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生命保険はどう組み合わせるべき?定期型保険と終身型保険を有効活用するポイントを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 定期型保険と終身型保険の違いやそれぞれを利用するメリットを理解したい
  • 定期型保険と終身型保険を組み合わせる時のポイントが知りたい
  • 組み合わせるのにおすすめな生命保険が知りたい

この記事では、定期預金と終身型保険を組み合わせることによって、得られる効果について解説する。

この二つの保険は相対する存在だが、組み合わせることが可能なのだろうか?

何のために組み合わせるのか、その目的を明確にしたうえで組み合わせれば、二つの保険の“いいとこ取り”ができる。

組み合わせ方を誤ると、欠点だらけの保険になるため、効果的に組み合わせるポイントも説明する。

さらに実際の保険商品を用いた組み合わせも紹介するので、いいとこ取りをしたい人は、ぜひ参考にしてほしい。

目次

定期型保険と終身型保険について理解しよう

定期型保険と終身型保険の組み合わせを考えるうえで、ここではそれぞれの保険の特徴を確認する。

二つの保険を効果的に組み合わせるためには、それぞれの長所と短所を把握しておく必要がある。

また組み合わせる際には、二つの保険を同列に扱ってはならない。

いずれかの保険を「主」とし、もう一方が主を補う「従」という関係性を作るべきだ。

二つの保険のいずれを「主保険」とし、いずれを「従保険」とすべきかについても説明する。

定期型保険とは

定期型保険とは、保険の加入時に定めた期間までを、保障してくれる保険だ。

定期保険の短所は、保険が終了する時期(満期)を過ぎれば保障がなくなる点だが、一方で保険料は、終身型保険よりも割安だ。

このため定期型保険では、少額な保険料で、大きな保障が得られる。

また満期が近づくと、その時点で自分に必要な保障内容に、保険を見直せる。

以上のことから定期型保険は、特定の期間だけ、保障を手厚くしたいときに有効だ。

終身型保険とは

終身型保険とは、保険の対象になる被保険者が亡くなるまで保障は続く。

生涯にわたり、保障内容は変わらず、保険料も一定のままだ。

保険料は定期型保険と比べて割高だが、定期型保険は契約更新や見直しのたびに保険料は高くなる。

このため終身型保険の保険料の支払総額は、定期型保険よりも安くなる場合がある。

また保険会社は保険料の一部を貯蓄しているため、保険を解約すると、解約返戻金(かいやくへんれいきん)として戻ってくる。

定期型保険と終身型保険の長所・短所

定期型保険と終身型保険は、お互いに対極的な存在だ。

それゆえに一方の保険が持つ長所は、もう一方にはなく、その点がもう一方の保険の短所になっている。

この点を踏まえて、それぞれの保険の長所と短所を見比べてほしい。

 定期型保険終身型保険
長所保険料が割安満期のタイミングで保険を見直しやすい保険料は生涯にわたり変わらない
生涯にわたり保障してくれる貯蓄性がある
解約返戻金がある
解約返戻金を担保にして、契約者貸付制度や自動振替貸付制度が利用できる
短所年を取るほど保険料は上がるため、保険の更新や見直しの際には、保険料は上がる
一生涯の保障を確保できない
貯蓄性はない
解約返戻金はない(あってもわずか)
保険料が割高満期がないので、保険の見直すタイミングが定めにくい
※契約者貸付制度:保険の契約者が、解約返戻金の一定の範囲以内で、保険会社から借り入れできる制度
※自動振替貸付制度:月々の保険料の支払いがなかった場合に、解約返戻金の範囲内で、保険会社が保険料を自動的に立て替えてくれる制度

定期型保険と終身型保険を組み合わせる際には、一方の長所が、もう一方の短所を補うように組み合わせることが大切だ。

定期型保険と終身型保険のどちらを主にするか?

最初に結論をいえば、終身型保険を主とし、これを定期型保険が補う形にした方が良いだろう。

高齢になると生命保険の更新や新規加入が難しくなるため、終身型保険で最低限の保障を、長期的に確保しておいた方が良い。

そのうえで定期型保険を使って、ライフステージに応じて、保障の度合いをコントロールする。

つまり必要な保障を手厚くしたい期間だけ、定期型保険で手厚くする。

一方その必要がない期間は、定期型保険の保障を外し、不要な支出を抑えるようにしてはどうだろうか。

定期型保険と終身型保険を組み合わせるときのポイント

ここでは定期型保険と終身型保険を組み合わせる際の手順や、注意すべきポイントを解説する。

ライフステージの変化、あるいは保険の満期が近づくと、保険の組み合わせを見直すこともあるだろう。

その際にも、手順や注意点は変わらない。

保険の組み合わせを考える際には、ここでの説明を参考にしてほしい。

保障の主目的を明確にする

二つの保険を組み合わせる際には、保険の目的、つまり何のための保険かを考えなければならない。

結婚・出産を通じて、家族に対する経済的責任が大きくなる時期には、死亡保障を保険の主目的にすべきだろう。

万一のことがあった場合には、死亡保険金が残された家族の生活を、経済的に守ってくれる。

一方で子どもの独立、あるいは配偶者に先立たれると、経済的責任は減っていく。

このような場合には、自分の病気や要介護状態になったときに備えて、医療保障や介護保障を保険の主目的にした方が良い。

このように、そのときのライフステージに応じて保険の目的を定めて、その目的に沿って保険を組み合わせるべきだ。

保障内容の重複をなくす

実際に保険の組み合わせを考える前に、加入している保険の内容を確認しよう。

現在複数の保険に加入している場合は、それぞれの保険で、保障内容が重複している部分はないだろうか?

例えば、死亡時に保険金が受け取れる死亡保険と、病気やケガの医療費を保障する医療保険に加入していたとする。

このとき死亡保険に、医療特約を付けてはいないだろうか?

その医療特約と医療保険を見比べて、保障内容が重複し、保険金が必要以上の金額になっていないだろうか?

もしそのような部分があれば、加入している医療特約と医療保険を見比べて、保障内容が劣っている方を解約すべきだ。

保険を付ける?それとも特約を付ける?

死亡保険に医療保障を組み合わせる場合には、医療特約を加えるべきか?それとも医療保険を新たに契約すべきか?

特約は、死亡保険(主契約)に付け加えられるオプション契約であるため、新たに医療保険に加入するよりも保険料は抑えられる。

特約が不要になれば、主契約を残して特約だけを解約できるが、主契約を解約すると特約も解約される。

一定期間を超えると保険料が上がる特約もあるので、保障を必要とする期間が短い場合は、特約で保障を追加した方が良いだろう。

一方で特約(医療特約)と比べ、保険(医療保険)の保障範囲は広いため、充実した保障が必要であれば新たに保険に加入すべきだ。

適切な保険金額を設定する

多くの保険や特約を組み合わせれば保障範囲が広がるが、保険料も高額になってしまい、継続が難しくなってしまう。

どんなに良い保険の組み合わせでも、加入した保険が継続できなければ、意味がない。

保険料を抑えるために、社会保障制度の利用も考慮して、保険金額を設定しよう。

自分が亡くなったときに、遺族基礎年金や遺族厚生年金を活用すれば、残された家族への死亡保険金は抑えられる。

また医療費の保険金額も、高額療養費制度を使うことを前提に設定しよう。

遺族基礎年金とは

国民年金の加入者が亡くなった場合に、子どものいる配偶者、または子どもが受け取れる公的年金。

子どもが18歳になるまで支給される(障害年金の障害等級1級または2級の子どもの場合は20歳未満)

遺族厚生年金とは

厚生年金の加入者(公務員や会社員など)が亡くなった場合に、配偶者、または子どもが受け取れる公的年金。

ただし厚生年金に加入していない人が亡くなった場合には、年金は給付されない。

高額療養費制度とは

外来や入院で同じ月内にかかった医療費の自己負担額が、一定の金額を超えた場合に、あとから払い戻される。

医療費が高額になることがわかっている場合には、事前に「認定証」を提示すると、月ごとの上限額を超える分を窓口で支払う必要はなくなる。

ライフステージの変化に応じて保険を見直す

ライフステージのなかで保険を見直すタイミングは、家族の人数が変わるときだ。

結婚や出産により配偶者や子どもができれば、稼ぎ手の経済的責任は増すため、万一の備えとして死亡保険金は重要になる。

一方で子どもの独立や配偶者が亡くなれば、経済的責任は減るため、死亡保険金の必要性も減っていく。

しかしそのときには、自分が高齢になっているために、医療や介護への保障の重要度は大きくなっている。

つまりライフステージに合わせて、「死亡保障」と「医療・介護の保障」のバランスを考慮し、組み合わせを変えなければならない。

定期型保険と終身型保険のおすすめの組み合わせ

具体的な保険商品を用いて、おすすめの組み合わせ方を紹介する。

ここで紹介する保険商品は全て組立型保険だ。

従来の生命保険は主契約に特約を付加する保険が多く、これでは先に述べた通り、主契約を解約して特約だけを残せない。

しかし組立型保険は、カテゴリー別に用意された保障の中から、必要なものを選び加入できる。

このため組立型保険では、契約後のライフステージの変化に応じて、柔軟に保障内容を見直せる。

「終身型死亡保険 + 定期型医療保険」の組み合わせ

結婚したときには「終身型死亡保険 + 定期型医療保険」の組み合わせを考えよう。

自分に万一のことがあった場合には、その後の配偶者への生活費は、終身型死亡保険で保障できる。

その一方で、自分の病気やケガになった場合の医療費は、定期型医療保険で備える。

年を重ねて三大疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中など)への心配が高まったら、三大疾病保障保険などで医療保障を手厚くする。

また子どもが生まれて、死亡保障が不十分と感じた場合には、定期型死亡保険を加えれば良いだろう。

このような保険の組み合わせ方ができる、日本生命の組立型保険“みらいのカタチ”の特徴を以下に述べる。

日本生命 “みらいのカタチ”の特徴

この保険で「終身型死亡保険 + 定期型医療保険」を組み合わせた場合の保険商品

  • 終身型死亡保険
    • みらいのカタチ“終身保険”
  • 定期型医療保険
    • みらいのカタチ“入院総合保険(定期)”
  • この保険の加入者で、保険会社が規定する病気になった場合には、治療やセカンドオピニオンのための専門医を紹介してくれるサービス(ベストドクターズ・サービス)が受けられる。
  • 出典:日本生命保険相互会社「みらいのカタチ」

「終身型死亡保険 + 定期型学資保険」の組み合わせ

将来の教育費に不安を感じる人のなかには、教育資金の準備として学資保険に加入する人が多い。

この保険は、子どもが一定の年齢になった場合に保険金が給付されるので、入学金や学費などに利用できる。

この保険は積立貯金に似ているが、親が亡くなったときには、その後の支払いが免除される。

保険に加入できる子どもの年齢には制限があるので、終身型死亡保険に加入した後、第二子以降が生まれた際に追加加入もできる。

このような保険の組み合わせ方ができる、第一生命の組立型保健“ジャスト”の特徴を、以下に述べる。

第一生命 “ジャスト”の特徴

この保険で「終身型死亡保険 + 定期型学資保険」を組み合わせた場合の保険商品

  • 終身型死亡保険
    • ジャスト“終身保険”
  • 定期型学資保険
    • ジャスト“こども学資保険”

この保険の加入時に、健康診断の結果を提出すれば、保険料が割引される。

さらに健康状態が保険会社の条件を満たしていれば、追加で保険料が割引される。

「終身型死亡保険 + 定期型収入保障保険」の組み合わせ

収入保障保険とは保険期間内に稼ぎ手が亡くなった場合に、それから満期までの間、毎月年金が受け取れる保険だ。

この保険では、残された家族へ毎月の給与のように保険金が支払われる。

そのため遺族厚生年金などの保障がない、個人事業主に向いている保険だ。

このような保険の組み合わせ方ができる、朝日生命の組立型保険“保険王プラス”の特徴を、以下に述べる。

朝日生命 “保険王プラス”の特徴

この保険で「終身型死亡保険 + 定期型収入保障保険」を組み合わせた場合の保険商品

  • 終身型死亡保険
    • 保険王プラス“普通終身保険”
  • 定期型学資保険
    • 保険王プラス“収入サポート保険”

保険をより良く組み合わせるために「保険のプロ」の助言も受けよう

この記事では、定期型保険と終身型保険を組み合わせるうえでのポイントを解説した。

この二つの保険は対極的な特徴を持っているが、これらをうまく組み合わせれば、効果的な保障が得られる。

保険をより良く組み合わせるためには、保険の目的を明確にすることが重要だ。

自分に合ったより良い保険の組み合わせを考える際には、経験豊富な保険のプロからの助言も参考になる。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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