- 妊娠中でも学資保険へ入れるのかが分からない
- 子供が生まれる前から学資保険に入るメリットや、加入する際の注意点を知りたい
- 学資保険を選ぶポイントが知りたい
学資保険は、一定期間にわたり保険料を払い込み、時期が来た際に子どもの教育資金を保険金や祝い金として受け取ることが出来る貯蓄型の保険である。
現在妊娠していて、子どもが生まれる前に学資保険へ加入できるか、早期に加入するメリットはあるのか気になっている人もいるだろう。
結論から言うと、妊娠中でも学資保険に加入することは可能である。
ただ、加入する際に幾つか注意点も存在するので、しっかりと理解してから加入するようにしよう。
本記事では、妊娠中に学資保険へ加入するメリットや加入時の注意点について解説する。
また、自分に適した学資保険を選ぶポイントについても解説する。
現在妊娠中で、学資保険を利用するか悩んでいる人には、ぜひ参考にしてほしい。
学資保険は子供が生まれる前に加入できる?妊娠中でも加入できる学資保険
新しい命を授かり、嬉しい反面「お金がたくさんかかってくるなぁ…」と、不安に感じる人もいるだろう。
子どもが進みたい道を歩むためには、親のサポートは欠かせないため、重圧だと思う人も多い。
しかし、〈学資保険〉に加入すれば、悩みの重さを軽減できる可能性があるため、学資保険について1から学んでいこう。
学資保険=子どもが進みたい道を歩めるための保険
〈学資保険〉とは、子どもの教育資金を準備したいと考える人のための保険である。
最近では、国が学びをサポートする「高等学校等就学支援金制度(通称:高校無償化制度)」を受けられるため、条件を満たしていれば無料で高校に通える。
しかし、すべてが無償になるという訳ではなく、制服などの衣類代・通学定期代・教材代などが必要になり、予想以上の金額が必要になるのだ。
高校を無事卒業しても、専門学校・大学・大学院・海外留学などとなれば、無償化などの制度はないため、奨学金だけではなく、親の金銭的サポートが必要不可欠になるだろう。
そのため、長年人気のある保険だ。
大学初年度の費用として、下記の表を参考にしてほしい。
入学金 | 教育費 | 初年度費用 | |
国立大学 | 28.2万円 | 67.4万円 | 95.6万円 |
私立大学 | 26.4万円 | 132.0万円 | 158.8万円 |
学資保険の契約内容などによって、受け取れる金額や年齢は異なるが、「大学入学時」などのお金が必要なタイミングで祝金や満期保険金を受け取れる。
大学進学などには多額の費用がかかるからこそ、学資保険に加入しておくと安心して子どもの夢をサポートできるだろう。
学資保険は妊娠中でも加入できる!余裕のある資金準備が可能
学資保険は、妊娠中から加入できることを知っているだろうか。
妊娠中に学資保険に加入することを〈出生前加入〉と言い、出産予定日の140日前から学資保険に加入できる。(保険会社によって異なる)
「母子ともに健康である」などの条件はあるが、検診で特に問題がなければ加入できる可能性が高いだろう。
子どもが将来の目標を叶えるためにも、学資保険に加入し、早い段階から教育資金の準備をはじめる方がいい。
なぜなら、積立期間が長いほど、ひと月の保険料が安くなるためである。
妊娠初期であれば、つわりなどの症状でつらい時期のため、学資保険を選ぶことは難しい人も多い。
しかし、出産予定日より140日前=約妊娠6ヶ月になるため、体調と相談しながら家族で話し合うことをおすすめする。
契約者に万が一のことがあれば、学資保険の保険料が免除
学資保険の被保険者(保障を受けられる人)は、必ず子どもになる。
そのため、学資保険を契約できるのは〈親:父親・母親〉が一般的であり、一部の保険では条件付きで祖父母が契約者になることも可能だ。
「もし親である私たちが突然亡くなったら、子どもに保険料を払わせるのはいやだ…」と不安に感じるかもしれないが、安心してほしい。
契約者に万が一のことがあれば、学資保険の場合は保険料が免除になる。
仮に、保険料の払込みが終わっていないとしても、保険料が免除になるため、被保険者(子ども)が保険料を払うことはない。
簡単に言うと、「親に万が一のことがあれば、学資保険の保険料の支払いは終わり、教育資金は予定通り受け取れる」ということになる。
保険料が免除になる基本条件
契約者が、死亡または高度障害状態になった場合のみ適用。手続きが必要になる。
保険によって条件が異なるため、詳細は保険会社に確認するといいだろう。
また、免除のない保険(プラン含む)や、保険料払込免除特約を付帯しなければならないケースもあるので気を付けるといい。
子どもが生まれる前に学資保険へ加入するメリットと加入時の注意点
上記で紹介した通り、学資保険はなるべく早く加入する方が理想的だ。
では、子どもが生まれる前に学資保険に加入するメリットを中心に、加入時の注意点などを中心に解説していくので、ぜひ参考にしてみてはいかがだろうか。
子どもが生まれる前に学資保険に加入するメリット
子どもが生まれる前に、学資保険に加入するメリットを紹介していく。
新しい家族の未来のために、学資保険という手段を選んでみよう。
- 子どもが生まれる前に加入すると、毎月の保険料が抑えられる
- 時間をかけて複数の保険を比較できる
- 積立期間が長いほど返戻率が高くなりやすい
- 生命保険料控除が可能
子どもが生まれる前に加入すると、毎月の保険料が抑えられる
上記で紹介した通り、積立期間が長ければ長いほど、毎月の保険料を抑えられる。
下記のようにイメージすると、理由が分かりやすいだろう。
参考表(保険料は目安)
こどもが加入する時期 | 保険金(総額) | 22歳満期残り積立期間 | 保険料/月 | 差額/月 |
0歳 | 200万円 | 22年 | 約10,000円 | 約5,000円 |
6歳 | 16年 | 約15,000円 |
このように、加入する時期が遅いと保険料に大きな差額がでる。
子育てがはじまるタイミングで、毎月の出費を減らすためにも、早めの加入がおすすめだと言える。
時間をかけて複数の保険を比較できる
子どもが生まれると、朝昼晩問わず約2~3時間おきにミルクをあげ、おむつを替え、深夜でも起きて泣いてしまう…など、大人でもヘトヘトになるスケジュールだ。
そのため、「子どもが生まれてから保険を考えよう」というように後回しにしておくと、「よく分からないし、これでいいか…」というように適当に決めることになりかねない。
また、学資保険には年齢制限があることを知っているだろうか。
一般的に、6歳(小学校入学前)までの加入が対象になっている保険が多い。
返戻率が高い学資保険の場合は、0~3歳までの保険が多く、多くの種類から最適な保険を選ぶには、余裕のある時間が必要だ。
子どもの将来をサポートするための保険だからこそ、子どもが生まれる前から「〇〇保険と△△保険は、ここが違うんだね」と時間をかけて比較できるのはメリットである。
積立期間が長いほど返戻率が高くなりやすい
一般的に、保険料を払う期間が長いほど、返戻率が高くなる傾向にあるのが〈学資保険〉だ。
なぜなら、保険会社が毎月積み立てている保険料を運用しているためだ。
返戻率とは?
保険会社に支払った保険料に対して、どれだけのお金が得られるか表したものを指す。
「子どものために、少しでも多くのお金を準備したい!」と考えている人は、子どもが生まれる前から加入するといいだろう。
生命保険料控除が適用可能
生命保険料控除とは、契約者(親)の所得から一定金額を控除できることを指す。
そのため、学資保険に加入すると節税効果にもなるのだ。
2012年1月1日以降に加入した場合
:終身保険 | 一般生命保険料控除例:医療保険 | 介護医療保険料控除例:個人年金保険 | 個人年金保険料控除例|
所得税 | 40,000円 | 40,000円 | 40,000円 |
住民税 | 28,000円 | 28,000円 | 28,000円 |
限度額 | 所得税 120,000円、住民税 70,000円 |
子どもが生まれる前に学資保険に加入する時の注意点
上記では学資保険のメリットについて解説したが、デメリットをしっかりと把握することで理想的な保険の使い方ができるだろう。
では、どのようなデメリットがあるのかを解説していく。
- 支払った保険料の総額より、受け取れるお金が減る可能性がある(元本割れ)
- 現金にしたいと思ったときに、現金にできない
- インフレリスクが懸念される
支払った保険料の総額より、受け取れるお金が減る可能性がある
学資保険は、支払った保険料(元本)の保証はないため、低金利の影響で支払った保険料よりも保険金が少ないケースが0ではないのだ。そのため、学資保険選びは慎重になる必要があるだろう。
また、学資保険を途中で解約する場合、〈解約返戻金〉を受け取れる。しかし、満期よりも早くに解約してしまうと、支払った保険料よりも少ない金額になってしまうため、「払い続けられる保険料か」というポイントを重視して決めるといい。
現金にしたいと思ったときに、現金にできない
予想外のタイミングで出費がかさむと、「今、まとまったお金が欲しい…」と思うこともあるだろう。
しかし、保険はすぐに現金にできないため、「あのお金があれば…」と考えてしまう可能性がある。
ATMのように引き出せず、解約して受け取れる解約返戻金は元本割れするため、もしものときは慎重に判断するといい。
インフレリスクが懸念される
インフレリスクとは、インフレーション(物価が上がること)によりお金の価値が下がってしまう減少のことを指す。
「このお菓子、100円で買えたのに150円になってるの?」と、買い物中驚いたことはないだろうか。
例えば、下記の例を見てほしい。
基本的に少しずつインフレしていくため、お金の価値は少しずつ下がっている。
このポイントは、デメリットだと言えるだろう。
なお、このように子どもの年齢や家計の状況によって学資保険のメリットや適切な活用法は変化する可能性が高い。
属性別におすすめの学資保険についてまとめた記事もあるので、自身の置かれている環境に当てはめて考えることで、より効果的な選択肢に近づけるはずだ。
もし、お腹の中の子どもが上手に成長できなかったら学資保険はどうなる?
悲しい結果について考えたくはないが、母子とともに頑張ってもお腹の子どもが上手に成長できず、流産や死産をしてしまうケースもある。
万が一悲しいことが起きてしまった場合、子どもが生まれる前に加入していた学資保険は保険の契約が無効になり、支払った保険料はすべて返金される。
学資保険は子供が生まれる前でも加入できる!学資保険選びの大切なポイントを押さえよう
学資保険選びで大切なポイントを紹介していくので、ぜひ参考にして学資保険を選んでみてはいかがだろうか。
返戻率
「【学資保険】子どもが生まれる前に加入するメリット」で紹介した返戻率は、学資保険などの貯蓄型保険を選ぶ上で非常に大切なポイントだ。
返戻率を求める式は以下の通りである。
どの学資保険が、「支払った保険料よりも多い金額を受け取れるのか」を確認できるため、複数の保険と比べてみよう。
学資保険の祝い金や満期保険金を受け取るタイミングと金額
学資保険は、祝い金や満期保険金を受け取れるため、「どのタイミングでいくら保険金を受け取れるか」は重要である。
子どもが生まれる前から、「こういう進学ルートをたどるかな?」と予想するのは非常に難しい。
しかし、〈大学進学前後〉のタイミングで満期保険金を受け取るようにしておけば、大学の授業料やパソコンなどの購入に使える。
そのため、「大学や専門学校に進学するかもしれない」というように、祝い金や満期保険金を受け取るタイミングはしっかりと考えて決めるといいだろう。
一般的に、満期保険金の目安は200万円前後と言われてる。
だが、学費・パソコンなどの購入・通学定期代など、さまざまな面を考慮すると「正直200万円では足りない」と感じる人もいるはずだ。
途中で解約することなく、「保険料を払い続けられるか」が大切なポイントになる。
大変な作業ではあるが、「200万円なら毎月の保険料はいくらかな?」「子どもは何人ほしいかな?」など、家族と何度も考えてみよう。
学資保険の保険料の支払い期間
「【学資保険】子どもが生まれる前に加入するメリット」で解説した通り、保険料の積立期間が長いほど毎月の保険料を抑えられる。
しかし、「なるべく早く払い込みたい」と考える人もいるだろう。
保険会社によって払込期間は異なるが、全期前納払い(一括)・10年払い・15年払いなどの方法を選べるケースがある。
短期払いをすると、返戻率が上がるメリットもあるが、家計が苦しくなっては意味がないため、無理のない支払方法を選ぶといい。
「これからお金がかかるし、金銭的余裕があるうちに払込みを終わらせたい」など、複数の視点から保険料の支払をいつまでに終わらせたいか考えてみよう。
子供が生まれる前に学資保険への加入を検討しよう
本記事では、妊娠中に学資保険へ加入するメリットや加入時の注意点について解説した。
また、自分に適した学資保険を選ぶポイントについても解説を行った。
妊娠中でも、出生前加入の特約を付与することで、学資保険に加入することが可能になる。
早めに加入を検討することで、保険料を抑えることができる一方で、加入時点で出産後の家計状況を予測しづらいという点には注意が必要だ。
そのため、もし学資保険に加入するタイミングに迷ったら、保険のプロに相談することも検討してほしい。
家族に合ったアドバイスをもらうことで、適切な加入のタイミングやあなたに合った学資保険を判断することができるはずだ。
ただ、保険のプロは数多く存在し、自分にとって最適な担当なのかをすぐに見定めることもまた難しい。
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