- 夫婦で保険を見直す際の注意点やステップを理解したい
- 夫婦それぞれの保険の見直し方を知りたい
- 夫婦で入るべき保険について知りたい
各種保険に入っている人が結婚した際には、生活の変化に伴って保険の見直しが必要になるだろう。
ただ、各々違う保険に加入しているからこそ、どのように調整すべきか分からないという夫婦も多いはずである。
本記事では、夫婦それぞれの保険を見直しする時の方法や注意点、見直し後に入るべき保険について詳しく解説する。
結婚したばかりで、これから保険を見直すという方は、是非記事を参考にして保険の見直しをしてもらいたい。
夫婦が入るべき保険とは?
結婚して夫婦生活をはじめると思わぬ出費が増えたり、将来のための貯蓄を考えたりすることも多いのではないだろうか。
夫婦になると病気や失業、死亡などに対する備えは自分一人だけの問題ではなくなる。
そのための備えとして保険が有効だ。夫婦で保険に加入することの意義、保険を選ぶ際の視点、見直すべきタイミングを、それぞれ詳しく確認してみよう。
- 夫婦で保険に加入する意義
- 個々のニーズと家庭全体のニーズの一致が大事
- 夫婦の保険を見直すべきタイミング
夫婦で保険に加入する意義
結婚したら死亡や病気・ケガ、さらには老後のことまで自分だけではなくパートナーのことまで考えてリスクに備えておく必要がある。
例えば結婚してパートナーが専業主婦になり、家計の収入を夫だけで支えている場合を考えてみよう。
突然、死亡したらどうなるだろうか。民間の保険に加入していなくても、遺族厚生年金のような公的な保障はある。
しかし、子供がいない30歳未満の妻ならば年金は5年しか受け取れない。
30歳以上であっても遺族厚生年金だけでは、豊かな暮らしを続けていくことは難しいだろう。
共働きであっても片方の収入が途絶えたら、生活は苦しくなるのではないだろうか。
子供が生まれれば、教育費に関しても考える必要がでてくる。
共働きならばお互いに収入保障保険に加入しておくことで、どちらかに万一のことがあっても備えとなる。
個々のニーズと家庭全体のニーズの一致が大事
夫婦になったことで考えられるリスク全てに備えて、保険に闇雲に入ってしまうと、保険料の負担が重くなってしまう。
保険料の無駄をなくすには、個々のニーズと家庭全体のニーズが一致した保険を選ぶのが、おすすめだ。
例えば、収入保障保険は、もしもの備えとして独身・既婚に関わらず入っておきたい保険の一つ。
収入が途絶えたら夫だけでなく家族の生活も立ち行かなくなってしまう。
このように個人だけでなく家族全体のニーズも保障できる保険から検討することで、本当に必要な保険を優先的に選んでいける。
独身ならば自分のことだけを考えて保険に加入すればよかったかもしれない。
しかし、夫婦、家族がいれば保険料の負担は、家族の負担にもつながる。
個々のニーズだけでなく、家族全体のニーズも考えて、本当に必要な保険を選ぼう。
夫婦の保険を見直すべきタイミング
夫婦の保険を見直すべきタイミングは、大きく分けて3つ考えられる。
家族の構成が変わる節目が特に、見直すべきタイミングだ。
具体的には以下の通りだ。
- 結婚してすぐ
- 出産・子育てがはじまった後
- 子供が独立した後
まず、結婚してすぐの段階は保険を見直すべきタイミングだ。
夫婦共に独身の頃から入っている保険の保障が、不十分だったり、逆に余計な保障に入っていて無駄な保険料を払ったりしている可能性もあるためだ。
また、子供が生まれたら夫婦だけでなく子供の教育費への備えも考える必要がでてくる。
そして、子供が独立するタイミングでも子育てにかかっていた費用を老後の備えの保険にまわすなど、見直しのタイミングになるだろう。
生活の節目になるタイミングは、夫婦の保険を見直す良い機会だ。
また、終身雇用が当たり前の世界ではなくなり転職、独立して自営業者になることもあるだろう。
仕事や雇用形態が変わるときは、家族の構成の変化に関わらず保険を見直すべきタイミングとなる。
夫婦それぞれの保険を調整するコツ
夫婦それぞれが何も考えずに保険に加入してしまうと、保険料が無駄にかさんでしまう。
家族全体で総合的に、保険を調整することで保険の無駄を省きながら、将来に備えることができる。
しかし、残念ながら夫婦の在り方も収入もそれぞれで万人に通用する答えはない。
しかし、調整するためのコツはある。以下3つのコツを順番に確認してみよう。
- 必要な保障額を見極める
- ライフスタイルの変化に合わせる
- 保障範囲を再確認する
必要な保障額を見極める
まず、必要な保障額を具体的に見極める必要がある。
特に確認しておきたいのが人生の3大資金と呼ばれる、教育資金、住宅資金、老後資金の3つだ。
例えば、子供のいる夫婦ならば、教育資金がいくら必要なのか目安を確認してみよう。
日本政策金融公庫によると、幼稚園から大学までの教育資金の目安は以下の通りだ。
教育資金は、全て公立でも長い目で見ると大きな支出だ。
私立ならばなおさら、保障を手厚くしておく必要がある。
どちらにせよ子供が生まれたら、死亡保障は手厚くしておいた方が安心だろう。
また、2019年には、金融庁の金融審議会の報告書では、老後30年間で約2,000万円不足するという内容の報告書が話題になった。
また、住宅ローンや家賃も夫婦にとって大きな支出だ。
収入と支出は夫婦によって大きな差がある。子供を公立で育てるのか、私立に育てるのかでも大きく差があり、都内か地方かでも住宅にかかる費用は変わってくる。
一般的な支出を参考にしながらも、夫婦それぞれの収入と大きな支出を勘案しながら、必要な保障額を見極めよう。
ライフスタイルの変化に合わせる
ライフスタイルの変化でも必要な保障額は変わってくる。
例えば、会社員だった夫婦が独立して自営業をはじめたら公的な年金は国民年金のみとなってしまう。
厚生年金がなくなる分、老後の資金計画を見直す必要が出てくる。
老後の備えを民間の保険で補う必要もでてくるだろう。
また、都市部から地方に移住して日々の支出が抑えられたら、保険を見直して保障を抑える代わりに保険料を節約することもできる。
逆に就職や転職などで生活費や学費のかかるエリアに引っ越すことになったら、それまでの保険の補償では不十分になることもあるかもしれない。
ライフステージだけではなくライフスタイルの変化に合わせて保険も見直していくことで、家計の負担が軽くなる。
ライフスタイルの変化によっても備えるべきリスクも変わっていくため、保険も変化に合わせるようにしよう。
保障範囲を再確認する
保険をなんとなく契約してしまって、そのままにしていないだろうか。
保険は一度、契約してしまうと、あまり確認せず、そのままにしてしまう方も多い。
そのため自分の保険の保障範囲を正確に把握できていない方も多いだろう。
まして、パートナーがどんな保険に入っているのかを確認しないまま、結婚生活を送っているという方も少なくないはずだ。
夫婦それぞれの保険を調整するなら、まずは自分自身の保険とパートナーの保険を再確認して、保障内容を共有するところからはじめよう。
保険を再確認してみると意外に無駄な保険に入っていたり、必要な保険に入っていなかったり、夫婦のどちらか片方だけが入れば十分な保険が見つかるなど、見直した方が良いところが見つかるはずだ。
保険の新規契約や更新、解約は日々、忙しい中、後回しにしがちだが、保険料は長い目で見ると大きな支出だ。
見直すべきところを見つけたら1日でも早く、夫婦それぞれの保険内容を調整しておこう。
夫婦で新たに入るべき保険とは
夫婦で新たに入るべき保険は、夫婦それぞれのライフステージ、ライフスタイル、収入や支出、そしてどこまで備えたいかで変わってくる。
残念ながら全ての夫婦に最適なベストアンサーも具体的な保険も存在しない。
しかし、民間の保険にどのようなタイプの保険があり、どのような保障があるのかを知ることで、夫婦それぞれの最適な保険の組み合わせを考えられるようになる。
ここでは、一般的な夫婦が検討するべき代表的な保険の種類を紹介する。
まずは、どのような種類の保険があるのかを知るところからはじめよう。
医療保険
医療保険は病気やケガで通院したり入院したり、手術が必要になった際に給付金が出る保険のことだ。
入院が必要になった際に給付金が出るのは特に入院保険と呼ばれている。
医療保険では、契約時に給付金額が定められている。例えば、「5日以上の入院から給付金を支払う」「1回の入院の支払い限度日数が60日」などと定められており、公的な健康保険では足りない分の備えになる。
また、特約を付けることで三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)、介護、認知症などにも備えられる。
ただし、日本は健康保険が手厚く原則3割負担(小学生〜70歳未満)で、治療費が高額になった場合も高額療養費という制度もある。
民間の医療保険や入院保険への加入を検討する際には、本当に公的な健康保険で保障が足りないのかどうかを考えた上で入らないと、保険料がかさんでしまう。
そのため健康保険と貯蓄で乗り切れるかどうかも含めて、加入するかどうかを検討しよう。
死亡保険
死亡保険は被保険者が死亡した際に保険金が支払われる保険だ。
そして、死亡保険には大きく分けて3つの種類がある。
- 定期保険
- 終身保険
- 定期保険特約付終身保険
定期保険は期間を限定して加入する死亡保険だ。
保険期間内に被保険者が死亡すると、保険金が受け取れます。定期保険の特徴は安い保険料でも十分な保障を受けられるところだ。
一般的に解約返戻金がない、または少ないため掛け捨て保険と呼ばれることもある。
終身保険は、死亡するまで保障が続く。定期保険とは異なり、解約すると解約返戻金が受け取れる。
保険料の払い方は大きく分けて一生涯、保険料を払う終身払いと一定期間または一定年齢まで払い込むタイプがある。
終身払いの場合、1ヶ月当たりの保険料は安く抑えられるが、長生きすると保険料が保険金を上回ることもあるため注意しよう。
定期保険特約付終身保険は、終身保険に定期保険特約を組み合わせたタイプの保険だ。
死亡保険は特約を付けることで保障を手厚くすることができる。
例えば入院給付の特約、三大疾病特約などを組み合わせることで様々なリスクに備えられる。
収入保障保険
実は収入保障保険も死亡保険の一種で、一定期間を保障する保険だ。
保険期間内に被保険者が死亡した場合、保険期間が満了するまで保険金を毎月、または毎年受け取れる。そして、受取総額は減っていく。
少し分かりづらいので具体例をあげる。
- 30歳男性で年金月額20万円
- 保険期間・保険料払込料期間60歳満了
- 保証期間5年
この場合を考えてみよう。まず保証期間5年は最低保障だ。
計算すると5年×12ヶ月×20万円=1200万円となる。
例えば57歳で亡くなった場合、60歳まで3年しかないが最低保証期間の5年分までは受け取れる。
死亡した時期が後になるほど受け取り総額が減ることが分かるだろう。
被保険者がいつ亡くなっても死亡保険金が一定の定期保険とは、保険金の受け取り方に主な違いがあるといえる。
収入保障保険は、同じ死亡保険の定期保険に比べて保険料が安く設定されている。
収入保障保険は死亡する時期が早いほど、もらえる死亡保険金が多く、遅いほど少なくなるためだ。
夫婦共働きの場合、どちらか片方が亡くなっても、夫婦で収入保障保険に入っていれば、亡くなったパートナーの収入を補うことができる。
ちなみに、似ている保険に就業不能保険がある。就業不能保険は生きている間の保障で、病気やケガなどで働けない場合に保険金が支払われる。
収入保障保険が死亡した後の保障で、就業不能保険は生きている間の保障という違いがある。
夫婦になると万一のときに、パートナーや子供の備えも考えなければならない。
収入保障保険や就業不能保険でどちらかの収入が途絶えたときに備えられると安心だ。
夫婦の保険は個々のニーズと家庭全体のニーズが一致した保険を選ぼう
本記事では、夫婦それぞれの保険を見直しする方法や注意点、見直しした後に入るべき保険について解説した。
夫婦それぞれの保険をうまく調整し、最適な保険選択を行うためには、個々のニーズと家庭全体のニーズを考慮し、必要な保障額を吟味することが求められる。
また、ライフスタイルの変化に応じて保険を見直すことも重要だ。
ただ、夫婦に必要な保険の条件は時間と共に変化するため、保険の見直しを夫婦だけで行うのは難しいだろう。
保険の見直しには保険のプロを活用し、定期的な相談と見直しのサイクルを整えることがおすすめだ。
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