- 積立利率変動型終身保険の特徴を知りたい
- 積立利率変動型終身保険に加入する際の注意点を理解したい
- おすすめの積立利率変動型終身保険を具体的に知りたい
積立利率変動型終身保険とは、変動金利で運用を行うタイプの終身保険を指す。
通常の終身保険と異なり、受け取れる保険金の金額は利率次第で変動する。
果たしてこの保険にはどんなメリットや注意点があるのだろうか。
そこで本記事では、積立利率変動型終身保険の特徴や加入する際の注意点、さらにおすすめの商品について解説する。
積立利率変動型終身保険への加入を検討しているという方には、ぜひ参考にしてほしい。
積立利率変動型終身保険の特徴
積立利率変動型終身保険とは、終身保険のなかの一種である。
「なんとなく難しそう」「他の終身保険とどう違うのかわからない」という方も多いだろう。
そこでここからは下記について解説していく。
- 積立利率変動型終身保険の概要
- 積立利率変動型終身保険を利用するメリット
- 積立利率変動型終身保険と変額終身保険・利率変動型積立終身保険との違い
下記を読むことで積立利率変動型終身保険についての理解が深まるだろう。
積立利率変動型終身保険の概要
一生涯の死亡保障や貯蓄性など、大きな概要はどの終身保険も同じである。
ただし、積立利率変動型終身保険は定期的に積立利率が見直されるので、受け取る解約返戻金や死亡保険金の額が変動するのが特徴だ。
そもそも積立利率とは、私たちが支払う保険料のなかの積立金にかかる利率のことを指している。
保険会社は、この積立金から私たちに解約返戻金や保険金の支払いを行っているのだ。
そのため積立利率の変動は、私たちが受け取る解約返戻金や保険金の額に直接影響する仕組みである。
「積立利率によっては大損する可能性があるのでは?」「ハイリスクな保険には入りたくない」と不安に思う方もいるだろう。
もちろんリスクはあるが、積立利率には最低保障が設けられており、取り返しのきかない程大損することはないので安心してほしい。
積立利率変動型終身保険を利用するメリット
積立利率変動型終身保険のメリットは下記のとおりだ。
- 一生涯の保障がもてる
- 保険料が上がらない
- インフレに強い
- 貯蓄ができる
順番に解説するのでぜひ参考にしてほしい。
一生涯の保障がもてる
まず1つ目のメリットとして挙げられるのが、一生涯の保障を確保できる点である。
定期保険は保険料の安さが魅力だが、あくまでも契約期間内に該当事由が発生しなければ、保険金は受け取ることができない。
しかし積立利率変動型終身保険は保障が一生涯なので、加入していればどのタイミングで死亡しても必ず保険金を受け取ることが可能だ。
「確実に家族に残したい」と思う方には安心の保険である。
保険料が上がらない
保険料がずっと上がらないのもメリットと言えるだろう。
定期保険の場合、期間中の保険料の安さは確かに魅力だ。しかし更新がくるたびに保険料が上がり、見通しが立てにくいというデメリットが気になるところだ。
一方、積立利率変動型終身保険は保険料が上がらないため、突然家計の負担が大きくなるといった心配がない。
見通しが立てやすいのは大きなメリットである。
インフレに強い
物価が上昇しお金の価値が下がることをインフレと言う。
通常の終身保険の場合、インフレが進むと保険金額が影響を受ける可能性が高い。
保険金額が少なくなることも考えられるが、積立利率変動型終身保険であれば積立利率が上がり、解約返戻金や保険金が増えることも期待できるだろう。
このようにインフレに強い一面をもつのも、積立利率変動型終身保険のメリットである。
貯蓄ができる
積立利率変動型終身保険に限った話ではないが、貯蓄性のある生命保険に加入することで貯蓄ができるのもメリットと言えるだろう。
自分で計画的にお金を貯めるのは、よほど強い意思がなければ難しいものだ。
積立利率変動型終身保険であれば強制的に保険料として支払い、自動的にお金が貯まっていくため貯蓄が苦手な方にはおすすめの方法である。
積立利率変動型終身保険と変額終身保険・利率変動型積立終身保険との違い
いろいろな終身保険があり、どのような違いがあるかわからない方が大半だろう。
なかでも混同されやすい変額終身保険と利率変動型積立終身保険との違いについて解説していく。
変額終身保険との違い
変額終身保険とは保険料を投資信託や株式、債券などで運用する終身保険である。
この運用成果次第で、解約返戻金や保険金の額が変わるため、多く受け取れる可能性もあるが保険料を下回る可能性もあることをまず覚えておこう。
積立利率変動型終身保険ともっとも大きく違うポイントは、最低保障があるかないかという点だ。
積立利率変動型終身保険は最低保障があるが、変額終身保険は死亡保険金にしか最低保障がないため、リスクも大きくなるのが特徴である。
積立利率変動型終身保険よりも、投資性の強い終身保険と言えるだろう。
利率変動型積立終身保険
同じキーワードが使われており非常に混同しやすいが、中身はまったく異なるので注意しよう。
利率変動型積立終身保険とは、貯蓄性がある主契約に対して定期死亡保障や医療保障を組み合わせる終身保険のことである。
保険料の中からどのくらい積立部分に支払うのかを決められるのが特徴だ。
積立金に回す分が多いと貯蓄性に優れ、保障部分に多く回すと保障が手厚く充実するという仕組みである。
似たような名前でも、このように仕組みはまったく異なるため注意が必要だ。
積立利率変動型終身保険を利用する際の注意点
積立利率変動型終身保険を利用する際はどのような点に注意すればいいのだろうか。
下記のポイントごとに詳しく解説していく。
- 為替リスクによって元本割れする可能性があるため、保険金を高額にしすぎない
- 返戻率を高めるために一時払できるものを選ぶ
- 途中解約しないような適切な保険料に設定する
積立利率変動型終身保険をより有効に活用するために重要なポイントだ。ぜひ参考にしてほしい。
為替リスクによって元本割れする可能性があるため、保険金を高額にしすぎない
積立利率変動型終身保険の商品は、ほとんどが日本円ではなく外貨で運用する外貨建ての商品である。
外貨は日本よりも利回りがよく、保険料も割安なのがポイントだ。
しかし為替レートの影響を受けるため、元本割れするリスクがあることを理解しなければならない。
したがって、保険金額を高額にしすぎないように設定することをおすすめする。
返戻率を高めるために一時払できるものを選ぶ
一時払とは、すべての保険料を加入時に一気に支払う払込方法だ。
月払いや年払いに比べて総額の保険料が抑えられ、返戻率が高くなるといったメリットがある。
まとまった資金が必要にはなるが、金銭的に余裕がある方は一時払を選択するのがおすすめだ。
途中解約しないような適切な保険料に設定する
上記で紹介した一時払を選択しない限り、保険料の支払いは何十年という長期間におよぶものだ。
加入してから年数が浅いうちに解約すると、かなり高い確率で損をすることを念頭におかなければならない。
保険料は、途中で支払いが困難にならないように適切に設定することが大事である。
現在は問題なく支払える金額でも、たとえば子どもの成長や住宅購入などで家計の支出が変化することはよくあることだ。
将来的に支出が変わることも想定した上で、適切な保険料に設定しよう。
おすすめの積立利率変動型終身保険を紹介
ここからはおすすめの積立利率変動型終身保険を紹介するので、ぜひ保険選びの参考にしていただきたい。
また、利用する際の注意点も合わせて紹介する。
三井住友海上あいおい生命「&LIFE」
三井住友海上あいおい生命の「&LIFE」は低解約返戻金型の積立利率変動型終身保険だ。
払込期間中の解約返戻金を抑えているため、一生涯の保障を割安な保険料で確保することが可能である。
また、保険料の払込が終わると解約返戻金が増えるとともに、下記のように保障内容を変更できるのが特徴だ。
- 死亡保障継続
- 死亡保障のすべて、または一部を年金に変更
- 死亡保障のすべて、または一部を介護年金に変更
積立利率は毎月見直しされるが、年1.25%の最低保障があるため安心して運用することができるだろう。
30歳男性、保険金額1,000万円、保険期間終身、保険料払込期間60歳満了、保険料払込免除特約付きの月額保険料は21,745円である。
積立利率や経過年数ごとの詳細は下記で確認してほしい。
年齢 | 払込保険料 (累計) | 積立利率1.25% 解約返戻金 | 積立利率2.25% 解約返戻金 | 積立利率3.25% 解約返戻金 |
---|---|---|---|---|
35 | 1,304,700 | 約76万円 | 約78万円 | 約81万円 |
40 | 2,609,400 | 167万円 | 178万円 | 190万円 |
45 | 3,914,100 | 258万円 | 285万円 | 314万円 |
50 | 5,218,800 | 353万円 | 404万円 | 461万円 |
55 | 6,523,500 | 453万円 | 537万円 | 636万円 |
60 | 7,828,200 | 560万円 | 689万円 | 845万円 |
65 | 7,828,200 | 833万円 | 1,016万円 | 1,246万円 |
70 | 7,828,200 | 865万円 | 1,108万円 | 1,427万円 |
このように積立利率によって解約返戻金が大きく異なるのが特徴だ。
メットライフ生命「USドル建終身保険 ドルスマートS」
メットライフ生命の「USドル建終身保険 ドルスマートS」は、外貨建てで運用する積立利率変動型終身保険だ。
最低金利が2.5%と決められているのが大きな特徴である。
為替レートの影響を受けるが、最低金利が設定されていることでアメリカの金利が下がったとしても安心して運用できるだろう。
高度障害、三大疾病、介護の保障を付加させることができるため、保障と貯蓄をバランス良く準備することが可能だ。
積立利率変動型終身保険を利用する際の注意点
積立利率変動型終身保険を利用する際は途中解約と元本割れするリスクに注意しよう。
上述したが、積立利率変動型終身保険に限らず保険は年数が経たないうちの解約は、損する可能性が高くなる。
必ず最後まで払込ができる金額に設定しよう。
また、積立利率や為替レートによって解約返戻金や保険金が増減する仕組みを理解し、元本割れするリスクを考慮して加入するべきだ。
積立利率変動型終身保険は途中解約と元本割れのリスクに注意!
本記事では、積立利率変動型終身保険の特徴や加入する際の注意点、さらにおすすめの商品について解説を行った。
積立利率変動型終身保険とは、毎月見直される金利を元に保険金が運用される保険のことを指す。
積立利率変動型終身保険を利用する際は、為替リスクによる元本割れに注意するなど、気をつけるべき点が複数あるので十分理解してから加入するのがおすすめだ。
おすすめの積立利率変動型終身保険の商品についても紹介したが、あくまで一例であり、大切なことはあなたにとって最適な保険を見つけることだ。
そのため、保険選びに少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することをおすすめする。
専門的なアドバイスを受けることで自分に必要な保険を見つけることができるだろう。
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