の支払い方法においてはさまざまな方法がある。
近年の学資保険は、傾向として一時払い型の支払い方法が増えているケースが多い。
どのような支払い方法で学資保険を準備するかは、保険の専門家に相談してみるのも良いだろう。
学資保険の保険料を一括払いにするメリット・デメリット
学資保険の保険料を一括払いにするメリットとデメリットについてそれぞれ解説する。
一括払いにすると、基本的に平準払いの月払いや年払いに比べて利率が高くなる傾向があるが、メリットばかりではない。
デメリットも把握したうえで、どのような方法で学資保険を準備するべきなのか把握するための参考にしてほしい。
学資保険を一括払いするメリット
一括払いで学資保険を利用する場合のメリットは、次の3点である。
- 保険料の総額が少ない
- 利率が高くなる
- 以後の保険料を支払う必要がない
まず、保険料の支払額は一時払いが最もコストが低く抑えられる。
月払いや半年払いで支払う場合、毎回の支払いに対する事務的なコストが必要になる。
そのため、保険会社の事務コストが低くなるため、保険料のコストが抑えられる。
保険料の総額が少ないため、保険料の支払総額に対して、満期金がいくらかを割合で示した利率も必然的に最も高い率となる。
学資保険は、保険料を一括払いで準備しても月払いで準備しても満期金として受け取れる金額は同じである。
学資保険の満期金が200万円の商品で、保険料を月払いと一時払いで利率を比較すると、一例として以下のようになる。
- 月払い:満期金200万円 保険料の総額 190万円 利率105.2%
- 一時払い:満期金200万円 保険料の総額 180万円 利率111.1%
より保険料の総額が少ない一時払いのほうが、コストパフォーマンスに優れている。
以上から、一時払いの場合は保険料の総額が少ないため利率が高くなる点がメリットである。
最後に、保険料の支払いが契約後は不要になる。
基本的に、保険料を毎月ないし毎年支払うのは、管理や家計のやり繰りが大変だが、一時払いであれば以後の保険料の支払いが不要なので、その後の管理や家計のやり繰りは不要になる。
以上が一時払いで準備するメリットになるが、反対にデメリットも確認しておこう。
学資保険を一括払いするデメリット
一括払いで学資保険を利用する場合のデメリットは、以下の3つである。
- 余裕資金がないと準備できない
- 途中解約しても保険料は返金されない
- 生命保険料控除が使えない
当然だが、契約時に保険料を一括で支払う必要があるので、余裕資金から出さないと、その後の家計の管理が大変になる。
一時払いをする場合は、世帯の家計状況に余裕がある場合に準備しておく必要があるだろう。
途中解約しても保険料が返金されない点も注意が必要だ。
一時払いは、契約に必要な保険料をすべて1回で支払い終える方法である。
そのため、途中で解約した場合に、払っていた保険料は返金されず、解約返戻金が支払われる。
一般的に、満期をむかえるまでに解約をすると解約返戻金は保険料の支払総額を下回るので、元本割れを起こす。
そのため、一時払いで準備する場合は、満期まで待っておく必要があるといえるだろう。
最後に、生命保険料控除が1年しか活用できない点もデメリットである。
生命保険料控除は、毎年の保険料の支払いに応じて、所得税や住民税を節税できる制度である。
基本は保険料の支払いが発生していないと生命保険料控除は使えない。
一時払いは保険料の支払いが1回限りなので、生命保険料控除が1度しか使えないので、定期的に控除が使えない点はデメリットといえるだろう。
学資保険の一括払いが向いている人の特徴
学資保険の一括払いが向いている人の特徴としては、以下の通りである。
- 学資保険を高い利率で準備したい
- 余裕資金から保険料を支払える人
- 生命保険料控除をすでに他で利用している人
ポイントになるのは、余裕資金から保険料を支払える人と、すでに他の保険商品に加入してて、生命保険料控除を受けている場合だろう。
学資保険の利率は、支払い方法よりも保険会社の商品によって大きく変わる。
そのため、どの保険会社の学資保険が良いかは保険の専門家に相談してみると良いだろう。
そのうえで、余裕資金から捻出できる状態かを踏まえて一時払いをすべきか検討する必要がある。
この点も、ライフプランニングなどを通して資金状況などを整理しながら確認しておくと良いだろう。
また、生命保険料控除を他にすでに活用して、平準払いで保険に加入する必要がない場合もあわせて確認してもらうと良い。
一括払いが適切なの?自分に適した学資保険の保険料支払い方法を選ぶには
学資保険の適した支払い方法を選ぶには、以下のポイントを踏まえて準備すると良い。
- 学資保険で準備できる原資を確認
- 子どもの年齢に応じて選択
- 保険の専門家への相談も検討
それぞれの内容について解説する。
学資保険で準備できる原資を確認
まずは学資保険の準備にあたって、契約前に準備できる原資を確認しよう。
余裕資金があるなら、一時払いで検討すると良いが、余裕資金がない場合は、平準払いで用意する必要がある。
平準払いでも一時払いでも、受け取れる満期金に変わりはないので、原資にあわせた準備を行うのが重要である。
子どもの年齢に応じて選択
子どもの年齢に合わせて選択するのも重要である。生まれたばかりのタイミングで学資保険を準備する場合は、平準払いでも一時払いでも良いが、子どもがある程度大きくなった時点は注意が必要だ。
たとえば5歳や6歳になる子どもに学資保険を準備する場合、18歳で満期金を受け取る形の商品だと、保険料の支払い総額が満期金を上回ってしまい、元本割れを起こす可能性が高い。
その場合、一時払いでないと学資保険を準備するメリットが見いだせないので、子どもの年齢に応じた方法を選択する必要があるだろう。
なお、今回解説した支払い方法だけでなく、もちろん保険金の金額や保険期間によっても保険料は変動する。
そんな学資保険の保険料を適切な額に設定する方法については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひあわせてチェックしてほしい。
保険の専門家への相談も検討
学資保険の利率や、どのような支払い方法が良いかについては、保険会社の商品によっても異なる。
そのため、さまざまな保険会社に相談できる保険の専門家に相談すると良い。
専門家に相談すると、資産や世帯の状況から最適な方法を伝えてくれる。
学資保険の準備の仕方が分からない人は、一度相談してみると良いだろう。
学資保険の一括払いを選択すると保険料の総額が安くなる!デメリットも押さえて自分に適した支払い方法を選ぼう
本記事では、学資保険の保険金支払い方法や一括払いを選択するメリット・デメリットについて解説をした。
また、学資保険の保険料支払い方法を判断する基準についても説明を行った。
学資保険の支払い方法には月払いや年払い、一括払いといった複数種類の方法が存在する。
その中でも一括払いには全期前納払と一時払の2種類が存在し、まとめて支払うことで保険料総額を安くできるというメリットがある。
ただ、保険料払込免除特約が利用できなくなるなど、支払い方法として完璧なものとは言えない。
また、自分に適した支払い方法は個人の経済事情などによっても異なるため、どの支払い方法を選ぶべきかわからないという人は、保険のプロに相談することも選択肢に入れておこう。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、自分に適した支払い方法を選ぶことができるはずだ。
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