カードローンを利用すれば急な出費が必要になっても限度額の範囲で借入ができる。
しかし、限度額に達してしまうと新たな借入ができなくなってしまう。賢く利用するためには、この限度額についての理解が欠かせない。
しかし、限度額の仕組みや上限がどのように決まるのかについて、よく分からないと感じている人も少なくないだろう。
そこで、限度額の意味をはじめ、上限の決まり方、限度額に借入が達した際の対処法を解説する。
限度額についての理解を深めることで、よりうまく活用できるようになるはずだ。
カードローンの利用限度額とは?
カードローンの上限金額には、大きく分けて「商品に設定された上限金額」と「利用者が実際に借入できる上限金額」の2つある。
商品に設定された上限金額とは、各金融機関が提供するカードローンにおいて、最大でどれだけの金額を借りられるかを示す。
例えば、あるカードローンの上限金額が500万円と設定されている場合、そのカードローンを利用することで最大500万円まで借入が可能であることを意味する。
一方、利用者が実際に借入できる上限金額は、個別の審査によって決定される。
この審査では、利用者の年収、信用情報、他の借入状況などが考慮され、金融機関がその人に対して適切と判断した借入額が設定される。
そのため、商品に設定された上限金額が500万円であっても、審査の結果により、利用者ごとの上限は100万円や200万円など、異なる場合が多い。
また、カードローンは利用限度額の範囲内であれば繰り返し借入が可能である点も特徴だ。
一度限度額が設定されると、その範囲内であれば必要に応じて何度でも借入ができ、返済が進むと再び借入可能額が増える仕組みとなっている。
これにより、利用者は急な出費や日常的な資金ニーズに柔軟に対応することができる。
カードローンの利用限度額はどうやって決まる?
本記事を読んでいる方が気になるのは、自分が実際に借入できる上限額がどのように決まるかだろう。
そこで、利用者が実際に借入できるカードローンの限度額を左右する3つの基準を紹介する。
- 各カードローンで設定されている限度額
- 総量規制
- 利用者の返済能力
それぞれが、実際に利用できる限度額を左右する重要な基準だ。一つずつ確認していこう。
各カードローンで設定されている限度額
利用者が仮にどれだけ返済能力があったとしても、各カードローンで設定されている限度額以上に借入はできない。
例えばアイフルなら上限800万円、プロミスなら上限500万円が限度額となっている。
大手貸金業者のカードローンで設定されている限度額は以下の通りだ。
カードローンで設定されている限度額 | ||
---|---|---|
アイフル | 800万円 | 詳しくはこちら |
アコム | 800万円 | 詳しくはこちら |
SMBCモビット | 800万円 | 詳しくはこちら |
レイク | 500万円 | |
プロミス | 500万円 | 詳しくはこちら |
また、銀行系のカードローンの限度額は以下の通り。
利用者がどれだけ返済能力が高くても、利用限度額を後から増額申請しても選んだカードローンで設定されている限度額以上の利用はできない。
カードローン商品に設定された限度額は申し込み前に確認しておくことをおすすめする。
総量規制
総量規制とは、貸金業者から借入をする際に年収の1/3以上の借入が制限される決まりのことだ。
貸金業法13条によって定められており、国から認可されている貸金業者の全てが対象だ。消費者金融などの貸金業者からの借入に適用される。
例えば、消費者金融で借入をする際に年収が600万円なら1/3の200万円までしか、借入できないことになる。
また、総量規制は複数の貸金業者から借入れた総額が基準となる。
そのため既に貸金業者から借入をしている場合は、年収の1/3からさらに、既に借入している額を除いた額が借入できる上限となる。
例えば年収600万円の人が既に50万円の借入をしていた場合を考えてみよう。
600万円の1/3の200万円までが借入できる上限になるが、他の貸金業社で50万円借入していた場合、200万円から50万円を差し引き150万円までしか総量規制で借りられないことになる。
ただし、銀行のような貸金業法の下で運営されていない金融機関のカードローンの場合、総量規制の対象外だ。
利用者の返済能力
利用者個人の返済能力も借入限度額を決める重要な要因だ。カードローンを申し込みする際の審査で返済能力を確認される。
主に以下の項目が返済能力の評価対象になると考えられる。
- 年齢
- 年収
- 勤続年数
- 雇用形態
- 他社の借入状況
- 過去の信用情報
カードローンの申し込みでは、審査の際にさまざまなことを申請する。
そして、各カードローン会社が、それぞれの基準で、総合的に利用者の返済能力を判断し利用者が実際に借入できる限度額を決定する。
各々のカードローン商品を提供している金融機関の判断基準に関しては明確に公表されているわけではない。
そのため、返済能力がどのように評価されるかは、実際に審査をしてみないと分からない。
ただ、大手カードローン会社は審査にかかる時間の短さを各社がアピールしている。
その日のうちに審査結果を送ってくれるところが多いので結果はすぐに届くはずだ。
カードローンの限度額がいっぱいになったらどうする?
急な出費が続くと、限度額が上限に達してしまうこともあるかもしれない。
- 限度額が上限に達したらどうなるのか
- 利用者はどう対処すればよいのか
この2点は利用者が気になるところだろう。
限度額がいっぱいになったら何が問題になるのか、どう対処するべきなのかを知っておけば、いざというときに焦らずにやるべきことをやれるはずだ。
限度額がいっぱいになったときの対処法を解説する。
利用限度額に達したら新規借入ができない
カードローンでは各利用者に設定された利用限度額が設けられており、その限度額いっぱいまで借りてしまうと新たな借入ができなくなってしまう。
急に現金が必要になる場面で、頼りにしているカードローンが使えないと不都合もあるだろう。日頃から利用限度額をしっかり管理することが大切だ。
カードローンを利用した際には、自分の借入額や返済すべき金額を常に把握することが重要だ。
無理のない返済計画を立てて、利用限度額には余裕を持たせておけば、利用限度額の上限に達して新規借入ができなくなるといった事態を避けることができるだろう。
具体的には、毎月の収支を見直し、借入額が自身の返済能力を超えないように心がけることが必要だ。
ただし、どれだけ気をつけていても利用限度額に達してしまうこともあるだろう。利用限度額が上限に達した場合の対処法についても知っておきたい。
返済で借入残高を減らす
利用限度額に達した際に、取り組みやすい対処法は返済して借入残高を減らすことだ。
利用限度額は、限度額(利用者が実際に借入れできる上限額)の範囲内で繰り返し利用することができる。
返済して借入残高を減らせば、その分、新規の借入れが可能になる。
また、計画的に返済を行うことで、限度額の利用状況を管理しやすくなり、将来的なトラブルを回避することができる。
毎月の返済額を増やし、余裕のある月に繰り上げ返済を行うことで、借入残高を積極的に減らすことができ、利用限度額が上限に達することを未然に防ぐことができる。
さらに、こうした返済努力を継続することで、金利の負担を軽減し、より早く借金を完済することが可能だ。
また、遅れずに返済を続けることで、将来の信用を高めることもでき、将来的により高い限度額の設定や低金利での借入れができる可能性も出てくる。
信用力を高めることは、他の金融サービスを利用する際にも有利に働くため、返済を怠らないことが重要だ。
利用限度額の引き上げ
利用限度額が上限に達してしまった場合でも、限度額を引き上げることができれば、再び新たに借入が可能となる。
具体的には、現在契約している金融機関に増額申請を行い、その申請が承認されれば、利用限度額を引き上げることができる。
例えば、毎月の返済をきちんと行い、返済遅延や滞納がない場合、金融機関からの信用度が高まり、増額申請が通りやすくなることがある。
しかし、金融機関が必ずしも利用限度額の引き上げを認めるとは限らない。利用者の信用状況や収入状況に応じて、増額申請が却下されることもある。
例えば、最近転職をして収入が減少した場合や、他社からの借入が増えている場合など、金融機関から「返済能力が不足している」と判断されれば、増額の申請が却下されることがある。
また、過去に返済を滞らせた履歴がある場合も、増額の審査に悪影響を与えることが多い。
したがって、利用限度額の引き上げを成功させるためには、まず自身の信用情報や収入状況を改善することが重要である。
具体的には、毎月の返済を期限内に確実に行うこと、収入が安定していること、他社からの借入額を減らしておくことなどが挙げられる。
信用情報に問題がなければ、金融機関も安心して限度額の引き上げを認めることができる。
カードローンの限度額を引き上げるなら増額申請をしよう
先述の通り、カードの利用限度額は増額申請で引き上げることができる。
利用限度額が足りなくなったときに、知っておくと便利な増額申請について以下の3つの項目を解説する。
- 増額申請の方法
- 増額申請の流れ(再審査あり)
- 増額審査のポイント
増額申請を検討する際に参考にしてほしい。
増額申請の方法
一般的に以下の3つの方法で増額申請の申し込みができる。それぞれの特徴を踏まえて一番、都合が良い申請方法を選べば良いだろう。
- スマホアプリやネット
- 24時間申請可能
- 電話
- 利用できる曜日や時間帯が限られている
- しかし、質問ができる。
- 無人契約機
- 出向く必要あり
- 電話で事前に必要書類を聞いておくとスムーズ
申請を進めていくと収入証明書と本人確認書類が必要になることもある。増額申請を急ぐ場合は事前に、書類を用意しておくとスムーズに進められるだろう。
また、参考に貸金業社の公式サイトで確認できる増額申請の方法を以下にまとめた。
大手貸金業者の申請方法は以下の通り。
公式サイトで確認できる増額申請方法 | ||
---|---|---|
アイフル | スマホアプリから最新の収入証明書を提出 | 詳しくはこちら |
アコム | インターネット、自動契約機、電話のいずれかで申し込み | 詳しくはこちら |
SMBCモビット | SMBCモビット公式スマホアプリまたは、会員専用サービス「Myモビ」(PC版)で申し込み (増額審査が可能な場合、アプリ、Myモビに申込メニューが表示される) | 詳しくはこちら |
レイク | 会員ページから手続き | |
プロミス | 会員サービス、プロミスコール(電話)で申し込み | 詳しくはこちら |
銀行系のカードローンの増額申請方法に関しては以下の通りだ。
公式サイトで確認できる増額申請方法 | ||
---|---|---|
みずほ銀行 | パソコン・スマートフォン・電話、またはみずほ銀行の店舗で申し込み | 詳しくはこちら |
三菱UFJ銀行 | 「WEBサービス」または「電話」 | |
三井住友銀行 | SMBCダイレクト カードローントップ画面の「ご契約極度額変更」ボタンから申し込み※ボタンが表示されない場合は電話 |
基本的に多くのカードローン会社はオンラインでの増額申請を受け付けている。24時間時間と場所を選ばずに申請できる点が、ネットやアプリによる増額申込みのメリットだろう。
電話による増額申請の手続きに関しては、カードローン会社によっては公式サイトで案内がないこともある。
しかし、その場合も電話で増額申請の相談自体はできるので、電話での申込みを強く希望する場合は相談してみるのもよいだろう。
増額申請の流れ(再審査あり)
増額申請の流れは一般的に以下のような流れだ。
- 増額申請
- 審査
- 結果の通知後、審査に通れば利用限度額が増額
注目してほしいのが増額申請の際には「審査」が改めて必要になる点だ。
そもそも返済能力や信用情報によって、利用者が借入できる限度額が決定されている。
限度額を増額するとなると、増額する限度額に相応しい返済能力と信用情報が必要になる。
注意したいのは審査次第で返済能力や信用情報の評価が悪くなり利用限度額が減額されてしまう可能性もあることだ。
状況次第で増額申請を避けた方がよいこともある点には注意してほしい。
増額審査のポイント
増額審査では、返済能力と信用情報が改めて金融機関によって確認される。
審査で確認される主なポイントをおさえておきたい。特に意識しておきたいポイントは以下の5つだ。
- 収入
- カードローンの利用実績
- 総量規制
- 申請する借入限度額
- 信用情報
収入
収入がカードローン申込時より高くなったか低くなったかは、増額審査の結果を左右する重要なポイントだ。
増額申請の際に収入証明書を求められることがある。
特に貸金業法では50万円以上の限度額を設定する場合、または他の貸金業者も含めて100万円以上の借入をする場合は収入証明書の提出が定められている。
そのため、源泉徴収票や給与明細書、確定申告書などの収入を証明できる書類を事前に用意しておくと増額申請の手続きを円滑に進められるだろう。
もし、カードローンの申込み時の審査のときより収入が高ければ増額申請でも有利に働くはずだ。
逆に収入が低くなっていると増額申請が通らなかったり、減額されたりする可能性も考えられる。
カードローンの利用実績
限度額の増額を検討しているカードローンの利用実績に関しても、審査のポイントとなる。
ある程度の期間、カードローンを利用して遅延なく返済できていれば、利用実績が信用につながる。ただ。具体的な利用実績の期間に関しては公表されていないことも多い。
ただし、6ヶ月以上の実績を増額申請の条件と明記しているカードローンもある。
例えばセブン銀行、楽天銀行の提供するカードローンは増額申請をする場合6ヶ月以上の実績を必要としている。
一つの目安として、6ヶ月以上の利用実績がないと増額申請が通りづらくなるかもしれない。
ただし、最終的に判断するのは金融機関なので6ヶ月という数字はあくまで目安と考えて良いだろう。
総量規制
増額審査でも総量規制は無視できない。貸金業者からの借入の際には、年収の1/3以上の借入が総量規制によって制限されている。
また、単独ではなく複数の貸金業者から借入した総額をもとに計算することになっている。
そのため、どこにいくら借入をしているのかを増額申請前に整理しておくことも大切だ。
ただし、総量規制は貸金業法の下で運営される業者にのみ適用される。
銀行は貸金業者には分類されないため、銀行のカードローンに関しては総量規制の範囲外となることもおさえておこう。
申請する借入限度額
申請する借入限度額が、返済能力に対して高すぎても審査に不利に働く可能性がある。
特に、返済能力とかけ離れた増額申請をしてしまうと、収入に見合わない借り入れをしてしまうことになり、結果として返済が難しくなってしまうことも考えられる。
そのため、過度な増額申請は避けることが重要であり、無理のない範囲で必要な分だけ申請する方が審査は通りやすくなるだろう。
また、借入限度額を決定する際には、自身の収支バランスや今後の生活費、予測される出費なども考慮する必要がある。
これにより、返済がスムーズに行えるだけでなく、家計の負担を最小限に抑えることができる。
借入を行う際は、慎重に計画を立て、適切な金額を申請することが望ましい。そうすることで、審査が通りやすくなり、返済も無理なく行うことが可能となる。
信用情報
利用者の信用情報も審査に影響する。例えば、クレジットカードの利用や返済履歴、他のローンの返済状況に問題があれば審査で不利になる。
もし、過去の信用情報が気になるなら情報開示もできる。
- CIC
- KSC
- JICC
ちなみに各信用情報機関のクレジット情報の登録期間は、契約期間中、および契約終了から5年間とされている。
貸金業者は上に挙げた信用情報機関から信用情報の確認をしている。
例えば、アコムの場合JICCとCICを指定信用情報機関と定めている。信用情報に傷をつけないためにも、クレジットカードやローンは遅滞なく返済することが大切だ。
カードローンの利用限度額を増額するメリット
増額申請の手続きや審査は手間かもしれない。しかし、長い目で考えると増額申請をしておくことでカードローンの使い勝手が良くなることもある。
増額には以下のメリットがある。
- 金利が低くなる可能性
- まとまった出費に対応しやすい
- 借入先を一つにまとめられる
増額申請をする際の参考にしてほしい。
金利が低くなる可能性
増額申請をすることで金利が低くなる可能性がある。利息制限法で借入限度額次第で上限金利が以下のように制限されるためだ。
借入限度額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 20% |
10万円〜100万円 | 18% |
100万円以上 | 15% |
例えば同じ50万円の借入れでも借入限度額が100万円以下ならば、18%まで金利がかかる可能性がある。
しかし100万円以上の借入限度額なら15%までしか金利はかからない。この利息制限法の範囲内で各貸付業者が限度額に応じた金利を設定している。
大手消費者金融のプロミスの場合を例に、増額で金利が引き下げられる例を考えてみよう。
借入限度額に応じて以下のように設定されている。利息制限法の上限金利の範囲で金利を設定していることが分かるだろう。
借入限度額 | ()内は利息制限法の上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年17.8%(20%) |
10万円〜100万円 | 年17.8%(18%) |
100万円以上 | 年15.0%(15%) |
例えばプロミスの場合、借入限度額を50万円から100万円以上に引き上げられれば、金利が17.8%から15.0%にまで下げられることになる。
ただし、限度額50万円が80万円になっても金利は17.8%のままだ。つまり、適用される金利が変わる節目となる額まで限度額を上げられれば金利が下がるということだ。
銀行カードローンも借入限度額が上がることで、金利が下がる。以下はみずほ銀行の例だ。
借入限度額 | 年利 |
---|---|
10万円以上〜100万円未満 | 14.0% |
100万円以上〜200万円未満 | 12.0% |
200万円以上〜300万円未満 | 9.0% |
300万円以上〜400万円未満 | 7.0% |
400万円以上〜500万円未満 | 6.0% |
500万円以上〜600万円未満 | 5.0% |
600万円以上〜800万円未満 | 4.5% |
800万円 | 2.0% |
増額で金利の引き下げができるかどうかは、各金融機関の定める借入限度額と適用される金利に注目すれば分かる。
金利が変わる節目となる限度額以上の増額ができるかどうかが判断基準となる。
まとまった出費に対応しやすい
増額で、まとまった出費にも対応しやすくなる。予期せぬ大きな支出が発生した場合でも、限度額が高ければ安心して対応できる。
もし低いと、まとまった出費が重なったときにすぐに限度額がいっぱいになってしまう。
しかし、急な医療費、災害、冠婚葬祭などで予定外の出費が発生しても、限度額に余裕があれば柔軟に借入が可能だ。
このように、限度額を増やすことで、急な支出や予期せぬ事態にも冷静に対応できるのがメリットだ。
また、カードローンは借入した額に対して利息が発生するため、限度額が増えても返済の負担が重くなることはない。
実際に借りた分だけを返済すればよい。つまり、限度額が高くても、必要な金額を必要なときにだけ借りることで、余計な負担をかけずに済む。
限度額に余裕を持たせて、実際には必要な分だけ借りることで返済の負担を重くせずに、いざというときにまとまった借入が可能である。
また、限度額が高いことで、いざというときの安心感が得られる。実際に借入をしなくても急なまとまった出費に対応できるメリットは大きいだろう。
借入先を一つにまとめられる
複数の借入先がある場合は、限度額の増額で借入先を一つにまとめることもできる。
借入先が複数あると返済日を忘れたり、手続きすることも増えたりして管理が煩雑になる。しかし、一つにまとめれば、管理が簡単になる。
また、利用限度額が低いカードローンを複数利用するより、利用限度額が高いカードローンを一つ利用する方が金利の負担が軽くなる可能性もある。
さらに、一つにまとめることで、心理的な負担も軽くなるだろう。逆にまとめてないと返済日や残高の確認、返済額の管理が煩雑になってしまう。
また、まとめた借入先で金利が低くなることも期待できる。複数の借入先を持つことで、それぞれの金利が異なり、全体の返済コストが高くなることがある。
しかし、金利の低いカードローンにまとめることができれば返済の負担も軽くできるだろう。適用され、利用限度額いっぱいで借入ができなかった方も新たに借入が可能である。
カードローンの限度額増額ができなかったらどうする?
増額を希望しても審査に通らないケースもある。
また審査の結果次第では限度額が下がることもあるため、増額申請に踏み切れないという人もいるだろう。そこで、限度額を増額できない場合の対処法を3つ紹介する。
- 利用実績を積み重ねる
- 新たにカードローンを契約する
- カードローンの借り換え
それぞれの特徴とメリットを一つずつ確認してみよう。
利用実績を積み重ねる
過去の利用実績や返済実績は審査に影響すると考えられる。限度額増額を目指すには、少額でも良いので定期的に借入と返済を行うことが効果的だ。
借入と返済を積み重ねることで、金融機関から信頼できる借り手であることを伝えられる。実績を積み重ねれば増額申請が通りやすくなるかもしれない。
また、返済実績と信用を積み重ねるなら、延滞しないことを重視してほしい。延滞してしまうと利用実績で返済能力を疑われてしまう。
延滞しないように無理のない範囲で借入することはもちろん、自動引き落としによる返済やリマインドメールの設定などの工夫をすることも大切だ。
返済日に残高不足にならないように日々の家計の管理も忘れないでほしい。
新たにカードローンを契約
増額申請が難しければ、新しいカードローンの契約を検討するのもよいだろう。
増額申請で上限額を高くする場合、十分な返済能力と信用情報が必要になる。返済能力と信用情報によっては増額申請よりも、新しく契約する方が審査に通りやすいだろう。
例えば30万円の利用限度額を50万円以上まで増額するとなると、収入を増やす必要があるだろう。
特に50万円以上の借入れ限度額の申請となると収入証明書の提出も必要になる。
しかし、利用限度額の低いカードローンを別に新しく増やすなら収入を増やさなくても十分、審査に通る可能性がある。
新しいカードローンの上限額も利用すれば、すでに契約している方の限度額がいっぱいになっても借入できる。
また、すでに利用しているカードローンの金利が高い場合、低金利のカードローンを別に契約できれば返済の負担も軽くできるだろう。
ただし、カードローンを増やすと管理が煩雑になってしまうデメリットもある。
また、短期間に新規申し込みしすぎると返済能力を疑われてしまうことも考えられる。そのため、無理のない範囲で検討してほしい。
カードローンの借り換え
利用しているカードローンを別の金融機関のカードローンに変更することを、借り換えという。
他社のカードローンに借り換えれば、返済能力は他社の基準で判断される。その結果、借入限度額が増えることもある。借り換え先の金利が低ければ、支払いの負担も減らせる。
ただし、借り換え先でも審査は避けられない。借り換えを希望しても審査に通らないこともある点は注意しよう。
また審査に通っても借り換えた結果、かえって使いづらくなってしまうこともある。
借り換えが裏目に出てしまうこともあるため、カードローンの借り換えはよく考えてから申し込んで欲しい。
カードローンの限度額の上限引き上げの注意点
カードローン利用限度額を引き上げる際にはいくつか注意点がある。これらの注意点をあらかじめ確認しておくと、審査に通りやすくなるだろう。
それぞれの注意点について、具体的な対策方法も例に挙げながら解説していく。
必ず増額できるとは限らない
カードローン利用限度額の増額審査は必ずしも増額できるとは限らない。
申込内容や申込者の現状などを照らし合わせて、無理のない返済ができる範囲でしか借入が認められないからだ。
そのため、増額希望額に対し年収が不足している場合や他社の借入が大きいために総量規制などで増額対応が不可能な場合などは増額が認められない。
それでも借入が必要な場合は別のローンへ申込を行ったり、既存のカードローンを借換えしたりするなどの対策が必要だろう。
虚偽の申告をしない
カードローン新規申込時も同様だが、申込に対し虚偽の申告はしてはならない。
なぜなら申込内容をベースに審査が行われるが、虚偽の申告をすると正確な審査が実施できず否決になる可能性が高くなるからだ。
例えば年収などの収入を過大に記載した場合、借入できる金額も多くなるだろう。
しかし、収入証明書などの資料で年収を確認できるので、虚偽の申告はすぐに知られてしまう。
増額希望の申込時に入力した内容に誤りがないかを再度確認したうえで、利用限度額の増額申込を行おう。
借りすぎに注意して利用する
カードローン利用限度額の増額が審査の結果、承認されると審査契約通知の当日または翌営業日には増額して反映される。
利用限度額が増額されるとより借入しやすくなるが、借り過ぎに注意が必要だ。
借入の都度、現状の借入残高や返済予定などを確認する習慣を身につけると借り過ぎを防げるだろう。
返済計画を立てる
カードローン利用限度額が増額になったら、借入する前にシミュレーション等で返済計画を立てよう。
借りた後は必ず返済が伴うため、いくら借入すると返済にどのように影響があるのかを前もって知ることが大切である。
スマホアプリを活用して、借入に対する返済シミュレーションで返済計画を立てる方法は気軽に取り入れられるのでおすすめだ。
カードローンの限度額を理解して計画的な借入をしよう
カードローンを利用する際に知っておきたい限度額について解説した。
最後に重要なポイントをまとめたので確認してほしい。
ポイント1 | |
---|---|
① 商品に設定された上限金 | カードローンが貸せる上限 |
② 利用者が実際に借入できる上限金額 | 利用者が借りられる上限 |
カードローンの利用限度額には商品に設定された限度額と、利用者が実際に借入できる限度額の2つがある。
実際に利用者が借入できる限度額は審査で決まる。
例えばカードローンに設定された限度額が800万円と記載されているからと言って、誰でも必ず借りられる訳ではない点に注意しよう。
ポイント2 | |
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限度額の決まり方 | ・各カードローンで設定されている限度額 ・総量規制(年収の1/3まで、銀行カードローンは対象外) ・利用者の返済能力 |
限度額は商品に設定された上限金額、総量規制と利用者の返済能力で決まる。限度額の上限の目安にしてほしい。
ポイント3 | |
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利用限度額がいっぱいのときの対処法 | ・返済で借入残高を減らす ・限度額の増額申請 |
限度額がいっぱいになっても返済した分の枠は再利用できる。
そのため、返済を計画的に進めたり前倒ししたりすることで利用できる限度額の範囲でやりくりするのが一つの方法だ。
もう一つの方法は増額申請だ。審査はあるが通れば金利が低くなったり、まとまった出費に対応できたり、借入先をまとめることができたりとメリットもある。
ポイント4 | |
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増額申請できないときの対処法 | ・利用実績を積み重ねる ・カードローンの新規契約 ・カードローンの借り換え |
もし、審査が不安ならば利用実績を積み重ねてから申込みをするのも良いだろう。
また新規契約や借り換えでも実質的な借入額を増やせる可能性がある。カードローンの利用は限度額と密接な関係にある。
そのため限度額に関するポイントを理解しておくことで、よりうまくカードローンを活用できるはずだ。計画的な借入をする際の参考にしてほしい。