MENU

医療保険の加入条件とは?加入の条件や告知内容について解説

この記事で解決できるお悩み
  • 医療保険に加入する条件や告知内容について知りたい
  • 持病があっても加入できる医療保険を把握したい
  • どの保険が自分に適しているのかわからない

医療保険には、年齢や健康状態など、加入する前に自分の健康状態を告知することが規定されている。

しかし、具体的にどのような内容が重視され、どの保険会社が自分に適合するかは分かりにくいものだ。

この記事では、医療保険の加入条件や告知内容、持病があっても加入できる保険や自分に適した保険の選び方について解説する。

これから医療保険への加入を検討している方や既に加入している方で保険を見直したいと考えている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてほしい。

目次

医療保険の加入条件とは

医療保険の加入条件とは 生命保険ナビ

医療保険に加入する場合、審査を受けなければならない。

しかし、どのようなポイントを保険会社が確認するのか分からず、不安に感じてしまう人もいるだろう。

ここでは、加入時に審査が必要な理由を中心に、どのようなポイントを保険会社は確認しているかを紹介していくので、今後の参考にしてみてはいかがだろうか。

医療保険に審査がある理由

「加入者同士が助け合う精神」で生命保険は成り立っているため、加入者同士の公平性を保つことは重要だ。

医療保険内での公平性を保つために「審査」が行われており、「健康状態」「職業」「道徳上のリスク(保険を不正利用すること)」を確認している。

健康状態職業
Aさん良好オフィスワーク
Bさん持病が原因で3ヶ月前に入院オフィスワーク
Cさん良好テストドライバー
Dさん良好航空機搭乗員

例えば、以上の4人がいた場合、Aさんは健康状態・職業のリスクは比較的少ないことが分かる。

しかし、Bさんは持病と数か月前に入院経験があるため、健康状態でのリスクは高い。

Cさんはテストドライバーのため、他の職業よりもケガをする可能性が高く、医療保険に加入すること自体が難しい。

Dさんは航空機搭乗員のため、保険に加入できたとしても保険金に制限を受ける可能性がある。

このように、加入者の公平性を保つために「審査」をする必要があるのだ。

医療保険の審査方法と確認するポイント

ここでは、具体的にどのようなポイントを保険会社は確認していくかについて解説していく。

上記でも紹介した通り、医療保険の審査は「健康状態」「職業」「道徳上のリスク」の3点を主に確認する。

審査方法は、以下の2つの方法があり、保険会社や保険金額などによって異なる。

審査方法
告知書扱い

保険会社から渡された告知書の内容を、被保険者(保障の対象者)が回答する方法を指す。簡単に加入できるが、保険金額に制限があるのが一般的だ。

診査扱い

告知書扱い

保険会社から渡された告知書の内容を、被保険者(保障の対象者)が回答する方法を指す。簡単に加入できるが、保険金額に制限があるのが一般的だ。

診査扱い

診査扱いは、「健康診断書扱い」「医師の診査」「面接士扱い」がある。

どのような診査を受けるかは以下の通りだ。

  • 健康診断書扱い

保険会社が定めた期間内に行った健康診断のコピーと告知書を提出

  • 医師の診査(社医・嘱託医)

保険会社が指定した医療機関や医師に診査(血液検査など)と面談を受け、告知書を記入する

  • 面接士扱い

生命保険面接士が健康状態を聴取し、告知書を提出する

診査を受けるため、告知書扱いよりも保険金額が大きな保険に加入できるのだ。

あわせて読みたい
審査内容
  • 職業
    • 危険性のある仕事を行っているかを確認するため記入
  • 身長と体重
    • 身長と体重から体格指数である「BMI」を計算
    • 痩せすぎな人・太りすぎな人は加入が難しいケースもある
  • 健康状態
    • 3ヶ月以内に医師の診療(検査)・治療・投薬などを受けたかどうかを確認するため
    • 治療中の病気がある際は、詳細と服用している薬の内容などを記入
  • 既往歴
    • 過去5年間のうちに、医師の診療(検査)・治療・投薬を行ったかについて記入
  • 障害
    • 障害があるかどうかについて記入
  • 妊娠
    • 現在妊娠しているかについて記入
    • 妊娠している人は、妊娠週数も告知する
  • 人間ドック・健康診断などの結果
    • 過去2年以内の健康診断で、要検査・要治療・経過観察などの指摘があったかについて記入

以上が代表的な審査内容だが、保険会社によって内容は異なるため、診査を受ける際は間違えないように気を付けよう。

告知義務違反をするとどうなる?

「医療保険に加入できないのは困るから…」という気持ちから、治療・入院・手術を受けたことを告知しない・時期を偽る・服用中の薬を告知しないなどがあった場合、「告知義務違反」に該当する。

もし、「故意」「重大な過失」によって内容を偽り、保険会社から告知義務違反に認定されてしまうと、医療保険に加入できたとしても契約を解除される可能性がある。

解除された場合、保険金は受け取れない。(解約返戻金は受け取れるが、法律上は保険会社に返還義務は無い)

ケースによっては、詐欺と認定され契約が取り消しとなり、今まで支払った保険料も返してもらえないのだ。

そのため、「いつ治療を受けたかな?」と曖昧な記憶で記入せず、過去の領収書やお薬手帳から確かな日付を探し、間違いのないように記載していこう。

万が一、告知漏れ(告知間違い)に気付いた場合は、保険会社に訂正の連絡を忘れずに行おう。

持病があっても保険に加入できる?

持病があっても保険に加入できる? 生命保険ナビ

国内の生活習慣病患者数は1,800万人を超え、日本人の2人に1人はがん・心疾患・脳血管疾患の三大疾病で亡くなっているというデータもある。

また、三大疾病のみならず例えば糖尿病に罹患する人数も右肩上がりに増加しており、「持病があると医療保険に加入できないのかな…」と不安に感じる人も少なくないだろう。

実際のところ、がんや糖尿病などの持病があると医療保険に加入しにくくなる傾向はある。だが、加入できるケースもあるのだ。

そこでここでは、どのような場合に加入できるのか、また持病があっても加入しやすい保険について紹介していくので、ぜひ参考にしてほしい。

持病があっても保険に加入できるケースとは

持病がある場合、一般的な医療保険は加入しにくい傾向にある。

なぜなら、持病がある人は健康な人に比べると健康上のリスクが大きいためだ。

しかし、ある条件を受け入れれば、医療保険に加入できるケースもある。

では、どのようなケースが該当するのか確認していこう。

加入できるケース
  1. 保険金の減額
  2. 保険料の割増
  3. 特定部位不担保

「3.特定部位不担保」という言葉を聞いたことがない人も多いだろう。では、「特定部位不担保」とはどのようなことを指すのだろうか。

【特定部位不担保とは】

特定部位不担保とは、「保険会社が定めた特定部位・病気に対して保障を行わない」という条件のことを指す

「〇〇病だから、この病気は保障しません」というように決まるのではなく、病気の治療期間などから保険会社が判断していく。

【特定部位不担保の条件が付く参考例】

現在妊娠中:妊娠や出産に関する治療(帝王切開など)の保障は適用外

持病がある人でも加入しやすい保険

持病の状態によっては、一般的な医療保険に加入できないケースがある。しかし、持病がある人でも加入しやすい保険商品もあるため、医療保険への加入を諦める必要はない。

では、どのような保険があるのかを解説していくので、健康に自信がない人は参考にしてほしい。

引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険とは、一般的な医療保険に比べると「告知項目が少ない」ため、持病がある人でも加入しやすい傾向にある。一生涯保障の「終身型」と一定期間保障される「定期型」があるため、加入目的に合わせて保険を選べるのだ。

代用的な告知項目
  • 現在:入院しているかどうか
  • 最近3ヶ月以内:入院・手術・先進医療を医師に勧められたことがあるか
  • 過去2年以内:入院・手術を受けたことがあるか
  • 過去5年以内:診察・検査・投薬・治療を医師から受けたことがあるか など

持病で入院や手術を受けたとしても保険金を受け取れるため、これからのリスクにしっかりと備えられる。

しかし、一般的な医療保険よりも保険料が高いことや、特約を付帯させる場合は告知項目が増える点を考慮しておかなければならない。

無選択型保険

無選択型保険とは、告知をしなくても加入できる医療保険のことを指す。一般的な医療保険だけではなく、引受基準緩和型保険にも加入が難しかった人向けの保険だ。

無選択型保険は終身型を選べないため、満期になると更新か新しく保険に加入し直す必要があり、その都度保険料が上がってしまうので注意が必要である。

また、一般的な医療保険よりも保険料が高く設定されている引受基準緩和型保険よりもさらに保険料が高い傾向にあるため、しっかりと考えた上で加入するといいだろう。

加入してから91日目以降に保障を受けられる決まりがあるため、契約してもすぐに保障を受けられないのはデメリットである。

あわせて読みたい

告知をする際のポイント

告知義務違反を避けるためには、どのようなポイントに注意して告知を行えばいいのだろうか。

ここでは、保険加入時の告知のポイントを紹介していくので、参考にしながら記入してほしい。

告知をする際のポイント
  1. 曖昧な表現を使わず、なるべく細かく記入する
  2. 偽りなく事実を記入する
  3. 既往歴がある人は、現在の健康状態も記入する

曖昧な表現を使わず、なるべく細かく記入する

「よく覚えていないから」と曖昧な表現をするのは避けるべきである。

過去の健康診断結果やお薬手帳を用意し、「いつ」「どれくらいの期間・頻度」「どのような治療を受けたか」「どの種類の薬を服用したか」というポイントを明確にしよう。

曖昧な回答をしてしまうと、「最悪のケースを想定して審査を進めた方がいい」と保険会社が判断し、保険に加入できる条件でも加入できない可能性がある。

可能な限り細かく記入することを前提として、告知作業を進めていくことが重要なポイントだ。

偽りなく事実を記入する

「審査に不利になるのは嫌だな…」という気持ちから、時期を偽る・申告しない行為は避けるべきだ。

上記「告知義務違反をするとどうなる?」で解説した通り、告知義務違反に該当する可能性があるため、偽りなく事実を記入しよう。

既往歴がある人は、現在の健康状態も記入する

過去に病気が原因で治療・入院・手術などを受けた場合、当時の詳細だけではなく現在の健康状態も詳しく記入していくといい。

参考例
  • 病気が完治しておらず治療中であれば、現在の状態(服用中の薬など)を記入
  • 「完治しました」と医師に言われた場合は、伝えられた日付を記入
あわせて読みたい

自分に適した保険の選び方

自分に適した保険の選び方 生命保険ナビ

数多くある医療保険から、自分に適した保険を選ぶことに難しさを感じている人も多いだろう。

ここでは、自分に適した保険を選ぶための方法を紹介していくので、ぜひ参考にしながら保険を探してほしい。

ライフプランから考える

「これからの人生」に視点を当てたときに、どのようなリスクがあるのかを把握することが保険を選ぶ際の基準になる。

例えば、子どもあり夫婦が将来のリスクに備えるために、医療保険の加入について考えていたとする。

この場合、家族の大黒柱である親の保険金を高額に設定しておく方が、万が一のときに備えられる。

また、「子どもにお金のかからないうちに、保険料の払込を終えたい」と考える場合は、払込期間を設定できる保険を選ぶのも1つだ。

他にも「入院中に家族に子どもの面倒を見てもらうための交通費が必要になる」など、医療費以外にもかかる費用も把握した上で考えるといいだろう。

将来のリスクはその人によって異なるため、「もし働けなくなったら…」「今は保険料を払えるけど、子どもを授かったらどうかな?」など、さまざまな視点から考えてみるといいだろう。

加入目的を明確にする

医療保険に加入する場合、目的を明確にしておくことが大切だ。持病がある場合、「入れる保険を見つけないと…」という部分に重きを置いてしまうことがある。

しかし、「持病があっても加入できる保険」だけで保険を選んでしまうと、「受けたい保障は受けられない」という最悪の状態を招いてしまう可能性が否めないのだ。

そのため、「どうして医療保険に加入したいのかな?」と考えるといい。

「公的医療保険でカバーできない部分を医療保険でカバーしたい」という考えがある人は、「持病の治療はいくらかな?」「公的医療保険でいくらカバーできるかな?」と考える方法がおすすめだ。

「本当に必要な保障」を把握した上で将来のリスクに備えることが、保険選びで大切なポイントだと言える。

無理のない範囲で検討する

万が一に備えているからこそ、「不安だからA保障もB保障もつけて、C特約も付帯させたい!」と多くの保障をつけたくなるだろう。

しかし、必要以上の保障を付帯させると、毎月の保険料はその分高くなってしまうため、生活に支障が出てしまうケースもあるので注意が必要だ。

また、「子どもが小さいうちに保険料を払い込みたい」などの希望から、払込期間を短く設定してしまうと、毎月の保険料は高くなる。

医療保険は、保険料を支払うことで病気やケガのリスクに備えるものだ。

しかし保険料が払えなくなり、解約してしまえば元も子もない。

貯蓄性の高い医療保険の場合、払込期間内に解約してしまうと、解約返戻金は元本割れ(支払った保険料の総額より少ない金額になること)するケースが多い。

損をしないためにも、無理のない範囲で検討することは忘れないようにしよう。

まとめ

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、医療保険の加入条件や告知内容、持病があっても加入できる保険や自分に適した保険の選び方について解説した。

医療保険は、病気やケガなどの万が一の場合に自分を助けてくれるツールである。

そのため、保険に加入する際には、自身のライフスタイルや健康状態に合わせた医療保険を選ぶことが重要となる。

しかし、保険の選択や商品の比較には専門的な知識が必要となるため、保険のプロに相談することをおすすめする。

「生命保険ナビ」では、全国の保険のプロから、あなたの条件や意向に合った担当者を選ぶことができるため、安心して保険選びを行うことができる。

保険に関して少しでも疑問や不安がある方は、以下のボタンから申し込んでみてほしい。

  • URLをコピーしました!

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

目次