- 告知なしで入れる学資保険の特徴と利用時の注意点が知りたい
- 学資保険の加入条件を改めて確認したい
- 持病があっても持学資保険を有効活用する方法が知りたい
学資保険は、一定期間にわたり保険料を払い込み、時期が来た際に子どもの教育資金を保険金や祝い金として受け取ることが出来る貯蓄型の保険である。
学資保険に限らず、保険に加入する際には健康状態などを確認する審査に通らなければならない。
ただ、自分や子どもの健康状態に不安があり、審査に通る自信がないという人もいるだろう。
そんな人でも加入しやすい告知なしの学資保険があることをご存じだろうか。
本記事では、学資保険の加入条件を改めて解説し、その上で告知なしで入れる学資保険の特徴と利用時の注意点を解説する。
また、持病があっても学資保険を有効活用する方法についても説明する。
自身や子供に持病があり、学資保険を利用できるか不安だという人にはぜひ参考にしてほしい。
告知なしで入れる?学資保険に入るための条件とは
はじめに学資保険の特徴と加入条件について紹介する。
事前に条件などを確認しておかないと、いざ加入を検討した際に条件を満たしていないということにもなりかねない。
そもそも学資保険を理解していない方もいらっしゃるため、ここでは学資保険の特徴も重ねて解説する。
学資保険の特徴
学資保険とは、生命保険も兼ねた子どもの教育資金を準備できる保険のこと。
大学入学時のタイミングなどに合わせると、入学金や年間の費用代わりにすることができる。
重ねて契約者が死亡や病気など万が一があった際、以後の保険料の支払いは免除できる保険だ。
学資保険は、満期時にこれまで支払ってきた保険料より多い金額を受け取ることができる「貯蓄型」とケガや病気など、万が一の際に生活費の一部や保険金を受け取れる「保障型」の2種類に分かれる。
保障型の学資保険は、保険料の一部が保障の確保に使われるため、将来受け取ることができる満期学資金は支払った保険料総額よりも少なくなる。
一般的に学資保険に加入する方の年齢が若く、病気などになりにくいことから貯蓄型を選択する方が多い。
貯蓄型の学資保険の平均満期受取率(返戻率)は105%前後であるため、200万円の受取金とする場合、おおよそ10年で190万円前後の保険料を支払うことになる。
すなわち、子どもの教育資金が必要となるタイミングに合わせて貯蓄しておき、増やしておきながらも保障が受けられる保険であるということだ。
学資保険に入るための条件
学資保険の加入条件には大きく分けて「年齢条件」と「健康条件」の2つが挙げられる。
年齢条件は子どもの場合、小学校に入学する前年の年齢を上限に設けている会社が多い。
また学資保険は子どもが0歳の時から加入することができ、親は保険会社によって異なるものの、50歳や70歳までと制限している場合がある。
とはいえ一般的な家庭であれば学資保険に加入することができるため、それほど難しい条件でもないだろう。
また学資保険には保険料払込免除特約がついているという特徴がある。
保険料払込免除特約とは、万が一親が亡くなってしまった場合や高度障害などの理由で保険料の支払いができなくなった場合、その後の保険料の支払いが免除される特約のこと。
保険料払込免除特約があると、残された家族は保険料を支払う必要がなく、満額の保障を受けることが可能だ。
しかし誰でも保険料払込免除特約が適用されるわけではなく、親の健康状態などが重要視される。
学資保険も医療保険の一つであるため、持病を持ち合わせている方などはしっかり告知したうえで審査をクリアしなければいけない。
保険会社によって学資保険に入るための条件は異なる
保険会社によって学資保険の加入条件が異なってくる。
細かな条件は各保険会社に確認してほしいが、年齢面での条件を以下の表にまとめたので参考にしてほしい。
子どもの年齢条件 | 親の年齢条件 | |
アフラック | 0歳~満7歳 | 男性:18歳~50歳 女性:16歳~50歳※契約内容によって異なる |
ソニー生命 | 0歳~5歳 | 男性:18歳~57歳 女性:16歳~65歳※契約内容によって異なる(一時払は男女75歳まで) |
かんぽ生命 | 0歳~12歳 | 男性:18歳~65歳 女性:16歳~65歳 |
日本生命 | 0歳~満6歳 | 男性:18歳~69歳 女性:16歳~69歳※契約内容によって異なる |
富国生命 | 0歳~7歳 | 男性:18歳~70歳 女性:16歳~70歳※契約内容によって異なる |
明治安田生命 | 0歳~6歳 | 18歳~70歳 |
学資保険は30代と40代など契約者である親の年齢によって毎月の保険料に違いがあり、一般的には若い方が安くなる傾向にある。
そのため子どもが生まれてからすぐに学資保険に加入する方も多い。
また学資保険の返戻率は保険会社によって異なる。
ソニー生命とアフラックを比較してみると、以下の画像の通りとなる。
ソニー生命 | アフラック | |
契約者(親)の年齢:30歳 子どもの年齢:0歳 払込期間:10年 | ||
満期受取金 | 240万円 | |
月支払額 | 19,176円 | 18,856円 |
総支払額 | 2,301,120円 | 2,262,720円 |
返戻率 | 104.2% | 106% |
上記は240万円を受け取るための総支払額の保険料を比較したものである。
アフラックの方が払込金額を抑えることができるため、返戻率も高いことがわかる。
もちろん保障内容に違いがあるかもしれないが、保険会社によって返戻率に違いがあることがわかるだろう。
そのため学資保険に加入する際は、各社比較することが大切だ。
告知なしで入れる学資保険の特徴と利用時の注意点
持病などを持ち合わせている親は、学資保険に加入できないと思われがちだが、医師の診断書などを提出せずに入れる告知なしの学資保険もある。
ここでは告知なしの学資保険について紹介する。
告知なしで入れる学資保険もある
払込免除特約をつけないことで、告知なしで加入することができる。
告知なしとは医師の診断書などを提出せずに加入できる保険のこと。
親や子どもが持病などを持ち合わせている場合などに利用できる。
本来保険に加入する際は、申込者の「健康面」や「職業面」「モラル面」などを確認して審査を行う。
特に健康面は保険加入時の審査で重要視されるポイントであり、健康診断書や人間ドックでの診断書を提出しなければいけない。
しかし明らかに持病を持ち合わせている場合、診断書を提出しても審査が通らないと思う方も多い。
その場合、告知なしであれば、保険会社に診断書を提出する必要がないため、持病を持ち合わせていても入れる保険ということだ。
ただし、持病を持ち合わせている方が払込免除特約をつけないことを条件にしている保険会社も多いため、100%加入できるというわけではないため注意してほしい。
告知なしの学資保険に加入するメリット
持病を持ち合わせている親が加入できるメリットだけでなく、高齢の祖父母が孫への教育資金のプレゼントとして加入することも可能だ。
高齢になると、健康状態が良くなかったり、持病を持っている方が多くなる。
しかし告知なしであれば孫などの大学の学費や生活資金に充てたりすることも可能だ。
高齢者になると支出額が少なくなるうえ、貯蓄が多い方も多い。
お金の使い道が無くなる方も多いため、少しでも孫に還元したいと思う方も多いだろう。
その際、告知なしの学資保険を利用すれば、孫に教育資金を渡すことができる。
告知なしの学資保険に加入する際の注意点
告知なしの学資保険に加入する際は契約者と被保険者(子ども)に対する保障を確認するのとともに、告知なしであっても持病を持ち合わせている旨を伝えるようにしてほしい。
申込者は保険会社に告知義務があるため、持病を持ち合わせていることを隠蔽したりすると保険の解約をさせられる可能性も高くなる。
また告知なしの保険は通常の保険と比較すると保険料が割高な傾向にあり、なおかつ保障額も少ない特徴があるため、事前に保障内容を確認しておこう。
告知なしの学資保険を有効活用!持病があっても学資保険を上手に使うには
持病がある場合でも学資保険を有効活用するためにはどのような方法が挙げられるのだろうか。
ここでは3つの方法を紹介する。
子どもに持病がある場合は特約をつけない
子どもに持病がある場合は、医療保障特約や死亡保障特約を付けず、告知なしの学資保険に加入することをおすすめする。
学資保険に特約を付けず、他の保険に特約をつけて保障を充実させるのも一つの方法だ。
もちろん複数の保険に加入することになるため、保険料の確認をしておく必要がある。
子どもに持病がある場合は他の子どもの学資保険の金額を上げる
子どもに持病がある場合は、他の子ども(兄弟姉妹)の学資保険の保険料を上げることで、満期保険金も多くもらうことが可能だ。
例えば兄が持病を持っている場合、弟の学資保険の金額を多くしたり、兄に学資保険をかけず、弟だけに加入させれば、2人分の教育資金を受け取ることもできる。
1人200万円ずつで合計400万円の満期保険金を受け取りたい場合、1人で400万円受け取れるようにすればよいということだ。
持病がある子どもの場合は保険料が割高となるケースが多いため、健康な子どもの分の学資保険の比重を多くするのも一つの方法である。
親の終身保険を利用する
子どもに持病がある場合は、親の終身保険を利用しても良いだろう。
終身保険は学資保険同様貯蓄型であり、10年などの長期間払込すれば総支払額より多い満期保険金を受け取ることができる。
告知なしの学資保険と比較すると、健康な親であるため、十分高い返戻率となるだろう。
終身保険は保障が一生涯続く保険であるが、払込期間が過ぎた後は解約返戻金が保険料支払総額を上回るので貯蓄目的で使われることも多い。
そのため学資保険に入らず、終身保険を教育資金に充てる方も増えている。
とはいえ、5年などの早期解約をすると、元本割れのリスクが伴うため、長期間支払える資金力が必要だ。
告知なしでも入れる学資保険の特徴を押さえて、有効活用できる保険を選ぼう
本記事では、学資保険の加入条件を改めて解説し、その上で告知なしで入れる学資保険の特徴と利用時の注意点を解説した。
また、持病があっても学資保険を有効活用する方法についても説明を行った。
払込免除特約を付与しなければ、告知なしでも学資保険に加入することができる。
しかし、契約者・被保険者に対する保障が少ないデメリットは大きいため、親の終身保険を利用するなど別の貯蓄方法も検討しておくべきだろう。
どの保険を選ぶべきか、一人では判断が難しいという人は、保険のプロに相談することも選択肢に入れておこう。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、あなたの家族に合った保険を選ぶことができるはずだ。
ただ、保険のプロは数多く存在し、自分にとって最適な担当なのかをすぐに見定めることもまた難しい。
そんな時はマッチングサイトである「生命保険ナビ」を使えば、自身の条件に合った保険のプロを簡単に見つけることができる。
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