カードローンは契約時に審査によって利用限度額が設定され、限度額内であれば何度でも借入ができる仕組みである。
そのため、資金が必要なタイミングですぐに借入できるので便利な反面、つい借り過ぎてしまうリスクも持ち合わせているのだ。
気付くと限度額まで借入しているケースもあるだろう。しかし、限度額いっぱいになっても資金が必要な場合はどうしたら良いのだろうか。
本記事では、カードローンの限度額がいっぱいになった場合の対応策や、年収と限度額の関係・上限の引き上げ方法を解説する。
限度額いっぱいまで借入をしていて困っている方や限度額の上げ方について知りたい方はぜひ参考にして欲しい。
カードローンの利用限度額とは?
そもそもカードローンの利用限度額とは、カードローンにて借入ができる上限額を指している。
通常目的別の個人ローンや住宅ローンは、借入の際に一度にまとまったお金の借入をして、その後は新たな借入ができない。
だが、カードローンは何度でも借入ができる性格をもちあわせているため、借入ができる限度額を設定してそれ以上は借入ができないようになっているのだ。
利用限度額はカードローンの契約の際に行われる審査によって決定するが、年収や過去の返済状況などから総合的に判断される。
利用限度額がどのくらいかは審査回答の際に開示されるほか、契約時にも確認する。
カードローンの利用中もアプリや電話等で照会が可能だ。限度額を超過してしまうと新たな借入ができないため、注意が必要である。
カードローンの限度額がいっぱいになったらどうする?
カードローンの利用限度額を超えてしまうと新たに借入できないため、繰上げ返済をするか利用限度額を増額するかどちらかで対応する。
繰上げ返済の場合は、毎月の返済以外に手元の資金に余裕があるタイミングでまとまった資金を返済に充てるものだ。
繰上げ返済をしておくことで、利用限度額に余裕をもたせることが可能である。すると手元に資金が欲しい時にカードローンで借入ができる状態になるだろう。
また、利用限度額そのものを増額する方法もある。
利用限度額が増額されると、利用限度額いっぱいに利用していても新たに借入ができる枠ができるため、借入が可能である。
ただし、利用限度額を増額すると借入額が増えるため、他のローンを新たに借入したい場合に審査に影響する可能性もある点に注意が必要だ。
年収とカードローンにおける限度額の関係は?
年収と利用限度額は大きく関わりがあり、年収を目安に利用限度額を想定すると良いだろう。
利用限度額は借入できる上限金額である。審査においては利用限度額いっぱいまで借入をすることを想定して判断している。
そのため、申込者の年収に対して利用限度額がどのくらいまで可能かという審査が行われるだろう。
仮に年収300万円だった場合、他での借入がなく、総量規制の対象となるカードローンを申し込むとしよう。
総量規制は年収の3分の1を超える借入は禁止となるため、利用限度額が最大でも100万円になると考えられる。
また、申込時の借入希望金額をもとに審査が進められるが、年収に対し借入希望額が大きい場合は利用限度額が減額回答となるだろう。
限度額いっぱいになっても大丈夫?カードローンの限度額を引き上げる方法とは
カードローンを普段から活用していると、さらに借入をできるようにしたいと考えるようになるだろう。
利用限度額が上がると活用頻度も上がり、不要不急の際にも対応できるからだ。しかし、利用限度額をどのようにして引き上げれば良いのだろうか。
ここでは、利用限度額の増額について詳しくみていこう。
カードローンを増額する
カードローンの利用限度額を引き上げるためには、利用限度額の増額手続きが必要だ。
増額手続きは新規で申込をした時と同様に申込後、審査が行われ審査結果が通知されたのち増額した利用限度額が適用される。
増額された利用限度額が適用されるのは、審査回答を得た当日中もしくは翌営業日から反映されるところが多い。
増額申込をする際には増額後の利用限度額が50万円を超える場合、収入証明書の提出が必要になる金融機関もあるため、あらかじめ必要書類を確認しておくと良いだろう。
増額には審査が必要
利用限度額を増額するためには申込をし、審査を経て増額された利用限度額で利用可能だ。
審査では増額希望した利用限度額が年収に対してどのくらいの割合になるかをみて判断される。
年収が少ない場合は増額申込が否決になることもあるだろう。
また、増額申込の内容や他社での借入の状況から利用限度額が下がってしまう恐れもあるのだ。
そのため、利用限度額の増額は申込をしても必ずしも適用されるわけではないので、申込は慎重に行うよう留意したい。
カードローンにおける限度額の増額審査の流れとは?
カードローンの利用限度額が増額できると、よりカードローンを活用しやすくなる。
大きな買い物や生活費の赤字補填にも対応でき、急な支払いにも使えるだろう。
しかし、カードローンの利用限度額を増額するには申込が必要で、審査で承諾を得られると利用限度額が増額される。
では、カードローンの増額審査はどのような流れで行われるのだろうか。詳しくみていこう。
Webサイト・自動契約機・電話などから申込
カードローンの利用限度額の増額申込は、Webサイト・自動契約機・電話などから申込が可能である。
Webサイトでは、パソコン・スマートフォンがあれば原則24時間365日いつでもどこでも申込ができる。
自動契約機では、新規契約時と同じように申込手続き・審査・審査回答の一連の流れが自動契約機内で済ませられる。
電話では、各金融機関のカードローン専用ダイヤルに連絡するとオペレーターに直接、利用限度額増額の申込が可能だ。
各金融機関で増額申込の方法が異なり、主な金融機関では下記のとおりである。
他の金融機関のカードローン増額申込をする場合は、あらかじめ確認しておくと良いだろう。
金融機関 | 増額申込方法 | 受付時間 |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 第二リテールアカウント支店専用ダイヤルへ電話連絡 | 平日9:00~21:00 土・日・祝日9:00~17:00 |
三井住友銀行 | SMBCダイレクト カードローントップ画面よりご契約 極度額変更で申込またはカードローンプラザへ電話連絡 | カードローンプラザ 平日9:00~18:00 |
みずほ銀行 | みずほ銀行カードローン専用ダイヤルへ電話連絡 | 平日 9:00~20:00 |
横浜銀行 | 横浜銀行カードローン受付センターへ電話連絡または郵送・FAX | 銀行窓口営業日の9:00~19:00 |
楽天銀行 | インターネットまたは楽天銀行カードセンターへ電話連絡 | 平日・休日 9:00〜20:30 |
オリックス銀行 | カードデスクへ電話連絡 | 平日 9:00〜18:00 |
増額審査開始
カードローンの利用限度額の増額申込が完了すると、増額に対する審査が開始される。
利用限度額の増額はカードローンの借入可能金額内であれば金額に制限なく申込ができる。
審査では、申し出のあった増額希望額が年収などの収入に対してどのようになっているのか、他社の借入状況はどのくらいで問題はないかなどを中心に進められる。
審査の結果は、大抵の金融機関・貸金業者で当日中に回答が得られるだろう。
審査結果通知
カードローンの増額申込について審査が完了すると、結果が電話・メール等で通知される。
自動契約機や電話にて増額申込を行った場合は、審査結果通知後に所定の手続きを経て増額した利用限度額が適用される。
Webにて増額申込を行った場合は、審査結果通知がメールで送付され、増額契約締結が即座に手続き可能だ。
契約締結すると、遅くとも翌営業日には増額された利用限度額が適用され、利用限度額いっぱいで借入ができなかった方も新たに借入が可能である。
カードローンにおける限度額の増額審査でチェックされるポイントとは?
増額申込に対する審査では、下記の5つのポイントがある。
- 増額するカードローンの利用実績
- 返済能力
- 信用情報
- 総量規制に引っかからないか
- 過度な借り入れにならないか
これらのチェックされるポイントをおさえておくと、審査が通りやすいだろう。各々のチェックポイントについて詳しくみていこう。
増額するカードローンの利用実績
現在利用しているカードローンの増額があった場合は、該当するカードローンの利用実績について審査でチェックされる。
増額希望のカードローンについて利用実績があるかどうか審査でみられるだろう。増額の申込には概ね利用実績が6ヶ月以上必要であるといわれている。
また、これまでの借入に対して順調に返済が行われており、借入利用も問題ないと判断されると増額に関しても承諾されやすいだろう。
しかし、増額するカードローンの返済で延滞を起こしていると増額が認められない可能性もある。
返済能力
カードローンの利用限度額が増額しても返済能力に問題がないかもチェックされる。
収入証明書の提出が求められ、増額申込の段階で収入がどのくらいあるのかを審査時に確認されるだろう。
カードローンの申込をした当初に申し出ている年収よりも、利用限度額の増額を申し込んだ時の年収が高い場合は増額の承諾が下りる可能性が高いだろう。
反対に、当初申込時よりも利用限度額の増額申込時の方が年収が下がっていると、増額承認がおりない可能性がある。
更に年収の下げ幅が大きいと、既存の利用限度額が減額されてしまうケースもあり得るのだ。
そのため、カードローン申込時と比較して収入がどのようになったのかを事前に確認すると良いだろう。
信用情報
カードローン利用限度額の増額申込では、信用情報も審査で調べられるだろう。
増額するカードローンの返済状況はもちろんのこと、他社の借入に対する返済状況も信用情報機関にて履歴が残るため、調査される。
過去に延滞であったり、代弁があったりすると利用限度額の増額をしても返済が滞る可能性があると判断されるかもしれない。
そのため、常日頃から返済を計画的に進めていくことが重要である。
総量規制に引っかからないか
カードローン利用限度額の増額は総量規制に引っかからないかという点でもチェックされる。
総量規制とは、貸金業法で年収の3分の1以上を超えて借入を行うことはできないとされており、超過した時点で新規の借入が禁止されるのだ。
総量規制に該当するのは貸金業者からの借入であり、複数社で借入があればそれら全ての借入総額が年収に対してどのくらいの割合なのかがみられる。
しかし、銀行のカードローンやクレジットカードのショッピング利用は総量規制の対象外である。
ただし、各銀行で定めている審査基準で年収に対して借入総額がどのくらいなのかはみられるポイントになるので注意が必要だ。
過度な借入にならないか
カードローン利用限度額の増額が過度な借入になっていないかについてもチェックされるポイントだ。
利用限度額の増額にあたっては、必要以上に増やすことは認められないだろう。
そのため、大幅な増額希望額を申し込んだ場合は審査が通らない可能性が高いといえる。
また増額希望の金額が大きいと総量規制に該当する恐れがあるほか、年収に対して借入可能額の比率が大きくなってしまうため審査の基準外になってしまう恐れもあるだろう。
そのため、利用限度額の増額は必要な分だけの増額におさえて申込をするのが得策といえるだろう。
カードローンの危険性について詳しくは知りたい方はこちら。
カードローンにおける限度額の増額審査に必要な書類とは?
カードローン利用限度額の増額審査には申込のみで手続きできるケースもあるが、新規契約時と同様に本人確認書類や収入証明書が求められることもある。
一度提出したことのある本人確認書類や収入証明書が、なぜ増額申込で必要になるのだろうか。
ここでは、どのような場合に本人確認書類や収入証明書がなぜ必要なのかについて詳しくみていこう。
希望の上限金額によっては収入証明書が必要
カードローン利用限度額の増額希望金額によっては収入証明書が必要とされる。
大半は利用限度額が50万円を超える場合に収入証明書の提出が求められるだろう。
例えば当初20万円の利用限度額でカードローンを申込していたが、さらに買い物で活用したいので、60万円まで利用限度額を増額したいとする。
すると利用限度額が50万円を超えるため、収入証明書の提出が必要だ。
また、増額希望するカードローンの利用限度額が50万円未満であっても他社で借入をしている場合に合算して50万円を超えるようであれば同様に収入証明書が求められる。
ゆえに利用限度額増額の申し出をした時点で総額の借入が収入に対する割合が重要であり、収入証明書にて年収を確認されるのだ。
本人確認書類が必要なケースもある
カードローン利用限度額の増額申込で本人確認書類の提出を求められるケースがある。
カードローン利用限度額の増額申込に対する審査において、信用情報などの調査を実施する際に現在の本人確認できる項目の確認が必要なためだ。
カードローン契約時当初に届けている氏名や住所などはデータとして登録されているが、婚姻や引っ越し等で変わっている場合もある。
現状の本人属性の内容が確認できないと、正確に審査ができないだけでなく、審査時間も大幅にかかってしまうことになるだろう。
そのため、増額審査の際には、現状の記載がされている免許証やマイナンバーカードの提出が必要とされるだろう。
カードローンの限度額の上限引き上げの注意点
カードローン利用限度額を引き上げる際にはいくつか注意点がある。これらの注意点をあらかじめ確認しておくと、審査が通りやすくなるだろう。
それぞれの注意点について、具体的な対策方法も例に挙げながら解説していく。
必ず増額できるとは限らない
カードローン利用限度額の増額審査は必ずしも増額できるとは限らない。
申込内容や申込者の現状などを照らし合わせて、無理のない返済ができる範囲でしか借入が認められないからだ。
そのため、増額希望額に対し年収が不足している場合や他社の借入が大きいために総量規制などで増額対応が不可能な場合などは増額が認められない。
それでも借入が必要な場合は別のローンへ申込を行ったり、既存のカードローンを借換えしたりするなどの対策が必要だろう。
虚偽の申告をしない
カードローン新規申込時も同様だが、申込に対し虚偽の申告はしてはならない。
なぜなら申込内容をベースに審査が行われるが、虚偽の申告をすると正確な審査が実施できず否決になる可能性が高くなるからだ。
例えば年収などの収入を過大に記載した場合、借入できる金額も多くなるだろう。
しかし、収入証明書などの資料で年収を確認できるので、虚偽の申告はすぐに知られてしまう。
増額希望の申込時に入力した内容に誤りがないかを再度確認したうえで、利用限度額の増額申込を行おう。
借りすぎに注意して利用する
カードローン利用限度額の増額が審査の結果、承認されると審査契約通知の当日または翌営業日には増額して反映される。
利用限度額が増額されるとより借入しやすくなるが、借り過ぎに注意が必要だ。
借入の都度、現状の借入残高や返済予定などを確認する習慣を身につけると借り過ぎを防げるだろう。
返済計画を立てる
カードローン利用限度額が増額になったら、借入する前にシミュレーション等で返済計画を立てよう。
借りた後は必ず返済が伴うため、いくら借入すると返済にどのように影響があるのかを前もって知ることが大切である。
スマホアプリを活用して、借入に対する返済シミュレーションで返済計画を立てる方法は気軽に取り入れられるのでおすすめだ。
カードローンを限度額いっぱいまで借りてしまったら
カードローンを利用限度額の上限いっぱいまで借りてしまったら、利用限度額を増額するか、一部を繰上げ返済するかどちらかの対応になるだろう。
利用限度額の増額を行うことでより借入ができるようになり、利便性が高くなるだろう。
ただし、利用限度額の増額には審査が必要で、必ずしも増額申込が全て承諾されるとは限らない。
また上限額いっぱいになっている借入残高に対し、資金に余裕があるタイミングで繰上げ返済するのもカードローンを使えるようにする方法の1つだ。
返済は毎月の期日に対する返済以外にも臨時で返済することが可能である。
繰上げ返済をしておくことで、いざ追加で借入したい時には利用限度額まで借入が使えるだろう。
このように利用限度額がいっぱいになったら、対策を施すとまた使えるようになるので活用してみて欲しい。
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | みずほ銀行カードローン | 三井住友銀行カードローン | SMBCモビット | アイフル | 楽天銀行スーパーローン | プロミス | プロミスレディース | アコム | オリックス銀行カードローン | 横浜銀行カードローン | |
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(実質年率) | 金利年1.8%~年14.6% | 年2.0%~年14.0% | 年1.5%~年14.5% | 年3.0%~年18.0% | 年3.0%~年18.0% | 年1.9%~14.5% | 年4.5%~年17.8% | 年4.5%~年17.8% | 年3.0%~年18.0% | 年1.7%~年14.8% | 年1.5%~年14.6% |
借入限度額 | 10万円〜500万円 | 10万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜500万円 | 1万円~500万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 10万円~1,000万円 |
無利息期間 | ー | ー | ー | ー | 最大30日間 | ー | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | なし |
審査時間 | 最短即日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短30分 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短当日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
融資速度 | 最短翌日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短即日 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短翌日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
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