- 20代でもM&A業界に転職できるのか知りたい
- 20代におすすめのM&A会社が知りたい
- 20代でM&A業界への転職を成功させたい
M&A業界は経営分野の中でも根幹のビジネスに関わる仕事だ。求められるスキルは多いが、給与など待遇面がよく、20代でM&A業界の転職に憧れる人も多いだろう。
ただし、未経験でM&A業界に転職するのは非常に難しい。
また、最低ラインの条件を満たしていても、転職のハードルが高い業界だ。そこで本記事では、20代でM&A業界に転職するために知るべきこと、考えるべきこと、やるべきことを解説する。
M&A業界というやりがいのある仕事に転職したい20代の人は、ぜひ参考にしてみてほしい。
20代でM&A業界に転職できるのか
結論から言って、20代でM&A業界への転職は不可能ではない。ただし、キャリア・実績を積んだ30代の人よりも転職のハードルが高いと言える。
なぜなら、M&A業界は超実力主義の世界であり、中途採用においては前職での実績を極めて重視するからだ。
20代でM&A業界に転職するためには?
まず大切なのは、20代でM&A業界に転職するハードルを知り、転職活動を始めるべきか否かを正しく判断することだ。
たとえば「現段階での転職は難しい」と判断し、現職で実績を積んでから転職活動に挑んでも、決して遅くはない。
そもそも、M&A業界の平均年齢は30代前半・後半だ。実際に上場しているM&A企業のほとんどは、平均年齢が30歳以上となっている。
- M&Aキャピタルパートナーズ
- 32.2歳
- ストライク
- 35.3歳
- 日本M&Aセンターホールディングス
- 34歳
「20代で焦る必要はない」と考えると、20代でM&A業界に転職するために大切なのは、適切な判断を下すことだ。
未経験者を積極採用するM&A企業もある
20代でM&A業界への転職を考える上で、前述の方に「焦る必要はない」ことを覚えておいてほしい。
その上で、「大きな実績がなくてもM&A業界にすぐ転職したい」と考えるひとは、未経験者を積極採用するM&A企業に転職するという方法もある。
経営者の高齢化が進む日本ビジネスにおいて、M&A案件は今後さらに増加すると考えられている。
そのため、将来的な案件増に対応するために、「20代のうちから優秀な人材を育てたい」と考えるM&A企業も少なくないのだ。
ただし、あくまで「M&A業界未経験者」が対象であり、まったくの異業種から転職するのは難しい。
未経験者を採用する場合でも、M&A業界は営業力、会計・財務知識、地頭の良さを重視する。
したがって、銀行や証券会社など金融業界に勤める人の方が、他業界よりも未経験転職は有利だと言える。
M&A業界が求める人材像
M&A業界は経営者を相手にするビジネスであり、次のような人材像を求めているケースが多い。
- 企業経営者への営業実績がある
- 経営に関わる資格を持っている
- 会計・財務について深い知識がある
銀行の融資担当者で、企業経営者に営業実績のある人などはM&A業界への転職を比較的有利に進められるだろう。しかし、実力主義の業界なので相応の実績も必要だ。
具体的には、上位5%以内の営業実績があると高く評価される。20%以内ならそれなりに評価されるので、転職においてプラス要素になるだろう。
CFPや中小企業診断士など、経営に関わる資格を持っている人も高く評価されるだろう。
資格を有効活用できるというよりは、資格取得の過程でM&Aビジネスに必要な素養が身についていると判断される。
一方、資格を取得していなくても会計・財務について深い知識があると評価される傾向にある。具体的にはPL/BSから財務状況を細かく把握できるくらいのスキルがあるといいだろう。
ただし、経営に関わる資格を持っている方が転職は有利だ。したがって転職活動を長期的な視点で見れる人は、まず資格取得を目指し、成長意欲があることを証明するのも一つの方法だ。
20代におすすめのM&A会社
M&A業界に転職する20代は多く、おおよそ全てのM&A企業が転職先に対象になると言っていい。
ただし、各社の体制・ビジネスは異なるので、しっかり企業調査を行なった上で転職先を選ぶべきだ。
ここでは、おすすめのM&A会社をピックアップするので、転職時の参考にしてほしい。
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社は、国内企業でトップクラスの平均年収を持つM&A企業だ。中小企業案件を取り扱うことが多く、柔軟な対応を強みとしている。
非常に高いレベルのプレイヤーが集まるので、レベルの高い環境で更なるキャリアアップを目指したい人におすすめだ。
株式会社日本M&Aセンター
株式会社日本M&Aセンターは、M&Aキャピタルパートナーズ株式会社に並びトップクラスのM&A企業だ。
M&A業界の先駆者であり、長年のサービス提供によって盤石な社会的信頼を獲得しているため、転職者からの人気も高い。
また、株式会社日本M&AセンターはM&A企業として珍しく、従業員数1,000名を超えている。こうした組織の安定感も魅力だ。
M&A総合研究所
M&A総合研究所は、M&A業界への転職を希望する人から人気の高いM&A企業だ。
人気の理由は教育体制・社内体制にあり、未経験からの転職であっても手厚いサポートを受けられるため、キャリアのスタートとして最適と考える人が多い。
また、高いインセンティブ率も魅力の一つだ。
ストライク
ストライクは東証プライムに上場しており、インセンティブ率が高いことで転職者から人気がある。
収入をアップしやすいだけでなく、M&A成立に向け正当なアプローチを重視する社風に、堅実な印象があり信頼性が高い。
残業が少なく、年間120日の休日を設定するなど、従業員の働き方まで考えている点も評価の高いM&A企業だ。
fundbook
fundbookは未上場のM&A企業の中で最大手だ。また、年間を通して求人を出しているため、未経験でも比較的チャレンジしやすいM&A企業だと言える。
創業は2017年と若く、柔軟性があり、今後の成長性にも期待できる。
成果をなかなか上げられない人へのフォローもしっかりしているので、未経験でも安心して働ける環境がある。
20代におすすめのM&A業界の職種
続いて、20代におすすめのM&A業界の職種について見ていこう。一口にM&A業界といっても、さまざまな職種がある。
どの職種を選ぶかで転職難度も変わるので、職種選びの参考にしてほしい。
営業(コンサルタント)
20代でM&A業界に転職するにあたって、一番おすすめした職種は「営業(コンサルタント)」だ。
M&A業界における花形であり、企業経営者の重要な意思決定を仲介するという重要な仕事であるため、求められる能力は高い。
しかしそれだけにやりがいがあり、成功報酬も大きいので会社によっては平均年収が2,000万円を超えるのもザラだ。
企業経営者に対し、アプローチから成約まで一貫して携われるM&A業界の営業(コンサルタント)は、他に類を見ない職種と言っていいだろう。
インサイドセールス
M&A業界におけるインサイドセールスとは、Web・リアルの施策を組み合わせながら、見込み客の獲得、利用意欲の醸成などを実現する職種だ。
Webを使用したマーケティングやセミナーの実施、見込み客の管理、さまざまなコミュニケーション手段を用いての意欲醸成など、業務内容は多岐にわたる。
一見すると裏方的な職種だが、インサイドセールスがなければ営業(コンサルタント)が成り立たないM&A企業も多く、極めて重要なポジションだ。
営業(コンサルタント)のようなインセンティブはないが、M&A業界で培ったインサイドセールスのスキルはあらゆる業界で通用するので、その後のキャリアアップを見据えて転職するのもいいだろう。
法務・財務などの専門家
弁護士、会計士、税理士など特定分野の専門家を採用するM&A企業も多い。
M&A仲介では取引のディテールを詰めていく中で、法務・税務の観点からかなり細かいチェックが必要になる。
したがって、M&Aの場に弁護士、会計士、税理士などの専門家は欠かせない存在だ。
これらの資格を保有している人は、20代でもM&A業界への転職が非常に有利だ。
ただし、現職のスキルがそのまま通用するケースは少ないので、M&A業界への転職に向けたスキルアップや基礎知識の吸収などが欠かせない。
20代がM&A業界への転職を成功させるには
それでは最後に、20代でM&A業界への転職を成功させるために大切なポイントを2つ紹介する。「面接での質疑応答」「職務経歴書の書き方」、それぞれ詳しく解説しよう。
面接での質疑応答
M&A業界の転職において、面接で意識すべきポイントはM&A企業によって異なる。まず重要なのは、M&A企業ごとの傾向を知ることだ。
これは転職者自身だけで情報収集するのは難しい部分が多い。ただし、「面接担当者の意図を汲み取り回答する」という点においては、どのM&A企業にも共通している。
実際の面接では、面接担当者によって質問内容や面接時間などが大きく異なる。対策としては、事前にさまざまな質疑応答を想定し、準備する必要がある。
また、M&A企業の面接では「スピード感に困惑した」という人も多い。
突然の質問やスピード感のある会話の中でも、要点を理路整然と説明できるか否かを評価されているので、M&A企業への転職では模擬面接など時間をかけた面接対策が欠かせない。
職務経歴書の書き方
M&A業界の転職において、職務経歴書では客観的事実を正確に書くことが重要だ。M&A業界に限った話ではないが、経験者数、保有資格、卒業大学などは事実をそのまま書こう。
自己PRでは営業実績と保有資格を中心にアピールポイントを書くのが重要だ。前述のようにM&A業界は超実力主義であるため、とりわけ営業実績をどうアピールするかが重要だ。
特筆した営業実績や保有資格がない人の場合は、「目標達成までのプロセス」を論理的に説明できるかが重要だ。
目標設定、行動計画、実行までわかりやすく記載し、再現性の高いスキルがあることをアピールすることで、M&A業界でも活躍できるという印象を与えよう。
M&A業界に強い転職エージェントに相談しよう
本記事では、20代でM&A業界に転職するために知るべきこと、考えるべきこと、やるべきことを解説した。
M&A業界は転職のハードルが高い業界だが、転職活動を戦略的に進めれば、20代でも内定獲得は十分可能だ。
ただしそのためには、M&A業界に詳しい転職エージェントの支援が欠かせない。面接対策、職務経歴書の書き方、企業調査など、あらゆる面で転職エージェントの力が転職活動の推進力になる。
アドバイザーナビは金融業界特化の転職エージェントとして、M&A業界への転職も多数支援している。
また、M&A業界だけでなく他業界への転職も検討しながら転職活動を進められるので、自分に本当に合った転職を進められる。
「M&A業界に転職したい」と少しでも考えたら、まずは気軽に相談してほしい。