- LINE FXで設定可能なレバレッジの倍率を知りたい
- LINE FXのレバレッジを変更する方法がわからない
- LINE FXでレバレッジを確認する方法が知りたい
この記事では、LINE FXでレバレッジを活用するための方法について解説する。
LINE FXは、多くの人が利用するLINE、このLINEのグループ企業であるLINE証券が提供するFXサービスだ。
このサービスを使って、効果的にFX取引を行う方法のひとつに、レバレッジがある。
この仕組みの概要、それを利用することによる効果や注意点についても説明する。
レバレッジの利用を判断する際のポイントにも触れるので、LINE FXをこれから始めようと考えている人は参考にしてほしい。
LINE FXのレバレッジとは
最初に基本情報として、LINE FXで利用できるレバレッジについて解説する。
この仕組みの概要、およびそれを利用することでの利点やリスクなどを説明する。
計算方法、設定するうえで考えるべきことなども紹介するので、ここでレバレッジの基本を把握しよう。
FX取引でのレバレッジとは
FXとは「外国為替証拠金取引」とも呼ばれ、FX会社に自己資金を預けることで外国通貨を調達し、その売買で利益を狙う取引だ。
FX会社に預ける自己資金を証拠金と呼び、これを担保として、自己資金以上の取引を可能にする方法をレバレッジという。
つまりFX会社に10万円の証拠金を預けて、10倍のレバレッジを設定すれば、100万円までの取引が可能になる。
この制度を使えば、少ない投資金額でも大きな利益が狙える。
レバレッジのリスク
この仕組みでは、少額の資金で大きな利益を狙える利点があるが、損害が発生した場合には、損失を拡大させてしまうリスクもある。
例えば25倍のレバレッジを設定した取引で、10万円の為替差損があった場合には、250万円の損失を抱えることになる。
損失によって預けていた証拠金が一定額以下になれば、証拠金の追加請求(追証)やロスカット(強制決済)されることもある。
2015年1月に起こったスイスフランショックは、この仕組みの危険性が再認識された出来事だ
スイスフランショックでは、世界中の通貨に影響を与え、わずか20分で日本円も1ドル120円から85円に急騰した。
このとき高いレバレッジで米ドルを所有していた人のなかには、高額な追証と強制決済を同時に受け、巨額の借金を抱えた者もいた。
このような出来事は極めて稀なことだが、レバレッジの利用には、このようなリスクがあることも認識しておこう。
計算方法と判断基準
レバレッジは、以下の計算式で算出される。
上記の計算例から、レバレッジは、取引数量と証拠金額(自己資金額)により変わってくる。
このためレバレッジの設定を考える場合は、FXでの取引数量(通貨量)、または現在の証拠金額から判断しなければならない。
つまりリスクを抑えた取引を行うためにレバレッジを下げるならば、取引数量を抑えるか、証拠金を多く預ける必要がある
LINE FXのレバレッジは最大何倍?
ここではLINE FXのサービスについて解説する。
なかでもレバレッジについては、最大設定値や変更・確認方法なども紹介する
LINE FXとは
このサービスを運営しているLINE証券は、LINEグループと野村証券の合弁企業として、2018年に創業した。
この企業が提供しているLINE FXには、以下の特徴がある。
- 下記の手数料が無料
- 口座開設手数料
- 口座維持手数料
- 取引手数料
- 即時入金手数料
- 出金手数料
- ロスカット手数料
- 業界最強水準のスプレッド
- LINEで経済指標や為替情報をタイムリーに通知
一方で、このサービスにはデモ取引ができる環境が用意されておらず、初心者がFX取引を始める前に経験を積むことはできない。
また電話での問い合わせは対応しておらず、AIチャット、もしくは「問い合わせフォーム」を使って問い合わせをする形になる。
これらの点は、他のFXサービスと比べて、物足りなさを感じてしまう点になるだろう。
LINE FXでのレバレッジと他社比較
このサービスでのレバレッジは、25倍であり、他の国内FXサービスでの最大設定値も同様だ。
海外ではレバレッジを無制限とする会社もあるが、国内は投資家の損失拡大を抑えるため、金融庁が最大25倍までに規制している。
またLINE FXでは、すべての取引が25倍に固定されており、取引ごとにレバレッジの変更もできない。
ただし、FX口座内の証拠金全額に対する「実効レバレッジ」は、LINE FXのアプリで確認できる。
LINE FXでレバレッジを活用する方法
ここでは、このサービスでのレバレッジの活用方法を解説する。
先に触れた「実効レバレッジ」の活用方法も詳しく説明し、その管理方法についても紹介する。
効率的なFX取引を行うために、レバレッジと上手に付き合っていこう。
実効レバレッジの設定方法
実効レバレッジは、以下の計算式で算出する。
上記例1から、為替レートで円安が進めば、実効レバレッジは上昇することがわかるだろう。
実効レバレッジを評価する
先の例1で算出された実効レバレッジが適正値であればよいが、そうでなければ適正化しなければならない。
ここでは証拠金維持率を用いて、実効レバレッジを評価する。
証拠金維持率とは、取引を維持するためにどの程度の余裕があるかをあらわす値であり、以下の計算式で算出する。
この計算式を用いて、上述した「例1」での証拠金維持率を算出すると154.5%になる。
LINE FXでは、下記の計算式で算出される証拠金維持率が、100%未満になるとロスカットが行われる。
例1の場合では、大幅な為替変動が起こらなければ、ロスカットの危険性はないといえる。
しかし新たな取引を追加すれば、資金的な余裕がなくなるため、ロスカットのリスクは高まるだろう。
実効レバレッジを下げる方法:①取引数量を減らす
実効レバレッジを下げるために取引数量を減らす場合は、損失の多い取引や利益を生んでいない取引から減らしていこう。
自分で「〇〇円以上ロスが生じたら決済する」という損切りルールを作り、このルールに従って取引数量を減らすとよいだろう。
複数のポジションを保有していれば、損切りルールに抵触している取引から、優先的に決済しよう。
ただし、取引単位が大き過ぎると、細かな損切りができなくなってしまうので注意しよう。
例えば、数十万通貨のポジションが1つしかなければ、その取引を決済するしか、損切りの方法はない。
LINE FXでは1,000通貨が最低取引単位となる。
損切りしやすくするために、取引単位を抑えて、取引を分散するようにしよう。
実効レバレッジを下げる方法②:証拠金を増やす
証拠金を追加すれば、実行レバレッジは下がるが、どの程度の金額を追加すればよいのだろうか?
一般的に短期取引であれば証拠金維持率が300%以上、長期取引ならば1,000%以上が安全圏といわれている。
決済までの期間が長い取引は、その日のうちに決済される短期取引と比べて、大きな為替変動にあうリスクが高くなるからだ。
この目安を前提にして、例1の場合に必要となる証拠金額を考えると、以下のようになる。
- 短期取引の場合
- 246,000円(96,000円の証拠金の追加が必要)
- 長期取引の場合
- 708,000円(558,000円の証拠金の追加が必要)
レバレッジなしでもLINE FXで取引できるのか
ここまで、LINE FXでレバレッジを利用することの利点や危険性、そしてリスク管理方法について説明した。
なかには「この仕組みを使わずに取引をした方がよいのではないか?」と考える人もいるだろう。
ここではレバレッジを使わない取引での長所と短所を紹介する。
さらに、相場の分析方法、利用有無の判断方法についても解説する。
レバレッジを使わない取引のメリットとデメリット
実効レバレッジを1倍にし、実質的に使わない取引を行うことは可能だ。
このような取引を行う場合での長所と短所を、下記の表で整理したので確認しよう。
メリット | デメリット |
---|---|
ロスカットの不安がなくなる スワップポイントを狙った長期運用ができる | 投資資金が少ない場合は、取引ができない 少ない資金で大きな利益を狙えないため、投資効率が悪くなる |
この仕組みを使わない取引では、リスクが下がる反面、リターンも限定的になってしまう。
またレバレッジなしの取引では、多額の投資資金が必要になるため、気軽に取引を行うことが難しくなるという側面もある。
レバレッジ有無にともなう相場分析方法の違い
FX取引では、相場を予測するための分析方法には、下記の二種類の方法がある。
- テクニカル分析
- 「過去の値動きのパターンが繰り返される可能性が高い」という考えを前提に、過去の価格推移を元にして相場を予測する手法
- 主なテクニカル分析
- 移動平均線
- MACD
- 一目均衡表
- ボリンジャーバンド
- RSI
- ストキャスティックス、など
- ファンダメンタルズ分析
- 各国の経済指標・金融政策、あるいは要人の発言などから、通貨の長期的トレンドを予測する手法
テクニカル分析は短期取引に、ファンダメンタルズ分析は長期運用に有効な分析方法だ。
このためレバレッジを使わない長期運用を行う場合には、短期投資とは異なった観点で、相場を分析しなければならない。
レバレッジの利用有無の判断方法
「レバレッジのある取引」は、短期間に少額の資金で高いリターンを狙う取引スタイルに向いている。
「レバレッジのない取引」は、短期的な為替変動に一喜一憂することなく、堅実な利益を求める長期的な取引スタイルに向いている。
どちらの取引スタイルがあっているか、自分に照らし合わせて考えてみよう。
もし判断できないときは、最初は「レバレッジのない取引」から始めてみることも一考だ。
この取引は、リスクが低いため、初心者にはおすすめだ。
最初は「レバレッジのない取引」から始めて、投資経験にともない、レバレッジを上げていくようにしてもよいだろう。
最適なレバレッジを考えてLINE FXを活用しよう
この記事では、LINE FXでのレバレッジ活用方法について解説した。
レバレッジは効果的にFX取引を行うための手段であり、LINE FXでは25倍に設定されている。
この仕組みを用いれば、利点もあるがリスクもあるため、利用にともなう効果と注意点も説明した。
また「レバレッジなしの取引」も可能だが、この取引の長所と短所、この取引が有効な場合についても紹介した。
レバレッジを正しく理解し、LINE FXでよりよい取引をしよう。