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生命保険と個人年金保険の違いとは?あなたのライフステージに合った最適な選択を

この記事で解決できるお悩み
  • 生命保険(終身保険)と個人年金保険の違いが分からない
  • どちらを選べばいいのかわからない
  • それぞれの保険のメリット・デメリットを知りたい

人生100年時代と言われる現代では、老後の資金に不安を覚える方も多いだろう。

実際、2,000万円問題がニュースや新聞などでよく取り上げられており、公的年金だけでは不十分な可能性があるとされている。

そこで、老後資金対策としてよく耳にするようになったのが、個人年金保険である。

老後資金対策として人気な個人年金保険だが、生命保険(終身保険)とはどう違うのだろうか。

本記事では、個人年金保険についての概要やメリットデメリット、生命保険(終身保険)との違いについて解説する。

また、保険を選ぶ際のポイントも紹介している。

これから保険の加入を考えている方や、保険の見直しを検討中の方はぜひ参考にしていただきたい。

ライフステージに合わせて自分に最適な保険の選択ができるようになろう。

目次

 生命保険と個人年金保険

 生命保険と個人年金保険 生命保険ナビ

日常生活には、病気、ケガなど、予測不可能なさまざまなリスクが存在する。

生命保険は、このようなリスクに備えることができる。

リスクに対処するための仕組みが保険であり、リスクごとに異なる種類の保険が提供されている。

ここでは、まず生命保険と個人年金保険について説明しよう。

 生命保険(終身保険)とは何か?

生命保険の役割には、死亡保障と資産形成の大きく2つがある。

  • 死亡保障
    • 被保険者が死亡したとき、受取人に保険金が支払われるのが生命保険である
    • 被保険者本人の葬儀費用目的や、残された家族に対する生活費援助などを目的として、死亡保障は重要な役割を果たす
  • 資産形成
    • 保険料を払い込むことで、将来に備えた資産形成にも役立つ
    • 支払った保険料を保険会社が運用することで、運用益も見込め、当人の老後資金や子供の教育資金などの目的に備えることができる

死亡保障と資産形成のどちらを重要視するか、保険期間、保障対象、対象のリスクに合わせ、終身保険、定期保険、養老保険、個人年金保険、学資保険など、生命保険にはいくつもの種類が用意されている。

  • 定期保険
    • 一定の期間内に死亡した場合に支払われる、一般的な生命保険の形態である
  • 終身保険
    • 保険期間が一生涯続くものであり、死亡時や高度障害になった時に保険金が支払われる
  • 養老保険
    • 老後の生活を支えるために設計された保険で、一定の年齢に達した際に保険金が支払われる
  • 個人年金保険
    • 退職後に一定の収入を得るための保険で、老後の生活を安定させる役割を果たす保険である
  • その他
    • 変額保険、学資保険、団体定期保険など、さまざまな特定のニーズに合わせた生命保険商品が存在する

個人年金保険も生命保険の一種ではあるが、生命保険(終身保険)は残された家族のためのものであるのに対し、個人年金保険は自身の老後のためであり、目的や保障内容などが異なる。

 個人年金保険とは何か?

個人年金保険とは、公的年金や企業年金の補完として、老後の生活資金を準備するための民間保険である。

以下に、個人年金保険の基本的な仕組みを説明しよう。

  • 保険料の支払い
    • 個人年金保険の保険料は、取り扱う保険会社や保険商品によって異なるが「一時払い」「月払い」「半年払い」「年払い」「全期前納払い」などのいずれかで支払うこととなる。これらの保険料は、将来の年金収入を積み立てるために使われる。
  • 積み立て期間
    • 個人年金保険では、支払った保険料が一定期間積み立てられる。保険会社は、その保険料を運用するため、将来加入者が受け取る年金には運用益が加わることが期待できる。
  • 年金受給開始
    • 積み立て期間が満了すると、年金受給の資格が得られる。受給の開始時期や金額は、契約に基づいて決まっている。通常は、退職時の年齢などに合わせて、65−70歳あたりで設定することが多い。
  • 受給形態
    • 年金の受給形態に合わせて、いくつかの種類が用意されている。たとえば、一生涯続く終身年金、10年間などの一定期間支給される有期年金、夫婦のどちらかが生存していれば受け取れる夫婦年金などがある。
  • 死亡保障
    • 加入者が亡くなった場合、それまで支払っていた保険料が死亡給付金として返還されるだけであり、通常の生命保険と違って死亡保障はついていない。

このように個人年金保険は、支払った保険料を将来年金として受給できるという仕組みであり、老後の経済的な安心感を提供してくれるものである。

 生命保険と個人年金保険の違い

 生命保険と個人年金保険の違い 生命保険ナビ

個人年金保険は生命保険の一種であるとはいえ、加入するときの目的は異なる。

ここでは、これらの保険の違いと、それぞれのメリットとデメリットについて詳しく説明しよう。

 生命保険(終身)と個人年金保険の主な違い

生命保険(終身)と個人年金保険の主な違いを比較してみよう。

項目生命保険(終身)個人年金保険
目的死亡保障資産形成(老後資金)
保障内容死亡保険金年金
払込期間生涯一定期間
控除一般生命保険料控除個人年金保険料控除

生命保険(終身)と個人年金保険の最大の違いは、保障内容である。

生命保険は、主に被保険者が死亡した際に死亡保障として、受取人に保険金が支払われる。

残された家族は、その保険金を葬儀代に充てたり、生活費に充当したりすることができる。

受取人が受け取る保険金は、一時金として全額を受け取ることになるが、契約によっては複数年に分けて年金形式で受け取ることができるものもある。

このように終身の生命保険は、家族や遺産の保護に焦点を当てている。

一方、個人年金保険は、将来の年金収入を確保し、契約者の老後の生活を経済的に安定させることを目的としている。

契約者は一定の時期(通常は定年退職後)になると、一時金または年金を受け取ることができる。

これにより、老後の生活費の一部をカバーできる。

個人年金保険は、契約者自身の将来の経済的な安定に焦点を当てているといえるだろう。

 生命保険のメリットとデメリット

終身の生命保険に加入することのメリットを整理してみよう。

  • 一生涯、死亡保障が続く
    • 終身の生命保険は、満期がなく死亡保障が生涯続くものである。そのため、万が一自分が死亡した場合、遺族は死亡保険金を受け取ることができる。遺族は、保険金を葬儀代や生活費に充てることができる。
  • 資産の相続対策に役立つ
    • 生命保険は、遺産の相続対策を目的として使うことも可能だ。死亡時に支払われる保険金は、非課税枠をうまく使うと相続税負担を軽減し、一定のお金を家族にスムーズに引き継ぐことができる。
  • 税制優遇を受け節税できる
    • 終身生命保険は、一般生命保険料控除の対象となる。そのため、所得税、住民税の計算基礎となる課税所得から保険料の一部が控除され、節税することができる。

一方で、生命保険にはデメリットも存在する。

  • 保険料が高い
    • 終身生命保険は、保障が生涯続くこともあり、掛け捨て型の保険に比べて、保険料は高くなる傾向にある。加入時の保険料の金額がそのまま続くので、できるだけ若いうちに加入したほうがいい。
  • 解約返戻金が低いことがある
    • 終身生命保険を解約したとき、解約返戻金が払込保険料の総額を下回り、元本割れとなる可能性がある。特に、加入後早いタイミングでの解約の場合、解約返戻金が低くなることが多い。

 個人年金保険のメリットとデメリット

続いて、個人年金保険のメリットを整理しよう。

  • 老後の生活資金を計画的に準備できる
    • 個人年金保険は、契約時に決めた年齢から一定期間または一生涯にわたって、年金を受け取ることができる保険である。そのため、老後の生活資金を計画的に準備することができる。公的年金や退職金だけでは不足するであろう老後資金を補うための手段として、個人年金は非常に有効となるだろう。
  • 健康に不安があっても加入できる
    • 個人年金保険は、基本的に告知の必要や医師の診査は不要であるため、持病があったり健康に不安がある人でも入りやすいのはメリットといえるだろう。万が一の死亡や高度障害時のものではなく、老後に向けての資産形成が目的であり、将来のため長期にわたり貯蓄を行うというのが、個人年金保険の考え方だからだ。
  • 税制優遇を受け節税できる
    • 個人年金保険は、個人年金保険料控除の対象となる。そのため、所得税、住民税の計算基礎となる課税所得から保険料の一部が控除され、保険料負担を軽減することができる。

一方、個人年金保険のデメリットは、以下のとおりである。

  • 運用実績によって元本割れのリスクがある
    • 個人年金保険は、自分が支払った保険料が保険会社によって運用され、将来の年金の原資となる。しかし、運用が不調だったり、外貨建てで為替リスクが発生したりすることで、元本が減少する可能性がある。
  • インフレの影響を受ける可能性がある
    • 年金支給開始となったときに受け取る年金額が、契約時に決まっている場合、インフレでモノやお金の価値が下がってしまうと、受給できる年金が実質目減りすることになる。

長期の金融商品ではどれもインフレリスクはあるが、個人年金保険の場合でも同様だ。

十分に認識しておく必要があるだろう。

 保険を選ぶ際のポイント

 保険を選ぶ際のポイント 生命保険ナビ

生涯の安心を考える上で、終身の生命保険と個人年金保険を選ぶ際には、以下の3つの重要なポイントを考慮する必要がある。

  • 将来必要となる年金額を計算する
  • 給付期間と受け取り方法を検討する
  • 保険料と払込方法を調べる

これらの要因は、保険選択において大きな役割を果たすはずだ。

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 将来必要となる年金額を計算する

保険を選ぶ際に最も重要な要素の一つは、老後にどれくらいの年金が必要となるか算出しておくことだ。

老後を快適に過ごすためにも、生活費の収支予測をしっかりしておこう。

  • 現在の生活費と老後に必要な支出の見積もり
    • 年金額の計算の前に、現在の生活費と老後に必要となる支出を詳細に見積もろう。これには住居費、食費、医療費、趣味や娯楽の費用、旅行費などが含まれる。老後の生活スタイルや趣味嗜好に合わせて、これらの支出をリストアップし、金額を具体的に計算する。
  • インフレと長寿リスクの考慮
    • 同時に、インフレ(物価上昇)と長寿リスクに備える必要がある。モノや価格の上昇に伴い、将来の生活費も増える可能性があるため、これを考慮する。最低でも年間2%程度のインフレ率を見込んでおいた方がいいだろう。また、何歳まで生きれるかはわからないが、100歳程度まで生きることを想定したうえで、計画を立てておきたい。
  • 資産残高と公的年金の試算
    • 保有資産(貯蓄や株式、投資信託、NISAなど)が老後生活を開始する時点でどの程度になっているか、算出しておく必要がある。そのうえで、公的年金を65歳以降いつから受給を受けるか、その場合の年間の年金額がどの程度かを計算しよう。毎年郵便で届くねんきん定期便でおおよその金額がわかるはずだ。

これらの情報をもとに、今後のライフプランを組み立てることができるだろう。

おおまかな収入と支出をもとに、赤字になりそうであれば、個人年金保険に加入してカバーできないかさまざまな観点でのシミュレーションが必要となる。

もちろん、自分が予想より早く亡くなった場合に、残された家族のための保険金がどの程度になるか、これも足りなければ追加の保障を早めに考えておく必要があるだろう。

 給付期間と受け取り方法を検討する

ライフプランを組み立てることができれば、どの期間にいくら収入が不足するか、ある程度明らかになる。

続いて、いつごろ保険金をもらえばいいか、適切な給付期間を検討しよう。

可能であれば、一生涯、年金を受給できる終身年金に加入すると、将来の老後生活はかなり安定するだろう。

予想以上に長生きしても、終身年金であれば公的年金と併せて、安心感は高まるはずだ。

ただ、終身年金は、それだけ多くの保険料が必要となるのも事実である。

その場合は、10年間などの一定期間支給される有期年金を選ぶか、夫婦のどちらかが生存していれば受け取れる夫婦年金を選択するという方法もある。

老後生活が始まる65歳ごろは、何かと生活費もかかるだろうから、その期間だけでも補填できるようにしておくといいだろう。

なお、実際に受け取る保険金を、一括で受け取る方法と定期的に年金形式で受けとる方法がある。

たとえば、自宅の改修やマイカー購入などがあれば、一括で受け取ったほうがいいが、老後の資金として有効活用したいのであれば、分割で年金形式で受け取ったほうがいいだろう。

分割での受け取りのほうが、税金面でもお得になり、最終的な受け取り金額は多くなるはずだ。

 保険料と払込方法を調べる

保険は長い期間加入するものであり、保険料が高くて日々の生活を圧迫してしまっては本末転倒である。

将来の経済的な安定を確保するために必要なものではあるが、保険料を家計の予算に収めるようにしなければならない。

毎月安定的に支払えないと、保険契約を続けることが難しくなり、保険の利益を享受できなくなるので、負担を感じずに支払いを継続できるようにすべきである。

生命保険にしても個人年金保険にしても、将来のための保障を目的としたものであり、毎月定期的に支払う人がほとんどだろう。

ただ支払い方法については、保険会社や保険商品によっても異なるが「一時払い」「月払い」「半年払い」「年払い」「全期前納払い」など支払い方法が用意されている。

一時払いとは、加入時にまとめて全保険料を払い込むタイプであり、一括で支払うことで、他の方法に比べて支払う保険料の総額を抑えることができる。

保険料をまとめて支払う余裕があるのであれば、支払い総額を低くすることができ魅力的だ。

なお、終身生命保険と個人年金保険では、保険料も異なってくる。

終身生命保険は、被保険者が死亡するまで保険料を支払うか、契約時に決めた年齢まで保険料を支払う必要がある。

収入のあるうちに保険料を全て払い終えることができればいいが、退職して収入がなくなったあとも支払い続けることになると、保険料の負担は大きくなってしまう点は要注意だ。

一方、個人年金保険は途中解約すると元本割れのリスクがあるため、長期間加入し続ける覚悟が必要となる。

したがって、保険料負担を抑えつつ、将来の安定を考えるためにも、保険料を検討することが大切となるだろう。

まとめ

まとめ 生命保険ナビ

本記事では個人年金保険について、生命保険(終身保険)との違いや、必要性、メリット・デメリットを解説した。

また、個人年金保険を選ぶ際のポイントも紹介した。

生命保険は亡くなった際の遺族への給付を行うことを目的とし、個人年金は老後の生活資金を確保することを目的としている。

どちらが適切かはあなたのライフステージや目的による。

どちらを選択すべきか迷った時は、保険のプロへ相談することも一つの方法だ。

その際、全国の保険のプロの中からあなたの条件や意向にあった担当者が選べるサービス「生命保険ナビ」を活用してみてはいかがだろうか。

専門家の意見を取り入れることで、あなた自身のライフステージに合わせた最適な選択が可能となる。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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