- がん保険の必要性が分からない
- がん保険に入るメリットが知りたい
- 自分にあったがん保険を見つける方法を知りたい
「がん保険はいらない」と感じている方へ。
月々の保険料が決して安くはないがん保険に入るかどうか、迷うのは当然だろう。
この記事では、あなたが備えるべきリスクとこれに対するがん保険の役割、そしてがん保険に加入するメリットを詳しく解説する。
この記事を参考に、がん保険の必要性や最適な保険の選択肢への理解を深めてほしい。
がん保険は本当にいらないのか?
がん保険の重要性を理解するためには、統計的な視点からがんのリスクを正しく把握することが不可欠である。
現代社会においてがんは主要な健康リスクの一つとなっている。
特に中高齢者の間でがんの発症率が高まっているため、高齢化が進む日本においてもその重要性は顕著である。
さらに、がん治療には多大な費用がかかる場合があり、この経済的負担が治療の妨げになる可能性もある。
したがって、統計的なデータを通じてがんのリスクを正しく把握し、その重要性を理解することで、がん保険の必要性を再認識していただきたい。
ここからは、がんの発症率・死亡率・治療費のそれぞれに関して解説する。
「2人に1人」ががんになる
国立がん研究センターによると、日本において生涯でがんになる人は2人に1人である。
これに対して、政府統計の総合窓口 e-statのデータ「令和元年中の交通事故死者数について」によると、生涯で交通事故に遭う人は4人に1人だ。
確率で言えば、「死ぬまでに交通事故に遭うよりもがんになる確率の方が2倍高い」と言える。
あなたの身の回りに「今までに事故に遭ったことがある人」はどれくらいいるだろうか?
また、これに対して「自動車保険に入っていない人」はどれくらいいるだろうか?
現在、自動車任意保険加入率は約90%で、車を所有する人のほとんどが自動車保険に加入していると考えられる。
このように、ほとんどの人が備えている「交通事故に遭うリスク」の2倍の確率で、「生涯でがんになるリスク」があると思ってもらえれば、理解しやすいと思う。
また、合わせて上記のデータも見ていただきたい。
国立がん研究センターのデータでは、がんは60代以上の高齢者に特に多い疾患である。
そのため、20代、30代で身近に感じるものではないかもしれない。
しかし若いからといって安心してもいられない。現在はAYA世代と呼ばれる15歳から39歳の世代もがんに罹患する確率が高くなっているのだ。
今はピンと来ていなくても、これから身近に感じるものであることは注意しておかなければいけない。
死因第1位はがん
厚生労働省の調査によると、国内の人口に対する死因は男女ともにがん(悪性新生物)が第1位である。
さまざまな病気やけがに対するリスクをカバーするのが医療保険であるのに対して、「がん保険」は特定の病気に対する保険である。
それはこの死因順位に起因していると言えるだろう。
がん保険は基本的に掛け捨て型の保険であるため、支払った保険料は戻ってこない。
しかし、その分がんに特化した手厚い保障を得られるという特徴を持っている。
それだけ日本ではがんに対するリスクを考慮する必要があるということである。
がんの治療費
厚生労働省(医療給付実態調査)によると、がん1件あたりの平均診療費は「774,890円」である。
では、実際にがんになった場合にはこれ以上の貯蓄があれば問題ないのかというと、そうではない。
ここには、気をつけなければいけないことが3点ある。
1点目は「診療費以外の支出がある」という点である。
がんの治療が可能な医療施設は限られており、がん拠点病院などがあなたの自宅の近くにあればよいが、そうでない場合もある。
また治療経験が多く信頼できる医師を探すとなると、さらに遠くに通う可能性もある。
遠方の病院に入院したり、定期通院することになれば、その分の交通費(電車・タクシーなど)がかかってしまう。
また、家族が付き添うための費用なども必要となるため、支出は診療費以上に必要なのである。
2点目は「平均ではなく、個別のケースで考える必要がある」という点だ。
先ほど示した診療費は、あくまで「平均」である。がんの治療方法はさまざまで、中には先進医療など高額な治療費が必要なものもある。
平均額だけを見て「このくらい貯蓄があればいいのか」と思っていると、想像していた以上の金額が必要になり、家計が苦しくなることもあるのだ。
そして3点目は「収入が減少する」という点である。
がんになると、治療に専念するために一時的であっても就労不能状態になることも多い。
特に一家の大黒柱であった方ががんにかかってしまった場合には、家計収入が著しく減少、もしくは途絶えてしまう恐れもある。
会社員であれば、1年半にわたり収入の2/3は補填する「傷病手当金」が支給されるが、それでも本来より収入は減少してしまう。
また、自営業やフリーランスの場合はそのような手当てもないため、完全に収入がなくなる可能性が高い。
このように、意図しない支出以外にも、収入減少のリスクも考慮すべきなのである。
結局のところ、がん保険はいる?いらない?
「自分がにがんになるか、ならないか」は誰にもわからない。
ただ、そもそも保険とは、確率的には少ないがその確率に該当した時に、大きなリスクに晒される場合に備えて加入するものである。
がんに罹患した際にかかる費用はかなり大きな経済的損失となる可能性がある。
そのように考えれば、「がん保険」に加入しておくことの必要性は高いと言えるだろう。
しかし中には、一般的ながん保険の必要性が理解できても「果たして本当に自分にも必要なのか」と悩む方もいるはずだ。
そこでここではがん保険が必要だと考えている人・不要だと考えている人の特徴を述べる。
自分がどちらに当てはまるか、考える際の参考にしてほしい。
がん保険はいると考えている人
「身近な人ががんになった」「血族でがんになった人が多い」このような人は、がん保険の必要性を感じているはずだ。
がんに罹患したことによって、治療費やその他の費用がどのくらいかかるか理解しているためである。
また精神的な苦痛や外見の変化などアピアランスケアに関する負担も理解できるかもしれない。
保険で精神的な苦痛を柔らげることはできないが、金銭的な負担をカバーできるというメリットを感じているのではないだろうか。
がん保険はいらないと考えている人
生涯でがんになる確率は2人に1人である。
それでもがんのリスクを身近に感じていない人は若い世代を中心に多い。
若年層でがんに罹患するケースはあまり多くないため、確かに実感もわきにくいはずだ。
このような人は、がん保険の必要性をまだあまり感じていないだろう。
また、がんの治療にかかる費用が貯蓄として十分にある人は、がん保険はいらないと考えるだろう。
がん治療の自己負担額平均は200万円程度で、これを支払うための余剰試金を残している場合は必ずしもがん保険が必要とは言えないだろう。
また、入院などで収入がゼロになっても残りの人生を無理なく暮らせるだけの貯蓄がある場合には、がん保険は不要となるだろう。
なお、がん保険のメリット・デメリットについてはこちらの記事で詳しくまとめているので、必要かどうかの判断に迷った際にはぜひ活用してほしい。
本当にいらない?がん保険の役割と選ぶポイント
ここまでの説明で、がん保険への加入を検討し始めたという方もいることだろう。
そこでここでは、改めてがん保険の特徴や具体的な保障内容について解説する。
また、数ある中からがん保険を選ぶためのポイントについても解説する。
がん保険の特徴
がん保険は、がんに罹患した際に治療費や生活費の補填を目的とした保険の一種である。
具体的には、がんの治療に伴う高額な医療費や収入の減少を補うことで、患者やその家族の経済的な負担を軽減する役割を果たす。
また、治療費だけでなく診断一時金、入院費、通院費など、多岐にわたる費用にも対応する。
このように、がん保険はがんに罹患した際の経済的な安心感を提供する重要な保険と言える。
がん保険の免責期間とは何か
がん保険は他の生命保険と違い、契約が成立してから90日(3ヶ月)の免責期間がある。
免責期間とは、保険加入後でも保障を受けることができない一定期間のことをいう。
がん保険に免責期間が設けられている理由は、主に以下の2つのケースを防ぐためである。
- がんは自覚症状がないまま病状が進行してしまう疾患であるため、本人ががんに気づかずに加入してしまうケース。
- 身体の異常に不安を感じ、検査を受ける前に駆け込みでがん保険に加入するケース。
どちらであっても、このような場合は給付金を受け取る可能性が高くなる。
そのため、加入者間の公平性を保つために、免責期間が設けられているのだ。
なお、他の保険から乗り換える場合は、特にこの免責期間に注意し、無保険状態を作らないように気を付けなければならいない。
がん保険の給付金の種類
がん保険で受け取れる給付金について、代表的なものを5つ紹介する。
がん診断給付金
がんと診断されたときに受け取れる給付金。保険期間を通じて1回のみ受け取れるものと、複数回受け取れる(1~2年に1回など)ものがある。
診断を受けた時点で受け取れるため、治療費以外にも広い用途で利用できる。
がん入院給付金
がんの治療を直接の目的として入院したときに受け取れる給付金。入院給付金の支払日数は無制限である。
がん手術給付金
がんで所定の手術を受けたときに、手術の種類に応じて入院給付金日額の10・20・40倍などの給付金を受け取れる。
がん放射線治療給付金
がんで所定の放射線治療を受けたときに受け取れる給付金。
がん通院給付金
がんで入院し、退院後がんの治療を目的に通院したときに受け取れる給付金。
今回は代表的な5つを解説したが、給付金の種類や内容は各保険会社のプランによって異なる。
また、がん治療は日々進歩しており、今後も新しい治療法や治療薬が出てくるだろう。
そのため、その時代に合ったがん保険の情報を正しく理解し、必要な保障内容を選択する必要があると言える。
最適ながん保険の見つけ方
がん保険は、さまざまな会社やさまざまな商品があり、プランも複数あるため、自分にあったがん保険を見つけることが大切である。
自分に最適ながん保険を選ぶ際には、以下のことに注意していただきたい。
- ライフプランを考慮する
- 加入目的を明確にする
- 無理のない範囲で検討する
ライフプランを考慮する
まず、家族の中での自分の立場を考慮して必要な保障を考えよう。
例えば、独身なのか既婚なのかで必要となる保障は変わる。
また、現在独身であっても将来的に結婚したいのか、その後子供をもうけるのか、将来のライフイベントを考慮して加入する保険を選ぶことが重要である。
また、将来的にもしくは現在既に、一家の主たる働き手である場合は、がんの治療費のみならず収入が減った場合の保障も必要である。
専業主婦(夫)であっても、家事などを外部に委託することになれば、その分の費用の補填は必要になるだろう。
このように、がん保険を選ぶ際には、将来のライフイベントを考慮することが不可欠である。
しっかりと自身のライフプランを見据え、あなたに最適ながん保険を選ぶことを忘れないでいただきたい。
がん保険への加入目的を明確にする
最適ながん保険を選ぶうえで、加入目的を明確にすることは大変重要である。
がん保険の場合、加入目的は特に契約期間を決める上で重要になってくる。
例えば、出産から子供の大学卒業までの生活を安定させることが目的の場合、「定期型」のがん保険に加入してその間の保障を手厚くすることが考えられる。
一方、長期的な保障を望んでいる場合には、「終身型」を選ぶことで一生涯変わらない保険料で保障を備えられることがメリットとなる。
このように、単にがんに対するリスクと言っても、それぞれに加入目的が異なる。
そのため、「自分がなぜがん保険に加入したいと考えているのか」を明確にしておくことで、がん保険のプランが選びやすくなる。
自分の状況や将来の予定をしっかり考慮し、適切な保険を選ぶことをおすすめする。
無理のない範囲で検討する
無理のない範囲でがん保険を検討することは、将来的に経済的な安定を考える上で非常に重要である。
また、貯蓄に余裕があるかどうかも考慮する必要がある。
保険料は将来にわたって継続的に支払う必要がある。
一般に保障内容を手厚くすればその分保険料も上昇していく。
あれもこれもと保障をつけた結果保険料が高額になり、途中で払えなくなってしまっては元も子もない。
そのため、自身の経済状況を踏まえ、保障内容とのバランスをとりながら適切な保険料を設定することが不可欠なのである。
がん保険はいらないと考えている人ももう一度検討しなおしてみよう
本記事では、がん保険の役割と必要性、そして保険を適切に選ぶための注意点について解説した。
がんは日本人の死因第一位であり、生涯で2人に1人が罹患するとされている。
また、長期にわたる治療や先進医療などによって高額な費用が必要になるケースも多い。
しかし、一口にがん保険と言っても数多くの保険会社やプランが存在する。
その中で、それぞれのライフステージに合わせて、自分が求める保障内容と保険料のバランスを見極めることが求められるのだ。
今回紹介した保険選びのポイントを参考に、自分にとって必要ながん保険を見つけるようにしてほしい。
そして、もし商品の選択やがん保険の見直しに少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することも積極的に検討してほしい。
一人ひとりに合ったアドバイスをもらうことで、あなたに合ったがん保険を見つけることができるはずだ。
また、保険のプロは数多く存在し、その中から自分にとって最適な担当を見つけるのは難しいだろう。
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