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無職でも入れる医療保険はある?加入条件や保険加入後に無職になった場合の対応法を解説

この記事で解決できるお悩み
  • 無職でも医療保険に加入できるのか知りたい
  • 医療保険に加入できない職業があるか知りたい
  • 保険加入後に無職になった場合の対応がわからない

少子高齢化が進む日本では、老後の生活に備え医療保険への加入を検討する人が増えてきている。

このように広く普及する医療保険に、無職であっても加入することはできるのか、気になる人も多いだろう。

そこで本記事では、無職の方が医療保険に加入できるかどうか、また加入できない職業はあるのかについて解説する。

合わせて、保険加入後に無職になった場合の対処法についても説明する。

無職になった時が心配だ、という方にはぜひ参考にしてほしい。

目次

無職でも医療保険に加入できるか

 無職でも医療保険に加入できるか 生命保険ナビ

無職の方が医療保険に加入するのは難しいと言われている。

無職ということは、保険料を支払うための収入がないからだ。

具体的に説明しよう。

無職だと医療保険への加入はできない

残念ながら、無職の場合、ほとんどのケースにおいて、医療保険に加入することはできない。

保険会社にとって、加入者からの保険料の回収が難しいというのが一番の理由だろう。

医療保険は、加入者が病気やケガで医療費を支払った際に、保険会社が給付金を支払う仕組みとなっている。

その際、保険会社は加入者の収入や資産状況を基に、保険料を算出しているが、無職だと収入が少ないかほとんど無いため、保険料の回収が難しいと判断され、加入することはできないのだ。

そもそも、今は無職だが仕事を探している最中の人であれば、保険に加入することを考えるより、まず定職を得て安定した収入で生活を安定させることを優先させるべきだろう。

これは、失業保険を受給している場合も同じである。

このような理由から、保険会社は無職の加入者を受け入れることに慎重になっている。

共済や公的医療保険は利用可能な場合がある

ただし、無職でも加入できる医療保険は存在する。

そのうちの1つが共済であり、もう1つ知っておきたいのが公的医療保険である。

 共済

共済は、利益を目的としない非営利団体の組合員同士の助け合いによって成り立っている。

日本で4大共済と呼ばれているのが、都道府県民共済、こくみん共済coop(全労済)、JA共済、CO-OP共済である。

各共済ごとに運営者や監督官庁は異なるが、どれも営利目的ではないため、保障に対する掛金は非常に安く設定されている。

また、年齢や性別、職業に関係なく、掛金や保障内容をシンプルかつ一律に設定した商品となっている。

これらの共済は、加入の際に、職業を通知する必要がないのが特徴だ。

たとえば、都道府県民共済であれば、その都道府県に住んでいるか勤務している人が加入できるもので、入院給付や通院給付などの他、死亡保障などもついていて、割安で保障を得ることができる。

東京都の都民共済を例に説明しよう。

医療保険に相当するのが、入院保障型の「入院保障2型」である。

毎月の掛金は2,000円で加入でき、入院時は1日当たり10,000円が支給され、手術を受けた場合は、手術難易度によって、2.5万円、5万円、10万円が給付される。

保障内容は民間の保険に比べ、保障が低かったり限定的だったりすることもあるが、掛金は安く、無職であっても加入することができるところは大きなメリットといえるだろう。

 公的医療保険

日本では、国民全員が公的医療保険に加入する国民皆保険制度を採用しているため、会社員、自営業、無職など職業を問わず、みな公的な医療保障を受けることができる。

会社員は健康保険に加入し、自営業者や未就業者、無職の人などは国民健康保険に加入している。

これにより、多額の医療費を支払った場合は、高額療養費制度が使える。

これは、入院や手術などで高額な治療費を払ったとき、一定額を超えた金額を後から払い戻してくれるという制度である。

自己負担額は所得や年齢によって変わるが、現在無職で住民税非課税者であれば、自己負担額は一か月35,400円で済むようになっている。

万が一、病気やケガで高額な費用がかかっても、後から取り戻すことができる仕組みである。

基本は、申請して後で払い戻される方式だが、高額になることが事前にわかっていれば「限度額適用認定書」を提出しておくことで、病院の窓口では自己負担分の支払いだけで済ませることも可能だ。

無職でも医療保険に加入できる例外とは

無職の場合、民間の医療保険には加入できないが、加入できる例外がいくつかあるので、それを確認しておこう。

配偶者の扶養に入っている場合

無職といっても配偶者の扶養に入っていて、主婦(または主夫)であれば、保険に加入することはできる。

配偶者に安定した収入があれば、配偶者が保険料を問題なく支払うことができる、と判断されるからである。

年金生活者

老齢年金を受給しているなどの高齢者であっても、定期収入があるとみなされるため、加入することは可能だ。

ただ、年齢によって、保障内容が限定されたり、保険金の限度額が低く設定されてしまうこともあるので、加入時には注意が必要となる。

資産生活者

定期的な収入がなくても、一定の資産がある人も保険料を支払うことは可能であり、保険の加入は認められることが多いだろう。

次の就職先が決まっている人

現在は無職だが、転職などですでに就職先が決まっていて、今後は収入が見込める人であれば、保険加入も可能となることが多い。

学生

保護者に扶養されている学生であれば、保護者が保険料を支払うことで加入することができる。

医療保険に加入できない職業はあるのか

医療保険に加入できない職業はあるのか 生命保険ナビ

職業によって、加入できない場合や入院日額が制限されることがある。

詳細を確認しておこう。

医療保険に加入できない職業とは

保険に加入する際、危険度の高い職業に就いている場合、保険会社から加入を断られることがある。

保険会社は保険料を支払ってもらったとしてもリスクが高すぎると判断し、契約を結ばないことがある。

たとえば、スタントマン、テストドライバー、テストパイロット、潜水士、猛獣取扱者などの職業の人は、加入できないとされることが多い。

また、加入はできるが、保険金額に制限がつく場合もある。

保険会社が契約内容において、特定のリスクに対する保険金支払い額に制限をかけるという意味である。

たとえば、工業、林業、漁業、水上運輸業、土石採取業などに携わる職業の人たちは、業務中の事故に遭う可能性があることから、保険金額に制限がかかる可能性がある。

それに加えて、競艇・競輪の選手やプロレスラー、ボクサーなどのプロスポーツ選手に対しても同様に、加入時に制限されることがある。

保険契約を検討する際は、職業に関する制限や制度をよく理解し、契約内容を確認することが大切だ。

保険料や加入条件は保険会社によって異なるため、複数の保険商品を比較検討するようにしよう。

病気やケガに対する入院日額が制限される職業とは

保険契約を断られるほどではないが、入院時の給付金日額が制限される場合がある。

危険性の高い職業であったり、ケガを負う可能性が高い職業であると判断される場合だ。

たとえば、ある保険会社では、高所作業者(建設、ビルの窓拭き等)、 高圧電気取扱作業者、林業従事者、 漁船乗組員の職業の人は、医療保険の入院日額が10,000円までと制限をかけられている。

とはいえ、加入や保障内容に制限がかかる職業は、保険会社ごとに設定が異なることが多い。

具体的にどの職業の人は保険に加入できないと明示している会社は少なく、実際には加入時の審査プロセスにおいて、判断されることがほとんどだ。

保険会社の担当者や保険の代理店、保険の専門家などに確認してみてほしい。

告知義務違反について

加入者には、契約締結時に自身に関する正確な情報を提供するという告知義務がある。

これには、以下のような情報が含まれる。

健康状態

加入者の健康状態や既往症、現在の治療に関する情報などだ。

過去の病気やケガ、通院や投薬の状況、手術や入院の有無、健診結果も該当する。

もし、障害があればその状況、妊娠しているかどうかも回答が必要となる。

職業情報

職業や勤務先に関する情報である。

特に、危険性のある職業かどうかについては、保険会社にとって必要な情報となる。

無職かどうかも含めて、告知しなければならない。

保険会社は、職業に対するリスクを判定し、保険料が適切かを判断する。

ライフスタイル情報

危険な趣味を持っていないかや、日常のライフスタイルについての情報も含まれる。

危険なスポーツやレジャーを楽しんでいたり、喫煙や飲酒を習慣としていたりする場合などが該当する。

加入者が上記のような重要情報を故意に隠したり、虚偽の情報を提供したりしてはいけない。

これを告知義務違反といい、具体的には、以下のようなケースが該当する。

情報の隠蔽

保険加入者が自身の健康状態や既往症、医療歴などの重要な情報を告知しない、または故意に隠蔽した場合

虚偽の情報提供

保険加入者が誤った情報や虚偽の情報を提供した場合

特に、故意や過失で重大な告知義務違反があると、保険会社は事実を認識した日から、一か月以内であれば、契約解除が可能となる。

支払い請求後に告知義務違反が判明した場合、保険金の支払いが拒否されたり、法的措置などの可能性もある。

無職であることを隠して保険に加入しようとしたり、職業を偽ったりすると、告知義務違反となるかもしれない。

告知の際には、正確かつ正直に情報を提供しなければならないことを認識しておこう。

保険加入後に無職になったらどうするべきか

保険加入後に無職になったらどうするべきか 生命保険ナビ

保険加入後に無職になった場合、以下の対処法がある。

  • 加入している保険を見直す
  • 公的医療保険で対応する
  • 迷った時は専門家に相談する

順に説明していこう。

加入している保険を見直す

無職になった際は、契約済みの医療保険を見直すことが重要だ。

以下のポイントを考慮しよう。

保険プランの見直し

まず、現在加入中の保険の契約内容を確認しよう。

保障の中身が現在の自分の状況に合っているか、見つめ直したうえで、必要なもののみとするよう見直しすべきだ。

無職であっても、病気やケガを負う可能性は依然として残るため、入院や通院、手術の給付金は受け取れるようにしておいた方がいいかもしれない。

一方、必要以上に多くの死亡保障は必要ないだろう。

少なくとも無職の間は、最低限の保障だけにして、自分にとって無駄な保険は解約することも考えよう。

負担の軽減

無職で収入がなくなったため、経済的な負担は極力軽減しておきたい。

そのため、最低限の保険だけにして、保障を減らして保険料の削減を図るなどで、毎月の出費を減らすようにしよう。

新しい保険の検討

今までの保険のままだと、必要以上に保障がついていて無駄が多いかもしれない。

従来の保険は一度解約したうえで、無職でも加入できる共済などに切り替えることも考えよう。

経済的な負担を減らすことを最優先にすべきだ。

公的医療保険で対応する

無職になったら、公的医療保険である国民健康保険だけで乗り切ることも検討しよう。

国民健康保険料は前年度の所得や世帯人数によって変わるため、無職の期間が長く続いていると、保険料は安くなっているかもしれない。

その場合でも、通常の医療費はもちろん、高額療養費制度も適用されるので、万が一入院や手術などで、高額の医療費がかかっても自己負担を超えた分は戻ってくる。

無職の人にとっては、最後のセーフティーネットにもなるだろう。

迷った時は専門家に相談する

無職になったときこそ、保険の無駄をなくし少しでも経済的な負担を軽減することは重要だ。

そのためにも、保険の専門家に相談して、適切な対処法を見つける手助けを求めたい。

保険に迷ったときは、保険会社の担当者や保険代理店、IFA(Independent Financial Adviser:独立系ファイナンシャルアドバイザー)など、さまざまな専門家がいるので、自分にあった専門家を探して、アドバイスを受けよう。

ただし、現在無職で収入がない人にとっては、できるだけコストをかけずに相談できると良い。

「生命保険ナビ」のような無料の各種サービスを活用して、最適な保険を選ぶ助言をもらうようにしよう。

まとめ

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、無職の方が医療保険に加入できるのか、また加入できない職業はあるのかについて、それぞれ解説した。

さらに、保険加入後に無職になった際の対処法についても説明した。

保険は、加入者に万が一の事態が起きた際に、生活を保障する機能を持つ。

一方、無職の方には守るべき生活がなく、保険に加入する必要がないと判断されるため、基本的に医療保険に加入することができない。

ただ、主婦や不動産収入で生活する方など、例外があることも覚えておこう。

また、保険会社によっては無職でも加入を受け入れているケースもあるので、保険会社の加入条件を調べてみてはどうだろうか。

もし、自分のみでこのような保険会社を探すのが難しいという方は、ぜひ保険のプロに相談してみよう。

一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、自分が加入できる適切な保険を見つけることができるはずだ。

また、保険のプロは数多く存在し、自分にとって最適な担当なのかを見定めるのも難しいだろう。

そんな時はマッチングサイトである「生命保険ナビ」を使えば、希望条件に合った保険のプロを簡単に見つけることができる。

無料で利用できるので、是非活用してほしい。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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