- 学資保険の満期保険金や祝金の使い道がわからない
- 学資保険の満期保険金や祝金の効果的な活用法を知りたい
- 自分に合う学資保険を選ぶポイントが知りたい
学資保険の保険金を子どもの教育資金以外に利用すべきか、悩んでいる方もいるのではないか。
また、学資保険の種類によっては満期保険金を受け取る前に、祝金という形で一時金が支払われることもある。
満期保険金よりも一度にもらう額が少なくなるため、より使い道を迷う人もいるだろう。
そこで本記事では、学資保険の満期保険金や祝金の使い道と効果的な活用法について解説する。
また、学資保険選びのポイントについても説明するので、ぜひ参考にして学資保険を効果的に利用できるようにしてもらいたい。
学資保険の満期保険金や祝金の使い道には何がある?
学資保険で受け取れる保険金は、いったいどのような使い道を選べば良いのだろうか。
また、教育資金以外の出費に使っても良いのだろうか。
ここでは、学資保険で受け取れる保険金の種類と特徴、保険の使い道について解説していく。
学資保険で受け取れる保険金
学資保険で受け取れる保険金は大きく分けて以下の2種類がある。
- 満期保険金
- 祝金
満期保険金とは、学資保険の保険期間が満期を迎えたタイミングで受け取れる保険金のことだ。
17歳・18歳・20歳・22歳のタイミングで支給される商品が多く、商品によっては自分で満期を設定することもできる。
一般的に、満期保険金は数十万円〜数百万円のまとまった金額になるが、その上限額は1,000万円に設定されていることが多い。
教育費だけでなく、生活費等のさまざまな費用に使える点が特徴だ。
また、祝金とは、満期保険金を受け取る前に分割で受け取れる保険金のことを指す。
小学校・中学校・高校・大学に入学する節目のタイミングで支給されたり、大学1年生から4年生までの4年間で毎年分割して支給されたりと、商品によって特徴は異なる。
また、保険商品の中には祝金が支給されず、満期保険金だけが支給されるタイプの商品もある。
定期的に保険金を受け取れる安心感がないというデメリットがある一方、トータルの返戻率は祝金がないタイプの方が高くなる点が魅力だ。
「学資保険で受け取る保険金をどのように使うか」によって、祝金の有無や受け取り時期などに違いが出てくる。
学資保険に加入する前に、保険金の使い道について考えておくことが大切だ。
学資保険の満期保険金や祝金は使い道が自由
「学資保険」という名前の商品であることから、受け取った保険金の使い道は入学費や授業料などに限られるという印象を抱いている方も多いのではないだろうか。
しかし学資保険の保険金は使い道に制限がなく、受け取った保険金はどのような使い方をしても問題ない。
例えば、子どもの大学進学に備えて学資保険を準備してきたものの、結局大学には進まずに就職したというケースが考えられる。
学資保険で備えていた保険金は教育資金として使うことはなくなったが、一人暮らしを始めるための引っ越し費用や当面の仕送りなどに使うことができる。
また、給付型の奨学金を受けられることになり、学資保険の保険金以外で教育費を十分に支払えるというパターンもあるだろう。
こうした場合も受け取った保険金を別の使い道に充てることが可能だ。
使い道の指定がない分、かえってどのような使い方をするべきか迷ってしまう方も多いだろう。
学資保険の保険金の主な使い道を把握し、自分に合った使い方を選択しよう。
主な使い道
学資保険で受け取れる祝金・満期保険金には使い道の指定がなく、主に以下のような使い方ができる。
- 大学の入学金・授業料
- 新生活に向けた引っ越し費用
- 私立の中学・高校の入学金
- 制服や教科書の購入費用
- 修学旅行の旅費
- 貯蓄・運用
もっともスタンダードな使い道は大学の入学金・授業料である。
大学4年間で数百万円の費用がかかるため、まとまった金額が支給される満期保険金を大学の入学金や授業料に充てるケースが多い。
大学進学のタイミングで一人暮らしを始める場合は、引っ越しにかかる諸費用に使うこともできる。
また、中学・高校の入学金や制服・教科書等の購入費用、修学旅行の費用なども準備しておかなければならない。
学資保険の祝金は節目のタイミングで受け取れるため、大学進学前にかかる諸費用を支払う目的で使っても良いだろう。
また、受け取った満期保険金や祝金を貯蓄・運用に回すというパターンもある。
子どもの独立や結婚まで貯めたり、運用したりしておき、どこかのタイミングでまとめて渡すというケースだ。
満期保険金・祝金の使い道は、家庭の経済状況や子どもの進学先によっても異なるため、一概に「この使い道が正しい」とは断言できない。
状況に応じた柔軟な資金計画を立てておくと良いだろう。
学資保険の満期保険金や祝金の効果的な使い道
さまざまな使い道ができるとはいえ、せっかく受け取った保険金は効果的に使いたいと考えている方が多いだろう。
家庭の状況や希望の進学先に合わせた活用法をあらかじめ考えておくことが大切だ。
ここでは、学資保険の満期保険金や祝金を効果的に活用する方法をご紹介する。
大学の入学金・授業料
学資保険の保険金を効果的に使いたいのであれば、やはり大学の入学金・授業料に使うことをおすすめする。
教育資金が必要となるタイミングは人によって違うものの、一般的には大学入学前に出ていくお金が大きくなりやすいためだ。
日本政策金融公庫の「令和3年度『教育費負担の実態調査結果』」では、大学の入学費用や在学費用の平均値が発表されている。
大学の入学費用と1年間の在学費用の平均値は以下の表の通りだ。
国公立大学 | 私立大学文系 | 私立大学理系 | |
入学費用 | 67.2万円 | 81.8万円 | 88.8万円 |
1年間の在学費用 | 103.5万円 | 152.0万円 | 183.2万円 |
4年間在学すると仮定した場合、入学から卒業までにかかる費用は国公立で約500万円、私立大学は文系が約700万円、理系が約800万円となる。
4年間という短い期間で数百万円の費用がかかるため、家計にとっては大きな負担となるだろう。
学資保険で数百万円の保険金を準備しておけば、入学金・授業料などの費用を無理なく支払うことができる。
学資保険で受け取った満期保険金は、特に理由がなければ大学進学にかかる費用に充てることをおすすめする。
学生生活の生活費
子どもが遠方の大学に進学する場合、一人暮らしの家賃や光熱費などの生活費についても想定しなければならない。
学資保険で受け取った満期保険金や祝金を卒業までの生活費として使うことも視野に入れておこう。
大学生にもなると、アルバイトを始めて自分のお小遣いを稼ぐケースが多い。
しかし家賃や光熱費などのすべての費用をアルバイトだけで稼ごうとすると、かなり大きな負担になってしまう可能性がある。
アルバイトをし過ぎて体調を崩してしまったり、学業や課外活動が疎かになってしまったりといったリスクが考えられる。
学資保険の満期保険金や祝金などを生活費として活用することで、アルバイトなどの負担は軽減可能だ。
18歳〜22歳までの4年間に分割して祝金・満期保険金が受け取れる設定にしておけば、学生生活の生活費に充てることができる。
子どもの大学生活を充実したものにしてあげるためにも、学資保険で生活費を準備することも検討してみよう。
子どもの結婚費用
学資保険の保険金を子どもの結婚費用などに充てるという方法も効果的な使い道のひとつだ。
大学進学の予定がない場合などは、将来の結婚に備えた準備として学資保険を活用しても良いだろう。
例えば「一生に一度となる結婚式の費用を負担してあげたい」と考えている方は少なくない。
結婚式や披露宴にはまとまった費用がかかるため、学資保険の満期保険金はぴったりだ。
株式会社リクルートの「結婚トレンド調査2022」によると、挙式と披露宴・ウエディングパーティーの総額平均は303.8万円となっている。
若い世代が簡単に出せる金額ではなく、親・保護者からのサポートが必要となるケースが多いため、学資保険で準備しておくと良いだろう。
また、結婚生活を始めるために引っ越しをしたり、子どもの出産を考えていたりする場合にもさまざまな費用がかかる。
必要になったときに渡せるように、学資保険の保険金を取っておくという考え方もある。
このように、教育資金として使わずに結婚資金として活用するというのも効果的な使い道のひとつだ。
「教育費のためにお金を貯める」という考えに固執せず、自由な使い道を柔軟に検討しておくと良いだろう。
使い道を理解してから学資保険を選ぶポイント
ここまで学資保険の保険金の使い道について解説してきたが、実際に商品を選ぶ際にはどういった点に注目すれば良いのだろうか。
具体的な商品選びで押さえたいポイントは以下の3点だ。
- できるだけ返戻率が高い保険を探す
- 無理なく継続できる保険料に設定する
- 払込期間を決める
各ポイントを解説していくので、自分に合った学資保険を選んでいこう。
できるだけ返戻率が高い学資保険を探す
まず、複数の学資保険のプランを比較し、返戻率が高い商品を探し出そう。
返戻率とは、支払った保険料総額に対してどれくらいの保険金を受け取れるかという割合のことだ。
返戻率は、数値が高いほど支払った保険料に対するリターンが大きく、返戻率が100%を超えると受け取れる保険金が支払い保険料を上回る。
より効率的に教育資金を準備するためには、できるだけ返戻率が高い商品を選ぶことが重要だ。
学資保険を販売している保険会社の公式サイトでは、返戻率シミュレーションを提供していることが多い。
子どもや契約者の年齢、保険料払込期間、保険金の受け取り時期などを入力するだけで返戻率を試算できるため、各社の商品で比較しておくと良いだろう。
また、同じ商品であっても「早く加入する」「保険料の払込期間を短くする」「保険金の受け取り時期を遅らせる」などの方法を活用すれば返戻率は高くなる。
子どもの教育計画と照らし合わせながら、もっとも有利な返戻率となる保険プランを選択しよう。
無理なく継続できる保険料に設定する
学資保険に加入する際、保険料と保険金額のバランスを見極めることが大切だ。
継続して支払っていける範囲の保険料に設定し、無理なく保険契約を続けていこう。
保険に加入するタイミングにもよるが、一般的に学資保険は10年以上にわたって保険料を支払っていくケースが多い。
今後のライフプランなどを考え、10年後にも継続して支払うことができるか見極めることが重要だ。
もし保険料の支払いが厳しくなった場合、途中で解約すると解約返戻金を受け取ることができる。
しかし、学資保険の解約返戻金は支払った保険料を下回るケースが多く、元本割れとなるリスクが高い。
結果的に損をしてしまう可能性が高いため、途中で解約しなくても済むような保険料設定を心掛けよう。
また、学資保険は商品によって子どもの医療保障や死亡保障を上乗せできるケースがある。
しかし保障を上乗せするほど保険料は高くなっていき、返戻率は低くなってしまう。
不要な保障は削り、本当に必要な保障内容だけを備えたシンプルな保険プランを設計しよう。
学資保険の払込期間を決める
商品の返戻率や保険料の設定と同じくらい重要なポイントとして「保険料の払込期間」が挙げられる。
いつまでに保険料を支払い終えるのか、自身のライフプランや返戻率、保険料などと比べながら検討しよう。
学資保険では、満期を迎えるタイミングで保険料の払込期間が終了する商品が多い。
18歳満期であれば、子どもが18歳になるまで保険料を支払い続ける仕組みだ。
しかし、商品によっては「10年払い」「15年払い」「一括払い」などの短期払いを選択できるケースもある。
満期まで支払いを継続する商品か、短期払いで満期を迎える前に支払いが完了する商品か、どちらを選ぶかじっくり検討しよう。
短期払いを選択する場合、満期まで保険料を負担するケースに比べて返戻率が高くなる。
払込期間が短くなるほど返戻率が高くなるが、1回あたりの支払い保険料も高くなってしまう点がデメリットだ。
例えば「子どもが高校生になる前に支払いを終えたい」という場合、10年払いや15年払いなどの短期払いが向いている。
返戻率も比較的高くなるため、効率良く教育資金を準備できる。
一方で「月々の保険料を安く抑えたい」という場合は満期まで保険料を支払う方が良いだろう。
家計にかかる負担を抑えながら、計画的に教育資金を準備できる。
このようにライフプランや返戻率、負担する保険料などを比較し、いつまでに保険料を支払い終えるのかを考えておこう。
学資保険の満期保険金や祝金の使い道を理解して効果的に活用しよう
本記事では、学資保険の満期保険金や祝金の効果的な活用法について解説した。
また、学資保険選びのポイントについても説明を行った。学資保険の満期保険金や祝金は、使用する用途が定められていない。
一般的には大学進学や授業料に当てるケースが多いが、一人暮らしや結婚費用として活用することも選択肢の一つだ。
また、学資保険の保険金を少しでも増やすには、返戻率を高める必要がある。
返礼率が高まれば、受け取れる保険金が増え、別の用途に回せるお金が増えるからだ。
保険料やこれを払い込む期間などもふまえ、適切な学資保険を選ぶようにしてほしい。
子供の将来のために重要な選択を一人で判断することに少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することも選択肢に入れておこう。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、あなたに合った選択ができるはずだ。
また、保険のプロは数多く存在し、その中から自分にとって最適な担当を見つけることは難しいだろう。
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