- 金融業界出身者が転職するのにおすすめのM&A会社が知りたい
- 金融業界からM&A業界への転職活動のポイントが知りたい
- 金融業界からM&A業界に転職したい
近年急成長を遂げているM&A業界。
やりがいのある仕事内容、魅力的な収入に惹かれ「M&A業界に転職したい」と思う金融業界の方は多いだろう。
そこで本記事では、金融業界出身者におすすめのM&A会社や金融業界からM&A業界への転職活動を成功させるポイントを解説する。
どのようなスキルが活かせるのか、自分にぴったりの転職先をどのように見つければいいのか、ぜひ参考にしてほしい。
金融業界出身者の主な転職理由
金融業界出身者はどのようなきっかけがあり、M&A業界への転職を決意したのだろうか。
まずは金融業界からM&A業界に転職した方のアンケート結果から、それぞれの転職理由を紹介する。
証券からM&A業界に転職する理由
証券からM&A業界へ転職した方の理由は下記のとおりだ。
- 年収アップ
- 自由に働きたい
- 仕事のやりがいがほしい
- 自身の成長
年収アップ
働く上で大事なのが年収だ。
年収がすべてではないとはいえ「成果に見合った収入がほしい」「できるだけ収入が高い会社で働きたい」と思うのは自然なことだろう。
証券会社も一般会社員より高い年収を得ているが、M&A業界の平均年収には遠く及ばない。
証券会社とM&A会社の平均年収を下記で確認してほしい。
証券会社 | ||
---|---|---|
1 | 野村ホールディングス(株) | 1,414万円 |
2 | 大和証券グループ本社 | 1,007万円 |
3 | スパークス・グループ | 966万円 |
4 | 岡三証券グループ | 962万円 |
5 | 日本証券金融 | 931万円 |
M&A会社 | ||
---|---|---|
1 | M&Aキャピタルパートナーズ | 2,688万円 |
2 | フリーハン・ローキー | 1,997万円 (過去5年間) |
3 | 株式会社M&A総研ホールディングス | 1,484万円 (入社2年目) 2,815万円 (入社3年目) |
4 | ストライク | 1,432万円 |
5 | 日本M&Aセンター | 1,202万円 |
成果や配属先、各会社によって年収が異なるのは当然のことだが、平均年収に大きな開きがあることがわかる。
場合によっては年収が倍になることも夢ではないだろう。証券からM&A業界に転職する理由の1つが「年収アップが期待できること」である。
自由に働きたい
証券会社は勤務時間や担当する顧客・エリアが決まっていることが基本である。
決まっていた方が働きやすいと感じる方がいる反面、仕事に慣れてくると窮屈に感じる方もいるだろう。
M&A業界は意外と自由な働き方ができるのが特徴である。「もっと自由に働きたい」といった理由でM&A業界に転職する方が増えている。
仕事のやりがいがほしい
証券会社は金融知識やコミニュケーションスキルを活かし、顧客に株式や債券などの金融商品を販売する仕事だ。
やりがいをもって働く方がいる反面「やりがいが感じられない」と悩む方も少なくない。
「仕事のやりがいがほしい」という思いも、M&A業界に転職する1つの理由だ。
自身の成長
証券からM&A業界への転職理由4つ目は、自身の成長である。
M&A業界は金融知識はもちろん、交渉力、事務作業能力などどれをとっても高い専門性やスキルが求められる仕事だ。
また経営者やその家族の人生に大きな影響を及ぼす。このような業界で自身を成長させたいという思いが、転職理由の1つだ。
銀行からM&A業界に転職する理由
続いて、銀行からM&A業界に転職する理由を紹介する。
- 投資銀行部門・前職の経験を活かせる
- 成果が給与に反映されやすい
- 前職の経験を活かせる
- 業界に成長性がある
投資銀行部門・前職の経験を活かせる
銀行からM&A業界への転職理由1つ目は、これまでの経験を活かせることだ。
銀行とM&A業界は共通点がある業務内容もあり、培った金融知識や経営者との対話力などが活かしやすい。
「これまでの経験を活かせる仕事につきたい」という思いから、転職に踏み切る方が多い。
成果が給与に反映されやすい
金融業界や営業職は成果によって給与アップが狙えるのが魅力の1つだ。
しかし年功序列の仕組みを重んじる銀行はまだ多く、不満に思う若い世代は少なくない。厚生労働省が提供している銀行員の年代別年収は下記のとおりだ。
19歳以下 | 228.97万円 |
---|---|
20歳〜24歳 | 348.64万円 |
25歳〜29歳 | 481.26万円 |
30歳〜34歳 | 612.51万円 |
35歳〜39歳 | 689.3万円 |
40歳〜44歳 | 744.06万円 |
45歳〜49歳 | 755.92万円 |
50歳〜54歳 | 828.43万円 |
55歳〜59歳 | 753.15万円 |
60歳〜64歳 | 486.5万円 |
65歳〜69歳 | 430.33万円 |
70歳以上 | 447.57万円 |
このように年代によって年収に大きな開きがあることがわかる。一方M&A業界は成果がしっかり給与に反映されるのが魅力だ。
「正当に評価されたい」「成果をもっと給与に反映してほしい」という思いが、銀行からM&A業界に転職する理由の1つになっている。
業界に成長性がある
ネット銀行の台頭によって、振り込みや各種手続きがアプリやスマホで完結できるようになった昨今。
銀行の将来性に不安を感じている方が多い。一方M&A業界は今後も増加傾向にあり、成長性がある業界として注目されている。
そんな業界の成長性が、銀行からM&A業界に転職する理由である。
保険からM&A業界に転職する理由
保険からM&A業界に転職する理由は下記の通りだ。
- 前職で事業承継に悩む顧客が多くいた
- 扱う単価が高い業界にチャレンジしたい
- 経営者と会話できる
前職で事業承継に悩む顧客が多くいた
事業承継に悩む顧客が多くいたことで、M&Aの必要性や社会貢献性、将来性を感じた方もいる。
「人の役に立つ仕事がしたい」「悩んでいる多くの人を救いたい」という思いが、M&A業界に転職する理由だ。
扱う単価が高い業界にチャレンジしたい
M&A業界の扱う単価は案件によって異なるが、何億、何十億という単価になることも珍しくない。
保険業界とは桁違いの単価やスケールの大きさに魅力を感じ、転職を決意した方もいるようだ。
経営者と会話できる
保険からM&A業界への転職理由3つ目は、経営者と会話できることだ。
M&A業界の顧客は大企業や中小企業の経営者である。経験豊富でさまざまな知識がある経営者と日々会話できることに魅力を感じる方も多い。
また、経営者と深く関わることで自身を成長させることもできるだろう。
金融業界出身者におすすめのM&A会社
証券・銀行・保険などの金融業界出身者におすすめの転職先は、M&A仲介の営業職である。おすすめする主な理由は下記の2点だ。
- 現在の課題が解消される可能性が高い
- 業務内容に共通点があるため転職しやすい
【M&A仲介の営業職】現在の課題が解消される可能性が高い
上述した通り、証券・銀行・保険業界の主な転職理由は下記のとおりだ。
- 業界の成長性への不安
- 成果が正当に給与に反映されないことへの不満
- 自分自身の成長機会が少ない点
どの金融業界においても共通の不安や課題を抱えているが、M&A仲介の営業職であれば、このような課題をすべて解消できる可能性が高いのでおすすめだ。
【M&A仲介の営業職】業務内容に共通点があるため転職しやすい
証券・銀行・保険業界に所属している求職者であれば、新規開拓や法人への営業経験があるだろう。
細やかな業務内容はもちろん異なるが、この経験はM&A会社側から評価してもらえるポイントだ。
「M&A仲介業務に取り組むための必要な素質やベースがすでに備わっている」と判断され、転職に有利に働くこともあるだろう。
金融業界からM&A業界への転職で活かせるスキルとは
金融業界からM&A業界への転職で活かせるスキルと資格は下記のとおりだ。
- 経営層への新規開拓営業経験
- オーナー企業やオーナー個人に関する知識
- 簿記2級
- 宅建建物取引士
- CFP
金融業界ごとに分類すると下記のとおりである。
証券会社 | 新規開拓力 |
---|---|
銀行員 | 投資銀行部門での経験 |
保険会社 | オーナー企業に対しての事業承継提案の経験 |
経営層への新規開拓営業
M&A業界に転職する上で、経営層への新規開拓営業は重要な経験であり、活かせるスキルの1つだ。
営業の中でも新規開拓営業は難易度が高く、根気と地道な努力が必要になる。
門前払いされることも多いため、精神的な強さとコミニュケーションスキルも欠かせない。
前職で経営層への新規開拓営業の経験がある方は、M&A業界に転職した後もスキルを活かし成果を出しやすいと言えるだろう。
オーナー企業やオーナー個人に関する知識
オーナー企業やオーナー個人に関する知識がある方も、M&A業界でそのスキルを活かすことができる。
M&A業界の顧客にはさまざまな企業があるが、中小企業の約72%がオーナー企業と言われている。
オーナー企業やオーナー個人に関する知識は、M&A業界に転職した後に活かすことができるだろう。
簿記2級
M&A業界で重要なのは、買収企業の経営状況や財務状況の分析だ。
貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書などの財務諸表を理解し分析できる簿記2級は、M&A業界で役立つ資格だ。
合格率は10〜30%のため難易度は高いが、保有しているとM&A業界に転職する際に有利に働くだろう。
宅地建物取引士
宅地建物取引士の資格もM&A業界で活かすことのできるスキルだ。
M&A業界と不動産業界は意外と関連しており、土地関係のトラブルによって、契約寸前だった商談自体が破談になるケースも珍しくない。
宅地建物取引士の資格は、不動産に関する知識を証明するものであるため、保有しているとM&A業界への転職の際に有利になり、入社後もそのスキルを大いに発揮できるだろう。
CFP
金融に関する資格で真っ先に上げられるFP(ファイナンシャルプランナー)。
CFPとは、FPの中の最上級の資格である。保有していることで、高い金融知識を証明することができる。
またCFPは2年で更新となるため、最新の知識を常に持っていることやポテンシャルの高さがアピールできる資格だ。
M&A業界に転職する際はもちろん、入社後もそのスキルを活かすことができるだろう。
金融業界からM&A業界への転職活動のポイント
ここからは金融業界からM&A業界への転職活動のポイントを解説する。
書類選考と面接のポイントをそれぞれ解説するため、これからM&A業界への転職を希望している方はぜひ参考にしてほしい。
【書類選考のポイント】営業成績
営業成績は、書類選考において評価の対象になる。特に上位5%未満であれば、かなり優位に進めることができるだろう。
また上位20%未満であっても好印象になるので、営業成績は詳しく書くことを意識してほしい。
【書類選考のポイント】保有資格
保有資格は知識はもちろん、成長意欲の何よりの証拠だ。しかし、多数の資格を持つことで評価されるわけではないことを念頭においておこう。
例えばテクニカルアナリストや相続診断士など、比較的難易度が低い資格を多数持っていてもさほど評価されない。
CFPや簿記2級などの難易度が高い上にM&A業界で活かせる資格を持っているとかなり有利になるだろう。
【面接のポイント】再現性を伝える
面接は書類に記載した内容に沿って進められるケースが多い。営業成績において企業側が気にするのが
再現性があるかどうかだ。どんなに良い成績を出していても「M&A業界では通用しない」と判断された場合はかなり不利になるだろう。
また1顧客で成果を出し続けた経験よりも、再現性のある新規開拓方法で継続的に成果を出し続けた経験の方が評価されやすいと言える。
【面接のポイント】志望動機は明確に
金融業界からM&A業界に転職する際、面接で必ずと言っていいほど聞かれるのが「志望動機」である。
なぜ金融業界からM&A業界に転職したいのか、M&A業界に転職してどのような経験をしたいのかを明確にしておこう。
また、面接官に深掘りされても慌てないように、万全に準備をすることがおすすめだ。
金融業界出身者のあなたにあった転職先を見つけたいなら
ここまで金融業界からM&A業界に転職したい方に向けて、活かせるスキルや転職活動のポイントの解説を行った。
競争率の高いM&A業界への転職を成功させるためには、履歴書や面接の事前準備は重要であり、欠かせないものだ。
自身の経験や経歴を踏まえ、転職先のM&A会社に的確なアピールをすることが重要である。
そこでおすすめしたいのがM&A業界に精通した転職エージェントの活用だ。
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