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損しない生命保険の使い方とは?保険を上手に活用するためのポイントを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 生命保険で損してしまうのはどんな時なのか知りたい
  • 生命保険を上手に活用するためのポイントが知りたい
  • 生命保険を解約する際の注意点が知りたい

この記事では、加入した後で損をしない生命保険の選び方を解説する。

あなたは、これまで生命保険で「損をした」と後悔したことはないだろうか?

生命保険で「損をした」と感じるのは、保険に加入した後か、保険を解約した後のいずれかだろう。

損をした理由を明らかにすれば、対処法が見えてくるだろう。

生命保険で損をしたと感じる場面の例をいくつか紹介し、そのような事態にならないように、保険の選び方も説明する。

目次

生命保険で損をするのはどんなとき?

ここでは、生命保険で損をしたと感じる場面を、いくつか紹介する。

「掛け捨て型保険」と「貯蓄型保険」の違いを十分に理解しないまま、保険に加入して後悔するケースも多い。

このため、最初に「掛け捨て型保険」と「貯蓄型保険」の特徴を確認する。

また保険に加入後と解約後それぞれのケースで、後悔するシーンを紹介し、その原因を明らかにする。

掛け捨て型保険と貯蓄型保険の特性

生命保険には、掛け捨て型と貯蓄型の二種類がある。

死亡保険金が受け取れる死亡保険に関していえば、前者には定期保険、後者には終身保険や養老保険がある。

「掛け捨て型保険」と「貯蓄型保険」の特徴を、下記に整理したので、確認しよう。

 概要注意点
掛け捨て型保険保険料に貯蓄分が含まれていないため、保険料が割安解約返戻金がない
貯蓄型保険保険料の一部を貯蓄している保険の解約時には、解約返戻金が受け取れる保険料に貯蓄分が含まれているため、保険料は割高

保険料の一部を貯蓄する貯蓄型保険には、解約返戻金(かいやくへんれいきん)もある。

解約返戻金とは

保険を解約した際に契約者に払い戻される保険料の一部(保険料の貯蓄分)

保険に加入後、一定の期間が経過しなければ、解約返戻金がない場合がある(あってもわずか)

解約返戻金を担保にして、保険会社から以下のサービスが受けられる。

  • 自動振替貸付制度
    • 契約者が保険料の支払いを忘れたときでも、保険会社が保険料を自動的に立て替え、契約を有効に継続させる制度。立替金は、保険会社が定めた利息を付けて、保険会社に返済しなければならない。
  • 契約者貸付制度
    • 保険会社から、解約返戻金の一定範囲内の金額を融資してもらえる制度。借入額の上限は、その時点までの解約返戻金の7〜9割程度であり、その範囲内であれば何度でも借り入れが可能。また利用用途の制限もない。借入金は保険会社が定めた利息を付けて、保険会社に返済しなければならない。

この二つの保険の違いを踏まえて、これから述べる「損をした」と感じるシーンを見ていこう。

「損をした」と感じるシーン1:保険に加入後

下記の表では、保険に加入後に「損をした」と感じたこと、そして「なぜそうなったのか?」という点を整理した。

さらに、それぞれの本当の理由(真因)をまとめたので、確認してみよう。

「損をした」と感じたことなぜそうなったのか?問題の真因
保険料が高額すぎて、保険が継続できないほど、家計への負担が大きい高額な保険料の設定 目的検討が不十分:何のために保険に加入するのか(保険の目的)を明確にできないまま、保険に加入した
不要な特約が多い 
無理な払込方法を選択予算検討が不十分:家計への負担を考えず無理な保険料の設定をした
保険料の高い貯蓄型保険への無理な加入
子どもが卒業する前に満期を迎えた適切な保険期間を設定していなかった計画検討が不十分:自分のライフプランを考えたうえで保険期間を設定しなかった
定年前に満期を迎えた 
※前納(半年払、年払)、一括払(数回分のまとめ払)の場合、保険料が割引される。

上記は一例に過ぎない。

しかし保険に加入する際には、目的・予算・計画の検討を十分に行わなければ、後で後悔する結果になる。

「損をした」と感じるシーン2:保険の解約後

下記の表では、保険を解約した後に「損をした」と感じたこと、そして「なぜそうなったのか?」という点を整理した。

こちらについても、本当の理由(真因)をまとめたので、確認してみよう。

「損をした」と感じたことなぜそうなったのか?問題の真因
保険を見直す際に、解約返戻金を下取りにして保険料を下げようと思ったが、保険料は下がらなかった掛け捨て型保険であったため、そもそも解約返戻金がなかった掛け捨て型保険と貯蓄型保険の理解が不十分な状態で、前の保険に加入した
貯蓄型保険であったが、加入後すぐに解約したため、解約返戻金がわずかだった。

これは保険の解約後に起こったことだが、各保険の特徴を理解して加入していれば、避けられていたかもしれない。

そして一旦、生命保険に加入したならば、10年は継続すべきだ。

特に、解約返戻金がない掛け捨て型保険の場合には、満期まで継続した方が良い。

損しない生命保険の使い方

ここでは先に述べた保険加入後に「損をした」と感じることなく、保険を上手に活用するためのポイントを解説する。

このポイントとは、保険に加入する際に、保険の目的・予算・計画を明確にしておくことだ。

保険の目的・予算・計画を明確にするために、具体的に考えるべきことを説明する。

これらの要件を明確にしたうえで、どの保険会社で保険を購入すべきか?といった保険会社の選び方も紹介する。

保険に加入する目的を明確にする

最初に、保険の目的、つまり何のために保険の加入をするのかを明らかにしておくべきだ。

保険に加入する際には、保険の目的と保険金額を照らし合わして、妥当な金額かを考えてほしい。

例えば、生涯にわたって保障してくれる終身保険に、高額な保険金は必要だろうか?

高齢になったときには、子どもも独立しており、保険金額としては葬式代と配偶者の生活費があれば十分だろう。

子どもが独立するまでの間だけは、定期特約を付けて、その期間だけ保障を手厚くすればよい。

ただし生命保険の節税メリットを利用し、遺産相続の手段として終身保険を考えるのであれば、保険金額を高額にしてもよいだろう。

適切な保険料を設定する

保険料を割引させるために、無理な払込方法を選択しても、継続できなければ意味がない。

公益財団生命文化センターが、年間の払込保険料と年収の割合を、年収別にまとめた調査データを紹介する。

適切な保険料を考えるうえでの参考にしてほしい。

世帯年収年間払込保険料の平均額※1年収に占める保険料の割合※2
200万円未満20.5万円11.7%
200~300万円未満28.0万円11.6%
300~400万円未満31.5万円9.0%
400~500万円未満30.6万円6.8%
500~600万円未満31.9万円5.8%
600~700万円未満32.9万円5.1%
700~1,000万円未満43.4万円5.2%
1,000万円以上57.9万円4.2%
※出典:公益財団法人生命保険文化センター「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査」
※1:「生命保険文化センター調査報告」 P40「〈図表Ⅰ−54〉 世帯年間払込保険料(世帯年収別)」全生保データより引用
※2:「生命保険文化センター調査報告」 P42「〈図表Ⅰ−57〉 世帯年間払込保険料対世帯年収比率(世帯年収別)」全生保データより引用

貯蓄型保険を貯蓄目的で考えているならば、資産を増やす手段の一つとし、貯金や資産運用などとのバランスも考えよう。

貯蓄型保険の保険金額を高くすると、月々の保険料も高額になり、家計への負担が大きくなるからだ。

掛け捨て型保険は、適切な保険期間を決めて加入する

自分が亡くなるまでに、さまざまなライフステージ(人生の節目)がある。

掛け捨て型保険は、保障を手厚くしたい期間だけを、手厚くできる「期間限定型保険」でもある。

加入しようとしている保険の期間は、どのライフステージまでを保障対象としているのだろうか?

子どもが大学を卒業して独立するまでを考えているのか?それとも自分が定年を迎えるまでを考えているのだろうか?

自分が亡くなるまでのライフステージを俯瞰し、どこまでの期間を保障対象にするのかを決めて、保険に加入するようにしよう。

保険にどうやって加入するかも考える

生命保険会社には、ネット型保険会社と対面型保険会社の二種類があるが、どちらで加入するかも考えておいた方がよいだろう。

ネット型保険会社は実店舗や営業担当者がなく、店舗経費や人件費が保険料に含まれていないため、保険料は割安になる。

保障内容がシンプルな保険であれば、ネット型保険会社の保険商品がおすすめだ。

しかし保障内容が複雑になると、対面型保険会社の営業担当者と相談しながら、保障内容を決めた方が無難かもしれない。

以上のことから保険商品の購入にあたっては、さまざまな保険会社から、資料や見積をもらって比較するとよいだろう。

損しないために!生命保険を解約するときの注意点

現在加入中の保険は、できるだけ継続するように努めるべきだ。

いまの保険を解約して、新たに保険に加入しようとすると、現在の保険料と比べて高くなる。

年齢が上がるほど、死亡リスクが高まるため、保険料も上がるからだ。

ここでは保険を解約せずに保険料を抑えて継続する方法を解説する。

さらに何らかの理由で保険を解約することになった場合での注意点も説明する。

保険を解約せずに、保険料を抑えて継続する方法

まず現在加入中の保険内容を調べて、不要な特約や重複している保障内容などがないかを確認しよう。

もし医療保険と生命保険の医療特約との間で、重複している内容があれば保障の手厚い方を残し、もう一方は解約する。

また保険金の減額(部分解約)をすれば、保険金は安くなる。

貯蓄型保険の場合には、保険料の払込みをやめても、解約返戻金を使えば保険は継続できる(払込保険)。

ただしこの場合には、保険金額は減額され付帯していた特約も消滅するので、注意しよう。

解約返戻金の受け取り手続きは必ず行う

保険の解約手続きをする場合には、解約返戻金の受け取り手続きを忘れないようにしよう。

振込口座を指定すれば、保険会社に保険の解約を申し込んだ後、1〜2週間ほどで解約返戻金が口座に振り込まれる。

受け取り方は、全額一括での受け取り、もしくは一定期間年金形式での受け取りのいずれかを選択する。

解約手続きの際には、希望する解約返戻金の受け取り方も保険会社に伝えよう。

無保険状態にならないようにする

保険を解約した結果、加入している保険が全くなくなると、無保険状態になる。

無保険状態の場合には、自分が病気やケガになっても、医療費などの保障はない。

また万一のことがあっても、残された家族の経済的な支えとなるものも、残せなくなる。

独り身で、多額の資産がある人ならば、それでもよいかもしれない。

そうでなければ、加入している保険を解約する前までに、別の保険に加入しておくようにしよう。

損をしないための正しい生命保険選びと解約方法を押さえておこう

この記事では、損をしない生命保険の選び方と生命保険を解約する際の注意点について、解説した。

生命保険で損をしないためには、保険の目的・予算・計画を明確にしたうえで、保険に加入するようにしよう。

また掛け捨て型保険と貯蓄型保険の特徴や違いを理解したうえで、自分に合った保険を選ぶようにしよう。

後悔しない保険選びをするために、「保険のプロ」から専門的な情報を得ることも重要だ。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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