「三井住友銀行カードローン」は、日本有数のメガバンクである三井住友銀行が全国に展開するサービスだ。
「三井住友銀行カードローン」で借入を検討したことがある人も、多いのではないだろうか。
ただ、カードローンの利用には「金利」などの正しい知識を持っていないと損する可能性がある。
安易に借入をすると、返済に困ってしまうかもしれない。
今回は三井住友銀行カードローンの金利を中心に紹介しつつ、返済のコツにも触れていくので参考にしてみて欲しい。
三井住友銀行カードローンの利用前に知るべき金利と利息の違い
三井住友銀行カードローンについて触れていく前に、まずは基本的な用語を理解しよう。
特に大事な「金利」と「利息」について詳しく説明する。
金利と利息は似て非なるものであるが、混同している人も多いかもしれない。
しかし、三井住友銀行カードローンに限らず、全てのカードローンに金利と利息が存在する。
ここで金利と利息の違い・特徴をしっかりと把握することで、今後のカードローン借入の際に大いに役立つだろう。
金利とは
カードローン会社は貸付の際に「金利」を設定している。
これは次の項目で説明する「利息」を割り出すための数字だ。
カードローン会社によって設定金利は異なるが、現在は法律で15.0〜20.0%が上限とされている。
ただし、上限を超えずに金利を15.0%以下に抑えている会社もある。
その際、借入金額に応じて金利が変動する会社がほとんどなので、借入の際には事前に確認しておこう。
利息とは
借入分のお金を「元金」というが、この元金に金利をかけて計算した額が「利息」だ。
借主は最終的に、利息を加えた元金を返済し終えることで「完済」と見なされる。
とあるカードローンから100万円の借入を行うとしよう。
その会社の金利は「100万円の借入だと10.0%」だったとする。
その場合だと利息は「100万円×10.0%=10万円」になり、返済総額は110万円だ。
ただし、利息を払う回数は返済回数によって変動するので注意しよう。
金利が高くなるほど利息も大きくなりやすい
金利は法律で上限が定められていると紹介したが、上限を超えていなければ金利はカードローン会社が自由に定められる。
一般的に三井住友銀行カードローンなどの銀行が運営する「銀行カードローン」よりも、「消費者金融カードローン」の方が金利が高い。
消費者金融カードローンには最短即日融資のメリットもあるが、金利が高い会社から借りると利息も高くなり、最終的に返済額も増加するだろう。
以下の記事では、三井住友銀行カードローンで10万円の借入を行った場合の金利について言及しているので参考にして欲しい。
三井住友銀行カードローンの金利
ここまで、金利と利息の違いや特徴、その関係性について紹介した。
ここからはいよいよ、三井住友銀行カードローンの金利について説明する。
改めて三井住友銀行カードローンは銀行カードローンであり、消費者金融カードローンではないことを念頭に置きながら読んでみて欲しい。
金利は年利1.5~14.5%
三井住友銀行カードローンの金利は1.5〜14.5%と設定されている。
採用している金利タイプは「変動金利型」で、これは返済中に定期的に金利が変動する。
法律で定められた上限が年15.0〜20.0%なので、それでも最大金利を年15.0%以内に収めているのはかなり良心的だといえるだろう。
借入金額によって金利が変わる
三井住友銀行カードローンから借入を行うと、借入金額によって金利が変わる。
借入金額によって、それぞれ金利が設定されているので、以下の表を参考にして欲しい。
借入額 | 金利(年率) |
---|---|
~100万円 | 12.0%~14.5% |
100万円~200万円 | 10.0%~12.0% |
200万円~300万円 | 8.0%~10.0% |
300万円~400万円 | 7.0%~8.0% |
400万円~500万円 | 6.0%~7.0% |
500万円~600万円 | 5.0%~6.0% |
600万円~700万円 | 4.5%~5.0% |
700万円~800万円 | 1.5%~4.5% |
これを見ると、借入額が高くなればなるほど金利が低くなることが分かる。
ただし、金利がいくら低くても借入額が高ければ、割り出される利息は高くなる。
50万円の借入を行うと12.0%の金利が掛けられて利息は6万円となり、800万円の借入を行うと1.5%の金利が掛けられて利息は12万円になるのだ。
そのため、金利を下げるために必要以上に借入することは、避けておこう。
以下の記事では、三井住友銀行カードローンで50万円の借入を行った場合の金利について言及しているので参考にして欲しい。
三井住友銀行カードローンが採用している変動金利の特徴
三井住友銀行カードローンは、返済中に金利が変動する「変動金利型」という金利タイプを採用している。
ここからは、変動金利について紹介していこう。
多くのカードローンが変動金利型を採用しているので、借入を検討している人は参考にして欲しい。
なお、本項では変動金利型と対をなす「固定金利型」にも触れていく。
固定金利よりも低金利
変動金利型と固定金利型の違いは「金利が変わるかどうか」だ。
固定金利型は借入時から返済まで金利が変わらないのに対し、変動金利型は定期的に金利が見直される。
変動金利型の金利は低くもなるが、高くもなるだろう。
だからこそ変動金利型を採用している多くのカードローン会社は、基本金利を固定金利型よりも低めに定めている。
基本金利が低く、場合によってはさらに金利が低まるのが変動金利型のメリットだ。
しかし、初回金利よりも高くなる可能性があるため、注意が必要である。
一方、固定金利型は基本金利が変動金利よりも少し高めに設定されているのがデメリットである。
しかし、一度金利が確定すると「それ以上は金利が高くならない」という安心感がメリットとなるだろう。
景気の変動により金利も変動
変動型金利は必ずしも金利が変動するとは限らない。
ただ、金利の見直しがあるとしたらタイミングは一般的に毎年4月・10月とされる。
変動の要因となるのは「金融情勢」だ。
一見、金融情勢と金利は何ら関係ないと思うだろうが、影響がある。
恐慌や戦争など大規模な金融情勢の衰退があれば、カードローン会社や銀行も金利を引き下げるだろう。
一方、好景気により消費が活発化すれば、資金が必要となるため金利は引き上げられる。
変動金利型を採用しているカードローンは、概要に「金融情勢の変化により金利が変動する」という旨の注釈を記載しているので参考にしよう。
金利 (実質年率) | 年1.5%~年14.5% |
---|---|
審査時間 | 最短当日 ※申込完了後の確認事項や本人確認書類の提出状況によって異なる場合もございます。 |
融資速度 | 最短当日 ※申込完了後の確認事項や、本人確認書類の提出状況によっては異なる場合もございます。 |
無利息期間 | なし |
借入限度額 | 10万円~800万円 |
収入証明書 | 50万円を超える場合に必要 |
WEB完結 | 可能 |
申込条件 | 満20歳~満69歳以下 |
担保・保証人 | 不要 |
三井住友銀行カードローンの金利面での魅力
ここからは、三井住友銀行カードローンの金利面での魅力を紹介しよう。
三井住友銀行カードローンを借入先に選ぶ理由として挙げられやすいのは、やはり「有名だから」というものではないだろうか。
メガバンクの三井住友銀行だからこそのサポートの手厚さや利便性が人気の秘密だろう。
しかし、実は金利面でもかなり魅力的な点があるのだ。
ここでは、三井住友カードローンと比較して、各社のカードローン金利を紹介していく。
消費者金融カードローンより低金利
三井住友銀行カードローンと、消費者金融カードローンの金利面から比較していこう。
以下の各消費者金融カードローンの金利表を確認して欲しい。
分かりやすいように、表の最上部に三井住友銀行カードローンの金利を記載したので見比べてみよう。
会社名 | 金利 |
---|---|
三井住友銀行カードローン | 1.5%~14.5% |
プロミス | 4.5%~17.8% |
アコム | 3.0%~18.0% |
アイフル | 3.0%~18.0% |
レイク | 4.5%~18.0% |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% |
このように、どの大手消費者金融カードローンと比べても、最低金利・最高金利は三井住友銀行カードローンの方が低いのだ。
消費者金融カードローンの最高金利も法律で定められた20.0%より低めに設定されているが、三井住友銀行カードローンの最高金利はそこからさらに年3.2〜3.5%も低く設定されている。
ただ、金利が高いからこそ、アコムなどは借入翌日から30日間は利息が発生しないサービスを設けている。
つまりその間に完済すれば、元金だけの返済で済むのだ。
また、最短で即日融資を受けられるのも、消費者金融カードローンならではの魅力となるだろう。
例えば、同じ100万円の借入でも金融機関によって金利は異なる。
三井住友銀行カードローンで100万円の借入を行った場合の金利については、以下の記事を参考にして欲しい。
大手銀行カードローンの中でも低金利
次は三井住友銀行カードローンと、各銀行カードローンの金利を比較していこう。
前項と同じように、表の最上部に三井住友銀行カードローンの金利を記載したので参考にして欲しい。
銀行名 | 金利 |
---|---|
三井住友銀行 | 1.5%~14.5% |
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」 | 1.8%~14.6% |
東京スター銀行カードローン | 1.5%~14.6% |
楽天銀行スーパーローン | 1.9%~14.5% |
みずほ銀行カードローン | 2.0%~14.0% |
オリックス銀行カードローン | 1.7%~14.8% |
横浜銀行カードローン | 1.5%~14.6% |
消費者金融カードローン程の差はないものの、三井住友銀行カードローンの金利は他の銀行カードローンと比べても低めに設定されているのがお分かりだろう。
最高金利だけはみずほ銀行カードローンの方が低いが、みずほ銀行カードローンは最低金利が他の銀行カードローンよりも高い。
借入額が高ければ三井住友銀行カードローンを選び、定額の借入ならみずほ銀行カードローンを選ぶという手もあるだろう。
ただし、保険料0円のガン保障プランに加入できるオリックス銀行カードローンや、利用時にポイント付与がある楽天銀行スーパーローンなど各銀行カードローン特有の魅力がある。
金利面で三井住友銀行カードローンを借入先候補にしつつ、そこからさらに自身に合うサービスを取り扱う銀行カードローンがないか調べてみるのもいいだろう。
以下の記事では三井住友銀行カードローンで20万円の借入を行った場合の金利について説明している。
合わせて参考にしてみて欲しい。
三井住友銀行カードローンで注意すべきポイント
金利面をはじめとして様々な魅力があるので、ここまでの情報を知ったら本格的に三井住友銀行カードローンで借入を検討する方も少なくはないだろう。
ただ、実際に借入をする際に気を付けるべき点もある。
デメリットとはならないだろうが、借入時に「思っていたサービスと違った」と戸惑うのは避けたいところだ。
借入申込時には様々な申告や審査もあるので、なるべく冷静な心で対応するのが望ましい。
ここからは、三井住友銀行カードローンの注意点について紹介しよう。
即日融資は受けられない
カードローンで初めて借入をする人がしがちな初歩的な勘違いは、「即日融資」についてではないだろうか。
まず、即日融資は銀行カードローンでは取り扱っていない。
即日融資が可能となっているのは、消費者金融カードローンだ。
多重債務者増加や反社会的勢力への対策により、銀行カードローンは警察庁データベースで借入申込者の照会をするように義務付けられた。
データベース照会に時間が掛かるので、事実上、即日融資が不可能になったのだ。
急にまとまった額のお金が必要になったら、銀行カードローンより消費者金融カードローンの方が役立つ。
三井住友銀行カードローンでも、即日融資を受けられる可能性は極めて低い。
無利息期間は設けられていない
短期完済ができる方にとっては非常に魅力的な無利息期間だが、残念ながら三井住友銀行カードローンには存在しない。
無利息期間を取り扱うのは消費者金融カードローンではアコム、銀行カードローンではオリックス銀行カードローンなどだ。
関連して両者とも、借入日の翌日から30日間が無利息期間となっている。
完済までに数ヶ月掛かる見通しの借入を考えている方には関係がないが、1ヶ月以内の完済を考えている方は三井住友銀行以外を検討するのも選択肢の一つだろう。
消費者金融カードローンより審査が厳しい
そもそも、審査が甘いカードローンはかなり珍しい。
貸付金に利息を加えた額を、カードローン会社や銀行も返済してもらう必要があるからだ。
したがって、貸主は借入申込者の返済能力を「収入の安定性」「家族構成」「他者での借入・申込状況」「過去の返済・支払延滞記録」から厳しく審査する。
一般的に審査が通りやすいとされる消費者金融カードローンも、以下のように公表されている新規契約率を見れば「通りやすい」と一概には言えないだろう。
会社名 | 新規契約率 |
---|---|
プロミス(SMBCコンシューマーファイナンス ) | 41.7% |
アイフル | 34.4% |
アコム | 42.6% |
ただ、消費者金融カードローンの方が銀行カードローンより通りやすいのは事実だ。
消費者金融カードローンも銀行カードローンも審査基準は未公表だが、それに加えて銀行カードローンは新規契約率も公表していない。
しかし、金利が高い消費者金融カードローンと比べて金利が低い銀行カードローンの方が審査が厳しいことが推測される。
金利が低いと、貸主にとっては利益が増えにくいことになる。
だからこそ確実に返済してもらえるよう、銀行カードローンは厳しく審査すると考えられるのだ。
上記の表のように、消費者金融カードローンの新規契約率は50.0%を切っている。
ここからも、銀行カードローンの新規契約率はそれをさらに下回るのではないだろうか。
また、申込時に勤務先の申告を求められるが、貸主は勤務先へ電話を掛けて在籍確認をする。
カードローン会社や銀行によっては、その際に個人名を用いるだろう。
しかし三井住友銀行カードローンなどいくつかの銀行は、銀行名を名乗って在籍確認をする。
カードローン借入を周囲に知られたくない場合は、注意して欲しい。
三井住友銀行カードローンの金利を抑えた賢い返済方法
注意点もあるが、それでも低金利なのが魅力の三井住友銀行(SMBC)カードローン。
注意点を踏まえた上で、やはり借入を検討する方も多いだろう。
多くの銀行カードローンに特色があるように、三井住友銀行カードローンならではのサービスがある。
その紹介と共に、賢い返済方法も紹介する。
カードローンと一緒に住宅ローンを利用する
三井住友銀行からは、住宅ローンを利用している人を対象とした特別なカードローンコースが販売されている。
それが「ライフイベント応援パック」だ。
従来のカードローンの最高金利が14.5%なのに対し、ライフイベント応援パックでは最高金利がなんと8.0%にまで引き下げられる。
三井住友銀行で住宅ローンを利用している、または利用しようとしているなら、カードローンの借入先も同銀行にするのが賢明だろう。
一括・繰上返済を行う
多くのカードローンには「一括返済」「繰上返済」という返済方法が存在する。
賞与や給与など、まとまった額のお金を手にした時に活用しよう。
カードローンの返済方法は基本的に、決まった日に決まった額を返済する「約定返済」を採用している。
元金を少しずつ減らしながら、利息も加えて払うのだ。
一括返済はその名の通り、元金分を一度で返済することを意味する。
利息は返済回数分だけ発生するのがネックだが、一括返済なら利息負担をかなり減らせるだろう。
一括返済ができるほどではないにしても、臨時収入があるとしたら繰上返済を活用しよう。
これは決められた約定返済額に、余剰返済分を上乗せできる。
約定返済額分には利息が含まれているが、繰上返済額分には利息が含まれない。
つまり、上乗せした分の金額がそのまま元金返済に充てられるのだ。
三井住友銀行カードローンの金利を用いた返済額シミュレーション
ここからは、簡単にだが、三井住友銀行カードローンで借入を行った場合の返済額をシミュレートしていこう。
条件として「借入額は100万円」「返済月数は12ヶ月」としよう。
三井住友銀行カードローンの設定金利に則り、「金利は14.5%」とする。
すると、毎月の返済額は「90,022円」となる。
このシミュレーションは三井住友銀行カードローンの公式サイトで無料で行えるので、自身の借入希望額と返済月数を想定して試してみよう。
また、以下の記事でも三井住友銀行カードローンの金利計算について詳しく説明している。
三井住友銀行カードローンの金利計算について詳しい解説はこちら
三井住友銀行カードローンの返済額を抑えるコツ
実は三井住友銀行カードローンの返済額を抑えるコツはいくつかある。
借入を行った元金は返済すべきだが、ここからは利息負担を抑える方法を紹介する。
手数料がかからない返済方法を選ぶ
三井住友銀行カードローンの返済手段は、以下の5種類ある。
- ATM返済
- カードローン口座への振込
- 普通口座からカードローン口座への振替
- 三井住友銀行普通口座から引き落とし
- SMBCダイレクト返済
この中で手数料が発生するのは「普通口座からカードローン口座への振替」のみだ。
手数料も回数が重なれば大きな負担となるので、口座振替以外の返済をおすすめする。
なるべく短期間で返済する
カードローンで借入をする場合、基本的に定期定額の「約定返済」で返済していく。
決められた返済期間の中で、決められた日に、決められた額(利息含む)を返済するのだ。
ここで重要になるのは、「返済回数」だろう。
6ヶ月返済と12ヶ月返済だと、12ヶ月返済の方が返済回数が倍になる。それだけ利息を払う回数も多くなるのだ。
返済期間が短ければ短いほど、利息を払う回数も少なくて済む。
ただし、その場合、毎月の返済額が増加するので、自身に最も適した返済期間を選ぼう。
家計に余裕があるときは任意返済する
任意返済は「臨時返済」「随時返済」「繰り上げ返済」とも呼ばれている。
呼び方は様々だが、約定返済額にさらに金額を上乗せする返済方法だ。
多くの場合、臨時収入があった際に任意返済をする人が多い。
節約をして家計に余裕ができた人も任意返済を利用するだろう。
約定返済で返済されるのは「元金返済分に利息を加えた金額」なので、返済額がそのまま元金に充てられるわけではない。
だが任意返済で返済された分は、全額が元金に充てられる。
無理をする必要もないが、余裕を感じる時に任意返済を検討してみよう。
利息負担の軽減は快適な返済にも繋がるはずだ。
金利を抑えて賢く三井住友銀行カードローンを利用しよう
三井住友銀行カードローンは利便性の高さやサポートの手厚さ、金利の低さなどいくつものメリットを併せ持つ商品だ。
借入時や返済時に工夫をすれば、さらに低い金利で利息負担を減らすことも夢ではない。
もちろん計画的な利用が前提となるが、三井住友銀行カードローンからの借入を検討する時、本記事を思い出していただければ幸いだ。