- SBI FXトレードで設定可能なレバレッジの倍率を知りたい
- SBI FXトレードのレバレッジを変更する方法がわからない
- SBI FXトレードでレバレッジを確認する方法が知りたい
SBI FXトレードは業界最狭水準のスプレッドにより、取引あたりのコストを抑えられる人気のFXサービスだ。
また、スワップポイントも高いため、金利が高い通貨を買い、金利が低い通貨を売って翌日に持ち越すと、スワップポイントを利益として獲得できる。
本記事ではそんなSBI FXトレードの「レバレッジ」について解説する。最大何倍まで効かせられるのかや、レバレッジの確認方法なども紹介するので、SBI FXトレードが気になっている人はぜひ参考にしてみてほしい。
SBI FXトレードのレバレッジとは
それでは、SBI FXトレードのレバレッジについて解説していく。まずはレバレッジとは何かや、メリット・デメリットといった基礎知識を整理していこう。
そもそも「レバレッジ」とは?
レバレッジ(leverage)とは日本語で「テコの作用」を意味する。
テコの作用は「小さな力で大きなものを動かす」ことを指すが、FX取引においても同じようなことが可能だ。
FX取引でレバレッジを効かせると、必要証拠金(必要資金)よりも多くの金額を動かし、取引できるようになる。
そうした制度こそFXにおけるレバレッジだ。
たとえば米ドル/円を1万米ドル取引すると仮定しよう。為替レートは1米ドル=150円とする。
取引金額を円に換算すると、150万円だ。この取引において、25倍のレバレッジを効かせるとなると、取引金額は25分の1(×0.04)になる。
つまり、本来は150万円の取引金額を、たった6万円で動かせるようになるのだ。
このように、必要証拠金よりも多くの金額を動かし、取引できるのがFXのレバレッジである。
レバレッジを効かせるメリット
レバレッジを効かせるメリットはやはり、実際の証拠金よりも多くの金額を動かし、取引できることだ。
たとえば1米ドル=150円のときに、1米ドルを買ったとしよう。その後、1米ドル=155円に変動したところで、米ドルを売ると差し引き5円の利益になる。
このように少ない単位の通貨で得られる取引は微々たるものだ。従って、多くの利益を獲得するには、より多くの証拠金を使って取引しなければいけない。
とはいえ、多額の証拠金を用意するのは簡単ではない。そこでレバレッジを利用すると、証拠金の最大25倍の金額を動かして取引できるので、FXにおける利幅を大きく広げられる。
単純計算で、25倍のレバレッジを効かせた取引なら、利益も25倍になる。たとえば本来は5,000円しか利益を得られないところ、25倍のレバレッジを効かせると利益は12万5,000円に増えるのだ。
証拠金は少なく、そして利益は大きく。うまく利用できれば大きな利益を獲得できるのがレバレッジである。しかし、デメリットもある。
レバレッジを効かせるデメリット
レバレッジは効かせる倍数に応じて利幅が広がる。一方で、損失が生じた際も、倍数に応じて損失額が大きくなることを覚えておこう。
これこそレバレッジを利用するデメリットであり、リスクでもある。
たとえば、ある通貨ペアの取引で5,000円の損失が出たとしよう。この取引において25倍のレバレッジを効かせると、損失額は同じく25倍の12万5,000円になる。
また、為替レートが急落すると取引している証拠金以上の損失が出る可能性もある。
通常なら、最悪でも「証拠金ゼロ」の損失で済むところ、レバレッジを効かせていると損失がマイナスに振り切れるリスクもあるのだ。
このようにレバレッジにはデメリットやリスクがあることも理解した上で、計画的に取引する必要がある。
レバレッジの計算方法
SBI FXトレードを含む多くのFXサービスは、レバレッジを自分で設定できない点に注意してほしい。
たとえばSBI FXトレードはレバレッジを「25倍固定」で取引するFXサービスなので、常に25倍のレバレッジを効かせた状態で取引することになる。
つまり、利益が25倍なら損失も25倍というわけだ。
たとえば、米ドル/円を1,000米ドル取引する場合で考えよう。1米ドル=150円の時点で、取引金額を円に換算すると15万円だ。
SBI FXトレードのレバレッジは25倍固定なので、取引の必要証拠金は「6,000円」になる。
つまり、「レバレッジのリスクを回避したいから証拠金15万円で取引しよう」などと、自分でレバレッジをコントロールすることはできないのだ。
従って、FXサービスの多くは、取引の際に「実効レバレッジ」を意識しなければいけない。
レバレッジを効かせた取引で重要な「実効レバレッジ」と「証拠金維持率」については、次章「SBI FXトレードのレバレッジは最大何倍?」で解説する。
SBI FXトレードのレバレッジは最大何倍?
続いて、SBI FXトレードのレバレッジについて詳しく見ていこう。
SBI FXトレードのレバレッジは「25倍固定」
前述のように、SBI FXトレードのレバレッジは25倍固定であり、利用者自身が倍数をコントロールできない。
取引したい通貨数量に対して、25分の1(×0.04)の証拠金で常に取引することになる。
「レバレッジを自分でコントロールできないのは怖い」と感じるかもしれないが、考え方次第でリスクを回避することは可能だ。
また、SBI FXトレードは1通貨単位で取引できるFXサービスなので、米ドル/円を1通貨あたり数円で取引を始められる。
1通貨単位ならレバレッジが効いていても大きな損失にはならないので、実際に証拠金を入れて、リアルな取引を体験するのに最適なFXサービスだ。
他社FXサービスとレバレッジを比較
SBI FXトレードと他社FXサービスのレバレッジを比較してみよう。
FXサービス | 最大レバレッジ | 取引単位 | |
---|---|---|---|
SBI FXTRADE | 25倍 | 1通貨 | |
DMM FX | 1万通貨 | 詳しくはこちら | |
GMOクリック証券(FXネオ) | 1,000通貨 | 詳しくはこちら | |
LIGHT FX | 1,000通貨 | 詳しくはこちら | |
LINE FX | 1,000通貨 | ||
みんなのFX | 1,000通貨 | 詳しくはこちら | |
トライオートFX | 1,000通貨 | ||
外為どっとコム | 1,000通貨 | ||
GMO外貨 | 1倍・10倍・25倍 | 1,000通貨 | 詳しくはこちら |
松井証券FX(MATSUI FX) | 1倍・5倍・10倍・25倍 | 1通貨 |
ご覧のように、ほとんどのFXサービスはレバレッジが25倍固定となっている。松井証券FX(MATSUI FX)のみ、「1倍・5倍・10倍・25」と利用者自身でレバレッジが設定できる。
SBI FXトレードでレバレッジを確認・変更する方法
SBI FXトレードは25倍固定のレバレッジで取引するFXサービスなので、レバレッジを確認する画面はない。
また、レバレッジの変更もできないので、次章で解説する「実効レバレッジ」を意識する必要がある。
実効レバレッジと証拠金維持率
SBI FXトレードの取引では、「実効レバレッジ」と「証拠金維持率」、2つの数字を意識して取引するのが大切だ。
実効レバレッジとは、FX口座にある純資産がポジションに対して何倍かを表す数字だ。
たとえば現在保有しているポジションの取引額が100万円の場合、同様に純資産が100万円だと実効レバレッジは「1倍」になる。
純資産が10万円なら実効レバレッジは10倍、純資産が4万円なら実効レバレッジは25倍(最大)だ。
一方、証拠金維持率とは、取引に必要な証拠金に対して純資産がどれくらいあるかを表す数字だ。
たとえば必要証拠金が4万円、純資産が同じ4万円で証拠金維持率が100%になる。
なぜ実効レバレッジと証拠金維持率を意識すべきかというと、FX取引においては「ロスカット(強制的なポジション決済)」を起こさないことが重要だからだ。
たとえば、SBI FXトレードは証拠金維持率が50%を下回るとロスカットが執行される。
つまり、強制的に損失が確定されてしまうため、為替レートの予想外な値動きに対応できない。
一方、実効レバレッジを下げ、証拠金維持率を高めればロスカットが執行されるリスクを低減できるため、強制的な損失確定を防げる。
多くのFXサービスは「実効レバレッジ3倍で取引しましょう」と、証拠金の取引安全圏を実効レバレッジ3倍と推奨している。
FX取引のリスクを回避するのは、この実効レバレッジをしっかり理解することが大切だ。
SBI FXトレードでの取引にレバレッジを活用する方法
続いて、SBI FXトレードの取引にて実際にレバレッジを活用する方法を紹介する。
1. SBI FXトレードの取引は「実効レバレッジ」を決めよう
SBI FXトレードは常に、25倍のレバレッジを効かせて取引をする。
つまり、独自にレバレッジを設定した取引はできない。そこで意識してほしいのが「実効レバレッジ」だ。
前述のように実効レバレッジは、純資産(FX口座残高−評価損益)が取引総額に占める割合によって決まる。実効レバレッジが低いほどロスカットの執行リスクが低いので、安定した取引が可能だ。
一般的には、実効レバレッジを「3倍程度」にとどめると、安全な取引ができるとされている。
たとえば米ドル/円が150円で取引されている時点で0.1Lot(1,000通貨)を取引すると、取引総額は15万円になる。これに対し、純資産が5万円あれば実効レバレッジは3倍だ。
ただし、実効レバレッジを常に3倍と決めると、所有している資金によっては大きな取引ができない。
したがって、3〜10倍と実効レバレッジに幅を持たせ、状況に応じて大きな取引ができるようにしよう。
2. 実際の取引時は「証拠金維持率」を意識する
実効レバレッジを決めたら、次に「証拠金維持率」を意識しながら実際に取引していこう。
証拠金維持率(純資産÷最低必要資金×100)は一般的に、短期取引で300%以上、中長期取引で1000%以上だと安全だとされている。
実際に、2027年7月3日〜8月2日の米ドル/円相場で、証拠金維持率の重要性を見てみよう。
- 7月3日
- 161.6210円
- 8月2日
- 146.5950円
7月3日の相場で米ドル/円を0.1Lot(1,000通貨)買うと、最低必要資金は6,465円だ。
これに対し、証拠金維持率300%・1000%を保つのに必要な純資産は次の通りだ。
証拠金維持率 | 必要純資産 | ロスカットライン |
---|---|---|
300% | 1万9,395円 | 145.540円 |
1000% | 6万4,650円 | 100.516円 |
ロスカットラインに着目してみよう。証拠金維持率300%で1ヶ月間取引を行うと、8月2日の相場に近づき、ロスカットラインギリギリに達してしまう。
一方、証拠金維持率1000%なら相場が100円まで下がってもロスカットは執行されないので、腰を据えた取引ができる。
このように、証拠金維持率は取引期間や、為替ペアの相場変動に応じて決めるのが適切だ。
実際は300%・1000%の二者択一ではなく、取引を進めながら、自分にとっての最適解を見つけていこう。
3. デモ取引を通じてシミュレーション・検証しよう
FX取引における実効レバレッジや証拠金維持率を決定したら、デモ取引を通じて、取引のシミュレーションと検証を行おう。
ただし、SBI FXトレードはデモ取引機能がないため、他のFXサービスのデモ取引を利用する必要がある。
おすすめは、Web上でメールアドレスの登録なしで利用でき、実際のツールと同じように取引できる「みんなのFX」だ。
SBI FXトレードの取引画面とは異なるので、あくまで参考として利用しよう。
デモ取引では、事前に決めた実効レバレッジと証拠金維持率をもとに取引数量を決めて、実際に取引してみてほしい。
取引したい通貨ペアにおいて、実効レバレッジ・証拠金維持率が実際の取引で機能するかどうかを検証し、本取引を前準備を行おう。
4. デモ取引の振り返りをしよう
デモ取引を通じてシミュレーション・検証したら、取引の振り返りを行う。
具体的には次のポイントを意識してほしい。
- 証拠金維持率は適切か?
- ロスカットは生じなかったか?
- 通貨ペアごとにどのような特性があるか?
- どのタイミングで利益・損失が出たか?
- 相場変動の予測は当たったか(ハズレたか)?
- なぜ予測が当たったのか(ハズレたのか)?
デモ取引の振り返りをしっかりと行うことで、よりリスクを抑えた取引が可能になる。
とはいえ証拠金維持率を高めるだけでは、ロスカットは執行されないが、必要資金が増大したり、損失が膨らんだりする。
最終的には実効レバレッジ・証拠金維持率の適正を見極め、自分なりの損切りラインをしっかりと設定した上で、本取引に臨んでほしい。
レバレッジなしでもSBI FXトレードで取引できるのか
最後に、SBI FXトレードはレバレッジなしでも取引できるのか否かを解説する。
「レバレッジなし」で取引するメリット・デメリット
レバレッジなし(1倍)で取引するメリットは、FX取引におけるリスクを提言できることだ。
レバレッジを効かせない場合、理論上はロスカットが発生しない。
強制的な損切りがないので、腰を据えて為替レートを追えるのが特徴だ。
また、「損失が出ても想定以上に膨らまない」という精神的安定性も大きなメリットだろう。
一方、レバレッジを効かせない取引は利幅を広げられないのがデメリットだと言える。
用意できる証拠金が限られている人の場合、大きく利益を出せないため、FX取引の利点が小さくなってしまうかもしれない。
SBI FXトレードは「レバレッジなし」で取引できない
ここまで解説したように、SBI FXトレードのレバレッジは「25倍固定」だ。
常に25倍のレバレッジを効かせて取引するため、「レバレッジなし」の取引はできない。
そこで重要なのが前述した「実効レバレッジ」だ。実効レバレッジが1倍(取引金額=証拠金の状態)なら、実質的に「レバレッジなし」で取引していることになる。
たとえば、証拠金を15万円で「レバレッジなし」の取引がしたい場合は、取引金額が15万円になるよう通貨数量をコントロールすればいい。
1米ドル=150円の時点で、米ドル/円を1,000米ドル取引すれば取引金額は15万円になり、「取引金額=証拠金」の状態になるので、実質的に「レバレッジなし」の取引ができる。
このように「レバレッジなし」で取引をすれば、極端な話、通貨発行国が破綻して通貨価値がゼロにならない限り損失は確定しない。
ロスカットが生じないため、為替レートが下落しても回復の兆しがあれば、回復するまでポジションをじっくり保有することも可能だ。
「(実質)レバレッジなし」取引のリスク管理
「レバレッジなし」取引においては、理論上ロスカットが生じないので腰を据えて取引できるのがメリットだ。
だからといって、為替レートが下落し続けるのを眺め続けるのは得策ではない。リスク管理として、「リスク許容度」を事前に決めておこう。
リスク許容度とは、「証拠金に対して⚪️%までの損失を許容する」という損切りラインのことだ。
たとえば15万円の証拠金に対してリスク許容度が10%なら、1万5,000円の損失まで許容することを意味する。
FXのリスク許容度を決める際は、投資の「期間と回数」を基準にするといい。
たとえば中長期的にポジションを保有したい人の場合、リスク許容度を高めに設定しなければ、為替レートの変動に対応できない。
一方、短期間で多くの取引をしたい人の場合は、リスク許容度を低めに設定しないと、証拠金があっという間に底をついてしまう。
どのようなリスク許容度を設定した場合でも、一番大切なのは「ルールを遵守すること」だ。
せっかく決めたリスク許容度も感情によって左右されてしまうと、非常にリスクの高い取引になってしまう。
自分で決めたルールを遵守しながら取引を繰り返し、自分にとって最適なリスク許容度を探っていくのもFXに欠かせない作業の一つだ。
SBI FXトレードのレバレッジを理解し、リスクを抑えた取引を
本記事では、SBI FXトレードの「レバレッジ」について解説した。その内容を改めてまとめる。
- SBI FXトレードのレバレッジは25倍固定で変更できない
- 1通貨単位で取引できるためリスクを下げて取引できる
- 実効レバレッジ(取引金額÷証拠金)を意識しよう
- SBI FXトレードのロスカットラインは証拠金維持率50%
- FX取引ではリスク許容度を決めてルールを守ろう
SBI FXトレードは多くのFXサービス同様に、25倍のレバレッジを効かせて取引するFXサービスだ。
一方で、1通貨単位で取引できるため、初心者でも取り組みやすいメリットがある。
レバレッジについて理解できたら、SBI FXトレードで口座を開設して取引を早速始めてみよう。