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【養老保険とは何か】セカンドライフを安心して過ごすための知識を得よう

この記事で解決できるお悩み
  • 養老保険について詳しく知りたい
  • 高齢期に備えるための保険について学びたい
  • セカンドライフを快適に過ごすための情報を知りたい

養老保険とは何かをきちんと理解しているだろうか?

養老保険は高齢者の医療費や介護費用など、人生の最後を安心して過ごすための重要な役割を果たす。

そこで今回は、そんな養老保険の仕組みやメリット、デメリットを分かりやすく解説する。

また、あなたに合った養老保険の選び方や契約時の注意点についても触れている。

本記事を参考に、養老保険への理解を深めるとともに、自分の将来をしっかりと見据えるための情報を手に入れよう。

目次

養老保険とは?基本的な概念を理解しよう

養老保険の基本的な概念を理解しよう 生命保険ナビ

養老保険を一言で説明すれば、「保障と貯蓄の両方を兼ね備えた保険」といえる。

この保険は、保険期間中に亡くなった場合には死亡保険金が受け取れ、満期まで健在に過ごせば満期保険金が得られる。

つまり「保険の対象者(被保険者)が死亡した場合の遺族への経済的保障」と、「老後のための貯蓄」という2つの特徴をもつ。

ここでは、養老保険を正しく理解するために、この保険の概要やメリット・デメリットを説明する。

さらに、他の生命保険との違いも述べていくので、養老保険が自分のライフスタイルに合ったものかを判断してほしい。

養老保険の仕組みとは

この保険は、保険期間中に被保険者が死亡した場合以外にも、保険会社が規定する高度障害状態になれば保険金が受け取れる。

この保険金(高度障害保険金)、死亡保険金、そして満期まで得られる満期保険金のいずれかを得た段階で、保険契約は終了する。

一部に更新型の養老保険もあるが、ほとんどの保険は契約が一旦終了すると、これまでと同じ条件での保険の契約更新はできない。

契約期間には、10年・20年など契約時に決めた一定年数の「年満期」と、60歳・70歳など一定年齢までの「歳満期」の2種類ある。

契約期間中に解約すると、「解約返戻金」として返金されるが、その金額は払込保険料の総額よりも下回ることが多い。

なお、以下の記事では養老保険の保険金についてそれぞれ詳しく解説している。あわせてチェックしていただくと理解も深まるはずだ。

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養老保険の特徴

養老保険のメリット・デメリットは、以下の通りだ。

メリットデメリット
保険期間を自由に設定できる
貯蓄をしながら死亡時や高度障害時の保障を受けられる
保険料が高め
満期保険金の金額が払込保険料より低くなる可能性がある
保障期間は一生涯ではない
※同じ保障額の定期保険や終身保険などと比較した場合。

保険会社は保険料を国債などの金融商品で運用するので、バブル期には満期保険金が払込保険料の総額以上になっていた。

一方で現在は、低金利時代のため運用益が非常に低く、満期保険金が払込保険料より下回ることもある。

金利が高い海外で保険料を運用する「外貨建て養老保険」は、高い運用益が見込まれるが、外貨と交換し運用するため為替リスクがある。

満期で運用を終了し、外貨から日本円に戻す時期が円高だと、場合によっては満期保険金は払い続けていた保険料総額より下回る。

外貨建て養老保険を含む養老保険の種類については、以下の記事でまとめたので改めておさらいしたいという方がいればチェクしていただきたい。

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養老保険と他の保険との違い

生命保険は「貯蓄型」と「掛け捨て型」に大別でき、養老保険は貯蓄型保険に分類される。

養老保険と同じく、貯蓄型保険である終身保険や個人年金保険との違いを、以下の表にまとめる。

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 養老保険終身保険個人年金保険
保険の概要契約時に保険期間を定め、その期間中に死亡した場合には死亡保険金が支払われる
死亡せず保険期間の満期を迎えると満期保険金を受け取れる
契約時に定めた死亡保険金が、生涯にわたって保障される払い込んだ保険料を原資に、契約時に定めた年齢から年金を受け取れる
補足説明保険期間の満期を迎えると、一切の保障はなくなる
保険期間中に契約を解約した場合には、解約返戻金が戻ってくるが、払込保険料総額よりも下回る場合が多い
保険金払込期間中に契約を解約した場合には、解約返戻金が戻ってくるが、払込保険料総額よりも下回る死亡時の保障

年金受給開始前に死亡した場合:死亡保険金はないが、払い込んだ保険料に応じた死亡給付金が付与される※ 

年金受給期間に死亡した場合:一時金が付与される。
向いている人資産形成をしながら、万一の状況にも備えたい人死亡保障を重視しつつ、貯蓄も考慮したい人老後資金を準備したい人
※個人年金には三種類のタイプがあり、それぞれ死亡給付金の額が定められている。
  • 一般型:死亡給付金を、払込保険料総額を上回る金額に設定するもの。
  • 生存保障重視型:死亡給付金は保険料総額と同程度だが、年金額は一般型よりも多いもの。
  • 長寿年金・長寿生存保険:死亡給付金を保険料総額の7割程度に抑え、その分だけ年金額も多くするもの。

なお、以下の記事でも養老保険とその他の保険との違いをまとめているので、あわせてチェックしていただきさらに理解を深めてほしい。

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養老保険を選ぶ際のポイント

養老保険を選ぶ際のポイント 生命保険ナビ

養老保険に限らず金融商品を選ぶときには、その目的を考えなければならない。

老後に利用する資金であれば、生活資金か、自宅の改修資金か、子や孫のための資金かによって、必要となる金額や時期は異なる。

万一亡くなった場合に得られる死亡保険金で、残された家族の生活費が補えるかという点も考慮すべきだろう。

保険契約した後に契約内容を見直すことは難しいので、契約前に熟慮を重ねる必要がある。

養老保険を選ぶうえでは上記で述べたこと以外に、いくつかの考えるべきポイントがあるので、これらを説明する。

養老保険の契約年齢

生命保険は、契約者の年齢が若ければ若いほど、契約者に有利な契約ができる。

養老保険の保険期間も長期に設定できるため、無理のない保険料でも、払い込む保険料総額は大きくなるだろう。

養老保険の死亡保険金や満期保険金は、契約者が払い込む保険料の総額に近い金額となるので、保障も厚くなる。

一方で年を取ると保険期間も短くなるため、保険料を高額にしなければ、死亡保険金や保険満期金は低額になってしまう。

さらに既往症などもあると、保険料金は一層高額になることもある。

養老保険の契約体系

保険には「特約」という主契約に追加するオプション契約があり、これを使えば契約者のライフスタイルに合った保障内容にできる。

特約はオプション契約であるため、主契約(養老保険自体)を解約すると、同時に特約も解約される。

主契約と一緒に契約した特約は後から解約できるが、主契約を結んだ後に特約を追加することはできない場合もある。

養老保険の特約の一例を以下にまとめた。

魅力的な特約も多いが、あまり特約を付けすぎると、保険料が高くなるので注意が必要だ。

養老保険の特約の一例
  • リビング・ニーズ特約
    • 医師から余命半年と判断されると、死亡保険金の一部(または全額)を受け取れる
  • 保険料払込免除特約
    • 契約時に定めた病気(がん・急性心筋梗塞・脳卒中など)により、就労困難など保険会社が定めた状態に該当した場合、保険料の払込みが免除される
  • 入院特約
    • 病気やケガのため入院した場合に、入院給付金が受け取れる
  • 介護特約
    • 保険会社が定めた介護状態になった場合に、介護年金が受け取れる
  • 定期保険特約
    • 契約期間中もしくは一定の期間内に死亡した場合、主契約分の死亡保険金に特約分の死亡保険金が合算して受け取れる

養老保険の料金

養老保険を選ぶ際には、保険期間や死亡保険金、必要となる特約を検討しなければならない。

保険契約をする前に、自分が検討した結果をもとに保険料を算出し、無理なく支払える金額かを熟考すべきだ。

年収に占める保険料の割合を、世帯年収別に調査した結果を下記に紹介するので、参考にしてほしい。

世帯年収年収に占める保険料の割合
200万円未満11.7%
200~300万円未満11.6%
300~400万円未満9.0%
400~500万円未満6.8%
500~600万円未満5.8%
600~700万円未満5.1%
700~1,000万円未満5.2%
1,000万円以上4.2%
出典:公益財団法人生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」
P42「〈図表Ⅰ−57〉 世帯年間払込保険料対世帯年収比率(世帯年収別)」

自分の年収に占める保険料の割合が、上記の調査結果の値に比べて大幅に超える場合は、保険内容を再考したほうがよい。

具体的には保険期間の見直し、死亡保険金の再検討、不要な特約の削減などを考える必要がある。

養老保険に加入する際のポイント

保険加入から保険金受け取りまでのシチュエーションごとの注意点  生命保険ナビ

養老保険に限らず、生命保険を契約する際には、保険内容を再度見直して、必ず内容を把握してほしい。

「どのような場合にいくら受け取れるか」という点以外にも、「どのような場合に支払いが受けられないのか」も確認が必要だ。

保険会社に過去の病気・ケガや現在の健康状態などを正しく伝えなければ、あとで告知義務違反とみなされる場合がある。

告知義務違反とみなされた場合は、保険金も給付金も受け取れないばかりか、保険会社から契約が即刻解除される可能性がある。

これらは保険契約時の注意点だが、保険金受け取り時にも注意すべき点があるので、この点について説明していく。

養老保険の保険金の受け取り方

養老保険では、死亡保険金、高度障害保険金、満期保険金のいずれかが受け取れるが、それぞれ受け取り方法が異なる。

死亡保険金は、被保険者が死亡しており本人の手続きができないので、契約時点で受取人に以下の内容を伝えておく必要がある。

  • 保険内容と被保険者
  • 保険会社名
  • 保険会社の連絡先(担当者が明らかであれば担当者の連絡先)
  • 保険の契約番号(証券記号番号)

高度傷害保険金の手続きも被保険者ができない場合は、受取人が以下の内容を保険会社に伝え、代理手続きを行うとよい。

  • 被保険者保険の契約番号(証券記号番号)
  • 障害状態になった原因(事故・病気)
  • 事故日(事故の場合)障害の内容など

満期保険金の場合は、満期になったら保険会社から連絡があるので、その指示に従い対応すればよい。

満期保険金には金額によって、所得税(契約者本人が受取人の場合)や贈与税(契約者以外が受取人の場合)がかかるので、注意しておこう。

養老保険にかかる税金についてはこちらの記事でもまとめたので、さらに詳しく知りたいという方はチェックしてみててほしい。

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養老保険を解約する際の注意点

養老保険の解約手続きは、保険会社に連絡し、指示に従って対応すれば解約できる。

解約書類などを提出し、その書類を保険会社や保険代理店が受領した日が解約日となり、契約が終了する。

一般的には解約日から一週間程度で、解約返戻金が契約者の指定口座に振り込まれる。養老保険は解約された段階で、その保険の保障はなくなる。

このため、その保障を補う方法を用意したうえで、保険解約を行うべきだ。

養老保険の保険金の使い道

死亡保険金は残された家族のため、高度障害保険金は被保険者と家族のための生活資金となる。

満期保険金は、保険を契約した当時に考えた目的のために活用すべきだが、保険期間の間にライフプランが変わることもあるだろう。

まとまった形での支払いが必要でなければ、年金として定期的に受け取ることもできる。

高齢になると契約可能な保険も少なくなるので、満期保険金を資金にして投資などで運用し、資産を維持拡大させる方法もある。

契約満期の半年くらい前から、家族と一緒に満期保険金の活用方法を考え始めることを、おすすめする。

なお、様々なシーンでの養老保険の活用法について、以下の記事でもまとめているのでぜひあわせて参考にしていただきたい。

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養老保険についての理解を深めて安心したセカンドライフを送ろう

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、養老保険の基本的な仕組みや選び方、保険加入から保険金受け取り終了までのシチュエーションごとの注意点までを詳しく解説した。

養老保険は、セカンドライフを安心して過ごすための非常に重要な手段である。

しかし、保険の選択は非常に難しく、専門的な知識を持つ保険のプロの助けが必要だ。

生命保険ナビでは、全国の保険のプロからあなたの条件や意向に合ったアドバイザーが選べるサービスを提供している。

あなたも「生命保険ナビ」を活用し、自分にぴったりの保険を見つけてみてはいかがだろうか?

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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