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個人年金保険とNISAはどちらを選択するべき?老後に向けて2つの制度を理解しよう

この記事で解決できるお悩み
  • 個人年金保険とNISAの違いを理解したい
  • 個人年金保険とNISAのどちらが自分に向いているか知りたい
  • 老後の資産形成に適切な方法がわからない

高齢化社会と生活の長期化に伴い、公的年金だけでは経済的に安定した老後生活を送ることが難しくなってきている。

そこで注目されているのが個人年金保険である。

資産形成の方法としては、iDeCoやNISAが注目されることも多いが、個人年金保険も利用するべきか悩んでいるという人は多いのではないか。

そこで本記事では、個人年金保険とNISAに注目し、それぞれの制度概要や自分に適切な方法を選ぶ基準、そして資産形成に必要なポイントについて解説する。

個人年金保険やNISAを比較して、自分に適切な資産形成の手段を見つけたいという方は、参考にしてほしい。

目次

個人年金保険とNISAの比較

個人年金保険とNISAの比較 生命保険ナビ

個人年金保険とNISAのどちらを選ぶか迷っている方もいるだろう。

ここでは、それぞれの特徴を紹介し、違いを比較している。

どちらかに絞って資産形成を進めたい方は、ぜひ参考にしてほしい。

個人年金保険の特徴

個人年金保険は、企業年金や公的年金だけではまかないきれない老後資金を補完する役割を果たす保険だ。

老後の生活資金を準備するという目的で選ばれている。

個人年金保険では、契約時に定めた一定の年齢に達すると、年金を受け取ることができるのだ。

個人年金保険は年金の受け取り方によって、終身年金・保証期間付終身年金・有期年金・保証期間付有期年金・確定年金・夫婦年金の6種類に分類できる。

それぞれの特徴は以下のとおりだ。

  • 終身年金
    • 一定の年齢に到達したら、生存している間は年金を受け取れる
  • 保証期間付終身年金
    • 保証期間中は生死に関係なく、保証期間後は生存している間、年金を受け取れる
  • 有期年金
    • 生存している間の一定期間、年金を受け取れる
  • 保証期間付有期年金
    • 保証期間中は生死に関係なく、保証期間後は生存している間の一定期間、年金を受け取れる
  • 確定年金
    • 生死に関係なく、一定期間、年金を受け取れる
  • 夫婦年金
    • 夫婦いずれかが生存している限り、年金を受け取れる

また、年金受取人である被保険者が受取開始前に亡くなった場合、すでに払い込んだ保険料に相当する金額が死亡給付金として遺族に支払われる。

NISAの特徴

NISAとは少額投資非課税制度だ。通常、株式や債券などの投資から出た利益に対しては、約20%の税金が課せられる。

しかし、NISA口座で購入した金融商品から発生した利益に対しては税金がかからないのだ。

NISA制度は2024年に一本化された。新しいNISA制度の特徴は以下のとおりだ。

スクロールできます
つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠120万円240万円
非課税保有期間無期限化無期限化
非課税保有限度額1,800万円
※簿価残高方式で管理(枠の再利用が可能)成長投資枠は上記の内数として1,200万円が限度
口座開設期間恒久化恒久化
投資対象商品長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託(現行のつみたてNISA対象商品と同様)上場株式・投資信託等
(①整理・監理銘柄②信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託及びデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除外)
対象年齢18歳以上18歳以上
現行制度との関係2023年末までに現行の一般NISA及びつみたてNISA制度において投資した商品は、新しい制度の外枠で、現行制度における非課税措置を適用※現行制度から新しい制度へのロールオーバーは不可
出典:金融庁「NISAとは?」

2024年以降は1つのNISA口座で、成長投資枠とつみたて投資枠を活用できる。

しかも、非課税期間は無期限だったり、商品を売却すると枠が復活したりと、これまでにはなかった特長も追加されている。

個人年金保険とNISAの違い

個人年金保険は守り、NISAは攻めの要素が強い資産形成手段であると言える。

個人年金保険は定められた期日を迎えると、一定金額を受け取ることができる。一方で、NISAで購入できる商品は元本が保証されていない。

預金のように増えなくても良いから着実に貯めたい方は個人年金保険、多少のリスクを背負いながらリターンを得たい方はNISAが合っているだろう。

これまでの歴史から考えると、株式投資でも20年以上にわたって保有するとマイナスになる可能性が低いと言われている。

長期にわたって継続できるのであれば、NISAは資産形成手段として優れているだろう。

個人年金保険とNISAのどちらが適切か

個人年金保険とNISAのどちらが適切か 生命保険ナビ

個人年金保険とNISAの特徴や違いを説明したが、どちらが自分に合っているかわからない人も多いだろう。

ここでは、個人年金保険の利用が向いている人の特徴やNISAの利用が向いている人の特徴を紹介する。

それでも決めきれない場合の対処法についても解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。

個人年金保険の利用が向いている人の特徴

個人年金保険のメリット

個人年金保険には以下のメリットがある。

  • 老後の生活資金を準備できる
  • 貯蓄が苦手な人でも計画的に将来の生活資金を貯められる
  • 年末調整や確定申告で所得控除の対象になる
  • 健康状態に不安がある人でも加入できる可能性が高い

銀行の普通預金のようにいつでも引き出せるわけではないため、貯蓄が苦手な人でも将来の生活資金を貯めやすい。

「給料やボーナスをすぐに使ってしまう」「なかなかお金を貯められない」という人は、個人年金保険を検討してみると良いだろう。

また、個人年金保険料控除の適用を受けられるのもメリットである。

1年間の保険料に応じて一定の金額がその年の所得から引かれるため、所得税や住民税の負担が軽減される仕組みだ。

なお、以下の記事でおすすめの個人年金保険を紹介しているので、あわせてチェックしていただくとより具体的にイメージすることができるはずだ。

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個人年金保険のデメリット

一方で以下のようなデメリットもある。

  • 途中解約すると元本割れしやすい
  • 受取開始時期が決まってしまっている
  • インフレに弱い

解約すれば引き出すことが可能だ。しかし、途中で解約すると払い込んだ保険料よりも受け取る金額は少なくなってしまうケースが多い。

また、物価の上昇を意味するインフレに弱いのもデメリットだ。

100,000円を保険料として払い込んだとして、30年後の物価が上昇していると、同じ100,000円を受け取っても同じ商品やサービスを購入できない恐れがある。

額面上は同じでも、貨幣価値で見ると大幅に下がっている可能性があるのだ。

メリットとデメリットから考えると、個人年金保険が向いているのは、なるべくリスクを抑えたい人や余ったお金を投資するスタイルを維持できない人だ。

NISAの利用が向いている人の特徴

NISAには以下のメリットがある。

  • 配当金や譲渡益に課税されない
  • 確定申告しなくて良い
  • 途中解約しやすい
  • インフレにも対抗できる

NISAで投資信託や株式を購入していると、30年後は資産が増加している可能性がある。

インフレしていたとしても、受け取れるお金が増えているため対抗できるのだ。

また、個人年金保険と違って、途中で解約しやすい。

解約すると翌年以降の投資可能枠が復活する。一方で以下のデメリットもある。

  • 元本割れする可能性がある
  • 損益通算や損失の繰越控除ができない
  • 1人につき1口座しか開設できない

投資をしていると元本割れする可能性は十分にある。

普通の株式投資であれば損失が出ると損益通算や繰越控除を適用できるが、NISAでは適用できない。

すでに非課税の恩恵を受けているからだ。

損益通算は複数の口座で出た損益を合算することである。A口座で50万円の利益、B口座で10万円の損失が出ている場合、40万円が利益として計算される。

しかし、A口座で20万円の利益、NISA口座で30万円の損失が出ている場合、損益通算はできず、A口座の利益20万円に対して税金がかかる仕組みだ。

繰越控除とは損失が出た場合に、3年間繰り越して利益と相殺する制度だ。

確定申告をして適用を受けると、翌年以降の税負担を軽くすることができる。

自分がどちらを利用するべきかわからないときは

ここまで情報を整理しても、自分がどちらを利用するべきかわからない人も多いだろう。

そんな時は、保険に詳しい保険のプロやお金のプロであるIFAに相談してほしい。

保険のプロは最新情報を収集しており、豊富な経験を活かしながら家計に合った保険を提案してくれる。

IFAは独立系ファイナンシャルアドバイザーのことであり、金融機関から独立して活動している。

ノルマに追われていないため、第三者の視点から家計に関するアドバイスを提供してくれる存在だ。

しかし、保険のプロなら誰でも良いわけではない。自分に合った担当者を選ばないと、適切な保険を紹介してもらえない可能性があるからだ。

相性の良い担当を見つけたい方におすすめなのが、顧客とプロをつなぐマッチングサービスである「生命保険ナビ」だ。

入力した条件をもとに、一人ひとりに合った保険のプロを紹介してもらえる。

老後に個人年金保険やNISAを利用する場合に考慮するべきこと

老後資産形成において考慮すべきこと 生命保険ナビ

ここでは老後の資産形成において考慮すべきことを紹介する。

チェックポイントは以下のとおりだ。

  • 自身のライフプラン
  • リスク耐性
  • 税制や手数料

それぞれについて解説しよう。

自身のライフプランを考慮する

最初に人生の計画図のようなものであるライフプランを考慮しよう。

これからの人生でいつ頃に結婚したり、マイホームを購入したり、出産したりといったライフイベントが起きるのかを予想する作業だ。

ライフプランを見直すことで、これからの生活で必要になりそうな費用を予測することができる。

ライフプランの見直しが必要な理由は、求められる保障内容がライフプランによって大きく異なるからだ。

これから学費のかかる子どもがいる場合は保障内容は手厚くするべきだが、すでに子どもが独立しているのであれば保障内容は抑え目で良いだろう。

まずは自身の生活スタイルと保険に加入する目的を考えてほしい。

リスク耐性を見極める

次にリスク耐性を見極めてほしい。

リスク耐性とは、どの程度のリスクをとっても大丈夫なのかを意味する言葉だ。

リスク許容度とも呼ばれている。

投資の世界においては、「リスク=不確実性」のことだ。

一般的にイメージする危険とは違い、価値が変動しやすいかどうかを意味する。

つまり、ハイリスクの商品は価値が大幅に変動しやすいため、高いリターンも期待できるわけだ。

リスク耐性が高い人には、独身や高年収、大きな資産額などの特徴がある。

一方で、家族がいたり、定年退職していたりする人はリスク耐性が低いと言える。

投資商品を選ぶ際は、リスク耐性に見合った商品を選ぼう。

税制や手数料を把握する

商品が絞れてきたら、税制を把握しよう。

非課税で運用できるNISAはもちろん、個人年金保険でも税制面で恩恵を受けられるからだ。

正しく把握しておかないと、制度を上手に活用できなくなってしまう。

また、手数料の把握も欠かせない。

投資の世界ではほとんど同じ商品を購入しているにもかかわらず、手数料の違いで結果に差が出るケースがある。

証券会社や商品ごとに手数料が違うため、必ずチェックしておこう。

証券会社を選ぶなら、楽天証券やSBI証券などのネット証券がおすすめだ。

また、NISAで投資信託の商品を選ぶ際は管理費用(信託報酬等)は0.1%が目安である。

人気商品であるeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は0.05775%、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は0.09372%で運用可能だ。

個人年金保険とNISAを比較して最適なものを選ぼう

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、資産形成の観点から個人年金保険とNISAの制度概要、自分に適切な方法を選ぶ基準、そして資産形成に必要なポイントについて解説した。

個人年金保険とNISAは、それぞれ異なる特性を持つため、選択は自身のライフプランやリスク耐性、そして税制や手数料によるコストパフォーマンスを考慮することが重要だ。

しかし、本記事を理解したとしても、一人だけで自分に最適な資産形成の方法を見つけるのは難しいだろう。

多くの商品を比較するには、豊富な知識と膨大な時間が必要になるからだ。

もしこれらの判断にまよったら、保険のプロに相談することも検討してみよう。

一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、自分に合った選択をすることができるはずだ。

また、全国の保険のプロから自分に合った担当者を探す際には「生命保険ナビ」の活用をおすすめする。

「生命保険ナビ」は、自身の条件に合った保険のプロを簡単に見つけることができるマッチングサービスである。

気になった担当者とは無料相談もできるので、是非活用してほしい。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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